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11話
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一度達したせいか躯から力が抜けてしまった千晶の手首からマリは手を離すと、ぱちり、ぱちりと音を立ててネイルを外して、ベッドサイドのチェストの上に置いた。
「粘膜は傷つきやすいから、ネイルチップは外すね」
「へ……?」
何を言われたのか千晶が理解する前にずるりと下着ごとズボンが脱がされた。
下肢がひやりとして我に返り、脚をぎゅっと閉じようとした。
「見せて、ちーくん」
そう言ったマリにぐっと強引に脚を開かれた。
脚の間にマリが手を侵入させる。
「マリちゃん……っそこやだ……」
『そこ』がどうなってるのかなんて、想像もしたくなかった。それがマリにばれるのが恥ずかしくて千晶はどうにかなりそうだった。
「ごめんね。泣いても許してあげらんない……」
触るね、とマリはうんと低い声を耳奥に流す。
その腰に響くような低音はとても慣れ親しんだ何処かいつも千晶を安心させてくれるものとひどく似ていて千晶は動揺してしまう。
「んっ……」
脚の奥。ぬるり、とマリの指がすべった。
はしたないほど秘処を濡らしていることがマリにばれて恥ずかしくて隠れてしまいたかった。
ちゅぷんっとまるでぬかるみに指をいれたかのような濡れた音が響き、千晶は耳を覆いたくなった。
「ちーくん、いっぱい濡れてる……嬉しい……」
うっとりしたようなマリの言葉に千晶は自分の耳まで羞恥で熱くなるのがわかった。
マリの長い指が、ゆっくり、ゆっくりと濡れて爛れた粘膜のナカに潜ってくる。
「ま……待って……マリちゃんっ……」
「アタシのこといや? 御山さんのときみたく怖いって思う?」
ぐちゅ、と濡れた音を立てながら指が潜ってくる。
御山さんの話をマリにしたことがあっただろうかという疑問が過ったが、気持ちよくて、ぎゅっと締め付けたくてたまらない気持ちが千晶を襲って、難しいことは考えられなくなった。
アルファに躯の奥を触れられるのはあんなに怖いと思っていたのに、マリの優しい手に触れられることに怖い気持ちは湧いてこなかった。
ふるふると千晶が頭をふるとマリは花がほころぶように笑った。
「嬉しい……大好きよ、ちーくん……」
そう言って柔らかいくちびるがそっと重なる。
優しいけれど、容赦なく舌を吸いながらマリの指は千晶のナカで蠢く。
「んんっ……」
肉厚な舌の感触が千晶の記憶のドアを優しく叩くのに、躯の奥底が熱くて千晶の思考を鈍らせる。
「あっ……」
感じるところをゆっくり一つずつマリの指が丁寧に暴いていく。
「ちーくんのナカ、熱くってとろとろ……ナカにアタシのちんちん入れてもいい?」
千晶の胎内から溢れた体液がベッドの柔らかなシーツに大きな染みを作ってしまうのに構わずマリは恍惚とした表情で言う。
生々しい言葉にぎょっとして千晶が躯を起こすと
「んっ……」
またくちびるを塞がれた。
千晶がキスでぼんやりしている隙にマリはニットのワンピースを脱ぐ。
するとサイドにほどけるタイプのリボンが付いた可愛いランジェリー姿になった。
ドキドキするほど可愛い下着だが、小さなショーツに興奮してバキバキに猛り血管の浮いたペニスが収まりきるはずもなく、ウエストラインからはみ出ていた。ショーツから大きくはみ出たペニスの体液を滲ませた先端はマリの綺麗な形の臍くほどだった。
しかも、脱いで露になったマリの腹部は男なら誰もが憧れる綺麗に彫刻のように割れた腹筋が見えた。
視界に広がる倒錯した光景にくらりと目眩がするのに、胎内に含んだマリの指を千晶の体液が伝った。
激しく狼狽える千晶にマリは艶然と微笑んだ。
だめだと言うように千晶がふるふると頭を横に振る。
「あきらめて。ちーくん。ちーくん、のココ、ぐっしょりだよ?お尻も太もも、いっぱい濡れて垂れてきちゃってべとべとなのわかる……?こんなに濡らして、ナカもこーんなに熱くただれちゃってるのに、ちんちん入れてもらわなかったら、ちーくんそれこそ狂っちゃうかも。狂っちゃってもいいの?」
長い指を二本根元まで咥えこんでいる穴がひくりと蠢いて、まるでマリを誘っているみたいになってしまった。
「ちーくん、ごめんね。オトコでもオンナでもベータでもオメガでもなくて……アタシどうしようもなくアルファなの。ちーくんのことずっと抱きたくてたまらなかったの……きらいにならないで……」
切なくそう言ってマリは、ナカに埋め込んだ指を抜いて優しく柔らかいベッドに千晶をぐっ……と押し付けると、千晶の脚を大きく広げた。
「粘膜は傷つきやすいから、ネイルチップは外すね」
「へ……?」
何を言われたのか千晶が理解する前にずるりと下着ごとズボンが脱がされた。
下肢がひやりとして我に返り、脚をぎゅっと閉じようとした。
「見せて、ちーくん」
そう言ったマリにぐっと強引に脚を開かれた。
脚の間にマリが手を侵入させる。
「マリちゃん……っそこやだ……」
『そこ』がどうなってるのかなんて、想像もしたくなかった。それがマリにばれるのが恥ずかしくて千晶はどうにかなりそうだった。
「ごめんね。泣いても許してあげらんない……」
触るね、とマリはうんと低い声を耳奥に流す。
その腰に響くような低音はとても慣れ親しんだ何処かいつも千晶を安心させてくれるものとひどく似ていて千晶は動揺してしまう。
「んっ……」
脚の奥。ぬるり、とマリの指がすべった。
はしたないほど秘処を濡らしていることがマリにばれて恥ずかしくて隠れてしまいたかった。
ちゅぷんっとまるでぬかるみに指をいれたかのような濡れた音が響き、千晶は耳を覆いたくなった。
「ちーくん、いっぱい濡れてる……嬉しい……」
うっとりしたようなマリの言葉に千晶は自分の耳まで羞恥で熱くなるのがわかった。
マリの長い指が、ゆっくり、ゆっくりと濡れて爛れた粘膜のナカに潜ってくる。
「ま……待って……マリちゃんっ……」
「アタシのこといや? 御山さんのときみたく怖いって思う?」
ぐちゅ、と濡れた音を立てながら指が潜ってくる。
御山さんの話をマリにしたことがあっただろうかという疑問が過ったが、気持ちよくて、ぎゅっと締め付けたくてたまらない気持ちが千晶を襲って、難しいことは考えられなくなった。
アルファに躯の奥を触れられるのはあんなに怖いと思っていたのに、マリの優しい手に触れられることに怖い気持ちは湧いてこなかった。
ふるふると千晶が頭をふるとマリは花がほころぶように笑った。
「嬉しい……大好きよ、ちーくん……」
そう言って柔らかいくちびるがそっと重なる。
優しいけれど、容赦なく舌を吸いながらマリの指は千晶のナカで蠢く。
「んんっ……」
肉厚な舌の感触が千晶の記憶のドアを優しく叩くのに、躯の奥底が熱くて千晶の思考を鈍らせる。
「あっ……」
感じるところをゆっくり一つずつマリの指が丁寧に暴いていく。
「ちーくんのナカ、熱くってとろとろ……ナカにアタシのちんちん入れてもいい?」
千晶の胎内から溢れた体液がベッドの柔らかなシーツに大きな染みを作ってしまうのに構わずマリは恍惚とした表情で言う。
生々しい言葉にぎょっとして千晶が躯を起こすと
「んっ……」
またくちびるを塞がれた。
千晶がキスでぼんやりしている隙にマリはニットのワンピースを脱ぐ。
するとサイドにほどけるタイプのリボンが付いた可愛いランジェリー姿になった。
ドキドキするほど可愛い下着だが、小さなショーツに興奮してバキバキに猛り血管の浮いたペニスが収まりきるはずもなく、ウエストラインからはみ出ていた。ショーツから大きくはみ出たペニスの体液を滲ませた先端はマリの綺麗な形の臍くほどだった。
しかも、脱いで露になったマリの腹部は男なら誰もが憧れる綺麗に彫刻のように割れた腹筋が見えた。
視界に広がる倒錯した光景にくらりと目眩がするのに、胎内に含んだマリの指を千晶の体液が伝った。
激しく狼狽える千晶にマリは艶然と微笑んだ。
だめだと言うように千晶がふるふると頭を横に振る。
「あきらめて。ちーくん。ちーくん、のココ、ぐっしょりだよ?お尻も太もも、いっぱい濡れて垂れてきちゃってべとべとなのわかる……?こんなに濡らして、ナカもこーんなに熱くただれちゃってるのに、ちんちん入れてもらわなかったら、ちーくんそれこそ狂っちゃうかも。狂っちゃってもいいの?」
長い指を二本根元まで咥えこんでいる穴がひくりと蠢いて、まるでマリを誘っているみたいになってしまった。
「ちーくん、ごめんね。オトコでもオンナでもベータでもオメガでもなくて……アタシどうしようもなくアルファなの。ちーくんのことずっと抱きたくてたまらなかったの……きらいにならないで……」
切なくそう言ってマリは、ナカに埋め込んだ指を抜いて優しく柔らかいベッドに千晶をぐっ……と押し付けると、千晶の脚を大きく広げた。
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