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1章
7話
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「安全運転でって何度も言ったのに」
病院からバイクだと10分もしないうちに高弥の住むアパートに到着する。スピードは上げられたが、乗り物酔いをするような運転はされなかったのか、バイクから降りてもふらつきは無かったが文句を言わずにはいられないほどスピードを出された。
「無事に着いてんだからめっちゃ安全運転じゃねぇかよ。それにしても……お前、随分イイトコ住んでな」
バイクを停めて、高弥の部屋があるというアパートを胡散臭いものを見るような目で沢村は見る。
「ボロアパートって言いたいんでしょ」
「お前、いくらまだ研修医ったって、もうちっとマシなとこあんだろうが……」
「そこまで酷いですかね? ボロいですけど、風呂トイレもありますし、木造じゃないし、築30年そこそこってとこですよ? 」
「風呂なしトイレ共同とか見つける方が難しいだろ……今どき風呂トイレあるって胸張れるとこじゃねぇからな。でもま、 とりあえず部屋ん中見てみますかぁ。上? 下? 」
二階建てのアパートを指差して部屋は何階にあるのか沢村が問う。
「2階ですけど……ってもしかして、上がる気ですか?」
如何にも嫌そうな目を向けた高弥に
「お前、先輩に此処まで送らせておいて茶の一杯も出さねぇで帰すとかナシだろ」
と、宣うとさっさと階段を登った。もちろんエントランスにオートロック、なんてものは無いので横付けされている階段を登ればすぐに部屋だ。
「……見た目のとおりボロいですからね? 」
送ってもらって助かったのは事実なので、鍵を開けて沢村を招き入れる。
「うっわ。狭っ。マジで苦学生の部屋って感じじゃん」
小さな6畳の部屋にパイプベッド、 折り畳み式の小さなテーブル。窓は一応南側にあるが、高い建物がすぐ側にあるため日当たりは悪い。ただ、幸いにも部屋のサイズの割には大きな押し入れがあり、大概のものは其処に収納出来るので部屋は片付いていたが。
「ドラ●もんでも出てきそうな押し入れだな…… 」
「……居たら助かりますけどね。……つーか、文句あるなら帰ってもらっても全っ然構わないですけど」
高弥の言葉を無視して、不躾にも物珍しそうに色々見て回る沢村。
「コーヒーか麦茶しか出せませんけど、どっちにします? 」
高弥がキッチンから尋ねると
「どっちもいらねぇ」
と返答が返ってきた。
「あんたが茶でも出せって言ったんでしょうが。あ、まさかの紅茶党……? 」
「ちっげーよ、バカ。体調悪くて早退したんだろーが。さっさと寝ろ」
そう言った沢村にぐいっと腕を引かれた。
「痛っ……ちょっ引っ張んなっ……うぁっ」
高弥の抗議を無視して沢村は小さな部屋に置かれたパイプベッドの上に高弥をどさりと置いた。
ベッドの上に転がされたとき、 否が応でもこの前の情事を思い出して身を固くしたが、 沢村はそれ以上何かするつもりはないらしく、高弥から離れると部屋の電気を消した。
何か言おうと口を開いたが、慣れ親しんだベッドの上に転がると、思っていた以上に躯が睡眠を欲していたのだろう。くちびるから音がこぼれ落ちる前に、高弥は眠りへと堕ちていった。
病院からバイクだと10分もしないうちに高弥の住むアパートに到着する。スピードは上げられたが、乗り物酔いをするような運転はされなかったのか、バイクから降りてもふらつきは無かったが文句を言わずにはいられないほどスピードを出された。
「無事に着いてんだからめっちゃ安全運転じゃねぇかよ。それにしても……お前、随分イイトコ住んでな」
バイクを停めて、高弥の部屋があるというアパートを胡散臭いものを見るような目で沢村は見る。
「ボロアパートって言いたいんでしょ」
「お前、いくらまだ研修医ったって、もうちっとマシなとこあんだろうが……」
「そこまで酷いですかね? ボロいですけど、風呂トイレもありますし、木造じゃないし、築30年そこそこってとこですよ? 」
「風呂なしトイレ共同とか見つける方が難しいだろ……今どき風呂トイレあるって胸張れるとこじゃねぇからな。でもま、 とりあえず部屋ん中見てみますかぁ。上? 下? 」
二階建てのアパートを指差して部屋は何階にあるのか沢村が問う。
「2階ですけど……ってもしかして、上がる気ですか?」
如何にも嫌そうな目を向けた高弥に
「お前、先輩に此処まで送らせておいて茶の一杯も出さねぇで帰すとかナシだろ」
と、宣うとさっさと階段を登った。もちろんエントランスにオートロック、なんてものは無いので横付けされている階段を登ればすぐに部屋だ。
「……見た目のとおりボロいですからね? 」
送ってもらって助かったのは事実なので、鍵を開けて沢村を招き入れる。
「うっわ。狭っ。マジで苦学生の部屋って感じじゃん」
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「ドラ●もんでも出てきそうな押し入れだな…… 」
「……居たら助かりますけどね。……つーか、文句あるなら帰ってもらっても全っ然構わないですけど」
高弥の言葉を無視して、不躾にも物珍しそうに色々見て回る沢村。
「コーヒーか麦茶しか出せませんけど、どっちにします? 」
高弥がキッチンから尋ねると
「どっちもいらねぇ」
と返答が返ってきた。
「あんたが茶でも出せって言ったんでしょうが。あ、まさかの紅茶党……? 」
「ちっげーよ、バカ。体調悪くて早退したんだろーが。さっさと寝ろ」
そう言った沢村にぐいっと腕を引かれた。
「痛っ……ちょっ引っ張んなっ……うぁっ」
高弥の抗議を無視して沢村は小さな部屋に置かれたパイプベッドの上に高弥をどさりと置いた。
ベッドの上に転がされたとき、 否が応でもこの前の情事を思い出して身を固くしたが、 沢村はそれ以上何かするつもりはないらしく、高弥から離れると部屋の電気を消した。
何か言おうと口を開いたが、慣れ親しんだベッドの上に転がると、思っていた以上に躯が睡眠を欲していたのだろう。くちびるから音がこぼれ落ちる前に、高弥は眠りへと堕ちていった。
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