さえずり宗次郎 〜吉宗の隠密殺生人〜

森野あとり

文字の大きさ
39 / 46
第三話 復讐の形

翡翠色の小鳥

しおりを挟む
 ――「腹を括りやがれ」

 あのひと言が耳から離れない。
 宗次郎はぽつんと取り残された客間で、放心したように座り込んだ。
 将軍を見送った吉兵衛きちべえが、客間に入ると宗次郎の隣に座った。

「なあ、宗次郎はん。武士の仇討ちやら、ついでに言うと命を懸けるいうことそのものを軽く考えるわけやないけど」
 そう前置きしてから言った。
「もう、過ぎたことはええんとちゃうやろか。親父さんを殺されたことも、お前さんが誰ぞの親父さんを殺めてしまったことも。今はただ、江戸を治める将軍様のお抱えなんや。その仕事にだけ邁進まいしんできたら、お前さんに負けはあらへんと思うで」

 そうやな――と、今は素直に思えた。

 あの田舎の大将みたいな吉宗公が、将軍として腹を括っているのだ。だったら、自分ごときが、何を迷い悩む必要があるのか、と。
 足りなかった覚悟とは何なのか、くっきりと見えた気がした。

「次は負けません」

 吉兵衛に告げると、宗次郎は再び上総屋に向かった。


 ◇

 上総屋を再び見張るのには理由があった。
 村垣の放った手下によると、やはり九鬼丸は新たな仕事を上総屋かずさやに持ち込んだらしい。上総屋が新たに用心棒と思われるごろつきを雇ったこともわかった。すでに五郎蔵ごろぞうはじめ美濃屋みのやが捕まったことで、上総屋もその身辺を整理して悪行を慎むかと思われたが、逆であったようだ。
 美濃屋が餌鳥調達の仕事を奪われたことで、上総屋の取り分が増えたのだ。油断した上総屋は、美濃屋が癒着ゆちゃくしていた大名や鷹役人との取引を一手に引き受けようとしているらしい。
 泳がせておくという、御広敷伊賀者頭おひろしきおがものかしら――川村の策は成功したのである。
 ただ美濃屋と違うのは、自分の雇っている鳥刺したちの手を汚させなかったことだ。上総屋を出入りする鳥刺したちに不正はなく、正しく奉行所に届けられた数だけの餌差札えさしふだを配り、正しい相場で取引をしていた。この辺りは抜け目がない。

(それなのに九鬼丸の仕事を引き受けたとなると、こちら側の誰かが上総屋の暖簾のれんをくぐるってことだ)

 当然、あれから九鬼丸は姿を見せない。御広敷伊賀者の手下と交代で張り込みを続けて数日後。
 このところ聞こえていた遠雷えんらいは、本格的な夏を連れてきたらしく、今年最初のせみの声が聞こえる朝だった。
 見慣れない餌差姿の男は、鳥籠を大切に抱えるようにしてやって来た。
 蔵宿くらやどの勝手口に続く路地にて通りを見張っていた宗次郎の口から、思わず声が出た。

「まさか」

 菅笠すげがさで隠れているが、顔を見なくてもわかった。たった五か月足らずであったが、寝食を共にし、鳥刺しとしての技を教えた相手なのだから。

「半平太さん」

 宗次郎は男のすぐ背後から声をかけた。
 肩を大きく跳ねさせ、男がその場に立ち止まった。

「宗次郎……お前さん、なんでここに」
「その籠の中、すずめですか」

 半平太の問いかけは無視して、大層に抱えている葛籠つづらを指した。

「す、雀じゃねえけど……」

 口の中で言葉を濁し、半平太が目線を下げた。

「その籠の鳥を売って稼ごうって魂胆ですか」
「ちょ」
「ちょっとくらい、目を瞑れと言いたい?」

 畳みかけると、半平太がぐっと唇を固く結んだ。それでも宗次郎の口は止まらない。なぜなら、腹が立って仕方がなかったから。
 まさか、半平太がこの件に関わっているとは、露ほども思わなかった。

「そんなにお金が足りなかったのですか。ならば、傘貼りや櫛削りの内職でも良かったでしょうが」
「下世話なことを口にせんでくれ!」

 矜持きょうじを傷つけられた半平太が怒鳴った。
 武士が商いをして金儲けをすることは厳しく禁じられているが、貧しい下級武士や浪人たちには、内職や庭での野菜作りなど、多少の金策には目を瞑ってもらえた。
 それでもだ。
 公儀の餌差えさし鷹匠たかじょうが、将軍以外の者に飼い鳥用や下賜かしや献上用に鳥を江戸近郊で捕まえ、売りさばくことは禁じられている。
 鳥の乱獲に繋がり御鷹場おたかばが荒れるという理由が表向きであったが、何よりも、それを求める商人や大名家、旗本屋敷らとの癒着を許さないという、将軍の思惑があったからだ。
 吉宗が復古させた御鷹狩故事おたかがりこじは、あくまでも軍事であり、の主従関係を示すための形式なのだ。
 半平太……いや、下級の幕臣である餌差役人や鷹匠同心らのほとんどが、その重さを理解できていなかった。

「ではなぜ」

 宗次郎が手を伸ばすと、半平太はそれを避けるように籠を己の脇へと引き寄せた。

「ピーーー」

 しっかりとした網目の籠は外から中身が見えない。だが籠の中から聞こえてきた甲高い声は明らかに雀ではなかった。バタタと中で暴れる羽音を聞いても、多くの小鳥を押し込めている音ではない。

「それ、やっぱり飼い鳥用ですよね」

 しかし、メジロの鳴き声でもなさそうだ。それに餌鳥や食料用であれば、せめて十羽以上でなければ買ってもらえない。
 通りを行きかう人の数が増え始め、言い争う二人を怪訝な顔で眺めながら通り過ぎていく。

「こんな所で話もなんですから、こちらへ」

 宗次郎が半平太の手を引いた時、その腕から籠が落ちてふたが開いてしまった。

「おいっ」

 半平太が慌てて籠を手元へ寄せたが、手の間から、美しい青緑色の小鳥が顔を出した。長く黒いくちばしを閉じたまま、辺りをうかがっている。

「それ……」
「とある、偉い御方からの頼みなんだ。もう、金も貰っちまった。見逃してくれ」

 押し込もうとした半平太の手を、宗次郎が払い除けた。

「あ、やめっ」

 その隙に、翡翠ひすい色をした小鳥は完全に鳥籠を脱し、だいだい色の腹を見せて飛び立った。

「あああ! まて待て!」

 半平太が慌てて籠を置き、すぐさま竿を構えるも、翡翠色の小鳥は素早く飛び立って水路沿いに植わった柳の木に留まった。

翡翠カワセミなんぞ、どうやって。あれは鳥籠では飼えませんよ」
「んなこた、知るか! つがいでという注文なのに、逃がしちまったらどうしようもねえじゃないか!」

 言いながらも諦めきれないのか、竿を手にカワセミを追って走る。宗次郎はその姿を冷ややかな目で見ていた。

「ついでに聞きますが、ほかにも頼まれて、雀やはとを上総屋から仲介してもらうとか、……まさかしていませんよね」

 半平太がまるで化け物でも見るような顔で、宗次郎の方を振り返った。
 その顔を見て、宗次郎は彼のしてきたことの大枠を悟ってしまった。半平太の見ている前で籠のふたを開け、残った一羽も逃がす。

「やめろ!」

 慌てる半平太を無視し、宗次郎は唇に指を押し当てると、
「ピーィーイィィ」
 抑揚をつけた甲高いさえずりを真似た。
 宗次郎のさえずりに気付いたカワセミは、もう一羽を待つようにこちらを見ると、大きく羽ばたいた。そして二羽で交差しながら数度に分けて水路に停留した舟や石に着地しつつ、美しい羽根を見せびらかすように水路を低く飛び交うと、そのうちどこかへと飛んで行ってしまった。
 膝をついた半平太に近づき、手を伸ばしたが、宗次郎の手は乱暴に弾かれた。

「なんで邪魔をする。お前とは関係ないだろ! 御鷹屋敷を出て行った奴に文句を言われたかねえよ」

 顔を紅潮させた半平太に向かって告げた。

「……俺は今、鳥屋の不正を追っている。鳥見やお奉行のいぬだと思ってくれていい」

 半平太がぎょっとして目を見開く。

「さっき、雀のことを言った時、もしやと思ったが」
「なあ、半平太さん、カワセミって普通には飼えない鳥ですよね」
「んなこた、俺らには関係ねえ」

 半平太は自分の菅笠をひったくるように外すと、地面にたたきつけた。

「それに、あれの巣のある水辺は禁猟地でしょ。ちゃんと江戸の外で獲ったのですか」
「……そんなこと言っていたら、まともに鳥刺しなど」

 その考えの甘さに怒りを抑えきれなくなった。

「何言うちゃある! 半平太さんは餌差やろ! 真面目に雀と鳩だけを追ってたらええやんか!」

 ああ言えばこう言う。自分の罪を軽く考えている半平太が歯がゆい。半平太の法被はっぴの衿をつかんで引き寄せた。

「ええか、誰に頼まれたんか知らんが、あの鳥の行方が大名屋敷やったりしたら大事おおごとやど」

 声を落として脅すと、半平太が唾を飲んだ。

「め、メジロやホトトギスは岡鳥屋で売っているじゃねえか。舶来の九官鳥だって」
「例えば、メジロを捕らえてちゃんに贈り物としてあげるくらいなら目を瞑っちゃる。御上かてそこまで小うるさいことは言わんやろ。けどな、商人あきんどと手を組んで金を儲けとるってことが御上に知れたら、どないなるか分かるか」
「くそったれ! 俺は頼まれただけじゃ!」

 宗次郎は熱くなってしまった自分の態度を正すように大きく息を吸うと、務めて冷静に問い質した。

「正しい取引で得た鳥なら問題ないんです。なにより、上総屋絡みの不正に首を突っ込んどるいうのが危ないんや。いったい誰に頼まれたんです」

 翡翠カワセミを飼うなどと突拍子もないことを言い出すのは、大きな屋敷にそれなりの池を持っている大名や大身旗本たいしんはたもと屋敷からの依頼としか思えない。そしてそれを仕組んだのは、九鬼丸。何食わぬ顔で、公儀の餌差を巻き込み、尾張家の屋敷内で起こっていた不正から目を逸らさせようという魂胆なのは見え見えだ。
 尾張藩の家臣が裁かれた後も、上総屋は不正を続けたという既成事実。その不正に関わっていたのは、安房守あわのかみではなく鳥役人であった――というオチ。それこそが九鬼丸の罠であるというのに。
 まんまと雑司ヶ谷の御鷹部屋は抱き込まれてしまったのだ。

 がっくりと項垂れた半平太が力なく答える。

かしらの代理なんだよ。まともに雀を獲れねえ俺なんかを、重宝して使ってくれているんだ。これ以上、俺の顔に泥を塗らんでくれ。幕臣なんてもんはな、どの組に入ったところでやるこた一緒なんだよ。紀州藩士のお前らには分からねえと思うがな」

 泣き言を垂れられ、宗次郎は半平太から手を放した。

(餌差頭……か)

「いいですか、『お奉行が上総屋を張っていた』とかなんとか言って、この仕事から手を引いて下さい。次に仕事を頼まれる前に、俺が何とかします」

 最後まで、鳥刺しの技をものにするまで、半平太の側についていたら……こんなことには。

 宗次郎は戻れない過去を悔やんだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

『五感の調べ〜女按摩師異聞帖〜』

月影 朔
歴史・時代
江戸。盲目の女按摩師・市には、音、匂い、感触、全てが真実を語りかける。 失われた視覚と引き換えに得た、驚異の五感。 その力が、江戸の闇に起きた難事件の扉をこじ開ける。 裏社会に潜む謎の敵、視覚を欺く巧妙な罠。 市は「聴く」「嗅ぐ」「触れる」独自の捜査で、事件の核心に迫る。 癒やしの薬膳、そして人情の機微も鮮やかに、『この五感が、江戸を変える』 ――新感覚時代ミステリー開幕!

【完結】『紅蓮の算盤〜天明飢饉、米問屋女房の戦い〜』

月影 朔
歴史・時代
江戸、天明三年。未曽有の大飢饉が、大坂を地獄に変えた――。 飢え死にする民を嘲笑うかのように、権力と結託した悪徳商人は、米を買い占め私腹を肥やす。 大坂の米問屋「稲穂屋」の女房、お凛は、天才的な算術の才と、決して諦めない胆力を持つ女だった。 愛する夫と店を守るため、算盤を武器に立ち向かうが、悪徳商人の罠と権力の横暴により、稲穂屋は全てを失う。米蔵は空、夫は獄へ、裏切りにも遭い、お凛は絶望の淵へ。 だが、彼女は、立ち上がる! 人々の絆と夫からの希望を胸に、お凛は紅蓮の炎を宿した算盤を手に、たった一人で巨大な悪へ挑むことを決意する。 奪われた命綱を、踏みにじられた正義を、算盤で奪い返せ! これは、絶望から奇跡を起こした、一人の女房の壮絶な歴史活劇!知略と勇気で巨悪を討つ、圧巻の大逆転ドラマ!  ――今、紅蓮の算盤が、不正を断罪する鉄槌となる!

花嫁

一ノ瀬亮太郎
歴史・時代
征之進は小さい頃から市松人形が欲しかった。しかし大身旗本の嫡男が女の子のように人形遊びをするなど許されるはずもない。他人からも自分からもそんな気持を隠すように征之進は武芸に励み、今では道場の師範代を務めるまでになっていた。そんな征之進に結婚話が持ち込まれる。

無用庵隠居清左衛門

蔵屋
歴史・時代
前老中田沼意次から引き継いで老中となった松平定信は、厳しい倹約令として|寛政の改革《かんせいのかいかく》を実施した。 第8代将軍徳川吉宗によって実施された|享保の改革《きょうほうのかいかく》、|天保の改革《てんぽうのかいかく》と合わせて幕政改革の三大改革という。 松平定信は厳しい倹約令を実施したのだった。江戸幕府は町人たちを中心とした貨幣経済の発達に伴い|逼迫《ひっぱく》した幕府の財政で苦しんでいた。 幕府の財政再建を目的とした改革を実施する事は江戸幕府にとって緊急の課題であった。 この時期、各地方の諸藩に於いても藩政改革が行われていたのであった。 そんな中、徳川家直参旗本であった緒方清左衛門は、己の出世の事しか考えない同僚に嫌気がさしていた。 清左衛門は無欲の徳川家直参旗本であった。 俸禄も入らず、出世欲もなく、ただひたすら、女房の千歳と娘の弥生と、三人仲睦まじく暮らす平穏な日々であればよかったのである。 清左衛門は『あらゆる欲を捨て去り、何もこだわらぬ無の境地になって千歳と弥生の幸せだけを願い、最後は無欲で死にたい』と思っていたのだ。 ある日、清左衛門に理不尽な言いがかりが同僚立花右近からあったのだ。 清左衛門は右近の言いがかりを相手にせず、 無視したのであった。 そして、松平定信に対して、隠居願いを提出したのであった。 「おぬし、本当にそれで良いのだな」 「拙者、一向に構いません」 「分かった。好きにするがよい」 こうして、清左衛門は隠居生活に入ったのである。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

【完結】『江戸めぐり ご馳走道中 ~お香と文吉の東海道味巡り~』

月影 朔
歴史・時代
読めばお腹が減る!食と人情の東海道味巡り、開幕! 自由を求め家を飛び出した、食い道楽で腕っぷし自慢の元武家娘・お香。 料理の知識は確かだが、とある事件で自信を失った気弱な元料理人・文吉。 正反対の二人が偶然出会い、共に旅を始めたのは、天下の街道・東海道! 行く先々の宿場町で二人が出会うのは、その土地ならではの絶品ご当地料理や豊かな食材、そして様々な悩みを抱えた人々。 料理を巡る親子喧嘩、失われた秘伝の味、食材に隠された秘密、旅人たちの些細な揉め事まで―― お香の持ち前の豪快な行動力と、文吉の豊富な食の知識、そして二人の「料理」の力が、人々の閉ざされた心を開き、事件を解決へと導いていきます。時にはお香の隠された剣の腕が炸裂することも…!? 読めば目の前に湯気立つ料理が見えるよう! 香りまで伝わるような鮮やかな料理描写、笑いと涙あふれる人情ドラマ、そして個性豊かなお香と文吉のやり取りに、ページをめくる手が止まらない! 旅の目的は美味しいものを食べること? それとも過去を乗り越えること? 二人の絆はどのように深まっていくのか。そして、それぞれが抱える過去の謎も、旅と共に少しずつ明らかになっていきます。 笑って泣けて、お腹が空く――新たな食時代劇ロードムービー、ここに開幕! さあ、お香と文吉と一緒に、舌と腹で東海道五十三次を旅しましょう!

【完結】ふたつ星、輝いて 〜あやし兄弟と町娘の江戸捕物抄〜

上杉
歴史・時代
■歴史小説大賞奨励賞受賞しました!■ おりんは江戸のとある武家屋敷で下女として働く14歳の少女。ある日、突然屋敷で母の急死を告げられ、自分が花街へ売られることを知った彼女はその場から逃げだした。 母は殺されたのかもしれない――そんな絶望のどん底にいたおりんに声をかけたのは、奉行所で同心として働く有島惣次郎だった。 今も刺客の手が迫る彼女を守るため、彼の屋敷で住み込みで働くことが決まる。そこで彼の兄――有島清之進とともに生活を始めるのだが、病弱という噂とはかけ離れた腕っぷしのよさに、おりんは驚きを隠せない。 そうしてともに生活しながら少しづつ心を開いていった――その矢先のことだった。 母の命を奪った犯人が発覚すると同時に、何故か兄清之進に凶刃が迫り――。 とある秘密を抱えた兄弟と町娘おりんの紡ぐ江戸捕物抄です!お楽しみください! ※フィクションです。 ※周辺の歴史事件などは、史実を踏んでいます。 皆さまご評価頂きありがとうございました。大変嬉しいです! 今後も精進してまいります!

処理中です...