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2. 夏のお祭りで
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「グランマー!ただいまぁー!」
「ももちゃん、お帰りなさーい。
また森で寝てたの?」
グランマは私のコトをいつも、ももちゃんという…
私の髪色が生まれた頃から色変わりするコトなく、薄くピンクがかったブロンドということと、日本名は百子にしたかったかららしい。
「うん、寝すぎちゃった。
遅くなってごめんなさい」
グランマはもう、夏の浴衣に着替えていた。
「いいのよ、ももちゃんも浴衣着付けてあげるからいらっしゃい」
おばあちゃんが仕立てくれた、真っ白な生地に薄いスミレ色の金魚が泳ぐ涼しげな浴衣が準備されていた。
「すごく綺麗!グランマありがとう!私が着てもいいの?」
「もちろんよ。ももちゃんの為に縫ったんだから!
ももちゃんの瞳の色と同じ綺麗なスミレ色の柄でしょ?
真っ白なお肌に絶対に似合うわよ!
さぁ、お洋服を脱いで」
パサッっと着ていたイエローのラフなワンピースを脱ぐ。
「まぁまぁ、ももちゃんまたお胸が大きくなったわねー!
巨乳ちゃんねっ」
「ううう、言わないでーっ。
これ以上大きくなったらお洋服に本当にこまるのっ
制服も合わなくなるのっ」
身長は低いが胸はデカイ。まだ14なのにFカップあるのだ。エイプリルの1番のお悩みだ。
「ももちゃんの栄養は全ー部っお胸とお顔にいったのよねーっ」
そう言いながら、ささっと着付けていく祖母。。。
母譲りのうっかり者の天然が少し入ってる私だから、グランマは完全に私がおバカだと思っている。。
なんとなく伝わってくる…。
ママよ!お願いだから私の普段の頑張りを少しでもいいからグランマにも伝えてくれ!!
自分で言うのもなんだから言わないが、私はバカじゃない!
むしろ、成績優秀の奨学生だし、声楽だってイギリスでは天使のソプラノって言われてそこそこ有名なんだからー!
でも……まぁ、いいか…。
だから日本では、ただのももちゃんでいられるんだし。
ぜーんぶ忘れて休憩できるこのポジションを大事にしたい。
つづいて、グランマはみるみるうちに髪も結い上げ簪をつけてくれる。
「さあ、できました!
とーっても可愛いわよっ!ももちゃんさすが私とルイスの孫ねっ!」
「ありがとう、グランマ!」
「さぁ、お腹も空いたでしょう?
で店で好きなの買ってあげるからねー」
2人でカランコロンと下駄の音を立てて神社まで歩く。
海に沈んでゆく、夕日と船のコントラストが最高に美しい…。
あぁ、やっぱり日本は最高だ。
同じ海の景色でも、イギリスとは全く違う。
この独特の侘び寂びは日本でしか味わえない。
神社周辺はもう太鼓や笛の音、盆踊りの歌が響いていてかなり賑やかだ。
ご近所さんも沢山いた。
「おじさん、こんばんはー!」
「おぉー、ももちゃんまたべっぴんさんになったねーっ!
お人形さんみたいやっ!」
「イカ焼き食べるかい?持っていきなっ!」
「わぁい!ありがとうっ!」
焼きそば、焼き鳥、ヨーヨー、りんご飴。
盆踊りもひと通り楽しんだ!
「グランマ、私1番上までお参りしてくるー!」
盆踊りの輪に入っている、グランマに伝える。
「はーーい、いってらっしゃい!」
1人で急激な石段を浴衣なので一段一段慎重に登る。
てっぺんの鳥居の前で振り返ると、海は濃い藍色で星の煌めきが素晴らしかった。
お賽銭を静かに入れて、ニ礼ニ拍手一礼。
名前と住所お礼を目を閉じて祈る…。
「おおー、お昼の美人ちゃんや!」
「森の中の可愛子ちゃんや!」
「神さんが決めたボインちゃんや!」
また、共鳴するように脳に響いてくる…
えっ………。。?なにっ?
周囲を見回しても皆んな普通にお参りしている。。
こっ…恐いぃっ!
よしっ!もう帰ろう!
聞こえなかったふりをして!
そう、気のせい気のせい!
また慎重に石段を降りて行く。
なんとなく、海がさっきよりも近く感じる…
一段一段、降りるたびにもっと…。もっと…。
えっ、海……っ。。!?
気づいた時には、3人の見たことない装いをした綺麗な子供と海?の水面にいた。
「やっぱりお姉ちゃんが、いいみたいよ!」
「お姉ちゃんが選ばれたよ!」
「ボインちゃんが行くんだよ!」
「君たち、何言って…る…っ」
さっき見たような夕日の時間帯の海の明るさに変わり、急激な浮遊感に襲われる。
光の中に身体が吸い込まれてゆく感覚……
次の瞬間、、、、、、
照りつける太陽を真上に感じ、人工的な四角い泉のなかにいた…。
「いやっここはどこよーーーーっ!!」
「ももちゃん、お帰りなさーい。
また森で寝てたの?」
グランマは私のコトをいつも、ももちゃんという…
私の髪色が生まれた頃から色変わりするコトなく、薄くピンクがかったブロンドということと、日本名は百子にしたかったかららしい。
「うん、寝すぎちゃった。
遅くなってごめんなさい」
グランマはもう、夏の浴衣に着替えていた。
「いいのよ、ももちゃんも浴衣着付けてあげるからいらっしゃい」
おばあちゃんが仕立てくれた、真っ白な生地に薄いスミレ色の金魚が泳ぐ涼しげな浴衣が準備されていた。
「すごく綺麗!グランマありがとう!私が着てもいいの?」
「もちろんよ。ももちゃんの為に縫ったんだから!
ももちゃんの瞳の色と同じ綺麗なスミレ色の柄でしょ?
真っ白なお肌に絶対に似合うわよ!
さぁ、お洋服を脱いで」
パサッっと着ていたイエローのラフなワンピースを脱ぐ。
「まぁまぁ、ももちゃんまたお胸が大きくなったわねー!
巨乳ちゃんねっ」
「ううう、言わないでーっ。
これ以上大きくなったらお洋服に本当にこまるのっ
制服も合わなくなるのっ」
身長は低いが胸はデカイ。まだ14なのにFカップあるのだ。エイプリルの1番のお悩みだ。
「ももちゃんの栄養は全ー部っお胸とお顔にいったのよねーっ」
そう言いながら、ささっと着付けていく祖母。。。
母譲りのうっかり者の天然が少し入ってる私だから、グランマは完全に私がおバカだと思っている。。
なんとなく伝わってくる…。
ママよ!お願いだから私の普段の頑張りを少しでもいいからグランマにも伝えてくれ!!
自分で言うのもなんだから言わないが、私はバカじゃない!
むしろ、成績優秀の奨学生だし、声楽だってイギリスでは天使のソプラノって言われてそこそこ有名なんだからー!
でも……まぁ、いいか…。
だから日本では、ただのももちゃんでいられるんだし。
ぜーんぶ忘れて休憩できるこのポジションを大事にしたい。
つづいて、グランマはみるみるうちに髪も結い上げ簪をつけてくれる。
「さあ、できました!
とーっても可愛いわよっ!ももちゃんさすが私とルイスの孫ねっ!」
「ありがとう、グランマ!」
「さぁ、お腹も空いたでしょう?
で店で好きなの買ってあげるからねー」
2人でカランコロンと下駄の音を立てて神社まで歩く。
海に沈んでゆく、夕日と船のコントラストが最高に美しい…。
あぁ、やっぱり日本は最高だ。
同じ海の景色でも、イギリスとは全く違う。
この独特の侘び寂びは日本でしか味わえない。
神社周辺はもう太鼓や笛の音、盆踊りの歌が響いていてかなり賑やかだ。
ご近所さんも沢山いた。
「おじさん、こんばんはー!」
「おぉー、ももちゃんまたべっぴんさんになったねーっ!
お人形さんみたいやっ!」
「イカ焼き食べるかい?持っていきなっ!」
「わぁい!ありがとうっ!」
焼きそば、焼き鳥、ヨーヨー、りんご飴。
盆踊りもひと通り楽しんだ!
「グランマ、私1番上までお参りしてくるー!」
盆踊りの輪に入っている、グランマに伝える。
「はーーい、いってらっしゃい!」
1人で急激な石段を浴衣なので一段一段慎重に登る。
てっぺんの鳥居の前で振り返ると、海は濃い藍色で星の煌めきが素晴らしかった。
お賽銭を静かに入れて、ニ礼ニ拍手一礼。
名前と住所お礼を目を閉じて祈る…。
「おおー、お昼の美人ちゃんや!」
「森の中の可愛子ちゃんや!」
「神さんが決めたボインちゃんや!」
また、共鳴するように脳に響いてくる…
えっ………。。?なにっ?
周囲を見回しても皆んな普通にお参りしている。。
こっ…恐いぃっ!
よしっ!もう帰ろう!
聞こえなかったふりをして!
そう、気のせい気のせい!
また慎重に石段を降りて行く。
なんとなく、海がさっきよりも近く感じる…
一段一段、降りるたびにもっと…。もっと…。
えっ、海……っ。。!?
気づいた時には、3人の見たことない装いをした綺麗な子供と海?の水面にいた。
「やっぱりお姉ちゃんが、いいみたいよ!」
「お姉ちゃんが選ばれたよ!」
「ボインちゃんが行くんだよ!」
「君たち、何言って…る…っ」
さっき見たような夕日の時間帯の海の明るさに変わり、急激な浮遊感に襲われる。
光の中に身体が吸い込まれてゆく感覚……
次の瞬間、、、、、、
照りつける太陽を真上に感じ、人工的な四角い泉のなかにいた…。
「いやっここはどこよーーーーっ!!」
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