全色パレット

ニスヒ

文字の大きさ
上 下
59 / 84

第五十三章『パレット部への質問桃井優梨子前編』

しおりを挟む
   放課後、パレット部室でパレット部員達はみんなのプロフィールを作成するためにくじ引き順に質問をしていた、今回は桃井優梨子からの質問前編をお届けします。
久乃「私の質問は終わったから」
優梨子「わわわわわわわわ……次は私だ」
    優梨子は緊張してるようだ。
久乃「優梨子さん、よろしくお願いします」
優梨子「あの……その……」
全員「?」
優梨子「自分の名前を使ってあいうえお作文にしてください!」
   優梨子の質問は意外すぎて半数以上が固まってしまった。
裕子「どういうこと?」
   流石の裕子も優梨子に問いかける。
優梨子「あの、昔からあいうえお作文をやってまして、それから面白くて部員全員の名前をやってみたいなと思って」
映美「それでか、しかし困ったな」
裕子「どうしたんですか?」
映美「国語が苦手だから無理なんだ」
万紀「悪い、あたしもダメなんだ」
伶奈「私も無理だな」
奈々央「漢字自信ねぇ」
一歌「三人衆!    どんだけ頭悪いし!」
万紀「うるせえ!」
優梨子「わわわ……喧嘩はやめて下さい!」
早織「そうだよ!   優梨子ちゃんのいう通りだよ!」
一歌「はいはい、やめますようだ」
万紀「後で覚えてろよ」
裕子「国語が苦手な人がいるからさ三保先輩からくじ順に優梨子ちゃんが書くのはどう?」
万紀「それいいな!」
伶奈「賛成」
奈々央「悪いな、優梨子」
優梨子「大丈夫です、じゃあ、みんなの特徴を活かして書いてみます」
裕子「そうなると時間がかかるね」
映美「せっかくだから説明してもらうか?」
   はい、お任せあれ、説明しよう!あいうえお作文というのは名前や言葉を文章にするものです!発想力がいかに注目します!ただし「ん」の文字が入ってる場合は難しいので最初の文字と繋げます。
一歌「ちょっと説明はこれだけ!?    見本を見せてよ!」
   はい、お任せあれ、見本をお見せしましょう。
テーマ『全色パレット』
ぜん:全力全開!色の
し:知らない世界なんてない!
ょ:よく見てみて!素敵な色でしょ?
く:くまなく探せば楽しいでしょ?
パ:パラレルワールドを彷徨ったように色の
レ:レールを辿って自分の彩りを
ッ:作ろう!最高の仲間と
ト:共に
    いかがでしょうか?
裕子「分かりやすいね」
映美「これがあいうえお作文か」
   私はこれで失礼します。
裕子「ありがとうございます!   あっそろそろ優梨子ちゃん書き終わったかな?」
映美「三保から順番に発表してくれ」
優梨子「はい、まずは三保先輩から」
テーマ『紫垣三保』
む:無理よ
ら:乱暴に扱わないで
が:ガン見してることに
き:気づいてるから
み:見ないでくれる?
お:大人しくしなさい
優梨子「どうでしょうか?」
三保「まぁ、私のイメージにぴったりね」
優梨子「ありがとうございます」
三保「ミステリアスな感じがいいわ」
優梨子「次は希美先輩」
テーマ『白鳥希美』
し:幸せに
ら:ラララと歌いながら
と:飛び立ってほしいな幸せの鐘
り:リンリンと鳴らしながら行くの~
の:望んでるのは
ぞ:ゾクゾクするような
み:みんなの幸せなの~
優梨子「どうでしょ……」
希美「幸せにラララと歌いながら~飛び立ってほしいな~幸せの鐘リンリンと鳴らしながら行くの~望んでるのは~ゾクゾクするような~みんなの幸せなの~」
   優梨子のあいうえお作文が希美の歌詞になってしまった。
えり菜「あいうえお作文なのに歌わないでよ!」
希美「歌詞っぽかったから歌いやすかったの~」
優梨子「歌が上手だった……次は裕子ちゃん」
テーマ『大無田裕子』
お:大きなことが
お:起こりそうだよ
む:無理だと言わないで
だ:駄目だと言わないで
ゆ:勇気を出して
う:運命を感じて愛を
こ:込めて自分の作りたいこと
優梨子「どうでしょうか?」
裕子「すごいよ、イメージぴったりだよ!」
優梨子「ありがとうございます」
早織「芯が強い所が裕子ちゃんらしいよね」
裕子「えへへ……」
優梨子「次は千晶ちゃん」
テーマ『朱宮千晶』
し:死ぬ気でやるよ
ゅ:夢を叶える為に
み:見せて
や:やるよ
ち:違ったことがしたい
あ:新しいアニメを
き:起動させる
優梨子「どうでしょうか?」
千晶「なんだかアニメのキャラクターの紹介で雑誌に掲載されたようなあいうえお作文だね」
優梨子「ありがとうございます」
千晶「今度さ、アニメキャラのあいうえお作文をやってよ」
優梨子「分かりました、今度やりますね、次はみのり先輩」
テーマ『黄川田みのり』
き:キッチンに立てば
か:簡単のように作りこなす
わ:ワクワクさせるような
だ:誰もが美味しいって言えるように
み:味覚を躍らせます
の:乗せて運ぶよ
り:料理のフルコースを
優梨子「どうでしょうか?」
みのり「すごいです!    私のイメージにぴったりです」
優梨子「ありがとうございます」
みのり「私の妹もやってほしいです」
優梨子「後で名前を教えてください、次は姫乃先輩」
テーマ『若葉姫乃』
わ:分からないけど
か:看板にある暗号の
ば:番号を解きながら
ひ:引き裂かれない
め:面倒を見るんだ
の:のどかな毎日を
優梨子「どうでしょうか?」
姫乃「なるほどこれは理科と私の妹達を想像しながら書いたんですね」
優梨子「そうですね」
姫乃「お見事です」
優梨子「ありがとうございます、次は奈々央先輩」
テーマ『橙山奈々央』
と:遠くまで走りたいけど
お:置いてかないで一人は
や:やだよ
ま:待ってよ
な:なんで待たないの?じゃないと一人で
な:泣いちゃうよだって
お:女の子だもん
優梨子「どうでしょうか?」
奈々央「お……」
優梨子「お?」
奈々央「おぉ!   分かりやすいぜ!」
久乃「よかったわね」
千晶「それでいいんかい」
優梨子「よかったです、次は映美先生」 
テーマ『一色映美』
い:息をする
っ:作るように
し:しっかりしてて
き:きっちりしてて
え:笑顔を溢れるような絵を
み:見せたい
優梨子「どうでしょうか?」
映美「なるほどな」
優梨子「?」
映美「笑顔を溢れるような絵か、私もそう願いたい」
優梨子「ありがとうございます、次は咲子先輩」
テーマ『赤木咲子』
あ:明るい声で
か:彼に届くように
き:刻みながら
さ:叫ぶんだ
き:きっと
こ:この想いは届く
優梨子「どうでしょうか?」
咲子「流石ですね!」
優梨子「ありがとうございます」
咲子「一生懸命頑張るパレット部の想いを届けます!」
万紀「いや、咲子も含むんかい」
   以上桃井優梨子からの質問前編だった、引き続き後編をお届けいたします。
しおりを挟む

処理中です...