本気の恋をもう一度

蜜花

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出会編

9.求め合う

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 マジェレド団長とペルテト様は、アンナおばさんに支払いと場所を借りたお礼を渡して返った。

 私はおばさんに事情を説明して、夜に休みをもらった。ノイエさんと話し合うためだったけど、違う方向に進んでいる。

 ノイエさんは私の部屋に入ってからは腰を抱きしめるし、頰や手の甲を愛しげに撫でて、話す気はないと態度で示してくる。

「町では、一度目のデートでキスを、二度目のデートで体を触るのだろう?先ほど触れたのはデートだったからと思っていいか」

 なんて無茶なと心の中で笑うけど、心は同じだった。

「確かに二回目のデートだったわね。これが三回め」

 三回目のデートではセックスで体の相性を見る。結果がよければ結婚を決めるのだ。だから、町での未婚率は低い。

 二人でベッドに転がって服を脱がせ合う。騎士の制服は複雑で難しいから断念し、自分の制服に手をかけた。

「自分で脱ぐのもクるな」
「はしたない? 」
「好ましい」

 一枚脱ぐごとにキスをする。ただ触れるだけなのに気持ちが良くて、その先を期待してしまう。

「綺麗だ」

 私が先に脱ぎ終わった。一糸纏わぬ姿を昼の明かりが照らしてはずかしい。

「あっ……」

 遅れて服を脱ぎ終わったノイエさんは、私の上にのしかかってきた。

「私もノイエさんの体が見たい」
「次回にしてくれ」

 私たちの関係に次はあるのだろうか。あと数日で騎士団は街へと戻るのに。

「キスは……」
「いくらでも」

 初めて、深いキスを与えてもらった。熱く長い舌が唇をなめてから入り込んでくる。上側の弱い場所をザラつく舌で擦ってきて甘い息が漏れた。

「んっ、んぅあっ」

 感じるままに声をあげると、ノイエさんの一部が硬く熱を持つのに気づいた。

「触っていい? 」
「やはり狼か」

 首元に顔をうめる、その刺激にも感じてしまう。無言を肯定と捉えて、硬く立ち上がった部分に手を這わせた。優しく撫であげて、手で握ってしごき上げると強く脈を打つ。

 荒い息が嬉しくて続けていると手を握りこまれる。

「この続きは三度目の時に」
「何度目まであるの」

 こんな時にまで冗談を言うから、甘い雰囲気よりも楽しさが強い。

「お礼をするよ」
「あんっ」

 肩を強く吸われ、痛みと快感が走る。跡つけたのだろう。ノイエさんが伸び上がり私の耳をしゃぶる。ピチャピチャと響く水音と、下生えを熱い棒が擦る二つの刺激に声が漏れた。

「あぁ、ああ、だめ耳は、はぁん」

 耳たぶを唇で挟まれ擦り合わされて、その刺激にたまらず達してしまった。

「耳が弱いんだな」

 なぜか体のどの部分よりも耳が感じる。ノイエさんは弱い部分を見つけるのが上手い。私がセックスで主導権を握るのは無理だと悟った。

 もうずっと、大事な部分を除いて全身を舐めている。頬に舌が触れた時には驚いてつい拭った。

 それを皮切りに肩から腹、太もも、ふくらはぎ、膝、足の指までしゃぶる。弱い部分を見つけると、そこを重点的に攻めて、今はまた膝を噛まれている。

「やっ、やめて、感じるからぁ」

 ここが性感帯なんて恥ずかしい。

「じゃぁこちらを」

 足の指にしゃぶりつく音が脳にきて、体にまた快楽がたまる。こんな変な箇所でイキたくないのに。

「はっ、はぁ、おねがっ、胸触って」

 届かないながらも両手を伸ばすとやっと望みの部分へ刺激がきた。

「っ、あぁぁぁ」

 唐突な胸への刺激で達した。まだ体の震えが収まっていないのに、胸全体にしゃぶりつかれゆすられ、跡が残される。

「まだイッてるからぁ」

 震える足を割り、花芯を押しつぶしこねる。どんなに喚いても、責めをやめてもらえない。

「ダメ、ダメなの、お願い、だめぇ」

 過ぎた快楽に気絶してしまいそうだ。

「君がかわいいからいけない」
「お願い、もう入れて」

 これ以上、焦らされると辛い。二人で気持ちよくなりたかった。

「そうやって煽る……」

 ぞくっとした。初めて見る、ノイエさんの雄の顔だったから。

「君が望んだんだ」

 秘所に固いものが押し当たった。ぐっと押し込まれるのは喜びよりも恐怖が優った。

「あ、待っ」
「待たない」

 ぬめりを擦り付けて、彼が中に入ってくる。久しぶりの行為のためか、しっかりと潤っているのに初めての時のように苦しかった。

「ゔっ、うぅー」
「狭いな」

 堅く閉じた場所が彼の形に開かれていく。快楽はないけれど、それが嬉しかった。

「キスして」

 舌を伸ばして絡め合う。愛ゆえの行為だと確かめるように。ノイエさんは焦れたのか、腰を引くと何度か突き込んできた。

「ああっ」

 苦しさから悲鳴をあげたのに、聞こえていないらしい。

「はっ、はぁ。リリー、愛している」

 愛していると囁かれると、ドキンと強い快楽が体に走る。同時に膣をしめているらしくノイエさんも低くうめいた。

「私も、好きなの、あなたが」

 どのタイミングで恋に落ちたのかはわからない。もしかしたら、初めて目があった瞬間かもしれない。

「ずっとそばにいるから」
「うんっ」

 久しぶりの行為では快楽をうまく拾えていない。でも、心が満たされて過去にないほど幸せだった。

「リリー」

 耳をしゃぶり、濡れた指で花芯をこする。腰の動きはどんどん早まり、ノイエさんの限界が近いのだとわかる。

「んっぁぁぁ、気持ちいい、気持ちいいの」

 ノイエさんの耳元で囁くと『あっ』と声がした。そして腰が止まり、中でビクビクと動くのを感じる。中で達したのだと分かった。

「ごめん……早くて」
「ううん、幸せだった」

 また触れるだけのキスをして、二人でベッドに横になる。幸せな倦怠感に浸っていたら、ノイエさんが顔を覗き込んできた。

「結婚式はいつにする」
「え……?」

 驚いて聞くと、ノイエさんはくしゃっと顔を歪めた。

「よくなかったのかっ」

 この町のルールの話と、ぼんやりしていて気付かなかった。だって私たちには乗り越えるべきハードルがある。それを飛ばして結婚を提案されると誰が思うだろう。

「そうじゃなくて……一度寝かせて。そのあとで話しましょう」

 彼の返事を待たず、私は眠ってしまった。
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