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第09話 バークレイの困惑
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屋敷に戻る途中、バークレイは花屋に立ち寄った。
今回だけの事なら侯爵家から「たまには行け」と急かされたのかも知れないからである。
花屋は街中に行けば沢山あるが、この近辺には先程の花屋だけ。もし使用人達が言うように毎月来ているのなら花を買っていると思ったのだ。
「いらっしゃいませー!どんなお花がご入用でしょう」
「あ、えぇーっと…白い花でだな…そのぅ…花束を買った女性の事を聞きたいんだ」
「白い花束??あぁ。あのお嬢さんですか?可愛いですよね」
花屋の店員はバークレイには「教えませんよ」と言う。
よくいるのだ。部屋に花を飾る女性も多い。花の宴までに相手を見つけたい男性は「これ!」と目星をつけた女性の事を知りたがるので、バークレイに限らず女性のお客さんの情報を知りたがる者も多い。
「な、なら・・・花を買うから。何でもいい。教えてくれないか」
「そう言われても、名前は知りませんし…ただ毎月と言っても今月で5回目なんですけど初回が黄色のラナンキュラスで、2回目が白のルピナスで…その後は3回とも白いダリヤをお求めになりましたよ。ま、先月と今月はちょっと天候不良で花の入荷が遅れてるので同じ花になったのかも知れませんけど」
ラナンキュラスにルピナス、そしてダリヤ。
花の持つ言葉を知らないバークレイにはこれと言って繋がりを見つけることは出来なかった。
「他にないか?なんでも良いんだ。知ってる事はないか?」
「そう言われても…」
渋る店員の手にバークレイは店員の3,4か月分の給料に匹敵するであろう金貨を2枚握らせた。
「フォッ?!マジっすか…」
「何でも良いんだ。知っている事を教えてくれないか」
「知ってるって言うか…ここで聞いたって言わないでくださいよ?」
「秘密は守る。頼む」
「実はお嬢さん、向かいにある古着屋でドレスを売るんです。そのお金で花を買ってくれるんですけど預かり金が5カ月でかなりあるんです」
「預り金?なんでまた」
「その事情は知りませんけど、1年経ったら来られなくなるから預り金で花を供えて欲しいと頼まれたんです」
「1年?なんで1年なんだ」
「それは知りませんよ。そう頼まれただけなので」
バークレイには1年の意味が解らなかった。
公爵夫妻はレティツィアに1年だけ、喪中の間だけという制限をつけた事を知らなかったからである。
バークレイはもしかすると前提が違っていたのではと思い直した。
帰りの馬車の中、揺られながら考えた。
レティツィアの元婚約者は亡くなった。だから婚約を申し込んできた。
――それがおかしいんだよな。父上も母上も僕とフローラの事は知っているのに――
クラン侯爵家から申し入れてきても、こちらが格上なのだから断っても問題ないはずだった。むしろ申し入れてくるのに庶子はどうだ?そこからあり得ない。
――なのに婚約を受けた。何故だ?――
婚約の経緯は解らないが、解っている事は1つある。バークレイが思い込んでいた真実だ。
婚約者が亡くなって直ぐにバークレイの事が好きだったからと婚約を申し入れてくる節操のない不埒な女。それは間違いだった。
全てかどうかは解らない。
バークレイの事は本当に好きだったのかも知れないが、婚約者が亡くなり直ぐに婚約。そして結婚となったのはレティツィアが17歳の誕生日を迎えたからだ。
婚約の日数や結婚の日取りはレティツィアが決められる事ではない。レティツィアだけでなくバークレイだって親の取り決めに従っただけ。
と、なると‥‥。
――彼女は今も亡くなった婚約者の事を想っているのか――
「いや、だからと言ってフローラの服を勝手に売って‥‥売って?」
おや?とまた考える。花屋は今回で5回目だと言った。フローラの古着をレティツィアに渡したのは3カ月前。つまり初回と2回目はフローラの服を売った訳ではない。
――公爵家からの支度金はどうしたんだろう?――
本来なら嫁いできた妻が自由に出来る金だ。なぜ支度金を使わずに服を売るのか。
同時にもう1つ疑問がわいた。
――持参金ってどうなったんだ?そう言えば貰ってないな――
公爵家からはこれで入用の品があれば揃えてと支度金を渡す。同時に侯爵家からはお世話になりますという意味で持参金が支払われる。家によっては相殺することもあるが、懇意にして内情が解っている場合に限られる。
ハーベル公爵家とクラン侯爵家はそこまで親しい関係ではない。
なのに両親からバークレイには持参金の事は一言も告げられていなかった。
――解らない事だらけだな――
そう思いながら屋敷に戻ったバークレイは真実ではなく事実を知った。
「父上、僕への持参金ってどうなっていますか?」
バークレイの問いに公爵は直ぐに答えられなかった。言葉を濁しながら回りくどく言い訳を続けた。
「結局のところ、父上が使い込んだ・・・って事ですか?」
「使い込んだは人聞きが悪いだろう。借りただけだ」
「貸すとは言ってません。それからレティツィアの支度金ですがどうなっていますか」
「支度金?あぁその件はクラン侯爵と話をして要らないと言われているよ」
「要らない?いや、侯爵がそう言ったとしても彼女が使う金がないじゃないですか」
「それはまぁ…何とでもなるんじゃないか?お前だって色々と物をやったんだろう?」
認めたくない考えが頭の中を過って行く。
「まさか…ハーベル公爵家は金に困っているとか…ないですよね?」
「・・・・・」
「父上ッ」
「大丈夫だ。お前に家督を譲る頃には何とか立て直せる」
バークレイは「待て、止めろ」と制止する父の声を振り切り、家の資産状況を纏めたファイルを棚のガラスを割って取り出した。開いたページもだが、捲るページにも燦燦たる数字が並ぶ。
伯爵家クラスならとっくに経済支援を国に要請して管轄下に置かれているレベルだった。
なんとか立っていられる状況を支えているのがクラン侯爵家からの支援金。
その項目が出来たのはレティツィアとの婚約が調った月が初回。2回目の額が少し多いのは結婚となったからだろう。
――勝手な思い込みで僕はなんて事を――
フローラとの関係は別としても、意味なく罵倒したり、フローラに加勢して床に転ばせて屈辱を味あわせたり。レティツィアにして見れば何故こんな事をされるのか訳も解らずだっただろう。
多少の反省はしても「フローラの服を売った事は認めさせないと」と思ってしまう。
その思いもレティツィアの部屋に行き、クローゼットを見た事で解決した。
レティツィアは「若旦那様から」と言われた品は全て使用人に頼んで形、模様、数などを書きとった目録をその場で作っていて、目録にあるものは全て揃っていた。
ドレスこそ皺になるといけないからと吊るしてあるが侍女が言う。
「そちらの棚にあるものは使用していませんので、直ぐに返却も出来ます」と。
レティツィアが古着屋に売っていたのは輿入れ道具として持ってきたドレスなどで、公爵家の物は持出すらしていなかった。
さらに侍女が追い打ちをかける言葉をバークレイに告げた。
「若奥様はそのぅ…頂いたドレスは着られないと思います」
「何故だ?気に入らないと言っていたのか?」
「そうではなく・・・お召し物を替える際に見えたのですが背中には火傷の痕があり、このように背が大きく開いたドレスは無理ではないかと・・・」
バークレイは混乱し、何がどうなのか判らなくなった。
消えない傷があるならまさしく傷物ではないか。侯爵が知らなかったとは思えないが通常初夜を済ませれば黙っていても解るものだ。
政略結婚とは言え、当主夫妻が後継者を作る行為をするのは当たり前のこと。隠し通せるはずがないのだ。
ならばその事は父親も母親も知っていた事になる。
公爵家の経済的危機もだが、一気に情報が集まり過ぎてバークレイは眩暈を覚えた。
今回だけの事なら侯爵家から「たまには行け」と急かされたのかも知れないからである。
花屋は街中に行けば沢山あるが、この近辺には先程の花屋だけ。もし使用人達が言うように毎月来ているのなら花を買っていると思ったのだ。
「いらっしゃいませー!どんなお花がご入用でしょう」
「あ、えぇーっと…白い花でだな…そのぅ…花束を買った女性の事を聞きたいんだ」
「白い花束??あぁ。あのお嬢さんですか?可愛いですよね」
花屋の店員はバークレイには「教えませんよ」と言う。
よくいるのだ。部屋に花を飾る女性も多い。花の宴までに相手を見つけたい男性は「これ!」と目星をつけた女性の事を知りたがるので、バークレイに限らず女性のお客さんの情報を知りたがる者も多い。
「な、なら・・・花を買うから。何でもいい。教えてくれないか」
「そう言われても、名前は知りませんし…ただ毎月と言っても今月で5回目なんですけど初回が黄色のラナンキュラスで、2回目が白のルピナスで…その後は3回とも白いダリヤをお求めになりましたよ。ま、先月と今月はちょっと天候不良で花の入荷が遅れてるので同じ花になったのかも知れませんけど」
ラナンキュラスにルピナス、そしてダリヤ。
花の持つ言葉を知らないバークレイにはこれと言って繋がりを見つけることは出来なかった。
「他にないか?なんでも良いんだ。知ってる事はないか?」
「そう言われても…」
渋る店員の手にバークレイは店員の3,4か月分の給料に匹敵するであろう金貨を2枚握らせた。
「フォッ?!マジっすか…」
「何でも良いんだ。知っている事を教えてくれないか」
「知ってるって言うか…ここで聞いたって言わないでくださいよ?」
「秘密は守る。頼む」
「実はお嬢さん、向かいにある古着屋でドレスを売るんです。そのお金で花を買ってくれるんですけど預かり金が5カ月でかなりあるんです」
「預り金?なんでまた」
「その事情は知りませんけど、1年経ったら来られなくなるから預り金で花を供えて欲しいと頼まれたんです」
「1年?なんで1年なんだ」
「それは知りませんよ。そう頼まれただけなので」
バークレイには1年の意味が解らなかった。
公爵夫妻はレティツィアに1年だけ、喪中の間だけという制限をつけた事を知らなかったからである。
バークレイはもしかすると前提が違っていたのではと思い直した。
帰りの馬車の中、揺られながら考えた。
レティツィアの元婚約者は亡くなった。だから婚約を申し込んできた。
――それがおかしいんだよな。父上も母上も僕とフローラの事は知っているのに――
クラン侯爵家から申し入れてきても、こちらが格上なのだから断っても問題ないはずだった。むしろ申し入れてくるのに庶子はどうだ?そこからあり得ない。
――なのに婚約を受けた。何故だ?――
婚約の経緯は解らないが、解っている事は1つある。バークレイが思い込んでいた真実だ。
婚約者が亡くなって直ぐにバークレイの事が好きだったからと婚約を申し入れてくる節操のない不埒な女。それは間違いだった。
全てかどうかは解らない。
バークレイの事は本当に好きだったのかも知れないが、婚約者が亡くなり直ぐに婚約。そして結婚となったのはレティツィアが17歳の誕生日を迎えたからだ。
婚約の日数や結婚の日取りはレティツィアが決められる事ではない。レティツィアだけでなくバークレイだって親の取り決めに従っただけ。
と、なると‥‥。
――彼女は今も亡くなった婚約者の事を想っているのか――
「いや、だからと言ってフローラの服を勝手に売って‥‥売って?」
おや?とまた考える。花屋は今回で5回目だと言った。フローラの古着をレティツィアに渡したのは3カ月前。つまり初回と2回目はフローラの服を売った訳ではない。
――公爵家からの支度金はどうしたんだろう?――
本来なら嫁いできた妻が自由に出来る金だ。なぜ支度金を使わずに服を売るのか。
同時にもう1つ疑問がわいた。
――持参金ってどうなったんだ?そう言えば貰ってないな――
公爵家からはこれで入用の品があれば揃えてと支度金を渡す。同時に侯爵家からはお世話になりますという意味で持参金が支払われる。家によっては相殺することもあるが、懇意にして内情が解っている場合に限られる。
ハーベル公爵家とクラン侯爵家はそこまで親しい関係ではない。
なのに両親からバークレイには持参金の事は一言も告げられていなかった。
――解らない事だらけだな――
そう思いながら屋敷に戻ったバークレイは真実ではなく事実を知った。
「父上、僕への持参金ってどうなっていますか?」
バークレイの問いに公爵は直ぐに答えられなかった。言葉を濁しながら回りくどく言い訳を続けた。
「結局のところ、父上が使い込んだ・・・って事ですか?」
「使い込んだは人聞きが悪いだろう。借りただけだ」
「貸すとは言ってません。それからレティツィアの支度金ですがどうなっていますか」
「支度金?あぁその件はクラン侯爵と話をして要らないと言われているよ」
「要らない?いや、侯爵がそう言ったとしても彼女が使う金がないじゃないですか」
「それはまぁ…何とでもなるんじゃないか?お前だって色々と物をやったんだろう?」
認めたくない考えが頭の中を過って行く。
「まさか…ハーベル公爵家は金に困っているとか…ないですよね?」
「・・・・・」
「父上ッ」
「大丈夫だ。お前に家督を譲る頃には何とか立て直せる」
バークレイは「待て、止めろ」と制止する父の声を振り切り、家の資産状況を纏めたファイルを棚のガラスを割って取り出した。開いたページもだが、捲るページにも燦燦たる数字が並ぶ。
伯爵家クラスならとっくに経済支援を国に要請して管轄下に置かれているレベルだった。
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その項目が出来たのはレティツィアとの婚約が調った月が初回。2回目の額が少し多いのは結婚となったからだろう。
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フローラとの関係は別としても、意味なく罵倒したり、フローラに加勢して床に転ばせて屈辱を味あわせたり。レティツィアにして見れば何故こんな事をされるのか訳も解らずだっただろう。
多少の反省はしても「フローラの服を売った事は認めさせないと」と思ってしまう。
その思いもレティツィアの部屋に行き、クローゼットを見た事で解決した。
レティツィアは「若旦那様から」と言われた品は全て使用人に頼んで形、模様、数などを書きとった目録をその場で作っていて、目録にあるものは全て揃っていた。
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「何故だ?気に入らないと言っていたのか?」
「そうではなく・・・お召し物を替える際に見えたのですが背中には火傷の痕があり、このように背が大きく開いたドレスは無理ではないかと・・・」
バークレイは混乱し、何がどうなのか判らなくなった。
消えない傷があるならまさしく傷物ではないか。侯爵が知らなかったとは思えないが通常初夜を済ませれば黙っていても解るものだ。
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