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六
怒れる坊っちゃん
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二人の後ろ姿が庭園の樹木に紛れて見えなくなると、ようやく俺は坊ちゃんに向かって手を伸ばした。
「……坊ちゃん」
「怪我なら無い。心配は無用だ。むしろお前は自分の怪我の確認をした方がいい」
突き放すように言われ、手を払われた。そうして俺の手を借りずにさっきの部屋へと履いながら移動すると、うずくまったままの豆千代に近づいた。
俺はそれをじくじたる思いで見守るしかできなかった。
払われた手がひどく痛い……脚の傷よりもいてぇ……
「……この仕事は、見番を通していない御座敷だったよね」
うつむき何の反応もない豆千代に、さらに念を押すように尋ねる。
「どうなんだい。菱屋さんは春木屋の亭主に頼まれて、君との席を仕立てたんだよね。もちろん、内密に――だ。なぜなら、それは君に色を売らせる目的だったからさ。そして君もそれを承知でここに来た。伊勢屋さんの頼みだったから?」
――色を?!
驚いた。そんなこと、俺には思いつきもできなかった。
豆千代が顔を上げ、坊ちゃんの顔を睨む。それは図星だという答えなのか?
「いいや、伊勢屋の女将さんとは関係ないだろう。君がこの席を喜んで引き受けたのは、春木屋さんを殺すのには都合がよかったからだよね。違うかい」
「な、何のことだか、さっぱりわかりません」
豆千代の目から溢れ出た涙を見て、俺は思わず駆け寄り、彼女の肩を抱いた。
「坊ちゃん、そいつぁ、あんまりな言い草だ」
坊ちゃんの推察が正しかろうが間違っていようが、それは半玉として芸妓を目指す豆千代にとっては侮辱でしかない。だが、俺の台詞を坊ちゃんがピシャリと撥ねつけた。
「お前は黙っていろ!」
俺の腕の中で、身をよじるようにして豆千代が訴える。
「うちは、うちは菱屋さんからお客様はこちらにいらっしゃるからって、だって、春木屋さんがお相手だなんて聞いていない! それにさっきのポリスさんもうちは知らない!」
必死で頭を振るたびに、俺の鼻先で色とりどりの花かんざしが音を立てて揺れた。
「確かに佐々木巡査長に関しては、ただの偶然だろう。君は寝耳に水で驚いただろうね。でも、おミネさん殺しに関して言えば、君と菱屋さんは」
ちょっと待て! 言っていいことと悪いことがあるだろ?!
「い、いい加減にしてください! さっきからなんで坊ちゃんは豆千代さんにそんな酷いことばかりを言っているのですか! この子がどれだけ辛い目に遭ってきて、どんな思いで伊勢屋さんに身を置いてきたのか、坊ちゃんは知らないでしょうが!」
気付けば俺は坊ちゃん相手に怒鳴り散らしていた。
まるで殺しの共謀者扱いをする坊ちゃんの言葉に苛ついてならない。
(半玉ってのはよ、芸者の卵なんだぞ……)
禿だった豆千代の過去を想うと、やりきれねえ。
昔と違い今の条例では、芸者には体を売ることは許されていねえ。それなのに半玉である豆千代が、地方も姐さん芸者も付けずにたった一人で座敷に呼ばれるということは、『隠れて』色を売る仕事――つまり闇売春を意味するのだと、俺はようやく思い至った。
それでもだ。それを彼女には拒むことなどできないし、伊勢屋さんへの恩を思えば、このくらい我慢すべきことだと覚悟して来たに違いないのだ。
この座敷が初めて色を売る仕事だったのか、あるいは慣習的に既に何度か経験していたのかまではわからない。
それでもたった独りで新町まで来た豆千代の心細さを思うと、坊ちゃんの心無い推理は我慢ならなかったんだ。
だが、坊ちゃんの表情はさらに冷酷さを増しただけであった。
「言いたいことはそれだけか」
「えっ」
冷ややかな視線に、俺は言葉すら失う。
「ふん、僕よりも彼女を信じたいのなら、そうすればいい。僕はポリスでも町奉行でもなんでもない。豆千代さんが殺人鬼でも巻き込まれてしまった可哀そうな犠牲者だとしても、それもどうでもいいことだ。今回、一番大事なことは、結局、三件目の殺しを防げなかったということだけだ」
座り込んでいた坊ちゃんが、半分外れた障子を支えに立ち上がると、俺と豆千代、二人まとめて凍り付くような目で見下ろした。
「坊ちゃん!」
ひょこひょこと回廊の手すりを伝って歩き始めたもんだから、すぐに抱きかかえようと歩み寄ったが、俺の手が届く前に拒絶された。
振り返った顔には、何の感情も浮かんでいない。その能面のような顔で告げられる。
「車(人力車)を呼んで独りで帰る。お前はその子を守ってやればいいだろ」
――本気で怒らせてしまった。
いつだって坊ちゃんの言うことを信じて来た。神通力だなんて見えないことですら、彼の言うことだから信じて耳を傾けて来たのだ。それなのに……
(俺はどこで道を見誤った……)
しかしこの場から立ち去るわけにもいかず、殺された男が横たわる部屋で肩を震わせて泣く豆千代を見やる。
鼻をすするたびに揺れる花かんざし。おミネさんの平かんざしとは違い、半玉の花かんざしでは人を殺せない。それが真実だと思い込んでいた。
(坊ちゃんには何が見えていたんだ。)
上野の焼け野原で見た蟲……俺はあれ以来、蟲を見たことがない。小林の死体にも、おミネさんの死体にも蟲は見えなかった。だが、さっきの佐々木巡査長の眼帯。あれの下には確かに何かがいた。怪我なのか、眼病なのかわからないが、眼帯で隠れた部分がうごめいているように見えた。
(坊ちゃんにはもっとわかりやすく、何かが見えているのだ。俺には見ることのできない何かが……)
今尚、震えている豆千代の肩を擦る。
この子を庇ったことが、坊ちゃんの気に障ったのは間違いないとは思うんだが、かといって、放っては置けねえ。
しばらくして、幾人もの警官がずかずかと屋敷に立ち入ってきた。その中には赤坂交番の片山もいた。
「片山、娘を本署へ連れていけ」
声に顔を上げると、藤田がこの場に戻っていた。
急に部屋の中が騒がしくなる。俺は片山巡査に促され、豆千代から離れた。
「藤田さん、大石……いや佐々木巡査長は」
尋ねると、藤田が眉間の皺をさらに深くして、歯噛みした。
「……逃げられた」
靴も履かずに追いかけた足は土埃で汚れ、磨かれた床に足跡と砂を落としている。敗れた靴下から、皮が破れて血のにじんだ指が見えた。
「あの……さっきのポリスさんは、『大石鍬次郎』とおっしゃるのでございますか」
片山巡査に支えられながら立ち上がった豆千代が、藤田の方を見て尋ねた。
「何だ、知っている名前か」
「いえ。いいえ……」
「あれは佐々木直介、佐々木巡査長だ」
藤田は大石という名を否定した。
「大石という男は、とっくの前に死んだ」
豆千代の頬に新たな涙が伝うのを、俺は不思議な感覚で見ていた。
「……坊ちゃん」
「怪我なら無い。心配は無用だ。むしろお前は自分の怪我の確認をした方がいい」
突き放すように言われ、手を払われた。そうして俺の手を借りずにさっきの部屋へと履いながら移動すると、うずくまったままの豆千代に近づいた。
俺はそれをじくじたる思いで見守るしかできなかった。
払われた手がひどく痛い……脚の傷よりもいてぇ……
「……この仕事は、見番を通していない御座敷だったよね」
うつむき何の反応もない豆千代に、さらに念を押すように尋ねる。
「どうなんだい。菱屋さんは春木屋の亭主に頼まれて、君との席を仕立てたんだよね。もちろん、内密に――だ。なぜなら、それは君に色を売らせる目的だったからさ。そして君もそれを承知でここに来た。伊勢屋さんの頼みだったから?」
――色を?!
驚いた。そんなこと、俺には思いつきもできなかった。
豆千代が顔を上げ、坊ちゃんの顔を睨む。それは図星だという答えなのか?
「いいや、伊勢屋の女将さんとは関係ないだろう。君がこの席を喜んで引き受けたのは、春木屋さんを殺すのには都合がよかったからだよね。違うかい」
「な、何のことだか、さっぱりわかりません」
豆千代の目から溢れ出た涙を見て、俺は思わず駆け寄り、彼女の肩を抱いた。
「坊ちゃん、そいつぁ、あんまりな言い草だ」
坊ちゃんの推察が正しかろうが間違っていようが、それは半玉として芸妓を目指す豆千代にとっては侮辱でしかない。だが、俺の台詞を坊ちゃんがピシャリと撥ねつけた。
「お前は黙っていろ!」
俺の腕の中で、身をよじるようにして豆千代が訴える。
「うちは、うちは菱屋さんからお客様はこちらにいらっしゃるからって、だって、春木屋さんがお相手だなんて聞いていない! それにさっきのポリスさんもうちは知らない!」
必死で頭を振るたびに、俺の鼻先で色とりどりの花かんざしが音を立てて揺れた。
「確かに佐々木巡査長に関しては、ただの偶然だろう。君は寝耳に水で驚いただろうね。でも、おミネさん殺しに関して言えば、君と菱屋さんは」
ちょっと待て! 言っていいことと悪いことがあるだろ?!
「い、いい加減にしてください! さっきからなんで坊ちゃんは豆千代さんにそんな酷いことばかりを言っているのですか! この子がどれだけ辛い目に遭ってきて、どんな思いで伊勢屋さんに身を置いてきたのか、坊ちゃんは知らないでしょうが!」
気付けば俺は坊ちゃん相手に怒鳴り散らしていた。
まるで殺しの共謀者扱いをする坊ちゃんの言葉に苛ついてならない。
(半玉ってのはよ、芸者の卵なんだぞ……)
禿だった豆千代の過去を想うと、やりきれねえ。
昔と違い今の条例では、芸者には体を売ることは許されていねえ。それなのに半玉である豆千代が、地方も姐さん芸者も付けずにたった一人で座敷に呼ばれるということは、『隠れて』色を売る仕事――つまり闇売春を意味するのだと、俺はようやく思い至った。
それでもだ。それを彼女には拒むことなどできないし、伊勢屋さんへの恩を思えば、このくらい我慢すべきことだと覚悟して来たに違いないのだ。
この座敷が初めて色を売る仕事だったのか、あるいは慣習的に既に何度か経験していたのかまではわからない。
それでもたった独りで新町まで来た豆千代の心細さを思うと、坊ちゃんの心無い推理は我慢ならなかったんだ。
だが、坊ちゃんの表情はさらに冷酷さを増しただけであった。
「言いたいことはそれだけか」
「えっ」
冷ややかな視線に、俺は言葉すら失う。
「ふん、僕よりも彼女を信じたいのなら、そうすればいい。僕はポリスでも町奉行でもなんでもない。豆千代さんが殺人鬼でも巻き込まれてしまった可哀そうな犠牲者だとしても、それもどうでもいいことだ。今回、一番大事なことは、結局、三件目の殺しを防げなかったということだけだ」
座り込んでいた坊ちゃんが、半分外れた障子を支えに立ち上がると、俺と豆千代、二人まとめて凍り付くような目で見下ろした。
「坊ちゃん!」
ひょこひょこと回廊の手すりを伝って歩き始めたもんだから、すぐに抱きかかえようと歩み寄ったが、俺の手が届く前に拒絶された。
振り返った顔には、何の感情も浮かんでいない。その能面のような顔で告げられる。
「車(人力車)を呼んで独りで帰る。お前はその子を守ってやればいいだろ」
――本気で怒らせてしまった。
いつだって坊ちゃんの言うことを信じて来た。神通力だなんて見えないことですら、彼の言うことだから信じて耳を傾けて来たのだ。それなのに……
(俺はどこで道を見誤った……)
しかしこの場から立ち去るわけにもいかず、殺された男が横たわる部屋で肩を震わせて泣く豆千代を見やる。
鼻をすするたびに揺れる花かんざし。おミネさんの平かんざしとは違い、半玉の花かんざしでは人を殺せない。それが真実だと思い込んでいた。
(坊ちゃんには何が見えていたんだ。)
上野の焼け野原で見た蟲……俺はあれ以来、蟲を見たことがない。小林の死体にも、おミネさんの死体にも蟲は見えなかった。だが、さっきの佐々木巡査長の眼帯。あれの下には確かに何かがいた。怪我なのか、眼病なのかわからないが、眼帯で隠れた部分がうごめいているように見えた。
(坊ちゃんにはもっとわかりやすく、何かが見えているのだ。俺には見ることのできない何かが……)
今尚、震えている豆千代の肩を擦る。
この子を庇ったことが、坊ちゃんの気に障ったのは間違いないとは思うんだが、かといって、放っては置けねえ。
しばらくして、幾人もの警官がずかずかと屋敷に立ち入ってきた。その中には赤坂交番の片山もいた。
「片山、娘を本署へ連れていけ」
声に顔を上げると、藤田がこの場に戻っていた。
急に部屋の中が騒がしくなる。俺は片山巡査に促され、豆千代から離れた。
「藤田さん、大石……いや佐々木巡査長は」
尋ねると、藤田が眉間の皺をさらに深くして、歯噛みした。
「……逃げられた」
靴も履かずに追いかけた足は土埃で汚れ、磨かれた床に足跡と砂を落としている。敗れた靴下から、皮が破れて血のにじんだ指が見えた。
「あの……さっきのポリスさんは、『大石鍬次郎』とおっしゃるのでございますか」
片山巡査に支えられながら立ち上がった豆千代が、藤田の方を見て尋ねた。
「何だ、知っている名前か」
「いえ。いいえ……」
「あれは佐々木直介、佐々木巡査長だ」
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