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閑話①★ライアル伯爵家日記(1話)
ルーナとベンジャーの変化
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架空、創作の話です。現実世界と混同しないようご注意ください。
◇~◇~◇
これはインシュアがハワードとの契約を結んだ少し後の話である。
インシュアは伯爵家から仕事に行く際は当然だが伯爵家の馬車の使用はしない。
出来ないと言った方が適切だろうか。
その事に文句も言わないが意外にケチなので辻馬車は使わない。移動は2本の足である。
そのため帰宅するのは少々遅くなるのだ。
メイドのルーナは何故かインシュアが帰宅をすると嬉しそうな顔をする。
恐らくは日中、ずっと1人なのだろう。多少の文字は読めるようだが離れにある本や書類の束はルーナが読むには難易度が高いようなのだ。
「勝手に読んでもいいんじゃないの?好きになさったら?」
大半を読んでしまったインシュアはルーナに声をかけたが本を読んだ形跡はない。
ずっと1人。誰も話をする者もいなければ食事すら用意された自分の分を取りに行って食べた後に戻すだけである。使用人の食事はまとめて全員が取ると人手が足らなくなるのでバラバラである。
インシュアの分はここ1年用意すらされていない。インシュアが断ったのだ。朝は途中にある朝食屋台で済ませるし夜は顧客と食事をする事もあるし、契約書を纏めるため残業でパンを齧るからだ。
最も離れで食べるとしてもルーナと一緒に食事をした事は一度もない。使用人であるルーナと食卓を共にする事はあり得ない事だからだ。
本宅の使用人達からは【のんびりできていいわね】と1年が経つ頃には話しかけても返事すらしてもらえなくなった。しかしルーナはそれも嬉しいと感じている。悪態を吐かれても自分を認識してくれていると感じるようになってしまったからだ。
なのでインシュアが帰ってくると、話はしてくれなくても誰かの気配がする事が嬉しいのだ。使用人部屋に戻っても嫌がらせなのか、ルーナの私服がボロボロだったり給料で買った靴が片方捨てられていたりで居心地が悪い。見えない所で意地悪をされるのは凹んでしまうのだ。
本宅の使用人達は人数は多いが、気分屋の伯爵夫人、ヨハンのいやいや、なぜなぜでキレかけ寸前のメイサに当たり散らされて辟易していた。ルーナは格好のはけ口だったのだ。
いつしかルーナは本宅には食事を受け取りに行くのとトレイを返すだけになり離れの使用人部屋に寝泊まりするようになった。
誰もが辞めたいけれど辞める事が出来ない。それがライアル伯爵家なのだ。
インシュアが仕事を初めて最初の4、5か月は10万ベルないほどの給料だった。
インシュアは運が良かった。確かに給料は少ないが運が良かったのは退職する先輩が顧客を食い物にする「クズ」だったからだ。クズの扱いはベンジャーで慣れている。言うだけ言わせておいて、聞き流すに限るのだ。
今はトップセールスを誇っている。それも顧客に対して無茶苦茶してくれていた先輩のおかげである。
最初から親の仇のような対応をされていれば後は優しいものである。
最初から甘い顧客ばかりだとキツイ顧客に当たった時に心が折れるが、最初から心を壊しにかかるほど激昂した顧客を相手にしていれば色々と耐性がつくというものだ。
給料も50万ベルを下回る月がない記録を8カ月続けている。金は運用と貯金をして伯爵家には【盗られても仕方ない】と諦めがつく小銭しか持ち込まない。
ルーナの事もだが、ライアル伯爵家に関係するものは誰一人信用していないのだ。
結婚も2年目。働き出して1年半を経過する頃にはベンジャーのあしらい方も板についたものだ。
夜会に行く途中、馬車の中でこの頃はブツブツと文句を言って同意を求めてくることが多くなったがインシュアは関係がないとばかりに窓の外しか見ていない。
伯爵家の経営状態が危ういのであれば破産の憂き目にあうが、沈む泥船からは真っ先に飛び降りる。離縁は出来ないだろうから、それなりの準備はしてあるのだ。備えあれば患いなしである。
そんな事も知らないベンジャーの愚痴はもっぱらメイサの事である。
子供が出来るまではベンジャーの【侍女】として買い物やら遠出やらに【同行】していたようだが子供が出来ればそうはいかない。
息子のヨハンがせめて養子縁組を終えるまでは日影の身で過ごさねばならない。
インシュアが嫁いでくる前まではヨハンにも手がかかったし、婚約したインシュアを次はどうやって笑ってやろうかと花束に添えたカードの言葉を考えたりで忙しかった。
伯爵家に来れば事あるごとに虐めてやろうとしたが、丁度ヨハンの【いやいや期】の真っ最中。
今はやっとそれが終わったかと思えば【なぜなぜ期】に突入し疲れ果ててベンジャーにあたるのだ。
「何とかならないか」と聞かれても答えようなどある筈がない。
インシュアは子供を産んだ事も育てた事もない上に、ヨハンが20歳になれば追い出される身である。何を親身になってやる必要があるのだろうか。
インシュアは完全に無視を決め込んで、雑音の終わるのを窓を眺めて待つだけだった。
ベンジャーは少し悩み始めていた。
理由は夜会に向かう馬車の向かいに座っているインシュアである。
28歳になったベンジャーは自分よりも年上のメイサの変化を微妙に感じていた。
メイサと付き合いだしたのはベンジャー16歳、メイサ18歳の時である。
その少し前から「年上のお姉さん」的な存在だったメイサに惹かれていた。
美丈夫なベンジャーに寄ってくる令嬢たちは香水臭いし会話も同じようなことばかりを話しかけてくる上に薄っぺらいのだ。そして自分を持ち上げて媚び諂う。
その点メイサは違った。恋人になる2、3年前からライアル伯爵家に奉公に来ていたメイサはベンジャーの事を褒める時もあれば叱る時もある。だから魅かれたのかも知れない。
メイサとでなければ誰とも結婚しないと駄々を捏ねられたのも10代まで。
否が応でも貴族の結婚を考えねばならない時が来るのだ。
それでもごね続けたある日、22歳の時である。メイサに妊娠したと言われたのだ。
流石に両親も頭を抱えた。
使用人が堕胎をしたとあれば咎めを受けるのは雇い主なのだ。
それに腹の子の父親がベンジャーだという事も非常に不味かった。
ベンジャーはそれを弾みにメイサをどこかの貴族に養子に入れて結婚をと言ったが妊娠している平民を養子にしてくれて直ぐに結婚という流れはどう考えても不味すぎる。
悩んでいるうちにヨハンが生まれた。ヨハンの見た目はメイサだが目の色、髪の色はベンジャー。伯爵夫妻は孫馬鹿になってしまったのだ。
そうなれば家を継ぐ手筈を整えねばならない。1年、2年と探すがめぼしい貴族がいない。そんな時に目に留まったのがランス男爵家のインシュアだった。
最初は野暮ったい女で、手荒れはしているし化粧もしていない。女だてらに馬に跨り一緒にいるのも恥ずかしいとベンジャーは思っていた。
そして結婚初日。言い含めてインシュアを離れに追いやる事が出来た。
何も言ってこない半年の間は正直イライラしたものだ。泣きついて縋ってくるインシュアを甚振るのも面白いと考えていたからだ。
半年後、屋敷にルーナが飛び込んできて話があると言っているという。
少々甚振ってやろうかと離れに行くと半年前と同一人物か?と疑うような女性がいた。
見た目は間違いなくインシュアだが、中身は別人だった。
ベンジャーは被虐傾向があるのかも知れないと自分を分析した。
インシュアのハッキリとした物言いにゾクゾクしたのだ。かつてメイサに叱られたり窘められたりした時に感じたのと同じである。
そして夜会に行くのが楽しみで仕方がないのだ。
口を開けば息子の愚痴ばかりのメイサ、いやだいやだと泣き喚いていたかと思えばつき纏って「どうして?」「どうして?」と延々に続く息子ヨハンの相手はうんざりしていたからだ。
なにより、目の前で声は聞こえている筈なのに何の反応もしてくれないインシュアに気持ちが昂ってくる。どうしても返事をしなければならない時も面倒くさそうに「はい」「そうですか」と短く答えて直ぐにベンジャーをいない者として扱うインシュアにときめくのだ。
そしてインシュアがフェオン未亡人の屋敷に行く数日前、ベンジャーはインシュアに初めて自分の意思で品物を選んで贈り物をした。
「次の夜会で身につけて欲しい」
自分の瞳の色と同じ紫色のドレスと宝飾品だった。
だが翌日、仕事から帰ると封を一切きっていない状態で品物が返されてきた。
ベンジャーはその場に膝をついて蹲り、喜びに震えたのだった。
構って欲しいメイドのルーナと、無視して欲しいベンジャー相反する2人。
しかしインシュアは残念ながらこの2人の気持ちに応えるつもりは微塵もない。
面倒だとしか思っていないのだった。
☆~☆~☆
フェオン未亡人は第二章に出てくるキャラです(第一章で言うハワードのような感じ)
戻された贈り物はメイサが無理やり着用してドレスは破れてしまいましたが宝飾品はしっかりメイサの宝石箱に収納されています。
◇~◇~◇
これはインシュアがハワードとの契約を結んだ少し後の話である。
インシュアは伯爵家から仕事に行く際は当然だが伯爵家の馬車の使用はしない。
出来ないと言った方が適切だろうか。
その事に文句も言わないが意外にケチなので辻馬車は使わない。移動は2本の足である。
そのため帰宅するのは少々遅くなるのだ。
メイドのルーナは何故かインシュアが帰宅をすると嬉しそうな顔をする。
恐らくは日中、ずっと1人なのだろう。多少の文字は読めるようだが離れにある本や書類の束はルーナが読むには難易度が高いようなのだ。
「勝手に読んでもいいんじゃないの?好きになさったら?」
大半を読んでしまったインシュアはルーナに声をかけたが本を読んだ形跡はない。
ずっと1人。誰も話をする者もいなければ食事すら用意された自分の分を取りに行って食べた後に戻すだけである。使用人の食事はまとめて全員が取ると人手が足らなくなるのでバラバラである。
インシュアの分はここ1年用意すらされていない。インシュアが断ったのだ。朝は途中にある朝食屋台で済ませるし夜は顧客と食事をする事もあるし、契約書を纏めるため残業でパンを齧るからだ。
最も離れで食べるとしてもルーナと一緒に食事をした事は一度もない。使用人であるルーナと食卓を共にする事はあり得ない事だからだ。
本宅の使用人達からは【のんびりできていいわね】と1年が経つ頃には話しかけても返事すらしてもらえなくなった。しかしルーナはそれも嬉しいと感じている。悪態を吐かれても自分を認識してくれていると感じるようになってしまったからだ。
なのでインシュアが帰ってくると、話はしてくれなくても誰かの気配がする事が嬉しいのだ。使用人部屋に戻っても嫌がらせなのか、ルーナの私服がボロボロだったり給料で買った靴が片方捨てられていたりで居心地が悪い。見えない所で意地悪をされるのは凹んでしまうのだ。
本宅の使用人達は人数は多いが、気分屋の伯爵夫人、ヨハンのいやいや、なぜなぜでキレかけ寸前のメイサに当たり散らされて辟易していた。ルーナは格好のはけ口だったのだ。
いつしかルーナは本宅には食事を受け取りに行くのとトレイを返すだけになり離れの使用人部屋に寝泊まりするようになった。
誰もが辞めたいけれど辞める事が出来ない。それがライアル伯爵家なのだ。
インシュアが仕事を初めて最初の4、5か月は10万ベルないほどの給料だった。
インシュアは運が良かった。確かに給料は少ないが運が良かったのは退職する先輩が顧客を食い物にする「クズ」だったからだ。クズの扱いはベンジャーで慣れている。言うだけ言わせておいて、聞き流すに限るのだ。
今はトップセールスを誇っている。それも顧客に対して無茶苦茶してくれていた先輩のおかげである。
最初から親の仇のような対応をされていれば後は優しいものである。
最初から甘い顧客ばかりだとキツイ顧客に当たった時に心が折れるが、最初から心を壊しにかかるほど激昂した顧客を相手にしていれば色々と耐性がつくというものだ。
給料も50万ベルを下回る月がない記録を8カ月続けている。金は運用と貯金をして伯爵家には【盗られても仕方ない】と諦めがつく小銭しか持ち込まない。
ルーナの事もだが、ライアル伯爵家に関係するものは誰一人信用していないのだ。
結婚も2年目。働き出して1年半を経過する頃にはベンジャーのあしらい方も板についたものだ。
夜会に行く途中、馬車の中でこの頃はブツブツと文句を言って同意を求めてくることが多くなったがインシュアは関係がないとばかりに窓の外しか見ていない。
伯爵家の経営状態が危ういのであれば破産の憂き目にあうが、沈む泥船からは真っ先に飛び降りる。離縁は出来ないだろうから、それなりの準備はしてあるのだ。備えあれば患いなしである。
そんな事も知らないベンジャーの愚痴はもっぱらメイサの事である。
子供が出来るまではベンジャーの【侍女】として買い物やら遠出やらに【同行】していたようだが子供が出来ればそうはいかない。
息子のヨハンがせめて養子縁組を終えるまでは日影の身で過ごさねばならない。
インシュアが嫁いでくる前まではヨハンにも手がかかったし、婚約したインシュアを次はどうやって笑ってやろうかと花束に添えたカードの言葉を考えたりで忙しかった。
伯爵家に来れば事あるごとに虐めてやろうとしたが、丁度ヨハンの【いやいや期】の真っ最中。
今はやっとそれが終わったかと思えば【なぜなぜ期】に突入し疲れ果ててベンジャーにあたるのだ。
「何とかならないか」と聞かれても答えようなどある筈がない。
インシュアは子供を産んだ事も育てた事もない上に、ヨハンが20歳になれば追い出される身である。何を親身になってやる必要があるのだろうか。
インシュアは完全に無視を決め込んで、雑音の終わるのを窓を眺めて待つだけだった。
ベンジャーは少し悩み始めていた。
理由は夜会に向かう馬車の向かいに座っているインシュアである。
28歳になったベンジャーは自分よりも年上のメイサの変化を微妙に感じていた。
メイサと付き合いだしたのはベンジャー16歳、メイサ18歳の時である。
その少し前から「年上のお姉さん」的な存在だったメイサに惹かれていた。
美丈夫なベンジャーに寄ってくる令嬢たちは香水臭いし会話も同じようなことばかりを話しかけてくる上に薄っぺらいのだ。そして自分を持ち上げて媚び諂う。
その点メイサは違った。恋人になる2、3年前からライアル伯爵家に奉公に来ていたメイサはベンジャーの事を褒める時もあれば叱る時もある。だから魅かれたのかも知れない。
メイサとでなければ誰とも結婚しないと駄々を捏ねられたのも10代まで。
否が応でも貴族の結婚を考えねばならない時が来るのだ。
それでもごね続けたある日、22歳の時である。メイサに妊娠したと言われたのだ。
流石に両親も頭を抱えた。
使用人が堕胎をしたとあれば咎めを受けるのは雇い主なのだ。
それに腹の子の父親がベンジャーだという事も非常に不味かった。
ベンジャーはそれを弾みにメイサをどこかの貴族に養子に入れて結婚をと言ったが妊娠している平民を養子にしてくれて直ぐに結婚という流れはどう考えても不味すぎる。
悩んでいるうちにヨハンが生まれた。ヨハンの見た目はメイサだが目の色、髪の色はベンジャー。伯爵夫妻は孫馬鹿になってしまったのだ。
そうなれば家を継ぐ手筈を整えねばならない。1年、2年と探すがめぼしい貴族がいない。そんな時に目に留まったのがランス男爵家のインシュアだった。
最初は野暮ったい女で、手荒れはしているし化粧もしていない。女だてらに馬に跨り一緒にいるのも恥ずかしいとベンジャーは思っていた。
そして結婚初日。言い含めてインシュアを離れに追いやる事が出来た。
何も言ってこない半年の間は正直イライラしたものだ。泣きついて縋ってくるインシュアを甚振るのも面白いと考えていたからだ。
半年後、屋敷にルーナが飛び込んできて話があると言っているという。
少々甚振ってやろうかと離れに行くと半年前と同一人物か?と疑うような女性がいた。
見た目は間違いなくインシュアだが、中身は別人だった。
ベンジャーは被虐傾向があるのかも知れないと自分を分析した。
インシュアのハッキリとした物言いにゾクゾクしたのだ。かつてメイサに叱られたり窘められたりした時に感じたのと同じである。
そして夜会に行くのが楽しみで仕方がないのだ。
口を開けば息子の愚痴ばかりのメイサ、いやだいやだと泣き喚いていたかと思えばつき纏って「どうして?」「どうして?」と延々に続く息子ヨハンの相手はうんざりしていたからだ。
なにより、目の前で声は聞こえている筈なのに何の反応もしてくれないインシュアに気持ちが昂ってくる。どうしても返事をしなければならない時も面倒くさそうに「はい」「そうですか」と短く答えて直ぐにベンジャーをいない者として扱うインシュアにときめくのだ。
そしてインシュアがフェオン未亡人の屋敷に行く数日前、ベンジャーはインシュアに初めて自分の意思で品物を選んで贈り物をした。
「次の夜会で身につけて欲しい」
自分の瞳の色と同じ紫色のドレスと宝飾品だった。
だが翌日、仕事から帰ると封を一切きっていない状態で品物が返されてきた。
ベンジャーはその場に膝をついて蹲り、喜びに震えたのだった。
構って欲しいメイドのルーナと、無視して欲しいベンジャー相反する2人。
しかしインシュアは残念ながらこの2人の気持ちに応えるつもりは微塵もない。
面倒だとしか思っていないのだった。
☆~☆~☆
フェオン未亡人は第二章に出てくるキャラです(第一章で言うハワードのような感じ)
戻された贈り物はメイサが無理やり着用してドレスは破れてしまいましたが宝飾品はしっかりメイサの宝石箱に収納されています。
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