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BIRTHDAY
かきかき日記
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こんなに幸せもらっちゃっていいのかな。
当日の誕生日会なんて、高校生の時に織華が当時眠りが深すぎた私の部屋を飾り付けしてお祝いしてくれた以来なかったし、彼氏にちゃんとイベントごとを祝ってもらったのは人生初めてだな。
信之「これが誕生日プレゼント、こっちがクリスマスプレゼント。」
明人「…え?2つ?」
信之「うん。この前のはすごい遅れちゃった誕生日プレゼント。遅くなってごめんね。」
そう言って信之は私の左手を握り、親指で撫でてきた。
明人「ううん…。私だけこんなに貰っちゃうの悪いな…。」
誕生日が分かってからって思ったけど、もう1年が終わっちゃう。
冬生まれってことは分かったけど聞いたら今日も違うらしいし、今年するとしたらあとは大晦日くらいだけどヒント的に違うはずなんだ。
信之「そんなことないよ。いつも俺は美味しいごはんと明かりのついた部屋がある家に帰らせてもらってるからそのお礼の気持ちも入ってる。」
…好きです。
そんなこと莉音の時にだってしてたのに、あいつはなんとも思ってなかったよ。
信之「…わ!キーケースだ。しかも3つだからちょうどいいね。」
信之は私があげたクリスマスプレゼントを開けると目を輝かせて喜んでくれる。
その様子がサンタさんから本当にプレゼントを貰ったように喜ぶ無邪気な子どものようで可愛くてたまらない。
しかもすぐに玄関に置いてある鍵置きから鍵を持ってきてつけてくれるその素直な行動が好きすぎる。
私はそんな無邪気な信之の隣で信之から貰ったクリスマスプレゼントを開けてみると、レジャーランドのチケットが2つ入っていた。
信之「明日暗くなったらここ行こう?イルミネーションしてるんだって。」
明人「イルミネーションってクリスマスで終わりだと思ってた…。」
信之「ここは春近くまでやっててくれたんだ。明人は冬になっちゃうと忙しいからクリスマス終わりにって思って。ちょうど休みだし、明日がいいかなって思ったんだけどどう?」
どうもこうもありません。
最高すぎて券が濡れちゃいます。
明人「行くっ…。好き。」
私はチケットが入っている箱をそっとコタツの上に置き、ずっと手にキーケースを持っている信之に抱きつく。
信之「そんなに喜んでもらえるとは思わなかったな…。」
明人「信之といろんな所行けるの嬉しすぎる。」
私は信之の肩に顔を埋めていると、信之は頭を優しく撫でてくれた。
はあ…、もう好きが溢れて止まりません。
こんないい人が私の彼氏だなんて人生最高だよ。
信之「これからはちょっとずついろんなとこ行きたいね。」
明人「行く…。いっぱい行く。」
信之「仕事、頑張らないとな。」
と、信之がぽんぽんと私の頭をそっと叩き顔を上げさせると、脚に置いていた誕生日プレゼントを目の前に差し出してきた。
信之「誕生日おめでとう。俺と同じアラサーだね。」
明人「…ちょっと涙ひいた。」
私は少しつきんとした胸の痛みに覚え、信之の一口スパイスをもらって少し涙が引く。
信之「25歳はまだ若いよ。健康に気をつけて、いつまでも元気でいてね。」
と、信之は少し俯きかけの私にキスをして誕生日プレゼントを手渡してくれる。
明人「うん。健康管理気をつける。」
私は信之に涙を拭いてもらいながら無地で黒い紙袋の口を結んでいたリボンを外し中身を出すと、仕事場でよく見る色の箱が出てきた。
明人「え?これ…。」
信之「多分期待してるのじゃないけど、仕事とかで使えるかなって。」
私はスカイブルーの箱の蓋を信之に開けてもらい、また涙腺崩壊する。
信之「寝る前に日記みたいの書いてるし、こういうペンが1本あったら嬉しいかなって。」
明人「…嬉しいぃ。」
私はそのシルバーに輝くペンを持ち、いつものペンよりも重いものを感じる。
信之「俺も今日分の日記に書いていい?」
明人「え?」
私はその言葉に驚き、ペンを落としそうになるのを両手でしっかりキャッチする。
信之「今日の思い出日記。明人の誕生日に書きたいなって思ってたんだ。」
明人「…い、いいけど、他のとこ見ないでね?」
まだオアシスさんの憧れ日記が残ってるノートだからあれを見られたら終わる。
信之「見ないよ。俺の字で誕生日おめでとうってメッセージを書きたいんだ。」
明人「…うん!分かった!書いて書いて。」
私は自分から自分の分身を信之に差し出し、もぐもぐノートに信之からのバースデーメッセージを貰った。
…………
明人、誕生日おめでとう。
これからも
風邪を引かず、
体を壊さず、
元気に過ごしてね。
環酉 信之
夜・お魚パーティ
どのページも見られたくなくて、半ページと1ページ通り越して表裏どっちも新品なページに書いてもらっちゃった♡
信之から貰ったこのペン、書き心地良き過ぎて余計なことをまた色々書いちゃいそう。
信之が初めて私の誕生日を祝ってくれた彼氏で本当によかった。
このお返しはちゃんとさせてね!
おやすみ、信之・明人
…………
環流 虹向/エンディングノート
当日の誕生日会なんて、高校生の時に織華が当時眠りが深すぎた私の部屋を飾り付けしてお祝いしてくれた以来なかったし、彼氏にちゃんとイベントごとを祝ってもらったのは人生初めてだな。
信之「これが誕生日プレゼント、こっちがクリスマスプレゼント。」
明人「…え?2つ?」
信之「うん。この前のはすごい遅れちゃった誕生日プレゼント。遅くなってごめんね。」
そう言って信之は私の左手を握り、親指で撫でてきた。
明人「ううん…。私だけこんなに貰っちゃうの悪いな…。」
誕生日が分かってからって思ったけど、もう1年が終わっちゃう。
冬生まれってことは分かったけど聞いたら今日も違うらしいし、今年するとしたらあとは大晦日くらいだけどヒント的に違うはずなんだ。
信之「そんなことないよ。いつも俺は美味しいごはんと明かりのついた部屋がある家に帰らせてもらってるからそのお礼の気持ちも入ってる。」
…好きです。
そんなこと莉音の時にだってしてたのに、あいつはなんとも思ってなかったよ。
信之「…わ!キーケースだ。しかも3つだからちょうどいいね。」
信之は私があげたクリスマスプレゼントを開けると目を輝かせて喜んでくれる。
その様子がサンタさんから本当にプレゼントを貰ったように喜ぶ無邪気な子どものようで可愛くてたまらない。
しかもすぐに玄関に置いてある鍵置きから鍵を持ってきてつけてくれるその素直な行動が好きすぎる。
私はそんな無邪気な信之の隣で信之から貰ったクリスマスプレゼントを開けてみると、レジャーランドのチケットが2つ入っていた。
信之「明日暗くなったらここ行こう?イルミネーションしてるんだって。」
明人「イルミネーションってクリスマスで終わりだと思ってた…。」
信之「ここは春近くまでやっててくれたんだ。明人は冬になっちゃうと忙しいからクリスマス終わりにって思って。ちょうど休みだし、明日がいいかなって思ったんだけどどう?」
どうもこうもありません。
最高すぎて券が濡れちゃいます。
明人「行くっ…。好き。」
私はチケットが入っている箱をそっとコタツの上に置き、ずっと手にキーケースを持っている信之に抱きつく。
信之「そんなに喜んでもらえるとは思わなかったな…。」
明人「信之といろんな所行けるの嬉しすぎる。」
私は信之の肩に顔を埋めていると、信之は頭を優しく撫でてくれた。
はあ…、もう好きが溢れて止まりません。
こんないい人が私の彼氏だなんて人生最高だよ。
信之「これからはちょっとずついろんなとこ行きたいね。」
明人「行く…。いっぱい行く。」
信之「仕事、頑張らないとな。」
と、信之がぽんぽんと私の頭をそっと叩き顔を上げさせると、脚に置いていた誕生日プレゼントを目の前に差し出してきた。
信之「誕生日おめでとう。俺と同じアラサーだね。」
明人「…ちょっと涙ひいた。」
私は少しつきんとした胸の痛みに覚え、信之の一口スパイスをもらって少し涙が引く。
信之「25歳はまだ若いよ。健康に気をつけて、いつまでも元気でいてね。」
と、信之は少し俯きかけの私にキスをして誕生日プレゼントを手渡してくれる。
明人「うん。健康管理気をつける。」
私は信之に涙を拭いてもらいながら無地で黒い紙袋の口を結んでいたリボンを外し中身を出すと、仕事場でよく見る色の箱が出てきた。
明人「え?これ…。」
信之「多分期待してるのじゃないけど、仕事とかで使えるかなって。」
私はスカイブルーの箱の蓋を信之に開けてもらい、また涙腺崩壊する。
信之「寝る前に日記みたいの書いてるし、こういうペンが1本あったら嬉しいかなって。」
明人「…嬉しいぃ。」
私はそのシルバーに輝くペンを持ち、いつものペンよりも重いものを感じる。
信之「俺も今日分の日記に書いていい?」
明人「え?」
私はその言葉に驚き、ペンを落としそうになるのを両手でしっかりキャッチする。
信之「今日の思い出日記。明人の誕生日に書きたいなって思ってたんだ。」
明人「…い、いいけど、他のとこ見ないでね?」
まだオアシスさんの憧れ日記が残ってるノートだからあれを見られたら終わる。
信之「見ないよ。俺の字で誕生日おめでとうってメッセージを書きたいんだ。」
明人「…うん!分かった!書いて書いて。」
私は自分から自分の分身を信之に差し出し、もぐもぐノートに信之からのバースデーメッセージを貰った。
…………
明人、誕生日おめでとう。
これからも
風邪を引かず、
体を壊さず、
元気に過ごしてね。
環酉 信之
夜・お魚パーティ
どのページも見られたくなくて、半ページと1ページ通り越して表裏どっちも新品なページに書いてもらっちゃった♡
信之から貰ったこのペン、書き心地良き過ぎて余計なことをまた色々書いちゃいそう。
信之が初めて私の誕生日を祝ってくれた彼氏で本当によかった。
このお返しはちゃんとさせてね!
おやすみ、信之・明人
…………
環流 虹向/エンディングノート
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