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第13話 余ったワイン
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アリアには身内だけで質素に行うと告げたがデリスとダリオンの結婚式は結婚式そのものは誰もが利用する教会のチャペルで行ったけれど、お披露目を兼ねたパーティは公園の広場を借りて3日間午後から深夜まで行われた。
1日目は両家の親族を招いて少し堅苦しい空気の漂う場だったが、2日目、3日目は近所や友人などを招いて行われかなり賑わった。
「あれ?どうしてこんなにワインが余っているの?」
デリスはダリオンが騎士団に所属しているので、結婚の祝いに同僚たちも多く誘ったとダリオンから聞いていたので両親に頼みワインはかなり多めに注文をしたのだが1つの木箱ケースに12本入りのワインはほとんど飲まれておらず木箱ケースに入ったままになっていた。
「もっと出して。テーブルのワイン瓶が空になってから出すんじゃなくて半分残っててもいいからどんどん出してよ」
「出してますよ。それに…いうほど皆さんワインは飲んでなくて」
「ワインを飲んでない?じゃぁ何を飲んでるのよ」
この3日の間、給仕を頼んだ近所の子に文句を言うがふとデリスが会場を見ると騎士らしき人間の姿がない。
パーティは午後2時過ぎから日付が変わる頃まで行われるが、夕暮れ前のランプに火を入れるかなり前にダリオンと20人以上の同僚を回ったはず。騎士が来ていないなんてことはないのだ。
それに何かあって非常招集があったのなら、決して役付きではないダリオンも駆り出されるはず。
そのダリオンはほどほどに酔って、友人たちと馬鹿笑いをして笑い声を会場に響かせている。
「上役の人もだけど騎士っぽい人。いないわね」
「帰りましたよ?知らなかったんですか?」
「帰った?」
「えぇ。一応ご祝儀は人数分預かっているけど夕方にはもうみんな帰ったし、ワインもデリスさんたちが挨拶回りした時の1杯だけ飲んだんじゃないかな」
「そんな馬鹿な!」
騎士団はこれからもダリオンに務めてもらわねばならず、不快な思いをさせてマイナスイメージを持ってもらっては困る。何か失礼なことをしてしまったのだろうかとデリスは慌てて会場に戻り両親の姿を探した。
両親はすぐに見つかったが、両親のもとに行こうと近所の人が集まっているテーブル横に差し掛かった時、デリスは聞こえてくる声に足を止めた。
「恥ずかしくないのかしらね」
「そんなものよ。あの奥さんだって略奪じゃない」
「それもそうね。親も親なら子も子ってことね」
「どうでもいいわ。これで2食浮くんだし、見栄張って良いもの出してるから持ち帰ればもう1食浮くし」
「あんた考えたわね。早速家に帰って容器取ってこなくちゃ」
「早くとっておいでよ。料理しか楽しめないんだから」
(どういうこと?略奪の奥さんって母さんの事なの?)
出された料理を持ち帰る云々はデリスも参加したお披露目パーティなどで皆やっていたし、咎める気もない。
祝うかどうかも両親の知り合いのパーティに連れていかれたこともあるので、形式的に「おめでとう」と挨拶周りに来た全く初見だったり、顔は知っていても特に付き合いのない主役に祝いの言葉を掛けたこともあるので、気持ちを込めろとも言わない。
でも・・・・。
少なくとも結婚にマイナスとなるような言葉をヒソヒソ、コソコソと嘲笑しながら話題にしたことはない。
(なんなの、このババア。ムカつく!)
そうは思っても本日の主役であるデリスが声を荒げて彼女たちを一喝することなど出来るはずもない。
今のデリスに出来ることはテーブルを通り過ぎる時に笑顔を浮かべて会釈しながら、雑踏に紛れて舌打ちをするくらいが関の山だった。
1日目は両家の親族を招いて少し堅苦しい空気の漂う場だったが、2日目、3日目は近所や友人などを招いて行われかなり賑わった。
「あれ?どうしてこんなにワインが余っているの?」
デリスはダリオンが騎士団に所属しているので、結婚の祝いに同僚たちも多く誘ったとダリオンから聞いていたので両親に頼みワインはかなり多めに注文をしたのだが1つの木箱ケースに12本入りのワインはほとんど飲まれておらず木箱ケースに入ったままになっていた。
「もっと出して。テーブルのワイン瓶が空になってから出すんじゃなくて半分残っててもいいからどんどん出してよ」
「出してますよ。それに…いうほど皆さんワインは飲んでなくて」
「ワインを飲んでない?じゃぁ何を飲んでるのよ」
この3日の間、給仕を頼んだ近所の子に文句を言うがふとデリスが会場を見ると騎士らしき人間の姿がない。
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それに何かあって非常招集があったのなら、決して役付きではないダリオンも駆り出されるはず。
そのダリオンはほどほどに酔って、友人たちと馬鹿笑いをして笑い声を会場に響かせている。
「上役の人もだけど騎士っぽい人。いないわね」
「帰りましたよ?知らなかったんですか?」
「帰った?」
「えぇ。一応ご祝儀は人数分預かっているけど夕方にはもうみんな帰ったし、ワインもデリスさんたちが挨拶回りした時の1杯だけ飲んだんじゃないかな」
「そんな馬鹿な!」
騎士団はこれからもダリオンに務めてもらわねばならず、不快な思いをさせてマイナスイメージを持ってもらっては困る。何か失礼なことをしてしまったのだろうかとデリスは慌てて会場に戻り両親の姿を探した。
両親はすぐに見つかったが、両親のもとに行こうと近所の人が集まっているテーブル横に差し掛かった時、デリスは聞こえてくる声に足を止めた。
「恥ずかしくないのかしらね」
「そんなものよ。あの奥さんだって略奪じゃない」
「それもそうね。親も親なら子も子ってことね」
「どうでもいいわ。これで2食浮くんだし、見栄張って良いもの出してるから持ち帰ればもう1食浮くし」
「あんた考えたわね。早速家に帰って容器取ってこなくちゃ」
「早くとっておいでよ。料理しか楽しめないんだから」
(どういうこと?略奪の奥さんって母さんの事なの?)
出された料理を持ち帰る云々はデリスも参加したお披露目パーティなどで皆やっていたし、咎める気もない。
祝うかどうかも両親の知り合いのパーティに連れていかれたこともあるので、形式的に「おめでとう」と挨拶周りに来た全く初見だったり、顔は知っていても特に付き合いのない主役に祝いの言葉を掛けたこともあるので、気持ちを込めろとも言わない。
でも・・・・。
少なくとも結婚にマイナスとなるような言葉をヒソヒソ、コソコソと嘲笑しながら話題にしたことはない。
(なんなの、このババア。ムカつく!)
そうは思っても本日の主役であるデリスが声を荒げて彼女たちを一喝することなど出来るはずもない。
今のデリスに出来ることはテーブルを通り過ぎる時に笑顔を浮かべて会釈しながら、雑踏に紛れて舌打ちをするくらいが関の山だった。
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