性奴隷に堕ちた小姓は『針の檻』に囚われて 〜若君に寵愛される小姓に、藩主の魔の手が迫る〜 【小姓残酷物語 II】完結

丸井マロ

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第2章 調教

1.四方田小十郎(1)

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翌日、佐々木は周到に動いた。

この時代、馬を所有する武士は、朝夕と馬責めをするのが日課であった。

大身である四方田内蔵助ほどになれば、自ら騎乗しての馬責めは行わなくても、若い子弟たちは自身の鍛錬も兼ねて馬責めは欠かさないものだ。

佐々木の目論見どおり、内蔵助の嫡男、小十郎が、馬に跨ると、屋敷を出て馬場に向かった。

佐々木は馬廻の立場を活かし、さりげなく彼に近づいた。

「先ほどから拝見しておりましたが、まこと見事な馬であらせますな。甲斐黒ですか?」

その言葉に、小十郎は清々しい笑顔を向けた。
父親とは違い、武辺一辺倒に見える若者だ。

佐々木はひそかに、この男には小十郎よりも大十郎の名が相応しいと考えたが、おもてには微塵も出さなかった。

「お馬廻の佐々木殿に褒めていただけるとは。本気にしてよいのかな?」

「それがしは御世辞は申さぬ性分ゆえ」

「この甲斐黒は父の秘蔵だが、気性難でしてな。我が家で乗りこなせるのは私だけ。ここだけの話、父は手を焼いておるのです」

小声で打ち明ける小十郎は、若武者らしい矜持を顔に浮かべ、馬の首を撫でた。

「馬は気性が荒いくらいでなければ、戦場では使い物になりませぬ」

佐々木は小十郎の自尊心をくすぐりながら世間話に花を咲かせ、打ち解けた雰囲気になると、ゆるりと本題へと舵を切った。

「ところで、近頃、城では若様の御小姓、織部竹丸殿がもっぱらの噂の種になっております。小耳に挟んだところ、小十郎殿は、竹丸殿と御縁戚にあるとか」

小十郎は笑みを浮かべたまま、つと視線を外した。
佐々木は息を潜め、相手の出方をうかがった。

「竹丸殿のこと、佐々木殿も知っておったか。縁戚とはいっても、遠い枝葉の話ですよ。於松という私の大叔母にあたる女の、その血を引く孫が竹丸殿です」

小十郎は淡々と語り始めた。
佐々木は相槌を打ち、世間話の続きのように問う。

「於松殿とは、どのような御方で? 四方田家の御息女が、こう申し上げては失礼ですが、菅野家のような小身の家に嫁がれたとは、珍しいお話と存じます」

小十郎は表情を変えずにため息をついた。

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