公爵様、私は「ざまぁ」されましたので優雅な余生を過ごします。【連載版】

村井田ユージ

文字の大きさ
19 / 34

2人の共同生活…

しおりを挟む


 

「レベッカ~、起きてる?
 朝ごはん用意したよー」

 部屋の扉をノックされて、目が覚めた。

「ごめん、今起きた!
 待ってて、着替えてから行くわ!」

 部屋のドアには鍵が掛かっている。外から鍵は掛けられない。寝巻きにも着替えていた。昨日は自分で部屋に戻ったはずだ。
 でも、何も記憶がない。
 寝ぼけているのか、頭が働かない…。

「…あれ?昨日、私いつ寝たんだ…
 お風呂に入ったっけ?」

 慌てて裸になる。身体は綺麗で髪も洗ったようだ。
 アダムは使用人だが、若い男だ。万が一と思い、自分の身体を入念に調べてみる。特に何かされた跡も無い。身体には公爵が付けた跡が薄く残っているだけ。

「太もものところ…まだ赤い……。」

 脚の付け根に近い太ももの内側、まだくっきりとキスマークが残っている。
 早く消えれば良いのに。身体に残した跡を見る度に、公爵は今何をしているのだろうと想ってしまう。
 ……だめね、今は目の前の生活に集中しないと。

 レベッカは着替えてキッチンに向かうと、アダムは朝食の支度をしていた。
 焼きたてのパンの良い匂いがした。

「おはよう。良い夢は見られたかな?
 昨日のシチューのお返しでパンを焼いてみたんだよ。
 一緒に食べよう。」

「え、…ありがとう。」

 アダムは来週まで残しておく小麦粉を全て使い、平鍋でパンを焼いていた。

「あ、ちぎりパンだ、ふんわり甘いね。
 レシピを教えてよ。」

 アダムは優しく微笑みながら、お母さんのレシピをたくさん教えてくれた。

「それでレベッカ、今日は何をしようか?」

 食後にアダムは紅茶を淹れた。2人で向かい合ってお茶を飲む。
 主人と使用人の関係ではあり得ない状況だが、もうレベッカは何も言わない。
 でもどうしても、アダムに言いたい事がある。

「そうね、あなたはこの後、家畜小屋の修理をして。
 私は荒れた畑をなんとかするわ。
 あと、これからの生活なんだけど……」

 レベッカは、なかなかその後の言葉を言わない。アダムは不思議そうに見つめている。

「……レベッカ?」

 レベッカはカップの紅茶を飲み干して、やっと口を開いた。

「使用人が居ても、生活のルールは変えないわ。今日から教えるから覚えて。
 まず最初に、勝手に私の紅茶を淹れないで。紅茶は高級なの!贅沢は敵!
 淹れる時は家で採れたハーブティーにして。」

 レベッカはマシンガンのように生活ルールや節約について、アダムに話した。
 だんだんと使用人の顔が、かったるそうな表情に変わっているのを、レベッカは気づかない。

「はいはい、わかったよー。口うるさいなぁ。
 レベッカってなんか、想像していた人とは違うというか、…けちんぼな婆さんみたいだな。」

 あははと無礼な使用人は、1人で笑っている。

「ア~ダ~ム~!!」

「あ、やっぱり、怒った顔可愛いな。」

 レベッカは早く働けと、ニヤけているアダムの背中を押しながら命令した。

 午前中、2人は屋敷の外で互いの仕事をこなした。



 ※




「レベッカ~!大変だー。」

 アダムは畑にいるレベッカのもとに走って来た。

「どうしたの?」

「ちょっと来てよ、君の牛が…。」

 土に汚れたレベッカは農具を放り出して、家畜小屋に向かった。

「この牛…乳が出ないんだけど…。」

「!!!」

 アダムに修理された家畜小屋に、レベッカの牛は少し元気がなさそうに見えた。

「なんだろう、あの嵐のせいかな?
 俺も昔飼っていた牛がさ、狼に怯えストレスで急に乳を出さなくなった事があったよ。」

「ううう、そんなぁ~!私のミキティーが~!!」

 レベッカは牛を慈しむように撫でた。

「ねえ、『ミキティー』ってまさかこの牛の名前なの?」

「当たり前でしょ!ミルクちゃんも良いかなと思ったけど、まんま過ぎるし…。
 この子から採れたミルクで煮出したロイヤルミルクティーは最高に美味しいのよ!」

「…はは、良い名前のセンスですね。
 でも、乳を出せないなら、解体して食料にしない?」

「アダム!おだまりっ!!
 なんて酷い事を言い出すのよ、あんたは最低ね。
 ミキティーは大切なペットとして育てるわ。」

 アダムはやれやれと、溜め息を吐いた。
 この女は自立したがっているが、やはり現実の厳しさを知らない貴族のお嬢様だ。先が思いやられると、頭痛がしてきた。

「わかったよ。俺も君の自給自足を手伝うよ。
 でも、毎日肉のないシチューは嫌だから食料を調達したい。
 あーあ、猟銃があればな~。」

「アダムは狩りが出来るの?」

「もちろん、狩は得意だよ。釣りも好きだから、釣竿も欲しいなぁ。」

 無意識なのか、アダムのおねだりは魔性だった。三十路女の母性がくすぐられた。

「それなら、お金を渡すから猟銃と釣竿を買ってきて。」

 レベッカは早速、狩の道具を買うための金をアダムに渡した。

「あーあ、レベッカがゴシップされなかったら、一緒に買い物デート出来たのにな。」

「馬鹿なこと言ってないで、早く買いに行きなさい。」

 アダムを見送ると、レベッカは部屋の掃除をした。
 昨日、アダムは隣の部屋で寝ていたようだ。掃除が行き届いてないのでほこりっぽい。

「今のうちにシーツを洗って干してあげないと。」

 レベッカは使用人に家事を全て任せるつもりはない、あくまでアダムとは共同生活を送るつもりだ。

「お昼ごはんも晩御飯もどうしよう…。
 小麦粉はほとんど無いし、何作ろうかな……。」

 彼は猟銃を買ってすぐに、狩が出来るだろうか。
 
「お昼はジャガイモのグラタンを作ろうかな」
 
 ホワイトソースなら作れそうだと、ジャガイモの皮を2人分むいた。
 キッチンにはレベッカの楽しそうな鼻歌が聞こえる。

 昼ご飯の準備も出来た。後はのんびりと広い屋敷でアダムの帰りを待つ。

「…なんだろ。アダムが若い男の子だからかな?
 同棲している彼女感を感じている…。」

 ジンジャーだったら絶対にそんな事を感じないのに。急に同棲していた頃の前世を少し思い出した。

「あ。……そう言えば、ジンジャーは元気かな。」

 この家に戻ってからも、ドタバタしていて、ジンジャーを忘れかけそうになっていた。
 そんな時に、外から銃声の音がパーン、パーンッ!と聞こえた。
 鼓膜を突き刺すような鋭い音に、心臓が跳ね上がった。
 レベッカは何事かと部屋を飛び出し、外へと駆け出す。

「アダム…!」

 玄関を出た先の道沿いを、アダムが猟銃と何かを担ぎ向かっている。

「あ、レベッカ。見て見て、小麦粉一袋貰ったよ。
 朝は勝手に使ってごめんね。
 君に俺の作ったパンを食べて貰いたかったんだ。」

 レベッカは食材まで帳簿に記録していた。キッチンに置いてあるのをアダムは見たようだ。

「…ありがとう、アダム。猟銃は買えたようね。
 さっきの銃声はあなたのよね?」

「そうだよ。久しぶりで1発で仕留められなかった。
 見て見て、今日のメインディッシュだよ。」

 アダムは嬉しそうに、仕留めた鶏を見せ
 た。

「あっ!!」

 レベッカは目を見開いて驚いた。
 アダムは早くご主人様に褒めてほしいと、ワクワクする犬のように尻尾を振って待っている。
 だが、レベッカはアダムの仕留めた茶色の鶏に見覚えがあった。お尻に白羽が混じっているのを見て、確信した。

「私の、ホープちゃん!!!」

 レベッカは「うわーん」とその場で泣き崩れた。

「えっ?えっ?えええ?」

 これにはアダムも驚き動揺してしまう。

「ううっ…アダムぅ…その子は、私のホープ希望、たくさん卵を産んでくれた…ホープちゃん…ううっ…
 そんな姿になってしまって……。」

 アダムは『ホープちゃん』の首をしっかりと握っており、頭がありえない方向にクタッと曲がっていた。
 レベッカはもう一度、その姿を見て「うおーん」と叫んだ。

「ご、ごめんよ!
 レベッカの大事な鶏だとは思わなかった。」

「…もう、いいわ。わざとじゃないんだし、アダムは悪くない…うぅ…
 急に泣いてごめんねぇ…最近、涙腺が弱くてぇ…歳かしらぁ…気にしないで…うぇ…」

 レベッカは肩を落とし、どんよりとした顔で家に向かう。
 その背中は、あまりにも気の毒すぎて気にせずにはいられない。

「どうしよう、食べないで剥製にしてあげようか?」

 オロオロするアダムだったが、レベッカは急に振り向いた。

「いいえ、食べましょう。丸焼きにしてみたいわ。
 私は血抜きとかの下処理が出来ないの。アダムがやってくれない?」
 
「あ、うん。わかった…。」

 急に捕食者の顔になったかと思えば、また鼻をズピズピ言わせながら、悲しそうにして家に戻った。

 担いでいた小麦の袋をキッチンに運び終えて、アダムはレベッカに小さな袋を渡す。

「はい、これ余ったお金だよ。」

 手渡されたお金は僅かしか減っていない。

「猟銃も釣竿も買えたのよね?
 小麦粉は貰ったと言ったけど、だいぶ安くすんだのね。」

「うん。俺がおねだりすると、みんな優しくしてくれるんだ。」

「うっ」

 アダムは無邪気に笑う。その笑顔が眩しくて、思わず目を閉じそうだ。

「あなた……、変な男の人やお姉さん達に何かされたら逃げるのよ。」

「うん。その時は、レベッカに泣きついて助けを呼ぶよ。」

 本気で心配するレベッカをアダムは笑った。彼の言葉は冗談なのか区別がつかない。
 アダムにジャガイモのグラタンと、朝食べさせてくれたちぎりパンを自分でも作って出した。
 
「わー、美味しかった。ご馳走様!」

 気持ちの良い食べっぷりと、爽やかな笑顔。中身の三十路女は、やっと年下男子の可愛さを身にしみて理解した。

「レベッカ…、ちょっとだけ、休んでもいいかな?」

「ええ、買い物に行って疲れた?
 あなたの部屋は掃除しておいたわ。ゆっくり休んでね。」

 アダムは食べ終えた食器を流しに運ぼうと立った。だけど、彼の様子が少しおかしい。
 ガシャンと、皿を落としてしまった。割れた皿を拾おうとするが、少しフラフラしている。

「アダム、どうしたの?危ないから、私がやるわ。」

 アダムの手に触れた時、彼に熱があるのがわかった。すぐに額に手を当てた。

「ねえ、いつから?すごく熱いわよ。」

「あ…。やっぱり、熱あったんだ。
 どおりで鶏を1発で仕留められなかったんだな…。」

「ほら、お喋りは終わりよ。部屋に行きましょう。」

 アダムは大人しく、レベッカに付き添われて部屋に移動した。
 力尽きてドサッとベッドに寝転がるが、新品のシーツに包まれて気持ちが良かった。

「私の毛布持って来るわ。」

 レベッカはすぐに温かな毛布をアダムに掛けた。

「ごめん、レベッカ。少し寝たら働くよ。」

「ふふ。いいのよ、出来損ないの使用人さん。こんな時は支え合うものよ。今日は寝てて。
 元気になったらランドルフ家を救う方法を教えてね。」

 レベッカは意地悪な使用人の真似をして言ったつもりだが、アダムには可愛すぎて言葉が出ない。
 アダムの秘めた想いなど露ほども知らないレベッカは、優しく頭を撫でるのだ。
 彼にとって最後のとどめは強烈だった。




 ※




 アダムの熱は、夕方から夜にかけ上がっているようだ。ずっと熱にうなされている。
 パン粥を用意したが、食べられそうにない。レベッカは心配になり付きっきりで、彼を看病した。
 身体は熱いのに、寒気からか震えている。

「…部屋、寒いわよね。」

 外から夜12時を知らせる鐘の音が聞こえた。
 こんな事になるのなら、病院に行かせたり、薬を買いに行けば良かった。
 レベッカはいつものナイトドレスに着替えて、アダムのベッドに入った。
 少しでも暖が取れれば良いなと、彼の身体を温める。

「…レベッカ…」

 目を閉じているが、アダムはレベッカの気配を感じたのだろう。
 すがりつくように、レベッカを抱きしめた。

「大丈夫よ、アダム。
 もしもの時は医者を呼んであげるからね。」

 苦しそうな顔は、少し落ち着いた表情に変わった。アダムの寝息が聞こえる。

 玄関から呼び鈴が聞こえた。
 レベッカは少し眠っていたようだ。こんな時間に訪ねて来るのはランドルフ家かしかいない。
 そう、レベッカの元婚約者の公爵だ。
 新品で頑丈な扉を迷いなく開けた。

「こんな夜更けに、すぐに扉を開けるなんて不用心だぞ。
 ドアスコープは覗いたか?」

 扉を開ければいつもの小言。
 それがとても懐かしく感じてしまう。

「公爵さ…」

 レベッカが話しかけるのを無視して、公爵は彼女の唇を奪った。当然のように、彼の舌が口腔を弄る。

「ちょっと…!」
 
 すぐにレベッカは口を離した。
 でも、公爵は愛しい人を見る眼差しを送る。

「君に会いたかった。
 この間は大丈夫だったか?」

 公爵は、嵐の夜の事を言っている。全部を思い出して、レベッカは顔が赤くなる。

「その事だけど、あれは…。」

「無かった事になんてさせない。少し時間をくれないか?責任は持つよ。」

「なっ?!
 子供が出来た訳でも無いんだし、責任なんて取らなくて良いわよ。
 お互い大人なんだし、あの夜は一夜限りで流しましょう。」

「レベッカ、本気で言っているのか?」

 公爵に腰を掴まれ、引き寄せられる。真剣な表情の彼に、何も言えなかった。
 玄関先で服を剥ぎ取られ、また情熱的に身体を重ねてしまう雰囲気だった。
 アダムが居なかったら、確実に流されていた。

「待って、ダリル。
 今、使用人が病気で寝込んでいるの。」

 レベッカは慌てて、公爵を止めた。

「なんだって?
 あの男は首になったと聞いたが。」

「ジンジャーじゃないわ。新しい使用人が住み込みで来ているの。
 あなたも知っているとは思うけど、…父が心配してるから。」

 公爵は悔しい顔をして、レベッカをギュッと抱きしめた。
 頭の上で、少し不貞腐れた声が聞こえる。

「ああ、知ってるよ。
 公爵権限で、あの新聞社潰してしまおうか?」

「全部、私のせいよ。公爵さまには関係のないことよ。」
 
「また、俺を突き放す事を言わないでくれ。…君ともっとこうして居たいのだが、王都に戻らないと。」

「…そんなに忙しいのに、何故わたしの元へ来るの?」

 わかりきっているが、確実な言葉が欲しい。レベッカは公爵の胸に身を寄せた。

「君に会いたいからに決まっているだろ。」

 彼は、それ以上は言わなかった。
 レベッカは一息ついて、話題を変えた。

「ねえ、公爵様。解熱剤とか持っていませんか?」

「え?……ああ、痛み止めならあるよ。熱にも効いた。
 使用人に使いたいのか?」

「ええ、熱が高くて心配なんです。どうか、分けて下さい。」

「うちの家系は血の気が多くてね、この薬は王族か公爵家にしか支給されない貴重な物だ……」

 公爵はわざとらしくもったいぶる。
 アダムも意地悪だが、公爵も大概だ。レベッカは、こんな時の扱いに慣れてしまった。

「何をしたら、その薬を頂けるの?」

 レベッカは背伸びをして、公爵の首に手を回す。頬を触れさせて、耳元で囁いた。

「…君には敵わないな。でも、俺だって負けられないよ。
 条件は、人がいる場所でも俺を『ダリル』と呼ぶんだ。」

 レベッカは唇を噛み、困った顔をしている。そっと、その唇を指でなぞり、口を開けさせて、深いキスをした。
 肌を重ねない代わりに、公爵は貪るような口づけを続ける。
 互いに口元を汚してもお構いなしだった。

「…はぁ、…君からのキスが欲しい。俺に残してくれるか?」

 公爵は胸元を見せ、キスマークをせがんだ。

「ダリル…、注文が多いわよ。」

 レベッカは、あえて首筋に付けた。赤い印は、この男は私の所有物だと言わんばりに主張している。
 どうしようもなく、優越感に浸れた。

「……私をどこまで悪女にさせる気なの?
 本当に悪い奴はあなたよ。」

「公務が終わったら、その足で君の元に行くよ。
 その時は君の部屋に泊めてくれるかい?」

 公爵は更にレベッカに要求する。

「いいかげんにして、早く薬を渡して。
 もう王都に戻らないと夜が明けるわよ。」

 公爵は使用人想いな優しいレベッカに微笑んだ。約束の薬を一錠渡す。

「君に看病してもらえるなんて、新しい使用人が羨ましいよ。」

 公爵は名残惜しく、レベッカの頭に優しくキスをして去って行った。
 公爵の背中が暗闇に消えると、急に彼が恋しくなった。

「ふん。一回寝たからって恋人気取り?好きぐらい言いなさいよ。……あ、私もダリルのことを、好きって言ってないや……。」

 自分だけが、欲しい言葉を待っていた。
 でも、彼も同じ気持ちではないのだろうか?お互い想いを確認し合ったら、もう後戻りできない気がした。
 レベッカはもらった薬を握りしめ、アダムの元へ戻った。


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

婚約破棄されたのに、王太子殿下がバルコニーの下にいます

ちよこ
恋愛
「リリス・フォン・アイゼンシュタイン。君との婚約を破棄する」 王子による公開断罪。 悪役令嬢として破滅ルートを迎えたリリスは、ようやく自由を手に入れた……はずだった。 だが翌朝、屋敷のバルコニーの下に立っていたのは、断罪したはずの王太子。 花束を抱え、「おはよう」と微笑む彼は、毎朝訪れるようになり—— 「リリス、僕は君の全てが好きなんだ。」 そう語る彼は、狂愛をリリスに注ぎはじめる。 婚約破棄×悪役令嬢×ヤンデレ王子による、 テンプレから逸脱しまくるダークサイド・ラブコメディ!

10回目の婚約破棄。もう飽きたので、今回は断罪される前に自分で自分を追放します。二度と探さないでください(フリではありません)

放浪人
恋愛
「もう、疲れました。貴方の顔も見たくありません」 公爵令嬢リーゼロッテは、婚約者である王太子アレクセイに処刑される人生を9回繰り返してきた。 迎えた10回目の人生。もう努力も愛想笑いも無駄だと悟った彼女は、断罪イベントの一ヶ月前に自ら姿を消すことを決意する。 王城の宝物庫から慰謝料(国宝)を頂き、書き置きを残して国外逃亡! 目指せ、安眠と自由のスローライフ! ――のはずだったのだが。 「『顔も見たくない』だと? つまり、直視できないほど私が好きだという照れ隠しか!」 「『探さないで』? 地の果てまで追いかけて抱きしめてほしいというフリだな!」 実は1周目からリーゼロッテを溺愛していた(が、コミュ障すぎて伝わっていなかった)アレクセイ王子は、彼女の拒絶を「愛の試練(かくれんぼ)」と超ポジティブに誤解! 国家権力と軍隊、そしてS級ダンジョンすら踏破するチート能力を総動員して、全力で追いかけてきた!? 物理で逃げる最強令嬢VS愛が重すぎる勘違い王子。 聖女もドラゴンも帝国も巻き込んだ、史上最大規模の「国境なき痴話喧嘩」が今、始まる! ※表紙はNano Bananaで作成しています

「地味な婚約者を捨てて令嬢と結婚します」と言った騎士様が、3ヶ月で離婚されて路頭に迷っている

歩人
ファンタジー
薬師のナターリアは婚約者の騎士ルドガーに「地味なお前より伯爵令嬢が ふさわしい」と捨てられた。泣きはしなかった。ただ、明日から届ける薬が 一人分減るな、と思っただけ。 ルドガーは華やかな伯爵令嬢イレーネと結婚し、騎士団で出世する——はずだった。 しかしイレーネの実家は見栄だけの火の車。持参金は消え、借金取りが押し寄せ、 イレーネ本人にも「稼ぎが少ない」と三行半を突きつけられた。 3ヶ月で全てを失ったルドガーが街角で見たのは、王宮薬師に抜擢された ナターリアが、騎士団長と笑い合う姿だった。 「なあ、ナターリア……俺が間違っていた」 「ええ、知ってます。でも、もう関係のない話ですね」

悪役令嬢だとわかったので身を引こうとしたところ、何故か溺愛されました。

香取鞠里
恋愛
公爵令嬢のマリエッタは、皇太子妃候補として育てられてきた。 皇太子殿下との仲はまずまずだったが、ある日、伝説の女神として現れたサクラに皇太子妃の座を奪われてしまう。 さらには、サクラの陰謀により、マリエッタは反逆罪により国外追放されて、のたれ死んでしまう。 しかし、死んだと思っていたのに、気づけばサクラが現れる二年前の16歳のある日の朝に戻っていた。 それは避けなければと別の行き方を探るが、なぜか殿下に一度目の人生の時以上に溺愛されてしまい……!?

一途に愛した1周目は殺されて終わったので、2周目は王子様を嫌いたいのに、なぜか婚約者がヤンデレ化して離してくれません!

夢咲 アメ
恋愛
「君の愛が煩わしいんだ」 婚約者である王太子の冷たい言葉に、私の心は砕け散った。 それから間もなく、私は謎の襲撃者に命を奪われ死んだ――はずだった。 死の間際に見えたのは、絶望に顔を歪ませ、私の名を叫びながら駆け寄る彼の姿。 ​……けれど、次に目を覚ました時、私は18歳の自分に戻っていた。 ​「今世こそ、彼を愛するのを辞めよう」 そう決意して距離を置く私。しかし、1周目であれほど冷酷だった彼は、なぜか焦ったように私を追いかけ、甘い言葉で縛り付けようとしてきて……? ​「どこへ行くつもり? 君が愛してくれるまで、僕は君を離さないよ」 ​不器用すぎて愛を間違えたヤンデレ王子×今世こそ静かに暮らしたい令嬢。 死から始まる、執着愛の二周目が幕を開ける!

婚約破棄された人たらし悪役令嬢ですが、 最強で過保護な兄たちと義姉に溺愛されています

由香
ファンタジー
婚約破棄のその日、 悪役令嬢リリアーナは――弁明すら、しなかった。 王太子と“聖女”に断罪され、すべてを失った彼女。 だがその裏で、王国最強と名高い三人の兄と、 冷静沈着な義姉が、静かに動き始めていた。 再検証によって暴かれる“聖女の嘘”。 広場で語られる真実。 そして、無自覚に人を惹きつけてしまう リリアーナの優しさが、次々と味方を増やしていく――。 これは、 悪役令嬢として断罪された少女が、 「誰かの物語の脇役」ではなく、 自分自身の人生を取り戻す物語。 過保護すぎる兄たちと義姉に溺愛されながら、 彼女は静かに、そして確実に幸せへ向かっていく。

十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!

翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。 「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。 そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。 死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。 どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。 その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない! そして死なない!! そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、 何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?! 「殿下!私、死にたくありません!」 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼ ※他サイトより転載した作品です。

王太子殿下が好きすぎてつきまとっていたら嫌われてしまったようなので、聖女もいることだし悪役令嬢の私は退散することにしました。

みゅー
恋愛
 王太子殿下が好きすぎるキャロライン。好きだけど嫌われたくはない。そんな彼女の日課は、王太子殿下を見つめること。  いつも王太子殿下の行く先々に出没して王太子殿下を見つめていたが、ついにそんな生活が終わるときが来る。  聖女が現れたのだ。そして、さらにショックなことに、自分が乙女ゲームの世界に転生していてそこで悪役令嬢だったことを思い出す。  王太子殿下に嫌われたくはないキャロラインは、王太子殿下の前から姿を消すことにした。そんなお話です。  ちょっと切ないお話です。

処理中です...