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第01話 結婚式は裏切りを知る場
生きてきて何が虚しいかと問う人がいたらアリアはこう答えるだろう。
「未来に向かって夢を見ていたことです」と。
目の前では1組の新しく誕生した夫婦が集まった人たちから祝いの言葉とフラワーシャワーを全身に浴びていた。
その様子を最初に目の中に入れた時、アリアは自分が悪い夢を見ているのだと感じた。
何故ならアリアは3日前に亡くなった祖母を埋葬した帰りに爵位は低くても男爵だったので届けを出そうと貴族院に向かっている途中だったから。
幸せいっぱいの花嫁は物心ついた時からの友人であり幼馴染のデリス。
そしてデリスの腰に手を回し、集まった人に笑顔で片手をあげて応えていたのはアリアの恋人ダリオンだったから。
「私って何だったの」
アリアはポツリと言葉を零した。
ダリオンとの仲は悪くはなかった。
ダリオンはベッサ準男爵家の次男坊で準男爵と言う爵位を授かったのは付き合い始めて間もなくの事。
1代限りでダリオンの父親だけが爵位がある状態でもダリオンの母親はその頃からアリアに対しての態度が変わった。
爵位だけでいえばアリアはハース男爵家の一人娘なのでアリアのほうが爵位を継ぐ権利もあり上にあるけれど、ハース男爵家は他家とは少し違っていたことからアリアは父が亡くなれば爵位は返上しようと考えていたこともあって貴族であることを黙っていたからかも知れない。
告げたところで鳴かず飛ばす。領地もないハース男爵家に自慢できるものは何1つ無い。
アリアだって幾つかの仕事を掛け持ちして働いている。
『ゴミ拾いをする女なんて!うちの息子を何だと思ってるの!』
ダリオンと母親が街に出たときにに家屋を引き払う時の片付けの仕事を頼まれたアリアと偶然鉢合わせをしてしまった。
大きなごみ袋が満載の馬車に走る荷馬車からゴミが落ちないようにゴミの上に乗っていたアリアをゴミ拾いを生業としていると思い込んだ母親には顔を合わせるたびに罵倒されてきた。
仕事なのだしアリアが恥じ入ることはないが、言われ続けると心も疲弊する。
ダリオンの母親はアリアが年老いた祖母と2人暮らしをしている貧乏な平民で騎士の息子に寄生しようとしている女にしか見えていなかった。
いっそのこと爵位を継いだら「貴方の息子に男爵家の当主になってもらおうと思っている」と言い返してやろうと思ったけれど爵位を維持するのは意外にしんどいもの。
遠く離れた地に住まう父の給金から爵位税を払う手続きをしているけれど、代替わりすればアリアが払う事にもなる。
ダリオンは騎士だが王都の街中だけを警備するので給料は大したことのない名誉職のようなものなのでダリオンの給料はアテに出来なかったので、父から爵位を継ぐ気はないと告げていたが爵位を継ぐような貴族には見えない暮らしぶりで、父親は出先から1度も帰ることも無かったのでダリオンも話半分で本気にはしていなかったのだろう。
「だからかな。デリスの家も準男爵家だし」
貴族の仲間入りをしたと周囲に吹聴するダリオンの母親はアリアよりもデリスを気に入ったのだろう。
こんな事ならダリオンにデリスを「友人で幼馴染だ」と紹介しなければよかった。
恋人を横取りされるなんて。
そう思ったが逆から見ればダリオンの本性が関係が進む前に知れて良かったのではないか。
アリアはそう思いなおした。
「未来に向かって夢を見ていたことです」と。
目の前では1組の新しく誕生した夫婦が集まった人たちから祝いの言葉とフラワーシャワーを全身に浴びていた。
その様子を最初に目の中に入れた時、アリアは自分が悪い夢を見ているのだと感じた。
何故ならアリアは3日前に亡くなった祖母を埋葬した帰りに爵位は低くても男爵だったので届けを出そうと貴族院に向かっている途中だったから。
幸せいっぱいの花嫁は物心ついた時からの友人であり幼馴染のデリス。
そしてデリスの腰に手を回し、集まった人に笑顔で片手をあげて応えていたのはアリアの恋人ダリオンだったから。
「私って何だったの」
アリアはポツリと言葉を零した。
ダリオンとの仲は悪くはなかった。
ダリオンはベッサ準男爵家の次男坊で準男爵と言う爵位を授かったのは付き合い始めて間もなくの事。
1代限りでダリオンの父親だけが爵位がある状態でもダリオンの母親はその頃からアリアに対しての態度が変わった。
爵位だけでいえばアリアはハース男爵家の一人娘なのでアリアのほうが爵位を継ぐ権利もあり上にあるけれど、ハース男爵家は他家とは少し違っていたことからアリアは父が亡くなれば爵位は返上しようと考えていたこともあって貴族であることを黙っていたからかも知れない。
告げたところで鳴かず飛ばす。領地もないハース男爵家に自慢できるものは何1つ無い。
アリアだって幾つかの仕事を掛け持ちして働いている。
『ゴミ拾いをする女なんて!うちの息子を何だと思ってるの!』
ダリオンと母親が街に出たときにに家屋を引き払う時の片付けの仕事を頼まれたアリアと偶然鉢合わせをしてしまった。
大きなごみ袋が満載の馬車に走る荷馬車からゴミが落ちないようにゴミの上に乗っていたアリアをゴミ拾いを生業としていると思い込んだ母親には顔を合わせるたびに罵倒されてきた。
仕事なのだしアリアが恥じ入ることはないが、言われ続けると心も疲弊する。
ダリオンの母親はアリアが年老いた祖母と2人暮らしをしている貧乏な平民で騎士の息子に寄生しようとしている女にしか見えていなかった。
いっそのこと爵位を継いだら「貴方の息子に男爵家の当主になってもらおうと思っている」と言い返してやろうと思ったけれど爵位を維持するのは意外にしんどいもの。
遠く離れた地に住まう父の給金から爵位税を払う手続きをしているけれど、代替わりすればアリアが払う事にもなる。
ダリオンは騎士だが王都の街中だけを警備するので給料は大したことのない名誉職のようなものなのでダリオンの給料はアテに出来なかったので、父から爵位を継ぐ気はないと告げていたが爵位を継ぐような貴族には見えない暮らしぶりで、父親は出先から1度も帰ることも無かったのでダリオンも話半分で本気にはしていなかったのだろう。
「だからかな。デリスの家も準男爵家だし」
貴族の仲間入りをしたと周囲に吹聴するダリオンの母親はアリアよりもデリスを気に入ったのだろう。
こんな事ならダリオンにデリスを「友人で幼馴染だ」と紹介しなければよかった。
恋人を横取りされるなんて。
そう思ったが逆から見ればダリオンの本性が関係が進む前に知れて良かったのではないか。
アリアはそう思いなおした。
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