8 / 28
8話 謎の指輪 2
しおりを挟む
ついに【名探偵ターク】始動!
******************
(ナルキス視点)
俺様の名前は、ナルキス。
国立ユイナーダ学園高等部特進科の三年生。
クラスでも一番の成績だ!
公爵家嫡男の俺様には、婚約者がいる。
ジジイ達が勝手に決めた女だ。
ガキの頃から生意気で、勉強ばかりしていて、俺様の言う事を聞かない。
乳母のマリーにその事を言うと
「あの方は坊っちゃまと違って、頭が良ろしくないから勉強しているのですよ。」
やっぱりそうか!
俺様は天才なんだとこの時確信した。
******************
【高等部錬金科研究室兼探偵同好会部室】
薄暗い部屋で氷の入った透明なグラスに琥珀色の液体をなみなみと注ぎ、訪れた客に尋ねる。
カラン
とグラスの中の氷の音が静かな事務所に響く……
「で、依頼っていうのは?」
「……タークちゃんそんなにたくさんアイスティー入れたら、溢れますわよ。
後、もう夕方だから明かりを点けましょうか?」
そう言って部屋の明かりを点ける彼女を見る。
「もう!せっかく雰囲気を楽しんでたのに台無しじゃんか!」
そう文句を言うと、彼女はさらに
「こんな事してるから部員が集まらないんじゃないかしら?」
うっ…
「何事もまず雰囲気からだと思って……
昔読んだ本にも書いてあったし。」
「たぶんそれは、大人向けの『ハードボイルド』っていうのだと思うわ。
タークちゃんには似合わないと思いますわよ。
せいぜいハーフ?」
「イヤ~辞めて!それ以上は、言わないで!」
いいじゃん。
ちょっとくらい格好つけても……
「あら?そういえばタークちゃん陪臣家の娘はどうしましたの?
領地から一緒に来てましたよね?
普通こういう時って、陪臣家の娘が部員にならないかしら?」
そう、普通なら貴族家に仕える陪臣家の子弟は、主人と一緒に行動するもの。
でもここに、彼女はいない。
「一応同好会立ち上げる時には、名前書いてくれたよ。」
「それだけですの?」
「うん…『せっかく騎士科に入ったんだから!』って憧れの先輩がいる【剣術部】に入部しちゃったの。
ここ掛け持ちOKだから。」
ショボ~ン
******************
(エリー視点)
落ち込んでるタークちゃん可愛いですわ♪
と思ったのは、内緒です。
すると同好会立ち上げの時に名前を貸したのは、私『魔術科エリー』『魔術科エミール殿下』『特進科サーラ』『騎士科陪臣家の娘』
タークちゃんの当時の知り合いほぼ全員ですわね……。
顧問は、あの方ですし。
「そんな事よりエリー、何か依頼があったんじゃない?」
そうでしたわ!
大事な依頼があったのよ。
「婚約者が変な指輪をつけてたましたのよ。」
「変な指輪?」
「そう、何かどこかで見たような気は、しますのよ。
実物じゃなくて何かの本に載ってた挿絵だったと思いますわ。
たぶん国立図書館かしら?」
「挿絵なの?」
そうあの指輪は、ずっと前に見た本に載ってたはずですの。
「それだけじゃわからないよ。
僕が直接見るか写真とかないと……。
けどエリーの婚約者に近づくの難しいよ?
いつもケバケバしい女の子達侍らせてるから。」
それは、そうですわよね。
けど私には、切り札があるのですわ。
「ちょうど特進科の三年にアクセサリー作りが趣味の先輩がいらっしゃってね。(同人誌仲間の婚約者様が)先輩に頼んで『珍しいデザインだから是非参考に描かせて欲しい。』って婚約者をおだててデザイン画を描いてもらいましたの。」
そう言ってタークちゃんにデザイン画を渡す。
こうして見ると、けっこう禍々しいデザインね。
「う~ん僕は、見た事無いなぁ。
国立図書館は、前よく行ってたけど……。
見たのっていつ頃かわかる?」
「かなり前ですから、初等部入学前だと思いますわ。」
あゝ考え込むタークちゃんも可愛いですわ♪
******************
(ターク視点)
トントン!
「すみません。ここで調査依頼を受けてくれると聞いて来たのだが?」
どうやら新たな依頼人が現れたみたいだね。
******************
(ナルキス視点)
俺様の名前は、ナルキス。
国立ユイナーダ学園高等部特進科の三年生。
クラスでも一番の成績だ!
公爵家嫡男の俺様には、婚約者がいる。
ジジイ達が勝手に決めた女だ。
ガキの頃から生意気で、勉強ばかりしていて、俺様の言う事を聞かない。
乳母のマリーにその事を言うと
「あの方は坊っちゃまと違って、頭が良ろしくないから勉強しているのですよ。」
やっぱりそうか!
俺様は天才なんだとこの時確信した。
******************
【高等部錬金科研究室兼探偵同好会部室】
薄暗い部屋で氷の入った透明なグラスに琥珀色の液体をなみなみと注ぎ、訪れた客に尋ねる。
カラン
とグラスの中の氷の音が静かな事務所に響く……
「で、依頼っていうのは?」
「……タークちゃんそんなにたくさんアイスティー入れたら、溢れますわよ。
後、もう夕方だから明かりを点けましょうか?」
そう言って部屋の明かりを点ける彼女を見る。
「もう!せっかく雰囲気を楽しんでたのに台無しじゃんか!」
そう文句を言うと、彼女はさらに
「こんな事してるから部員が集まらないんじゃないかしら?」
うっ…
「何事もまず雰囲気からだと思って……
昔読んだ本にも書いてあったし。」
「たぶんそれは、大人向けの『ハードボイルド』っていうのだと思うわ。
タークちゃんには似合わないと思いますわよ。
せいぜいハーフ?」
「イヤ~辞めて!それ以上は、言わないで!」
いいじゃん。
ちょっとくらい格好つけても……
「あら?そういえばタークちゃん陪臣家の娘はどうしましたの?
領地から一緒に来てましたよね?
普通こういう時って、陪臣家の娘が部員にならないかしら?」
そう、普通なら貴族家に仕える陪臣家の子弟は、主人と一緒に行動するもの。
でもここに、彼女はいない。
「一応同好会立ち上げる時には、名前書いてくれたよ。」
「それだけですの?」
「うん…『せっかく騎士科に入ったんだから!』って憧れの先輩がいる【剣術部】に入部しちゃったの。
ここ掛け持ちOKだから。」
ショボ~ン
******************
(エリー視点)
落ち込んでるタークちゃん可愛いですわ♪
と思ったのは、内緒です。
すると同好会立ち上げの時に名前を貸したのは、私『魔術科エリー』『魔術科エミール殿下』『特進科サーラ』『騎士科陪臣家の娘』
タークちゃんの当時の知り合いほぼ全員ですわね……。
顧問は、あの方ですし。
「そんな事よりエリー、何か依頼があったんじゃない?」
そうでしたわ!
大事な依頼があったのよ。
「婚約者が変な指輪をつけてたましたのよ。」
「変な指輪?」
「そう、何かどこかで見たような気は、しますのよ。
実物じゃなくて何かの本に載ってた挿絵だったと思いますわ。
たぶん国立図書館かしら?」
「挿絵なの?」
そうあの指輪は、ずっと前に見た本に載ってたはずですの。
「それだけじゃわからないよ。
僕が直接見るか写真とかないと……。
けどエリーの婚約者に近づくの難しいよ?
いつもケバケバしい女の子達侍らせてるから。」
それは、そうですわよね。
けど私には、切り札があるのですわ。
「ちょうど特進科の三年にアクセサリー作りが趣味の先輩がいらっしゃってね。(同人誌仲間の婚約者様が)先輩に頼んで『珍しいデザインだから是非参考に描かせて欲しい。』って婚約者をおだててデザイン画を描いてもらいましたの。」
そう言ってタークちゃんにデザイン画を渡す。
こうして見ると、けっこう禍々しいデザインね。
「う~ん僕は、見た事無いなぁ。
国立図書館は、前よく行ってたけど……。
見たのっていつ頃かわかる?」
「かなり前ですから、初等部入学前だと思いますわ。」
あゝ考え込むタークちゃんも可愛いですわ♪
******************
(ターク視点)
トントン!
「すみません。ここで調査依頼を受けてくれると聞いて来たのだが?」
どうやら新たな依頼人が現れたみたいだね。
1
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。
灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。
曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。
婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。
前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
働かないつもりでしたのに、気づけば全部うまくいっていました ――自由に生きる貴族夫人と溺愛旦那様』
鷹 綾
恋愛
前世では、仕事に追われるだけの人生を送り、恋も自由も知らないまま終わった私。
だからこそ転生後に誓った――
「今度こそ、働かずに優雅に生きる!」 と。
気づけば貴族夫人、しかも結婚相手は冷静沈着な名門貴族リチャード様。
「君は何もしなくていい。自由に過ごしてくれ」
――理想的すぎる条件に、これは勝ち確人生だと思ったのに。
なぜか気づけば、
・屋敷の管理を改善して使用人の待遇が激変
・夫の仕事を手伝ったら経理改革が大成功
・興味本位で教えた簿記と珠算が商業界に革命を起こす
・商人ギルドの顧問にまで祭り上げられる始末
「あれ? 私、働かない予定でしたよね???」
自分から出世街道を爆走するつもりはなかったはずなのに、
“やりたいことをやっていただけ”で、世界のほうが勝手に変わっていく。
一方、そんな彼女を静かに見守り続けていた夫・リチャードは、
実は昔から彼女を想い続けていた溺愛系旦那様で――。
「君が選ぶなら、私はずっとそばにいる」
働かないつもりだった貴族夫人が、
自由・仕事・愛情のすべてを“自分で選ぶ”人生に辿り着く物語。
これは、
何もしないはずだったのに、幸せだけは全部手に入れてしまった女性の物語。
お飾り王妃の死後~王の後悔~
ましゅぺちーの
恋愛
ウィルベルト王国の王レオンと王妃フランチェスカは白い結婚である。
王が愛するのは愛妾であるフレイアただ一人。
ウィルベルト王国では周知の事実だった。
しかしある日王妃フランチェスカが自ら命を絶ってしまう。
最後に王宛てに残された手紙を読み王は後悔に苛まれる。
小説家になろう様にも投稿しています。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる