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第1章 蜜の罠
6.身辺調査(2)
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「なるほど。竹丸は、若様の寵愛を失うのを何よりも恐れておる。その『恐れ』が、彼を縛る枷となるわけにございますな」
「さよう。竹丸を我が玩具とするには、まずは『蜜の罠』から始めるが良い」
虎長の目が獣のように光った。
「蜜、でございますか」
藤田が興味深げに尋ねた。
「うむ。あの小僧が『澄長の寵愛を失うこと』を恐れるならば、『寵愛を失う秘密』を、『彼自身がそれを喜んだ』という形で背負わせるのだ。口では拒否しながら、体は快楽に濡れて乱れる。これこそ、竹丸の魂を最も深く汚す呪いとなろう」
「快楽の責めにより、被害者でありながら、その被害を誰にも言えぬ心境に追い込むわけにございますね。もし若様に知られれば、己が身が穢れていると思われる恐怖で、身動きできなくなる、と」
藤田の唇が歪んだ。
「そうだ。そして、その淫らな秘密を知る我らこそ、竹丸にとって真の主となる。竹丸は澄長に仕えながら、我らの秘密の玩具となり囚われるのだ」
「では、快楽と屈辱に特化した責めが効果的かと。濃密に責めて、淫乱小姓という烙印を肉体に刻みつけてやりましょう」
「それがよい」虎長は満足げにうなずいた。「ただし、決して澄長に気取られぬよう慎重に進めよ。体に痕跡を残してはならぬ。それでいながら、竹丸が澄長に抱かれている間も、我らの責めを思い出すような、深くて淫らな業を負わせろ」
「かしこまりました」
「慣れてきたら、輪姦も興があろう」虎長は目を細めた。「貴様は男の肉棒であれば誰のものでもよいのだとわからせてやるのだ。己が肉体を呪いたくなるはずよ」
「もう嫌というほど、その淫乱の性をわからせて進ぜましょう」
藤田は今にも舌なめずりしそうな表情を浮かべるも、すぐに思考は現実に戻る。
「しかし、そこまでやれば、若様に気づかれるやも知れませぬ。そうなれば──」
「さぞや澄長は無力感を味わうだろうが、それで良い。澄長が守りたいと思うものは、すべて我が汚すことができると理解するであろう」
「では、当面は若様の手元に置いたまま、竹丸を『蜜の罠』で調教すると。秘密裏に、じわじわと」
「うむ。この山坂城に、我を愉しませるための新しい物語がまた始まる。藤田、ぬかりなくやれ。相手の出方を見ながら、万事、ゆっくりと、この秘事を堪能するがよい」
「恐悦至極に存じまする」
藤田は深く頭を垂れた。
その平伏す背には、主君への狂気にも似た崇拝が滲んでいた。
「さよう。竹丸を我が玩具とするには、まずは『蜜の罠』から始めるが良い」
虎長の目が獣のように光った。
「蜜、でございますか」
藤田が興味深げに尋ねた。
「うむ。あの小僧が『澄長の寵愛を失うこと』を恐れるならば、『寵愛を失う秘密』を、『彼自身がそれを喜んだ』という形で背負わせるのだ。口では拒否しながら、体は快楽に濡れて乱れる。これこそ、竹丸の魂を最も深く汚す呪いとなろう」
「快楽の責めにより、被害者でありながら、その被害を誰にも言えぬ心境に追い込むわけにございますね。もし若様に知られれば、己が身が穢れていると思われる恐怖で、身動きできなくなる、と」
藤田の唇が歪んだ。
「そうだ。そして、その淫らな秘密を知る我らこそ、竹丸にとって真の主となる。竹丸は澄長に仕えながら、我らの秘密の玩具となり囚われるのだ」
「では、快楽と屈辱に特化した責めが効果的かと。濃密に責めて、淫乱小姓という烙印を肉体に刻みつけてやりましょう」
「それがよい」虎長は満足げにうなずいた。「ただし、決して澄長に気取られぬよう慎重に進めよ。体に痕跡を残してはならぬ。それでいながら、竹丸が澄長に抱かれている間も、我らの責めを思い出すような、深くて淫らな業を負わせろ」
「かしこまりました」
「慣れてきたら、輪姦も興があろう」虎長は目を細めた。「貴様は男の肉棒であれば誰のものでもよいのだとわからせてやるのだ。己が肉体を呪いたくなるはずよ」
「もう嫌というほど、その淫乱の性をわからせて進ぜましょう」
藤田は今にも舌なめずりしそうな表情を浮かべるも、すぐに思考は現実に戻る。
「しかし、そこまでやれば、若様に気づかれるやも知れませぬ。そうなれば──」
「さぞや澄長は無力感を味わうだろうが、それで良い。澄長が守りたいと思うものは、すべて我が汚すことができると理解するであろう」
「では、当面は若様の手元に置いたまま、竹丸を『蜜の罠』で調教すると。秘密裏に、じわじわと」
「うむ。この山坂城に、我を愉しませるための新しい物語がまた始まる。藤田、ぬかりなくやれ。相手の出方を見ながら、万事、ゆっくりと、この秘事を堪能するがよい」
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