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魔王様降臨
しおりを挟むひな祭りの今日は、先生達の研修でお昼に学校が終わったので、いつものように圭一郎の家でイチャイチャして過ごしている。本当、この時間が幸せ。
「早いな、もう三月か。」
「もうすぐ俺たちも三年だな~。あーー直樹とクラス離れたくない!!ヤダヤダヤダ。離れたらヤダーーー。」
俺を後ろから抱きしめて背中にグリグリと頭を擦りつけてくる。
「え?圭一郎、大丈夫だけど?」
「は!?直樹は俺と離れても大丈夫なのか!?」
あれ?圭一郎もしかして知らないのか?
「いやいや、うちの学校って三年はクラス替えないぞ。」
「え?そうなの?」
「そうだよ。何か受験でピリピリするから慣れたクラスの方がいいだろうって事らしいぜ。」
「やったー!良かったー」と抱きついてきた圭一郎に押し倒された時、俺の携帯が鳴った。
健介からだ。珍しい。
話を聞くと、どうやら彼氏と喧嘩をして飛び出して来たらしい。でも行く所もなく、どうしたら良いのか分からずに俺に電話をかけて来たらしい。
とりあえず二人で健介がいるファミレスに向かった。
「健介ー!」
「ごめんな、二人とも。彼氏の事を知ってるのがお前たちしかいないから、つい電話した。」
「せっかく直樹とイチャイチャしてたのになっ。」
「いいだろ!俺たちはほぼ毎日イチャイチャしてるんだから。」
「お前たち。しれっと凄い会話をするな!」
「で、原因は?」
健介が恥ずかしそうに顔を赤らめ、小声で話す。
「彼が・・・抱いてくれない。」
「「・・・え?」」
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「何か思い当たる原因はあるのか?」
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「浮気なんてするわけないだろって。でもおかしいだろ。」
「その抱かない原因をちゃんと聞いてみた方が良くないか??」
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「あ、本当だ彼だ。・・・あ。目が合った。」
健介を見つけた魔王様は安堵の表情を浮かべてファミレスに入ってきた。
その姿は、まだ寒い季節だというのに額の汗で前髪は張り付き、走り過ぎて息は上がり、コートすら着ていない。
何だよ。ちゃんと大切に思われてるじゃないか。
「健介!!ごめん!」
「珀斗さん・・・。」
それ以降、会話の続かない二人を見かねた圭一郎が堪らず口を挟む。
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「圭一郎。ありがとう。・・・そうする。」
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「魔王様も、健介にちゃんと全部話してあげてください。」
「な、直樹!魔王様って言っちゃってる!」
「あ、ヤベ。すみません。」
魔王様は王子様のような優しい笑顔で笑いながら大丈夫だよと言い、お礼を言って健介と家へ帰っていった。
「なあ、直樹。これってさ、俺たち来なくても大丈夫だったんじゃないか?」
「魔王様、あんなに必死で健介の事探してたしな。」
「帰るか。直樹とイチャイチャしたい。」
「帰るか・・・。」
会計に向かうと、俺たちの分の精算は済んでいた。魔王様が払って帰ったようだ。大学生って大人だな。
そして俺たちも圭一郎の部屋に戻った。
「直樹そういえばさ。彼は何で健介を抱かないのかな?あの様子だと、健介の事をすごく大切にしてる感じだったし、浮気とかしてないだろ、多分。」
「あーーー。俺の想像なんだけど。健介の事が大事すぎて抱けないんじゃね?」
「何で?」
「あいつから聞いたんだよ。初めてヤッた時の話。健介三日間くらい普通に歩けなかったらしいぜ。」
「はっ!そんなに激しいのか!大魔王だな!」
「あの時は冬休みだったから良かったけど、週休二日の俺たちが三日間動けなかったらヤバイだろ。」
「お!そういう事か!」
「いや、分からんけど。俺の想像。」
「大魔王も手加減してやればいいのにな。」
「・・・いつも手加減無しのお前が言うな。」
「え。直樹、もしかしていつも辛いの?」
あー、そんな不安そうな顔をするなよ。
「俺は・・・・・・激しいの好き。」
案の定、圭一郎に襲われた。
圭一郎に求められるのが好きだ。
俺に興奮している表情を見ると興奮する。
理性を飛ばした圭一郎に満たされる。
圭一郎は、激しいけど底抜けに優しく俺を抱くから。
まあ、どんな圭一郎でも大好きだ。
「今日はひな祭りだから、お姫様待遇にするね!」といつも以上にキラキラの王子様スマイルを見せる圭一郎は、言葉の通り、いつもの倍以上に俺をトロットロに蕩けさせ、いつもの何倍も時間をかけて全身を愛撫し、「可愛い」「気持ちいい」「最高」「俺を感じて」「愛してる」と沢山の言葉で感じさせてくれた。
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