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パティの心配
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パティはいつものようにピンキーに乗り、空を飛んでいた。
〔パティ〕
姉のマイラの声が聞こえた。いつものマイラらしくない不安を含んだ声だった。
「どうしたの?マイラ」
〔パティのいたドミノ村のトマっていう子が来ているんだけど。なんか慌てて話がよくわからないんだけど、すぐにこっちに来られるかしら〕
トマが冒険者協会に来ている。トマはマフサの騒動があってから、冒険者を辞めさせられて村に戻ったとジョナサンから聞いていた。パティは不安な気持ちになり、ピンキーに早く飛んでとお願いした。
パティが冒険者協会に駆け込むと、真っ青な顔のトマが叫ぶようにしゃべり出しだ。
「た、大変なんだ!パティ!マフサが、マフサが!やってきて、神父を、俺たちを、だから、ええっと、」
「要点をいいなさい!」
要領をえないトマ説明に、パティはイライラして叫んだ。トマはギクリと身体を震わせてから答えた。
「マフサが、パティを連れて来いって。さもないと神父が、」
それだけ聞くとパティは走り出した。姉のマイラがパティ、と叫ぶ声を耳にしながら。
パティはピンキーにお願いして一路ドミノ村に飛んだ。ついほんの昨日、元気なジョナサンとチコリに会ったばかりなのに。
マフサがドミノ村にやって来た。十中八九パティへの復讐だろう。パティ自身を狙えばいいものを、パティの大切なジョナサンを囮にするとは。
パティは腹の中からグツグツと熱いものが吹き出してきそうだった。これは怒りだ。これまで感じた事のないくらいの。
ショルダーバッグの中のアクアたちが、心配そうにパティを見上げる。
「大丈夫よ、皆。マフサは私を傷つけたいの。それまでは神父さまを傷つけたりはしないわ」
アクアたちに言うというより、自分に言い聞かせるように。
もしかしたはジョナサンは多少のケガを負わされているかもしれない。だが殺されはしないだろう。もし殺すとすれば、パティの目の前で殺すはずだ。
マフサはパティが絶望する姿を見たいのだ。パティは心の中でひたすら祈った。
神さま、神さま。どうか神父さまを助けてください。
パティはピンキーの羽毛をギュッと握りしめながら祈り続けた。パティの気持ちを察したピンキーは風のよう大空を飛んだ。
〔パティ〕
姉のマイラの声が聞こえた。いつものマイラらしくない不安を含んだ声だった。
「どうしたの?マイラ」
〔パティのいたドミノ村のトマっていう子が来ているんだけど。なんか慌てて話がよくわからないんだけど、すぐにこっちに来られるかしら〕
トマが冒険者協会に来ている。トマはマフサの騒動があってから、冒険者を辞めさせられて村に戻ったとジョナサンから聞いていた。パティは不安な気持ちになり、ピンキーに早く飛んでとお願いした。
パティが冒険者協会に駆け込むと、真っ青な顔のトマが叫ぶようにしゃべり出しだ。
「た、大変なんだ!パティ!マフサが、マフサが!やってきて、神父を、俺たちを、だから、ええっと、」
「要点をいいなさい!」
要領をえないトマ説明に、パティはイライラして叫んだ。トマはギクリと身体を震わせてから答えた。
「マフサが、パティを連れて来いって。さもないと神父が、」
それだけ聞くとパティは走り出した。姉のマイラがパティ、と叫ぶ声を耳にしながら。
パティはピンキーにお願いして一路ドミノ村に飛んだ。ついほんの昨日、元気なジョナサンとチコリに会ったばかりなのに。
マフサがドミノ村にやって来た。十中八九パティへの復讐だろう。パティ自身を狙えばいいものを、パティの大切なジョナサンを囮にするとは。
パティは腹の中からグツグツと熱いものが吹き出してきそうだった。これは怒りだ。これまで感じた事のないくらいの。
ショルダーバッグの中のアクアたちが、心配そうにパティを見上げる。
「大丈夫よ、皆。マフサは私を傷つけたいの。それまでは神父さまを傷つけたりはしないわ」
アクアたちに言うというより、自分に言い聞かせるように。
もしかしたはジョナサンは多少のケガを負わされているかもしれない。だが殺されはしないだろう。もし殺すとすれば、パティの目の前で殺すはずだ。
マフサはパティが絶望する姿を見たいのだ。パティは心の中でひたすら祈った。
神さま、神さま。どうか神父さまを助けてください。
パティはピンキーの羽毛をギュッと握りしめながら祈り続けた。パティの気持ちを察したピンキーは風のよう大空を飛んだ。
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