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14話 指輪の正体
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前書き
謎の指輪の正体が明らかに!
******************
(ターク視点)
【王城内・国立魔術研究所】
婚約破棄騒動の翌日、僕は兄さんに頼んで【国立魔術研究所】にやって来た。
エミール殿下は、今ここで僕の実家『サイド家』と共に、新しい魔道具の研究をしているのだそうだ。
昨日やっとアポが取れ、これから会う事になっている。
今回は王城での正式な謁見なので、きちんとドレスを着て来たよ。
僕は、お気に入りの黄色とオレンジのグラデーションのドレス。
紺色の貴族服を着たハーシー兄さんと共に、研究所の応接室でエミール殿下を1時間くらい待っている。
ようやく応接室のドアが開き、現在研究所所長をしている長兄トールとエミール殿下が入室して来た。
「すまないね…待たせてしまって。
今ちょっと立て込んでいましてね。
申し訳ないけど、時間がないので手短にお願いします。」
うぅっ今回もタイミングが悪いなぁ。
でも今日こそ聞かないと!
「お忙しい中すみません!
実は、見て頂きたい物がありまして。
このデザイン画にある指輪なのですが。」
そう言ってエリーから渡された『例の指輪』が描かれた紙を、テーブルの上に広げて見せる。
デザイン画を見た途端にエミール殿下は「こ、これは!?」とかなり驚いた様子だ。
やっぱりエミール殿下には『例の指輪』に心あたりがあるようだね!
デザイン画をかなり熱心に見ていらっしゃる。
代わりにトール兄さんが質問して来た。
「ターク、この絵は何処で?」
「ある人が身につけていたのを、ボルネオール侯爵令嬢エリー様が見つけ、人に頼んでスケッチして頂いたものを、お預かりして来ました。」
暫しの沈黙の後、トール兄さんが僕に尋ねた。
「タークはコレが何か、知っているのか?」
「知っているといえば、知っています。
昨日やっと実物を見る機会があったので、確認しました。
コレの正体に関しても、おおよその検討もついています。」
「「【入れ替わりの指輪】」」
!?
エミール殿下と声が被った!
エミール殿下は、感心した様に
「流石、名探偵と言われるだけの事はありますね。
確かにコレは、【入れ替わりの指輪】ですよ。」
やっぱりそうなんだ!
エミール殿下は、目を細め…
「懐かしいなぁ~。
6歳の時エリー嬢と絵本を読んだ後、『この指輪ってどんな指輪なんだろう?』って話しになってね。
私が禁書庫から『危険な魔道具図鑑』(廃盤)を持ち出して2人で見た事があったのです。」
アレ?エリーに聞いてた話しと違う……
「『絵本の挿絵』じゃなかったんですか?」
僕の質問に、殿下は少し気まずそうに
「2人で図鑑を見てたら禁書庫から勝手に持ち出したのがすぐバレてね。
『絵本』と『図鑑』一緒に取り上げられて禁書庫番から凄く怒られたから、それで勘違いしてたのかもしれないですね。」
当時6歳でこの指輪の事を覚えていただけでも、エリー凄いよね。
それより凄いのが、この目の前にいるエミール殿下。
一度読んだ本と、それに纏わる出来事は、忘れない【絶対記憶】の持主。
「2つで1つの魔道具……
実は、もう一つの指輪の持ち主はもう見つかっていてね。
2つ揃ったという事は、2人の姿が入れ替わっている可能性が高いのですよ。」
エミール殿下の声が硬い……
「ターク…エリー嬢が見た、この指輪の持ち主は、誰なんだ?」
トール兄さんの質問に、僕は答えた。
「指輪を持っていたのは、ナルキス・F・ロピアー公爵子息です!」
謎の指輪の正体が明らかに!
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(ターク視点)
【王城内・国立魔術研究所】
婚約破棄騒動の翌日、僕は兄さんに頼んで【国立魔術研究所】にやって来た。
エミール殿下は、今ここで僕の実家『サイド家』と共に、新しい魔道具の研究をしているのだそうだ。
昨日やっとアポが取れ、これから会う事になっている。
今回は王城での正式な謁見なので、きちんとドレスを着て来たよ。
僕は、お気に入りの黄色とオレンジのグラデーションのドレス。
紺色の貴族服を着たハーシー兄さんと共に、研究所の応接室でエミール殿下を1時間くらい待っている。
ようやく応接室のドアが開き、現在研究所所長をしている長兄トールとエミール殿下が入室して来た。
「すまないね…待たせてしまって。
今ちょっと立て込んでいましてね。
申し訳ないけど、時間がないので手短にお願いします。」
うぅっ今回もタイミングが悪いなぁ。
でも今日こそ聞かないと!
「お忙しい中すみません!
実は、見て頂きたい物がありまして。
このデザイン画にある指輪なのですが。」
そう言ってエリーから渡された『例の指輪』が描かれた紙を、テーブルの上に広げて見せる。
デザイン画を見た途端にエミール殿下は「こ、これは!?」とかなり驚いた様子だ。
やっぱりエミール殿下には『例の指輪』に心あたりがあるようだね!
デザイン画をかなり熱心に見ていらっしゃる。
代わりにトール兄さんが質問して来た。
「ターク、この絵は何処で?」
「ある人が身につけていたのを、ボルネオール侯爵令嬢エリー様が見つけ、人に頼んでスケッチして頂いたものを、お預かりして来ました。」
暫しの沈黙の後、トール兄さんが僕に尋ねた。
「タークはコレが何か、知っているのか?」
「知っているといえば、知っています。
昨日やっと実物を見る機会があったので、確認しました。
コレの正体に関しても、おおよその検討もついています。」
「「【入れ替わりの指輪】」」
!?
エミール殿下と声が被った!
エミール殿下は、感心した様に
「流石、名探偵と言われるだけの事はありますね。
確かにコレは、【入れ替わりの指輪】ですよ。」
やっぱりそうなんだ!
エミール殿下は、目を細め…
「懐かしいなぁ~。
6歳の時エリー嬢と絵本を読んだ後、『この指輪ってどんな指輪なんだろう?』って話しになってね。
私が禁書庫から『危険な魔道具図鑑』(廃盤)を持ち出して2人で見た事があったのです。」
アレ?エリーに聞いてた話しと違う……
「『絵本の挿絵』じゃなかったんですか?」
僕の質問に、殿下は少し気まずそうに
「2人で図鑑を見てたら禁書庫から勝手に持ち出したのがすぐバレてね。
『絵本』と『図鑑』一緒に取り上げられて禁書庫番から凄く怒られたから、それで勘違いしてたのかもしれないですね。」
当時6歳でこの指輪の事を覚えていただけでも、エリー凄いよね。
それより凄いのが、この目の前にいるエミール殿下。
一度読んだ本と、それに纏わる出来事は、忘れない【絶対記憶】の持主。
「2つで1つの魔道具……
実は、もう一つの指輪の持ち主はもう見つかっていてね。
2つ揃ったという事は、2人の姿が入れ替わっている可能性が高いのですよ。」
エミール殿下の声が硬い……
「ターク…エリー嬢が見た、この指輪の持ち主は、誰なんだ?」
トール兄さんの質問に、僕は答えた。
「指輪を持っていたのは、ナルキス・F・ロピアー公爵子息です!」
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