エンディングノート

環流 虹向

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SUPERMARKET

ぬとぬと塩飴

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口の中でまだ塩飴の味がする…。

私は帰りのバスでミントタブレット3つを口に入れて、簡易歯ブラシをする。

けど今日はまだいつもより早いし、カールも思ったより崩れなかった。

やっぱりあのヘアスプレーは優秀だなぁと思いながら、バスから降りて予定通りスーパーに行く。

そして今日は惣菜コーナーじゃなくて、野菜コーナーから回れるので気分は主婦。

けど、口の中は売春婦みたいなもんなので若干気分に波がありながらも、昨日作った買い物リストの物をいつものようにカートを使い楽をしてレジに向かう。

「次の方、どうぞ。」

と、店員さんに促されてカートからカゴを取り出そうとすると思ってたよりも重くなったことに驚く。

買い物バックは持ってきたけど、調味料と瓶ものが多いから私の肩が外れそうだ。

「6854円です。」

おお…。一人暮らしにしてはだいぶいったな。

私はお酒を買いすぎたことに今更後悔しながら会計を済ませて、買い物バックに商品を詰め込み、また出入り口まで楽をするために買い物バックをカートに乗せて持っていく。

そういえば今日はあの警備員さんに会わなかったなとふと思い出し、コンビニで会った警備員さんの私服とギャップがあり過ぎる制服姿を思い浮かべながら荷物を手に持ってカートを返そうとした直前、その警備員さんが私の目の前に現れて驚く。

警備員「ご利用ありがとうございます。」

と、警備員さんは私のカートを優しく手で掴み、そのままカートを元の場所に返すと颯爽と去っていった。

やっぱり制服って人の印象を変えるものなんだなぁと、自分の仕事のことも通してそう思いながら警備員さんの背中を横目で軽く追っていると、おじいちゃん警備員がその人の事を名前で呼んだ。

『ノブユキ』

私はおじいちゃん警備員のおかげで優しい警備員さんの名前が知れたのと、ストレス発散がある程度出来て体も気持ちもなんだかふわふわして、作り置きをするのは2日後の休みにすることに決め、今日は酒盛りだけをすることにした。

とりあえず、酒盛りの前に自分の家にあるちゃんとした歯磨き粉でげろまずの塩飴を洗い落とし、お風呂にも入って髪についたワックスとメイクを洗い落としてから私の夜が始まる。

今日はハーフボトルのスパークリングワインをのんびりと飲んで、お昼に飲めなかった分の寝酒を嗜む。

本当は普通のサイズ1本と言いたいけれど、明日は仕事だし、急なアル中でぶっ倒れて死ぬのも怖いから1人で飲むときはハーフボトル。

それでもシャンパンを本当は呑みたいけど、太るし高いから友達と自分の誕生日と年末年始、奢られた時にしか呑まないようにしている。

これでもまあまあ呑んでない方なのにお金が思ったよりなくなってるのはなんでなんだろうなと思いつつ、明日の仕事に備えてからベッドタイムに入った。


…………
夜・スパークリングワイン

警備員さんの名前を知れた。
感謝!おじいちゃん!
おやすみ、明人
…………


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