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第2話 ウサ耳の少女
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「勇者よ……」
「無理」
「勇者……」
「無理」
「ゆ……」
「無理」
「……」
俺と姫様のやり取りに業を煮やした王様が会話(?)に割って入る。
「この国を……救ってほしいのだ」
ほら来た。
やっぱりだ。
「いやです。
無理です。
迷惑です!!」
「なぜそこまで拒否する?
お主は我々がわざわざ呼び寄せた、この国の勇者……
勇者とは人々を助ける存在。
地位と名誉も手に入る。
何が不満なのだ?
それに、勇者召喚には莫大な費用と魔力がかかっているのだぞ。
こちらとしては拒否されると困るのだ」
「なぜそこまで拒否するのかだって?」
ほんとこのおっさん(王様)大丈夫か?
自分らの勝手な御託を並べやがって!
みんながみんな権力に屈すると思うなよ!
―― でも……
ここは知らない土地。
ましてや、状況からして恐らくファンタジー世界……
夢じゃなければ、な……
まあ、ファンタジー世界に召喚って自体が日常の常識からふたつもみっつもかけ離れてぶっ飛んでいるんだけどな。
拉致されたからって、警察や自衛隊が助けてくれるとは思えない。
幸いなことに、今のところまだ対話はできる状況である。
ここは、冷静に自分の考えを主張してみよう。
「まず、大前提ですが、あなたがたは俺の意思確認もなく、強制的にこの場へ召喚しましたよね?
いくら費用がかかってようが、俺には関係ないことです。
勇者は人を助ける存在?
そうかも知れないですけれど、俺はしがないサラリーマン。
勇者なんかじゃない!」
おっさん(王様)に対して、丁寧かつ的確に説明する。
「おかしなことを申すではないか?
ここにあるものは貴殿が入力したものに相違はないか?」
「あっ」
おっさん(王様)は勝ち誇ったようにA4用紙を突き出した。
あれは、俺がさっき適当に入力したアンケート用紙……
「魔王討伐経験あり。
そして幾多数多の能力。
お主を勇者と言わず、誰が勇者と言えようか」
あちゃー、やっちゃってるよ、俺……
まさか適当に書きましたなんて言えない状況だよなあ……
嘘だってバレたら間違いなくあの世送りだろう。
「い、いやそれは……」
俺は次の言葉が見当たらず口ごもる。
「まさか、ここにある内容、虚偽ではなかろうな?
その場合、死を以って償ってもらうことになるが……
姫よ、コヤツを鑑定せよ!」
な、なんだってー。
お、終わった……
俺の人生、こんな知らない土地で強制終了だよ。
「鑑定!」
姫様の右目が青く光り、俺を睨みつける。
「ひやっ!」
次の瞬間、姫様が驚きの声をあげた。
「どうしたのじゃ、姫よ!?」
「お、お父様……
このかた……
す、凄いステータスです」
「まことか!」
「ステータスのほとんどがまだレベル1ですが……
このポテンシャル……
間違いなく、歴代勇者の中でも群を抜いております」
「へっ?」
俺は素っ頓狂な声をあげた。
「そうか、そうか」
おっさん(王様)はご満悦だ。
「剣技、魔法、どれをとっても歴代最強!」
「しかし、魔王討伐の経験があるのに、レベル1とはどういうことだ?」
おっさん(王様)は首を傾げた。
「文献によると、過去にも同じようなことがあったようです。
転移には莫大なエネルギーが干渉し合うとのこと。
ゲートを潜ることは命懸けなのです。
その成功率は半分もございません。
長い歴史の中で、わがヴァル=ギルティア王国に於いても、幾度となく召喚に失敗しております」
「失敗?
その場合、勇者はどうなるのだ?」
「時空の果てに飛ばされるか、転移途中に消滅。
良くてバラバラになった身体が魔法陣に現れる程度でしょうか」
おいおいこいつら、今サラリと恐ろしい会話してたよな。
「で?
その話とレベル1との話がどう結びつくのだ?」
「はい。
その莫大なエネルギー干渉から身を守るため、ステータスレベルを防御エネルギーに変換させた結果だと思われます。
しかしながら、この方は勇者。
数ヶ月の訓練で、レベルは元に戻ることでしょう」
「うむ。
納得した。
そういうことだ。
勇者よ早く鍛え上げ、存分に我が国のために働くが良い」
なに勝手に納得してんだよ。
「いやいやいや。
俺の話聞いてました?」
どうして俺にそんな能力があるのかはわからないけど、こんな知らない場所で命を懸けて戦うなんてまっぴらゴメンだ!
「確かにアンケートには答えたけれど、
勇者をするとは一言も言ってないですよね?」
俺は少し強い口調で主張した。
「おかしなことを言う勇者様だ。
アンケートとな?
この用紙は我が国の【異世界召喚局】が正式に発行した【召喚契約書】なのだが?
わかった上でこちらへ送信してきたのは勇者様ではないのかな?」
「ぐぬぬ」
このおっさん(王様)、なかなか鋭いところを突きやがる。
「それに、レベル1の勇者様ならば、我々でも容易く葬ることができるが?」
気がつけば壁際に散っていた神官が俺を囲み、手のひらをこちらに向けていた。
今度は召喚時の青白い光とは違い、真っ赤な光が辺りの空気を振動させている。
このままノーを言い続けたら、間違いなく殺されるな。
今の俺にはどうしようもない……
ここは一先ず従うか。
俺は両手をあげて降参した。
「わかりました。
ちゃんと【召喚契約書】を読んでいなかった俺にも責任がある。
おっしゃる通り協力します」
「やっと観念、いや、ゴホン。
覚悟ができたのですね。
いろいろと不安もあるでしょうが、私達も精一杯勇者様をサポートいたしますのでご安心ください。
今日はお疲れでしょう。
お食事の用意も整ってございます。
そのあとは温かい湯に浸かり、ゆっくりとお休みください」
パチンッと姫様が手を叩くと可愛らしいメイドが姿を現した。
ウサ耳!
「獣人族がいるんだ?」
俺は一瞬驚いた顔をした。
「獣人族が珍しいようですね?
勇者様のお国にはこのような種族はいないのですか?」
「はい。
そうですね。
初めて見ましたよ」
そりゃあ、ゲームやアニメではお馴染みだけどさ。
あっ!
そういえば……
卒業旅行で海外に行ったとき、カジノにウサ耳がいたよなあ。
網タイツ履いてたけど……
「あら、そうですの?
この世界では富裕層の奴隷として働かせるのが一般的ですのよ。
なんの取り柄もない者たちですが、単純で簡単な仕事ならそれなりにこなします。
使い勝手が良いんですのよ。
壊れたときはすぐに代えも用意できますしね」
なんだよこの国……
今のこいつの悪びれもないセリフでこの国のヤバさがよくわかったよ。
「エルナ、こっちへ来てご挨拶なさい」
お辞儀をしたとき、長い青髪がパサリと揺れる。
その赤い瞳がまっすぐに俺を捉える。
「エルナと申します。
よろしくお願いいたします」
無表情でエルナは挨拶する。
「ほんと、愛想のないコで申し訳ありません。
いつも無表情なんですの。
これでも、奴隷の中では仕事ができるほうですの。
エルナ、あなたしっかり勇者様のお世話をするのよ」
「かしこまりました」
無表情なんかじゃない。
あの瞳の奥には大きな感情を隠している。
なぜだか俺にはそう思えてならなかった。
「勇者様。
この者は昼夜を問わずご自由にお使いください。
壊れたときは、また新しい代えをご用意いたしますので」
「ハハハ……
ありがとうございます……」
俺は引きつった笑みを浮かべ、それしか言葉がでなかった。
「それでは、勇者様。
ご案内いたします」
俺はエルナの案内で神殿をあとにした。
これが最愛の人、エルナとの初めての出会いであった。
「無理」
「勇者……」
「無理」
「ゆ……」
「無理」
「……」
俺と姫様のやり取りに業を煮やした王様が会話(?)に割って入る。
「この国を……救ってほしいのだ」
ほら来た。
やっぱりだ。
「いやです。
無理です。
迷惑です!!」
「なぜそこまで拒否する?
お主は我々がわざわざ呼び寄せた、この国の勇者……
勇者とは人々を助ける存在。
地位と名誉も手に入る。
何が不満なのだ?
それに、勇者召喚には莫大な費用と魔力がかかっているのだぞ。
こちらとしては拒否されると困るのだ」
「なぜそこまで拒否するのかだって?」
ほんとこのおっさん(王様)大丈夫か?
自分らの勝手な御託を並べやがって!
みんながみんな権力に屈すると思うなよ!
―― でも……
ここは知らない土地。
ましてや、状況からして恐らくファンタジー世界……
夢じゃなければ、な……
まあ、ファンタジー世界に召喚って自体が日常の常識からふたつもみっつもかけ離れてぶっ飛んでいるんだけどな。
拉致されたからって、警察や自衛隊が助けてくれるとは思えない。
幸いなことに、今のところまだ対話はできる状況である。
ここは、冷静に自分の考えを主張してみよう。
「まず、大前提ですが、あなたがたは俺の意思確認もなく、強制的にこの場へ召喚しましたよね?
いくら費用がかかってようが、俺には関係ないことです。
勇者は人を助ける存在?
そうかも知れないですけれど、俺はしがないサラリーマン。
勇者なんかじゃない!」
おっさん(王様)に対して、丁寧かつ的確に説明する。
「おかしなことを申すではないか?
ここにあるものは貴殿が入力したものに相違はないか?」
「あっ」
おっさん(王様)は勝ち誇ったようにA4用紙を突き出した。
あれは、俺がさっき適当に入力したアンケート用紙……
「魔王討伐経験あり。
そして幾多数多の能力。
お主を勇者と言わず、誰が勇者と言えようか」
あちゃー、やっちゃってるよ、俺……
まさか適当に書きましたなんて言えない状況だよなあ……
嘘だってバレたら間違いなくあの世送りだろう。
「い、いやそれは……」
俺は次の言葉が見当たらず口ごもる。
「まさか、ここにある内容、虚偽ではなかろうな?
その場合、死を以って償ってもらうことになるが……
姫よ、コヤツを鑑定せよ!」
な、なんだってー。
お、終わった……
俺の人生、こんな知らない土地で強制終了だよ。
「鑑定!」
姫様の右目が青く光り、俺を睨みつける。
「ひやっ!」
次の瞬間、姫様が驚きの声をあげた。
「どうしたのじゃ、姫よ!?」
「お、お父様……
このかた……
す、凄いステータスです」
「まことか!」
「ステータスのほとんどがまだレベル1ですが……
このポテンシャル……
間違いなく、歴代勇者の中でも群を抜いております」
「へっ?」
俺は素っ頓狂な声をあげた。
「そうか、そうか」
おっさん(王様)はご満悦だ。
「剣技、魔法、どれをとっても歴代最強!」
「しかし、魔王討伐の経験があるのに、レベル1とはどういうことだ?」
おっさん(王様)は首を傾げた。
「文献によると、過去にも同じようなことがあったようです。
転移には莫大なエネルギーが干渉し合うとのこと。
ゲートを潜ることは命懸けなのです。
その成功率は半分もございません。
長い歴史の中で、わがヴァル=ギルティア王国に於いても、幾度となく召喚に失敗しております」
「失敗?
その場合、勇者はどうなるのだ?」
「時空の果てに飛ばされるか、転移途中に消滅。
良くてバラバラになった身体が魔法陣に現れる程度でしょうか」
おいおいこいつら、今サラリと恐ろしい会話してたよな。
「で?
その話とレベル1との話がどう結びつくのだ?」
「はい。
その莫大なエネルギー干渉から身を守るため、ステータスレベルを防御エネルギーに変換させた結果だと思われます。
しかしながら、この方は勇者。
数ヶ月の訓練で、レベルは元に戻ることでしょう」
「うむ。
納得した。
そういうことだ。
勇者よ早く鍛え上げ、存分に我が国のために働くが良い」
なに勝手に納得してんだよ。
「いやいやいや。
俺の話聞いてました?」
どうして俺にそんな能力があるのかはわからないけど、こんな知らない場所で命を懸けて戦うなんてまっぴらゴメンだ!
「確かにアンケートには答えたけれど、
勇者をするとは一言も言ってないですよね?」
俺は少し強い口調で主張した。
「おかしなことを言う勇者様だ。
アンケートとな?
この用紙は我が国の【異世界召喚局】が正式に発行した【召喚契約書】なのだが?
わかった上でこちらへ送信してきたのは勇者様ではないのかな?」
「ぐぬぬ」
このおっさん(王様)、なかなか鋭いところを突きやがる。
「それに、レベル1の勇者様ならば、我々でも容易く葬ることができるが?」
気がつけば壁際に散っていた神官が俺を囲み、手のひらをこちらに向けていた。
今度は召喚時の青白い光とは違い、真っ赤な光が辺りの空気を振動させている。
このままノーを言い続けたら、間違いなく殺されるな。
今の俺にはどうしようもない……
ここは一先ず従うか。
俺は両手をあげて降参した。
「わかりました。
ちゃんと【召喚契約書】を読んでいなかった俺にも責任がある。
おっしゃる通り協力します」
「やっと観念、いや、ゴホン。
覚悟ができたのですね。
いろいろと不安もあるでしょうが、私達も精一杯勇者様をサポートいたしますのでご安心ください。
今日はお疲れでしょう。
お食事の用意も整ってございます。
そのあとは温かい湯に浸かり、ゆっくりとお休みください」
パチンッと姫様が手を叩くと可愛らしいメイドが姿を現した。
ウサ耳!
「獣人族がいるんだ?」
俺は一瞬驚いた顔をした。
「獣人族が珍しいようですね?
勇者様のお国にはこのような種族はいないのですか?」
「はい。
そうですね。
初めて見ましたよ」
そりゃあ、ゲームやアニメではお馴染みだけどさ。
あっ!
そういえば……
卒業旅行で海外に行ったとき、カジノにウサ耳がいたよなあ。
網タイツ履いてたけど……
「あら、そうですの?
この世界では富裕層の奴隷として働かせるのが一般的ですのよ。
なんの取り柄もない者たちですが、単純で簡単な仕事ならそれなりにこなします。
使い勝手が良いんですのよ。
壊れたときはすぐに代えも用意できますしね」
なんだよこの国……
今のこいつの悪びれもないセリフでこの国のヤバさがよくわかったよ。
「エルナ、こっちへ来てご挨拶なさい」
お辞儀をしたとき、長い青髪がパサリと揺れる。
その赤い瞳がまっすぐに俺を捉える。
「エルナと申します。
よろしくお願いいたします」
無表情でエルナは挨拶する。
「ほんと、愛想のないコで申し訳ありません。
いつも無表情なんですの。
これでも、奴隷の中では仕事ができるほうですの。
エルナ、あなたしっかり勇者様のお世話をするのよ」
「かしこまりました」
無表情なんかじゃない。
あの瞳の奥には大きな感情を隠している。
なぜだか俺にはそう思えてならなかった。
「勇者様。
この者は昼夜を問わずご自由にお使いください。
壊れたときは、また新しい代えをご用意いたしますので」
「ハハハ……
ありがとうございます……」
俺は引きつった笑みを浮かべ、それしか言葉がでなかった。
「それでは、勇者様。
ご案内いたします」
俺はエルナの案内で神殿をあとにした。
これが最愛の人、エルナとの初めての出会いであった。
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