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りんご飴とスイカ飴
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阿修羅と化したオーロラをなんとか宥めて、先ずは祖父がエリックとご対面です。
まぁ、引退はしたとはいえ訪れた相手は王族。無下にする事も出来ませんしね。
「これはこれは…こんな遠い地にご視察でしょうか」
「いえ、突然の訪問すまない。実はこちらにオーロラ嬢が来ていると伺いまして」
「そうですか‥‥まぁ、来てはいるのですが…」
なんとも歯切れの悪いオーロラのじいちゃん。
確かにフゥフゥと鼻息の荒い仕留めてやる!ってなってるオーロラをあわせるわけにも…ねぇ。
でも、ダメな子エリック。真面目じゃん…ってダメなのは突き抜けた一部かぁ・・。
「殿下、申し訳ございません。オーロラはもう祭りを見に行ってしまいまして」
「あぁ、そう言えば前夜祭だそうだな」
「はい、今年は景気も良いのでいつもはない前夜祭、後夜祭もございますので」
「私も顔を出してみよう。いや、時間を取らせて申し訳ない」
「いえ、こちらこそ折角お越し頂きましたのに」
丁寧にエリック殿下を見送った祖父は寿命が5年は縮まったと胸を押さえます。
しかし、問題なく孫娘の婚礼まであと2,3か月と思っていた祖父は少し項垂れていますね。
「礼儀も作法もしっかりしている良い青年なのになぁ…しかし…本当なのか?今時3歩下がって歩けなどと…儂の時代でもそんな事を口にすれば…おぉぉ怖い…ブルル」
ちらりと妻、ハンナの顔が浮かんだお爺様。身震いしてますが大丈夫です?尿漏れ??
寒い日のトイレ後じゃないんだから殿方は震えてはいけませんよ?
場所は変わってここは先ほどまでオーロラがくだを巻いて…いえいえ、怒りを爆発させたサロン。
すっかり落ち着いたオーロラはお祭りならでは!のりんご飴を食べております。
「こっちは姫リンゴ飴よ?小さくて可愛いでしょう?」
「本当ですわね…でも甘くて美味しい赤いパリパリが少ないですわ」
確かに。飴とリンゴを一緒に齧るのも良いですが、パリパリした飴は怪しさいっぱいの色ですが美味しいですもんねぇ。逆さにしたブ厚い部分はまた格別ですしねぇ。
「お嬢様、最近はミカン飴というのもありますのよ?」
「って事は、メロン飴とかスイカ飴もあるのかしら?」
「見た事は御座いませんが切れば…出来そうですね」
「え?切るの?丸くないと違くね??」
っていうか・・・スイカやメロンの皮はどうするんですか!特にスイカ!!それになにより重くて持てませんよ?どんな串に刺すんですか!!
ん?さりげなくオーロラさん、言葉が…淑女ですよ!淑女!!
ハウメニィ~いいぃ顔~♪大事ですよ!!
「殿下が来たなら今日は行けないわねぇ…ほんと、なんでここまで来るかなぁ。わたくし存在すら最近忘れておりましたのに、なんで忘れてくださっていないのかしら?」
「まぁ、近くまで来たなら思い出したんじゃないの?」
「えぇぇぇ~。あと卒業式まで2か月もないのにまだ覚えてるのかしら?信じられない」
いやいや、オーロラ。そこへ18年婚約者だった相手を2,3か月で忘れるほうがどうかと思いますよ?
和気藹々とした屋敷とうらはらに、前夜祭の会場を行ったり来たりするエリック殿下。
「いないなぁ‥‥どこにいるんだろう?」
お付きの護衛ももう疲れてますよ?帰りましょうよ。
まぁ、引退はしたとはいえ訪れた相手は王族。無下にする事も出来ませんしね。
「これはこれは…こんな遠い地にご視察でしょうか」
「いえ、突然の訪問すまない。実はこちらにオーロラ嬢が来ていると伺いまして」
「そうですか‥‥まぁ、来てはいるのですが…」
なんとも歯切れの悪いオーロラのじいちゃん。
確かにフゥフゥと鼻息の荒い仕留めてやる!ってなってるオーロラをあわせるわけにも…ねぇ。
でも、ダメな子エリック。真面目じゃん…ってダメなのは突き抜けた一部かぁ・・。
「殿下、申し訳ございません。オーロラはもう祭りを見に行ってしまいまして」
「あぁ、そう言えば前夜祭だそうだな」
「はい、今年は景気も良いのでいつもはない前夜祭、後夜祭もございますので」
「私も顔を出してみよう。いや、時間を取らせて申し訳ない」
「いえ、こちらこそ折角お越し頂きましたのに」
丁寧にエリック殿下を見送った祖父は寿命が5年は縮まったと胸を押さえます。
しかし、問題なく孫娘の婚礼まであと2,3か月と思っていた祖父は少し項垂れていますね。
「礼儀も作法もしっかりしている良い青年なのになぁ…しかし…本当なのか?今時3歩下がって歩けなどと…儂の時代でもそんな事を口にすれば…おぉぉ怖い…ブルル」
ちらりと妻、ハンナの顔が浮かんだお爺様。身震いしてますが大丈夫です?尿漏れ??
寒い日のトイレ後じゃないんだから殿方は震えてはいけませんよ?
場所は変わってここは先ほどまでオーロラがくだを巻いて…いえいえ、怒りを爆発させたサロン。
すっかり落ち着いたオーロラはお祭りならでは!のりんご飴を食べております。
「こっちは姫リンゴ飴よ?小さくて可愛いでしょう?」
「本当ですわね…でも甘くて美味しい赤いパリパリが少ないですわ」
確かに。飴とリンゴを一緒に齧るのも良いですが、パリパリした飴は怪しさいっぱいの色ですが美味しいですもんねぇ。逆さにしたブ厚い部分はまた格別ですしねぇ。
「お嬢様、最近はミカン飴というのもありますのよ?」
「って事は、メロン飴とかスイカ飴もあるのかしら?」
「見た事は御座いませんが切れば…出来そうですね」
「え?切るの?丸くないと違くね??」
っていうか・・・スイカやメロンの皮はどうするんですか!特にスイカ!!それになにより重くて持てませんよ?どんな串に刺すんですか!!
ん?さりげなくオーロラさん、言葉が…淑女ですよ!淑女!!
ハウメニィ~いいぃ顔~♪大事ですよ!!
「殿下が来たなら今日は行けないわねぇ…ほんと、なんでここまで来るかなぁ。わたくし存在すら最近忘れておりましたのに、なんで忘れてくださっていないのかしら?」
「まぁ、近くまで来たなら思い出したんじゃないの?」
「えぇぇぇ~。あと卒業式まで2か月もないのにまだ覚えてるのかしら?信じられない」
いやいや、オーロラ。そこへ18年婚約者だった相手を2,3か月で忘れるほうがどうかと思いますよ?
和気藹々とした屋敷とうらはらに、前夜祭の会場を行ったり来たりするエリック殿下。
「いないなぁ‥‥どこにいるんだろう?」
お付きの護衛ももう疲れてますよ?帰りましょうよ。
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