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ジュエルとアルテミシア
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しばらくして執事が大きな鳥籠を持って戻ってきた。アルテミシアは慣れたてつきで鳥籠のフタを開けると、自身の手にジュエルをとまらせた。
「ジュエル。貴女にお客さまよ?貴女と話しがしたいって」
『ええ、わかったわ。アルテミシア』
ジュエルは俺に向きなおる。まるで初対面のように。
「聞きしに勝る美しさですね、ジュエル。どうか私たちのところに来ていただけませんか?」
ジュエルは俺からアルテミシアに視線を移して言った。
『アルテミシアはアタシがここを離れる事を、どう考えているのかしら?』
「アルテミシアさま。ジュエルは、自分がここを去ると、貴女がどう思うか知りたいそうです」
アルテミシアはハッとした表情になり、ジュエルに頬をすり寄せた。
「わたくしの美しいジュエル。本当の事を言えば、貴女を手放したくない。だけど、ジュエル。貴女はどう考えているのです?」
ジュエルは自分の主人の涙に濡れた瞳を見つめて言った。
『アタシは、アタシはアナスタシアが好き!毎日アタシを美しいと言ってくれる。アタシの歌を美しいと言ってくれる。でも、外の世界も見ていたい、』
俺は小さくうなずいてジュエルの言葉を通訳する。
「ジュエルは、アナスタシアさまの事が好きだと言っています。貴女が毎日美しいと言ってくれる事が嬉しいと言っています。ですが、外の世界も見てみたいと言っています」
「ジュエル、」
アルテミシアは、慈しみ深い瞳でジュエルを見つめ、俺に視線を移した。
「ジュエルは、この子は、ずっとヒト族と共に暮らしてきました。外の世界が危険だという事も知りません」
「ご心配にはおよびません。私たちがジュエルを守ります。それに、私たちはジュエルと仲間になりたいのです。ジュエルは自由です。もし、ジュエルがアナスタシアさまに会いたくなったら、私たちがこの屋敷に訪れる事をお許しいただけますでしょうか?」
こわばっていたアルテミシアの表情がやわらぐ。
「この子を、ジュエルをよろしくお願いします」
俺たちにヨクリュウの仲間がくわわった。トップは大はしゃぎで言った。
『ジュエルの姉ちゃんが増えたから、ようやくダイナソーバトルに参加できるな!』
俺の肩にとまっていたジュエルが不審げな声をあげる。
『ちょっと何よ、ダイナソーバトルって?まさかアタシを仲間にしたい理由って、ダイナソーバトルに参加したいからなの?!』
「実はそうなんだ、ジュエル。だけど安心して?戦うのはトップとスカーとケロンで、ジュエルにはチームメンバーとして参加してもらうだけだから」
不安そうなジュエルに俺が説明していると、胸ポケットのケロンも小さな声で言った。
『ボクも戦うの、コワイ』
俺は小さなケロンの頭を優しく撫でた。早くダイナソーバトルに出場しようといきまいているトップとスカーに声をかける。
「トップ、スカー。ダイナソーバトルに参加するのはもう少し後にしよう」
『何でだ?エイジ』
『とっとと戦いに行こうぜ?』
「いいや、ケロンとジュエルの特訓が先だ」
「ジュエル。貴女にお客さまよ?貴女と話しがしたいって」
『ええ、わかったわ。アルテミシア』
ジュエルは俺に向きなおる。まるで初対面のように。
「聞きしに勝る美しさですね、ジュエル。どうか私たちのところに来ていただけませんか?」
ジュエルは俺からアルテミシアに視線を移して言った。
『アルテミシアはアタシがここを離れる事を、どう考えているのかしら?』
「アルテミシアさま。ジュエルは、自分がここを去ると、貴女がどう思うか知りたいそうです」
アルテミシアはハッとした表情になり、ジュエルに頬をすり寄せた。
「わたくしの美しいジュエル。本当の事を言えば、貴女を手放したくない。だけど、ジュエル。貴女はどう考えているのです?」
ジュエルは自分の主人の涙に濡れた瞳を見つめて言った。
『アタシは、アタシはアナスタシアが好き!毎日アタシを美しいと言ってくれる。アタシの歌を美しいと言ってくれる。でも、外の世界も見ていたい、』
俺は小さくうなずいてジュエルの言葉を通訳する。
「ジュエルは、アナスタシアさまの事が好きだと言っています。貴女が毎日美しいと言ってくれる事が嬉しいと言っています。ですが、外の世界も見てみたいと言っています」
「ジュエル、」
アルテミシアは、慈しみ深い瞳でジュエルを見つめ、俺に視線を移した。
「ジュエルは、この子は、ずっとヒト族と共に暮らしてきました。外の世界が危険だという事も知りません」
「ご心配にはおよびません。私たちがジュエルを守ります。それに、私たちはジュエルと仲間になりたいのです。ジュエルは自由です。もし、ジュエルがアナスタシアさまに会いたくなったら、私たちがこの屋敷に訪れる事をお許しいただけますでしょうか?」
こわばっていたアルテミシアの表情がやわらぐ。
「この子を、ジュエルをよろしくお願いします」
俺たちにヨクリュウの仲間がくわわった。トップは大はしゃぎで言った。
『ジュエルの姉ちゃんが増えたから、ようやくダイナソーバトルに参加できるな!』
俺の肩にとまっていたジュエルが不審げな声をあげる。
『ちょっと何よ、ダイナソーバトルって?まさかアタシを仲間にしたい理由って、ダイナソーバトルに参加したいからなの?!』
「実はそうなんだ、ジュエル。だけど安心して?戦うのはトップとスカーとケロンで、ジュエルにはチームメンバーとして参加してもらうだけだから」
不安そうなジュエルに俺が説明していると、胸ポケットのケロンも小さな声で言った。
『ボクも戦うの、コワイ』
俺は小さなケロンの頭を優しく撫でた。早くダイナソーバトルに出場しようといきまいているトップとスカーに声をかける。
「トップ、スカー。ダイナソーバトルに参加するのはもう少し後にしよう」
『何でだ?エイジ』
『とっとと戦いに行こうぜ?』
「いいや、ケロンとジュエルの特訓が先だ」
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