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1章
6話
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気まずい……
一度関係を持った男と仕事するのはこんなにも気まずいのか……
高弥はそう思わずにはいられなかった。
昨日は沢村に言いたいことだけ言って逃げるように帰った。
今日は沢村は休みだと思い、安心して出勤したのだが、病院に着いてみると他の医師とシフトを代わったらしく、沢村の姿を見つけて思わず逃げ出したくなった。
珍しく病棟の回診をする沢村の背を銀色の医療器具の乗ったカートを押しながら思わず睨み付ける。
術後の創部を確認する大事な回診だって平気で人に押し付けてサボるくせに、何だって今日に限って何故この男は人と仕事を代わってまで真面目に仕事してるんだ?今日こそむしろサボって欲しかった。
高弥の気持ちなど気にもかけないほど淡々と回診を行う。
「山内さーん、 傷口どう?痛む?大丈夫ならもうドレッシング材は外すけど?」
高い技術が必要である、比較的進行した胃癌の腹腔鏡下手術を沢村が行った患者に声を掛ける。
「まだ少し痛むなぁ」
50代の男性患者はそっと眉を潜める。
「んじゃまだカバーはしときますか」
沢村の言葉に高弥は銀色のカートにさっと目を走らす。
傷はほぼ乾いていて、滲出液が少なめであったため、これまで使用していたドレッシング材ではなく、ポリウレタンフォームの薄型タイプのものを高弥はカートから選んで待機する。
「高弥、ドレッシング材……」
「はい」
沢村が言い終わる前にさっと差し出す。
高弥が選んだもののパッケージに沢村は目を通した後、そのままそれを使用する。
研修医はこうしたサポートが多いので、なるべくスムーズに進むよう気を回したいが、経験不足で間違うことも多いので、些末なことでも正解にほっとする。
ほっとしたそのときだった。
ずきり、と激しく頭が痛み高弥は思わず手を当てた。朝から頭痛の症状はあったが、風邪などではなく、思い当たる節があったのと、耐えられそうだったので出勤したが、痛みが酷く増してきた。
(まずい、かも……くらくらする……)
何とかその場の仕事を終えて、病室を出る。
「おい」
ぱしり、と腕を掴まれて思わず背の高い男を仰ぎ見る。
「な、んですか?」
少し寄せられた眉。この男もこんな真剣な顔が出来たのかと妙なところで感心してしまう。
「お前、風邪でもひいてんのか?」
「大丈夫です。風邪もひいてませんし何ともありません」
なるべく疑われないようにはっきりと答えたのに。
「嘘つけ」
高弥の語尾に重なるほど素早く否定された。
「嘘じゃないです」
「顔真っ青じゃねぇかよ。嘘吐くな。体調悪いのに勤務して、免疫下がってる患者に移されたら困る。帰って休め」
沢村にこれ以上隠すのはやはり無理かと溜め息を吐く。
「何ともないってのは確かに嘘です。頭痛が 少しあります。でも患者さんに移す恐れはないので勤務は続けられます」
「はぁ?頭痛えのになんで風邪じゃないって断言できんだよ。分かるように話せ」
沢村の大きい掌が高弥の腕をぐっと掴んだ。
「っ痛……離して下さ……っ」
病棟の廊下で揉めていると、近くの病室のドアがガラリと空いて、点滴を片手に年配の女性の患者が現れ、何事かと此方を見た。
そんなことは気にもせずに腕を掴み上げる沢村に
「わかりましたって!話しますから、医局で聞いて下さい…っ……」
と高弥が言うと、沢村はぱっと腕を離して、さっさと医局の方に歩き出した 。
医局の患者や家族との面談用にある個室の一つに沢村が入ったので高弥も続いた。
「で?」
個室のドアを閉め、振り向いた沢村は早速問う。
「……その、昨日帰ってから発情抑制剤飲んだんでその副作用みたいです。処方してくれた先生からも、副作用に頭痛や悪寒があるから気を付けるよう言われてました。なので、気にしないで下さい。痛み止めか何か飲めば大丈夫だと思うんで」
心配かけてすみませんでした、さっと頭を下げてこの場を去ろうとした高弥だったが
「抑制剤何飲んだ?」
腕を組んだ男から、質問が飛んだので足を止めた。
「シラトミナーゼだと思います」
「あー、あれか……ちょっと此処で座って待ってろ。絶対自分の持ってる痛み止め飲むんじゃねぇよ」
男はそう言うと、高弥にそのまま座っておけと行って医局を出ていった。
ややして戻ってきた男から粉薬の入ったパッケージと水を渡される。
「漢方……?」
「そ。シラトミナーゼ、一般的な痛み止めと相性悪ぃから、副作用出る場合は漢方と一緒に飲んだ方がいい」
早く飲め、と目で促されて、高弥は薬の入ったアルミのパッケージを破る。
漢方独特の香りと苦味に眉を顰めながらも嚥下する。高弥が薬を飲んだのを見て
「お前は今日はもう帰れ」
と、沢村は言い放つ。
「ちょっ……沢村先生は早番だったから上がりの時間かもしんないけど、俺はまだ上がりじゃないので、無理です、帰れません」
無理無理、と高弥は首を振る。
「漢方だから効き目も遅いし劇的に効くわけじゃねぇんだよ。帰って寝ろ。お前の代わりには橋本呼んである。5分で来いっつてあるからすぐ来んだろ」
高弥の先輩で沢村の後輩の同じ消化器外科の医師橋本に連絡したのだろうか。先程薬を取りに行ったときだろうか。
「橋本先生に連絡してくれたのも、漢方もありがとうございます。迷惑掛けてすみません。気を付けます」
項垂れて高弥が言うと
「いいから支度しろ。南棟の職員専用口な」
「は?」
帰るときの出入口を指定され、高弥は驚き顔を上げる。
「送ってやる」
と、返された。
「え……いいですよ。別に。一人で帰れますからご心配なく」
両手をぶんぶんと顔の前で振って高弥は断る。
「うるせぇな。送ってやるっつてんだろ。降りて来なかったら、犯す」
「……は?」
「逃げたり来なかったりしたら、絶対捕まえて、犯す。やだったら来いよ」
沢村はとんでもないことを言い捨てて医局を出て行ってしまった。
沢村に指定された職員専用口に降りて行く。職員しか使わないその出入口は病院の玄関とは違い閑散としている。
送ってもらうことを一旦断りはしたものの、自力で帰るのは少々辛かったのも事実なので、素直に沢村を待つことにした。
待つこと五分。
病院にはあまり似つかわしくないバイクが一台横付けされた。
「……安全運転でお願いしますよ?」
沢村の性格を考え、後ろに乗るのは躊躇って胡乱気な目を向けると、いいから早く乗れ、とぽん、とヘルメットを放られた。
「……それにしてもバイク好きだったんすか?」
てっきり車かと思ってた。
沢村のバイクの後ろに跨がり、病院を出る。おざなりに沢村の腰の辺りを掴みながら問う。
「あー?別に好きってわけじゃねぇけど、便利だろ」
「便利?」
「車よりバイクのがどこでも停めやすいだろ。車移動だと家の近くに駐車場無かった場合面倒くせぇことになんだろ。マンションに来客用駐車場ありゃベストなんだけど、無い方が多いしな」
誰の家、と聞くまでもなかった。夜毎変わる女達のことを指しているんだろう。
「最っ低……」
「まぁな」
「褒めてねぇよ……」
広い背中に頭を当てて溜め息を吐くと、男が笑ったのか振動がヘルメット越しに響いた。それから。
「うわっ」
突然バイクのスピードが上がった
ちゃんと掴まってろ、と言わんばかりにスピードを上げられ、慌ててその腰にぎゅっとしがみつく。
「イイコにしてねぇと、落ちてもしんねぇかんな?」
「安全運転って言いましたよね?!もう忘れたのかよ!」
背中をドン、と叩いても、男は何が楽しいのか、ゲラゲラ大笑いしながらわざと高弥が嫌がるようにスピードを出す。
ぎゅっときつく目を瞑ると、高弥にとっては悔しいほどに魅惑的な沢村の匂いが流れ込んできた。
一度関係を持った男と仕事するのはこんなにも気まずいのか……
高弥はそう思わずにはいられなかった。
昨日は沢村に言いたいことだけ言って逃げるように帰った。
今日は沢村は休みだと思い、安心して出勤したのだが、病院に着いてみると他の医師とシフトを代わったらしく、沢村の姿を見つけて思わず逃げ出したくなった。
珍しく病棟の回診をする沢村の背を銀色の医療器具の乗ったカートを押しながら思わず睨み付ける。
術後の創部を確認する大事な回診だって平気で人に押し付けてサボるくせに、何だって今日に限って何故この男は人と仕事を代わってまで真面目に仕事してるんだ?今日こそむしろサボって欲しかった。
高弥の気持ちなど気にもかけないほど淡々と回診を行う。
「山内さーん、 傷口どう?痛む?大丈夫ならもうドレッシング材は外すけど?」
高い技術が必要である、比較的進行した胃癌の腹腔鏡下手術を沢村が行った患者に声を掛ける。
「まだ少し痛むなぁ」
50代の男性患者はそっと眉を潜める。
「んじゃまだカバーはしときますか」
沢村の言葉に高弥は銀色のカートにさっと目を走らす。
傷はほぼ乾いていて、滲出液が少なめであったため、これまで使用していたドレッシング材ではなく、ポリウレタンフォームの薄型タイプのものを高弥はカートから選んで待機する。
「高弥、ドレッシング材……」
「はい」
沢村が言い終わる前にさっと差し出す。
高弥が選んだもののパッケージに沢村は目を通した後、そのままそれを使用する。
研修医はこうしたサポートが多いので、なるべくスムーズに進むよう気を回したいが、経験不足で間違うことも多いので、些末なことでも正解にほっとする。
ほっとしたそのときだった。
ずきり、と激しく頭が痛み高弥は思わず手を当てた。朝から頭痛の症状はあったが、風邪などではなく、思い当たる節があったのと、耐えられそうだったので出勤したが、痛みが酷く増してきた。
(まずい、かも……くらくらする……)
何とかその場の仕事を終えて、病室を出る。
「おい」
ぱしり、と腕を掴まれて思わず背の高い男を仰ぎ見る。
「な、んですか?」
少し寄せられた眉。この男もこんな真剣な顔が出来たのかと妙なところで感心してしまう。
「お前、風邪でもひいてんのか?」
「大丈夫です。風邪もひいてませんし何ともありません」
なるべく疑われないようにはっきりと答えたのに。
「嘘つけ」
高弥の語尾に重なるほど素早く否定された。
「嘘じゃないです」
「顔真っ青じゃねぇかよ。嘘吐くな。体調悪いのに勤務して、免疫下がってる患者に移されたら困る。帰って休め」
沢村にこれ以上隠すのはやはり無理かと溜め息を吐く。
「何ともないってのは確かに嘘です。頭痛が 少しあります。でも患者さんに移す恐れはないので勤務は続けられます」
「はぁ?頭痛えのになんで風邪じゃないって断言できんだよ。分かるように話せ」
沢村の大きい掌が高弥の腕をぐっと掴んだ。
「っ痛……離して下さ……っ」
病棟の廊下で揉めていると、近くの病室のドアがガラリと空いて、点滴を片手に年配の女性の患者が現れ、何事かと此方を見た。
そんなことは気にもせずに腕を掴み上げる沢村に
「わかりましたって!話しますから、医局で聞いて下さい…っ……」
と高弥が言うと、沢村はぱっと腕を離して、さっさと医局の方に歩き出した 。
医局の患者や家族との面談用にある個室の一つに沢村が入ったので高弥も続いた。
「で?」
個室のドアを閉め、振り向いた沢村は早速問う。
「……その、昨日帰ってから発情抑制剤飲んだんでその副作用みたいです。処方してくれた先生からも、副作用に頭痛や悪寒があるから気を付けるよう言われてました。なので、気にしないで下さい。痛み止めか何か飲めば大丈夫だと思うんで」
心配かけてすみませんでした、さっと頭を下げてこの場を去ろうとした高弥だったが
「抑制剤何飲んだ?」
腕を組んだ男から、質問が飛んだので足を止めた。
「シラトミナーゼだと思います」
「あー、あれか……ちょっと此処で座って待ってろ。絶対自分の持ってる痛み止め飲むんじゃねぇよ」
男はそう言うと、高弥にそのまま座っておけと行って医局を出ていった。
ややして戻ってきた男から粉薬の入ったパッケージと水を渡される。
「漢方……?」
「そ。シラトミナーゼ、一般的な痛み止めと相性悪ぃから、副作用出る場合は漢方と一緒に飲んだ方がいい」
早く飲め、と目で促されて、高弥は薬の入ったアルミのパッケージを破る。
漢方独特の香りと苦味に眉を顰めながらも嚥下する。高弥が薬を飲んだのを見て
「お前は今日はもう帰れ」
と、沢村は言い放つ。
「ちょっ……沢村先生は早番だったから上がりの時間かもしんないけど、俺はまだ上がりじゃないので、無理です、帰れません」
無理無理、と高弥は首を振る。
「漢方だから効き目も遅いし劇的に効くわけじゃねぇんだよ。帰って寝ろ。お前の代わりには橋本呼んである。5分で来いっつてあるからすぐ来んだろ」
高弥の先輩で沢村の後輩の同じ消化器外科の医師橋本に連絡したのだろうか。先程薬を取りに行ったときだろうか。
「橋本先生に連絡してくれたのも、漢方もありがとうございます。迷惑掛けてすみません。気を付けます」
項垂れて高弥が言うと
「いいから支度しろ。南棟の職員専用口な」
「は?」
帰るときの出入口を指定され、高弥は驚き顔を上げる。
「送ってやる」
と、返された。
「え……いいですよ。別に。一人で帰れますからご心配なく」
両手をぶんぶんと顔の前で振って高弥は断る。
「うるせぇな。送ってやるっつてんだろ。降りて来なかったら、犯す」
「……は?」
「逃げたり来なかったりしたら、絶対捕まえて、犯す。やだったら来いよ」
沢村はとんでもないことを言い捨てて医局を出て行ってしまった。
沢村に指定された職員専用口に降りて行く。職員しか使わないその出入口は病院の玄関とは違い閑散としている。
送ってもらうことを一旦断りはしたものの、自力で帰るのは少々辛かったのも事実なので、素直に沢村を待つことにした。
待つこと五分。
病院にはあまり似つかわしくないバイクが一台横付けされた。
「……安全運転でお願いしますよ?」
沢村の性格を考え、後ろに乗るのは躊躇って胡乱気な目を向けると、いいから早く乗れ、とぽん、とヘルメットを放られた。
「……それにしてもバイク好きだったんすか?」
てっきり車かと思ってた。
沢村のバイクの後ろに跨がり、病院を出る。おざなりに沢村の腰の辺りを掴みながら問う。
「あー?別に好きってわけじゃねぇけど、便利だろ」
「便利?」
「車よりバイクのがどこでも停めやすいだろ。車移動だと家の近くに駐車場無かった場合面倒くせぇことになんだろ。マンションに来客用駐車場ありゃベストなんだけど、無い方が多いしな」
誰の家、と聞くまでもなかった。夜毎変わる女達のことを指しているんだろう。
「最っ低……」
「まぁな」
「褒めてねぇよ……」
広い背中に頭を当てて溜め息を吐くと、男が笑ったのか振動がヘルメット越しに響いた。それから。
「うわっ」
突然バイクのスピードが上がった
ちゃんと掴まってろ、と言わんばかりにスピードを上げられ、慌ててその腰にぎゅっとしがみつく。
「イイコにしてねぇと、落ちてもしんねぇかんな?」
「安全運転って言いましたよね?!もう忘れたのかよ!」
背中をドン、と叩いても、男は何が楽しいのか、ゲラゲラ大笑いしながらわざと高弥が嫌がるようにスピードを出す。
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