【完結】幽霊彼女と後悔探しの旅

よーじろー

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四章

三十一話

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 目を覚ますと、そこは見慣れた天井だった。
 スマホの画面で今日の日付と時間を確認する。
「もう一週間も経ったのか……」
 そう呟き、カーテンを開ける。
 眩しいほどの光線が大雅の目を刺激する。
 目を細め網膜に入る量を調節するが、光線の強さそのものは何ら変化しない。
 むしろ絞られ一点に集められた分だけ、強くなった気さえする。
「桜井美波は絶対に離さない……あいつは俺の女だ」
 大雅が目を細め、白く光る太陽を見つめる。
『…………大雅は、絶対にそんなこと言いませんよ』
 窓の外を見る大雅の後ろから少し離れたところに浮かぶ美波が言う。
 聞かれていたということよりも、冷静でありながら内に秘める怒りを沸々と感じるその言い方に大雅は驚きを覚える。
「お、おはよう。起きてたんだね」
『はい。ずっと起きてましたよ。どうやっているかは分かりませんが、あなたが大雅を奥の方に押しのけた時から』
「んっ⁉ ……な、何を言ってるの?」
『もう隠さなくて大丈夫ですよ』
 美波が大雅の机の上に座り、足を組む。
 大雅の心臓が跳ねる。
 いつになく早く大きくなる心臓の音に焦りを隠すことが出来ない。
「か、隠す? 一体どうしちゃったの、美波」
 目を泳がせながら大雅がいつになく饒舌に言葉を吐き出す。
「今日は何だか、おかしいし、怖いよ。ほら笑って、リラックス、リラックス」
『もう大丈夫ですよ。私、全部知ってますから』
 美波が大雅を見る。
 その目はどこまでも深く、そして鋭く光っていた。
「…………」
 大雅が俯いたまま口を閉じる。
『あなた、私の知ってる大雅じゃないんでしょ?』
「…………」

『あなたは誰ですか?』

 大雅がゆっくり息を吐き出す。
 そして、取り繕うことを止めた大雅の美波を見る目は鋭く攻撃的な目であった。
「……そうか。気づかれていたのか。だから、敬語だったんだな……」
 一度こほんと乾いた咳をし、言葉を継ぐ。
「俺の名前は、佐々木虎之助(ささきとらのすけ)という。お前の言う通り、北条大雅ではない」
 重い空気が漂う中、虎之助と美波の鋭い視線がぶつかる。
『随分前から大雅の体にいましたよね?』
 美波が一つ息をのみ口を開く。
『……あなたの目的は何ですか?』
「俺の目的は」
 大雅の姿で佐々木虎之助と名乗る男が眉間に皺を寄せたまま訥々と話す。
「お前、桜井美波……いや、桜井美波の前世、八千代(やちよ)を蘇らせるために来た」
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