単純な俺たちのありふれた恋の話

みーくん

文字の大きさ
11 / 45

やっぱりケジメって大切だよね

しおりを挟む


  朝、何となく暑苦しくて目が覚めると、後ろからガッツリと腰をホールドされた状態だ。



 そうか・・・俺はこいつと新世界へ足を踏み入れてしまったんだよな。へへへっ・・・こいつが俺の彼氏か・・・。



 圭一郎の寝顔を拝見したくて振り向・・・けなかった!



「痛っ!!」



 はい。体がバキバキで動きません。

夜も圭一郎が「一回だけ」とか言って、結局何回ヤッたよ。最後の方は記憶もねーし。なんか尻もヒリヒリする。



「ん・・・なおきぃ?おきたぁ?」



 痛い!痛いから!そんなに強く抱きしめるな。



「はぁぁぁぁ。夢じゃなかった。直樹が腕の中にいる。」

「夢じゃねーし、俺もいるし。・・・ねえ、圭一郎の顔が見たいけど動けない。前に来て欲しい。前からギュッてして欲しい。」



 うわ!また力が入った!だから痛いんだって。



「直樹・・・朝からそんな可愛い事を!!何なの?ワザと?それとも天然?」

「はぁ?何がだよ。それより前に来てよ。」



 圭一郎が前から抱きしめてくれる。

やべー。顔がニヤける。俺ってチョロいよな。昨日自分の気持ちを自覚したばっかりなのに、こいつの顔を見ただけで嬉しくなる。



「おい直樹。そんな嬉しそうな顔で見つめられると・・・」

「・・・うわっ!お前は朝からガッチガッチに勃たせんな。そして俺の腹にスリスリしてくんな!」

「だって、直樹が悪い。そんな可愛い顔で。」

「はぁ~。ごめん。気持ち的には俺もしたいけど、今は本当に体が無理なんだよ。ごめんな。」

「体、大丈夫か?今日はゆっくり休もう。」

「うん。そうする。・・・はぁ~でもヤりたかったなぁ。超気持ち良かったし。」

「っ!!またそんなこと言う!お前は天然タラシだな!」

「なに?何て言った?」

「何でもねーよ。」



 こんな感じで朝からイチャイチャちゅっちゅしてるけど、気になる事が二つある。



「なあ、圭一郎。真面目な話してもいい?」

「いいよ。何でも話して。」



 まずは二人の事。



「俺たちがこういう関係になった事を順一たちには話しておきたい。あいつらに隠し事をしたくないんだ。もしも理解してもらえなくても・・・理解してもらえない可能性の方が高いかもしれないけど、それでも大切な友達だから。隠しておくのは正直しんどい。」



「理解してもらえなかった場合、凄く辛い目にあうぞ。最悪、学校中に知れ渡って好奇の目に晒され続けることだってある。」



「うん。分かってる。俺も怖いよ。すげー怖い。でもさ、あいつらの前では今まで通り過ごして、裏ではイチャイチャとエッチしてます・・・なんて隠し通せる気がしないし、万が一でも他からバレるよりは自分でちゃんと伝えておきたい。」



 これは俺の我儘かもしれないけど・・・。



「分かった。あいつらには伝えよう。あいつらを信じるしかないな。」

「いいのか?俺の我儘なのに。」

「俺は全然いいよ。言ったろ?俺はもう直樹を好きって認めた時に覚悟は出来てるって。」

「うん。分かった。」



 次は俺がケジメを着けないといけない問題。



「あとさ。俺、聡と話してみるよ。」

「えっ?嫌だ。」

「え?」

「だって、キスされたんだろ?そんな奴に会わせたくない。」

「んーーー。でもしっかりケジメつけないとさ。ちゃんと断ってくる。好きな人が居るって言う。」



 圭一郎は心配そうな顔をしている。大丈夫だよ、心配すんなよ。これは俺のケジメだから。だって圭一郎と付き合うなら何の憂いもなく晴れやかな気持ちでいたいから。



「・・・分かった。本当は嫌だけど今回は仕方ない。ただし、俺も途中までついていくから!」

「うん。ありがとう。心強いな。」





 その後、昼までベッドでイチャイチャしながら過ごした。

圭一郎は何回もトイレに行ってた。・・・あいつ絶対トイレで抜いてたよな。何か申し訳ない。俺ももう少し体力つけようかな。筋トレとかして。



 やっと体が動くようになり一緒に昼飯食べたりゲームをして過ごし、夕方には家に帰った。

まだ尻は少しヒリヒリするからエッチはしなかった。その分、いっぱいキスをした。



 今まで彼女ができても、帰りに離れがたいなんて思わなかったけど、一人でいるのが寂しいと感じてしまう。思い出すのは圭一郎の事ばっかりだ。思い出すと恥ずかしい。おそらく俺は今、自分の部屋でバカみたいに顔を赤くしているだろう。



 初めての体験もしたけども、キスも何もかも最高に気持ち良かった。これは相手が圭一郎だからだ。



早く明日にならないかなぁ~・・・。



 圭一郎に「おやすみ」のメッセージを送って眠りについた。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話

八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。 古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

  【完結】 男達の性宴

蔵屋
BL
  僕が通う高校の学校医望月先生に  今夜8時に来るよう、青山のホテルに  誘われた。  ホテルに来れば会場に案内すると  言われ、会場案内図を渡された。  高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を  早くも社会人扱いする両親。  僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、  東京へ飛ばして行った。

処理中です...