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やっぱりケジメって大切だよね
しおりを挟む朝、何となく暑苦しくて目が覚めると、後ろからガッツリと腰をホールドされた状態だ。
そうか・・・俺はこいつと新世界へ足を踏み入れてしまったんだよな。へへへっ・・・こいつが俺の彼氏か・・・。
圭一郎の寝顔を拝見したくて振り向・・・けなかった!
「痛っ!!」
はい。体がバキバキで動きません。
夜も圭一郎が「一回だけ」とか言って、結局何回ヤッたよ。最後の方は記憶もねーし。なんか尻もヒリヒリする。
「ん・・・なおきぃ?おきたぁ?」
痛い!痛いから!そんなに強く抱きしめるな。
「はぁぁぁぁ。夢じゃなかった。直樹が腕の中にいる。」
「夢じゃねーし、俺もいるし。・・・ねえ、圭一郎の顔が見たいけど動けない。前に来て欲しい。前からギュッてして欲しい。」
うわ!また力が入った!だから痛いんだって。
「直樹・・・朝からそんな可愛い事を!!何なの?ワザと?それとも天然?」
「はぁ?何がだよ。それより前に来てよ。」
圭一郎が前から抱きしめてくれる。
やべー。顔がニヤける。俺ってチョロいよな。昨日自分の気持ちを自覚したばっかりなのに、こいつの顔を見ただけで嬉しくなる。
「おい直樹。そんな嬉しそうな顔で見つめられると・・・」
「・・・うわっ!お前は朝からガッチガッチに勃たせんな。そして俺の腹にスリスリしてくんな!」
「だって、直樹が悪い。そんな可愛い顔で。」
「はぁ~。ごめん。気持ち的には俺もしたいけど、今は本当に体が無理なんだよ。ごめんな。」
「体、大丈夫か?今日はゆっくり休もう。」
「うん。そうする。・・・はぁ~でもヤりたかったなぁ。超気持ち良かったし。」
「っ!!またそんなこと言う!お前は天然タラシだな!」
「なに?何て言った?」
「何でもねーよ。」
こんな感じで朝からイチャイチャちゅっちゅしてるけど、気になる事が二つある。
「なあ、圭一郎。真面目な話してもいい?」
「いいよ。何でも話して。」
まずは二人の事。
「俺たちがこういう関係になった事を順一たちには話しておきたい。あいつらに隠し事をしたくないんだ。もしも理解してもらえなくても・・・理解してもらえない可能性の方が高いかもしれないけど、それでも大切な友達だから。隠しておくのは正直しんどい。」
「理解してもらえなかった場合、凄く辛い目にあうぞ。最悪、学校中に知れ渡って好奇の目に晒され続けることだってある。」
「うん。分かってる。俺も怖いよ。すげー怖い。でもさ、あいつらの前では今まで通り過ごして、裏ではイチャイチャとエッチしてます・・・なんて隠し通せる気がしないし、万が一でも他からバレるよりは自分でちゃんと伝えておきたい。」
これは俺の我儘かもしれないけど・・・。
「分かった。あいつらには伝えよう。あいつらを信じるしかないな。」
「いいのか?俺の我儘なのに。」
「俺は全然いいよ。言ったろ?俺はもう直樹を好きって認めた時に覚悟は出来てるって。」
「うん。分かった。」
次は俺がケジメを着けないといけない問題。
「あとさ。俺、聡と話してみるよ。」
「えっ?嫌だ。」
「え?」
「だって、キスされたんだろ?そんな奴に会わせたくない。」
「んーーー。でもしっかりケジメつけないとさ。ちゃんと断ってくる。好きな人が居るって言う。」
圭一郎は心配そうな顔をしている。大丈夫だよ、心配すんなよ。これは俺のケジメだから。だって圭一郎と付き合うなら何の憂いもなく晴れやかな気持ちでいたいから。
「・・・分かった。本当は嫌だけど今回は仕方ない。ただし、俺も途中までついていくから!」
「うん。ありがとう。心強いな。」
その後、昼までベッドでイチャイチャしながら過ごした。
圭一郎は何回もトイレに行ってた。・・・あいつ絶対トイレで抜いてたよな。何か申し訳ない。俺ももう少し体力つけようかな。筋トレとかして。
やっと体が動くようになり一緒に昼飯食べたりゲームをして過ごし、夕方には家に帰った。
まだ尻は少しヒリヒリするからエッチはしなかった。その分、いっぱいキスをした。
今まで彼女ができても、帰りに離れがたいなんて思わなかったけど、一人でいるのが寂しいと感じてしまう。思い出すのは圭一郎の事ばっかりだ。思い出すと恥ずかしい。おそらく俺は今、自分の部屋でバカみたいに顔を赤くしているだろう。
初めての体験もしたけども、キスも何もかも最高に気持ち良かった。これは相手が圭一郎だからだ。
早く明日にならないかなぁ~・・・。
圭一郎に「おやすみ」のメッセージを送って眠りについた。
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