とある魔獣の物語

ケモ蚤

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目を突き刺す朝日は洞窟暮らしには痛みを感じるほど眩しい。
首の裏を持ち上げられぶらりぶらりと揺れる脱力した身体は思うがままに運ばれる。
何処に向かっているのかキョロキョロと当たりを見渡しても木と草と落ち葉しかなく特徴的な物が一つもなかった。
ゴミすらなく綺麗な森。
常に近くに居て、雄の濃度もサーベルタイガーと比べて薄い狼を母と呼び、雄の濃いサーベルタイガーの事を父と呼ぼう。
濃厚な雄のフェロモンで息子の鼻を犯す父は芝生のような背の低い草が生えている広い場所にやってきた。
そこには多種多様な獣が日向ぼっこしたり幼獣がじゃれあったりしてまさに動物好きの楽園。

「やっときたね。ポーラは奥にいるよ」
「わかった」

ん?

「何か子供の体調が悪かったのかい?」
「いや、ちょっと発育が悪いようだ」

んんん?
父お前喋れたんかワレ!

最近聞くことがなかった日本語が頭上と木の上にいる黒豹から聞こえ黒豹の口を凝視する。
その口どうなってんだ??
驚きでフリーズしてることに気づかない父は黒豹を通り過ぎて奥の木陰にいる大きなシロクマの元まで歩いた。

「おはようポーラ。うちの息子を診てくれないか?」
「おはようテオ。子供の名前は確かフレッドだったかな?私の前に置いて頂戴」

シロクマの前に降ろされ腹を晒した状態でジロジロと尻尾の先から頭の天辺を見つめられたと思ったら肉厚で大きな舌で体全体を舐められた。
シロクマの雄臭やば!!
父のが相手を自ら雌にさせる濃厚な雄の匂いと言うならがシロクマはお前は雌だと鼻の奥までベッタリとまとわりつきわからされるような匂いだった。
は、孕まされる…!
そう直感で感じでお尻を向けたのが悪かった。
シロクマの舌が肛門をさり気なくほぐすかのように、唾液を染み渡らせるように強く押し付けられながら舐められた。
父の眼の前で!
まだまだ体の小さい幼獣の自分を!!

「うーん?病気とかではないかな?でも果物を中心に沢山食べなきゃダメだね」
「ありがとう。オレはまた故郷に戻るからこのままフレッドを頼む」
「いってらっしゃい」

ま!?
変態シロクマに自分を預けるってこと!?
しかも実家!
実は両親仲悪いの!?
キャンキャン言いながら父の足元にすがろうとするが無情にもシロクマに首裏を噛み持ち上げられた。
背中に感じる生々しい息に背筋がゾワゾワとした。

「賢い子だね」
「オレの子だからな。フレッド大丈夫だ。ポーラはいいやつだ。母さんもすぐ来る見に来るから、な?」

クンクンと悲しい痛みを訴える喉の声を父に向けたが、父は何処かへと去っていった。

「さぁ、君の友達を紹介しよう。言葉の意味は後から教えるから取り敢えず今は聞いたことを覚えるんだ。私はシロクマのポーラ。この集落で人間で言う医者の仕事をしている。そしてあの木の上で寝転がっている黒豹はキャラハン。君達の見守り役だ。後は幼獣達の両親や今は会うことはないだろうが護衛の成獣達もいる。だからここは安全な場所だ」

先程話していた黒豹は木の上でうたた寝しているように見えた。
そのそばを通り広場の中心にやってくるとコロコロでふわふわな幼獣達が集まってきた。
可愛い幼獣達は可愛いが無情にも無防備にさらされている股間やケツを興味ありげにふんふんと匂いを嗅いできた。
尻尾を曲げて防ごうにも首を噛まれ脱力した身体では抵抗を出来ず匂いを嗅がれ、しまいにはぺろりと舐められた。
やばい新しい性癖に目覚めそう。

「やぁ、可愛い子ちゃん達。新しい友達のフレッド君だよ。フレッドよく覚えるんだよ。右から----」

シロクマは丁寧に説明をするがその間下半身を幼獣に弄ばれてそれどころではなかった。
未熟な身体ではなかったら鞘から鋭い剣が飛び出すところだったじゃないか。
シロクマの紹介を聴きながら右の幼獣を見る。
足の肉球に興味があるのか熱心に匂いを嗅ぐ雪豹のカルヴァン。
ケツに鼻を突っ込む勢いで匂いを嗅いでいる黒い狼のバイザール。
玉の匂いを嗅ぐどころかペロペロと毛づくろいのように舐める獅子のシオン。
何処までも深いところを嗅ごうとしているのか強く鼻を押し付ける白虎のアルドと黒いジャガーのアーネスト。
一気に5人の名前を言われても覚えきらん!!

「ぉ…し…」
「うん?」
「お…ろ…い…て」
「まぁ…凄い。もう喋れるんだ」

肉を求め群がる猛獣の群れに降ろされ全身をくまなく貪られながらシロクマを見上げた。
白と黒しかいないなマジで。

「よし自己紹介は終わったしこれからお勉強の時間よ」

大人として子供を導く堂々としたシロクマの声は貪っていた肉から顔を上げ姿勢を正した。
隅々まで匂いを嗅がれ獅子のシオンに舐め回され大変になっている股間を隠すように自分も皆に習って姿勢を正した。
人間としての記憶があって恥ずかしいと感じて入るがシロクマも他の幼獣も普通にしているし普通なのだろう。
きっと絶対多分。
だったらいいなぁ……。
シロクマにはじめに教えられたのは毛づくろいだった。
雄として紳士たるもの常に毛皮を気にせよ。
だが、そう言ったシロクマに流れが緩やかな小さな川に連れられて突き落とされた。
森に響く幼獣達のキャンキャンという鳴き声。
コイツ鬼だ。

「身体を洗うついでに水に慣れろ」

いや、普通にトラウマになるんですが!?
生後数ヶ月の幼獣に過酷すぎひん!?
動物愛護団体が見れば速攻鉄拳制裁が飛んでくるような絵面に今後不安になりながら何処かしがみつけれる大きな岩がないか探す。
流れが緩やかな小さな川と言えど小型犬程の小さな幼獣では底に足がつかない。
我先にと犬掻きで川から出ようとした黒狼のバイザールはシロクマの手によって再び川に突き落とされた。
無慈悲!!
無慈悲すぎる!
そんなバチャバチャとしている中で結付一切動いていないやつを見つけた。
底に大きな岩があるのかその岩の上で避難している白虎。
自分も避難するように白虎の股の下を潜って岩の上に逃げ込んだ。
白虎のアルドの可愛い可愛いふぐりが鼻の上にあってめっちゃ鼻を匂いで犯してくるが、流石にこんな状況でエッチな気分にはなれない。
いや、なれるかもネコ科のふぐりの匂いつえぇー。

「そこ」

少し安心していたらシロクマの手によってまた深い川に突き落とされた。

体感時間二桁超えたあたりでやっと川から引き上げられた。
皆一生懸命に犬掻きをしてシロクマとは反対側へ逃げ、先回りされたら逆に逃げ込む。
それを二手に分かれて片方は休み片方は逃げるというたまたまなのかそれとも本能なのかなんか変なチームワークを発揮していた。

「それじゃ帰るよ」

少しは休憩させろ。
ふらふらと身体をぶつけながら元いた広場に帰ると母がいた。
そばには皮のべろりと一部剥がれたイノシシ(故)と山盛りの果物があった。
今まで食べていたリンゴだけではなくバナナやスイカに何故か果物に混じってるトマト。

「おかえりフレッド」

初めて聞く母の低い地声。
母ではなく狼父とサーベルタイガーだけど虎父と呼ぼう。
そうしないと脳みそがバグる。
肉を見て元気に幼獣達は肉に群がり先程自分に群がってきた様子と違いワイルドだった。

「疲れたでしょ。お食べ」

なんて上品な言葉…あのシロクマに違って心が満たされる…。
あのシロクマ絶対許せんいつか絶対仕返ししてやる。
狼父に鼻を突っ込んで養分を吸ってから果物にかぶりついた。
あのコロコロモフモフとした幼獣達は口周りだけでなく肉に顔を突っ込んだのか顔全体を血で汚していてワイルドすぎて近づけない。
疲れた身体に糖分が染み渡る……。
成長のために幼獣達に汚されていない綺麗ば部分の肉を一口だけ食べ残りは果物で腹を満たしたが、やはり肉は不味くはないが精神的にあまり食べたくない。
食後の休憩後またあのスパルタが始まるのではないのかとビクビクしていたが午後はゆっくりのんびりとした時間が過ぎていった。
疲れて固まって眠る幼獣達をお返しとばかり匂いを嗅ぎシオンの股間を筒の中までしっかりと舐め回し返しす。
シオンの竿はまだ小さいというのにほんのりと雄の香りを主張していて初心者におすすめでとても美味しゅうございました……。


その日から毎日学校のようにあの広場に連れて行かれた。
午前にスパルタなシロクマに川に突き落とされたり穴に突き落として這い上がってこいとか言ったり高い木の頂上に無理やり乗せられて降りてこいとか言ったりマジでマジで不登校になりたかった。
てか、突き落としすぎやろ。
いつの日かそれが特訓だと気づいて真面目に穴から這い上がり素早く川から上がりシロクマから逃げ軽やかに木から降りていたいたらいつのまにかそれらが苦にならなくなった。
そして身体に筋肉が付いて一回り大きくなり小型犬から小さな中型犬ほどの大きさになる頃には自分以外皆スパルタの後でも鬼ごっこやかけっこをするようになっていた。
若いっていいな。

「集合!」

初めての穴に突き落とされた時よりも更に深い穴に突き落とされ、もたもたと這い上がっていたらシロクマに突き落とされた日の午後。
初めてシロクマから呼び集められた。

「これから午後には勉強を始める。それで午後は別の成獣に任せる事になった」

シロクマの後ろから黒豹が出てきた。
スラリとした身体に艶のある舐めごたえがありそうな毛皮。
普段は木の上で大体うたた寝している黒豹だ。

「午後の担当になったキャラハンだ。よろしく。まず最初にオレのように言葉を発する練習をする。まずはじめにオレの名前を言えるようにしよう。キャラハンって言ってみろ」

皆顔を傾げながら口を動かし拙く発音をしていた。
スカスカな発音を聴きながら自分も練習する。

「ぎゃ……ら……はん」

クソ喉いてぇ…。
獣のマズルにこれは無理だろ。

「違う。それだと喉を痛める。もっと広げろ」

広げる…?喉を?

「きゃ…らぁ……はぁん」
「そうではなくて」

地面を睨みつけながら頭を傾げるように喉を調整していたらキャラハンが目の前までやってきた。
何か教えてくれるのかとキャラハンを見上げるとほんの少し開いていた口に噛みつくように濃厚な接吻をしてきた。
ディープキス!?
反射で閉じようとした口を舌がねじ込み牙を舐め舌を絡ませキャラハンの唾液が重力に従って流れ込んでくる。
濃厚な雄の香りに成長した身体が反応してほんの少し筒からイチモツを覗かせているのか少し股間が寒い。
そして何かが喉の奥で開くような感覚がした。
今まで硬く閉じていた何かが少し開く感覚がして、それが何なのか考えている間もキャラハンはそこを重点的に解すように舐め犯す。
喉だが食道や気管まで舌が入っているわけではないし、咽るような感じではない。
舌のような何かが硬く閉じた門を優しく突っついて入り込み舐めている。
あぁ…何か…イキそうだ…。
深いキスによって息を防がれ口内を舌で犯され何かが喉を愛撫し、フレッドは絶頂し意識を失った。
ビクビクと未熟で精通をしていないイチモツを完全に露出し痙攣させ倒れる姿を皆に見られながら今生初めてのオーガズムを感じた。
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