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第二草
9・求める者
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「どこに繋がっているんでしょうか」
「さぁ」
ひんやりした下り坂を四人で下りていく。
歩き辛そうにしていたので、オレがロイスを抱えた。彼の丸い耳が少し前に倒れて、恥ずかしそうだった。硬い毛はオレに刺さらないようにとしっかり畳んでいる。魔術で治療も考えたけれど、急激に治してしまうと彼らの二の舞になると、やめておいた。ここから戻る時は少しだけ歩きやすい様にしておこう。バレないように、慎重に。
「この先に、見覚えがあるものがありますよ」
ほらとロイスが指差したのは、赤い光。最初に触れたものよりも小さいが、同じだった。
「どうしてロイスさんは詳しいのですか?」
そう、昔からここにいるならば次を目指す必要のない、彼の言葉でいう求める者ではない。
「ボクはこの街の長です。ここに暮らす者と求める者の事を考えて、手伝いをするために生きてます。ロイスという名前と知識を伝えていく。それが最初の長、求める者だった人の意思だから。人の記憶を持つ人達はそれぞれ知識を持ち寄ってここで暮らしていたんです。ただ、次を目指さないといけないという話を聞いた者と話を聞いても信じないものが別れて、ここで産まれた子はここに住み続けています。残った人達はどんどん変わっていってしまいました」
「何があったんですか?」
赤い光の前にたどり着き、降ろしてくれと指で指示された。
ロイスは言いにくそうにしていた。もしかして――。
「さぁ、何時その時がくるかわかりません。先に進んでください。――ヨキ」
ヨキと呼ばれたとかげの子は不安げに顔をあげる。
「お父さんはあなたに生きろと言っていました。生きて下さい。それに前に進めば求める者だったお母さんがいるかもしれません」
「ロイス、一緒に」
「ボクはここの長です。すみません。行けません」
小さく震えたあとヨキはぎゅっと拳を握りしめた。
「わかった。お母さんを探す。ボクはお父さんみたいに強くなるんだ」
二人は父親がどうなったかわかっている。だが、母親の話は知らないようだ。彼女はたぶん……。
オレは目をそらしてしまった。
たぶん、殺してしまった。あの時のスケイルフットだろう。確証はないが、あの時に見た顔とヨキは似すぎている。
いつか話さないとダメかもしれない。あの髪飾りと一緒に。
ただ、今はチャミちゃんを無事連れて行かないといけない。この事はオレの心にしまっておこう。
この子も生かしながらの旅か。きつい旅になるかもしれない。
「よろしくお願いします。ボクはヨキ。えっと名前を聞いても?」
「私はチャミ」
「オレはユーリだ」
「チャミさん、ユーリさん」
まっすぐな瞳は太陽のように光輝いていた。
「これから一緒に旅する仲間だ。名前で呼ぼうぜ。ヨキ」
「は、はい!! ユーリ」
「あの、私は」
「チャミちゃんのままでいいかな? 今さら変えるのはちょっと」
女の子を呼び捨てするのは照れ臭い。ただでさえ、オレは三回人生を歩んでる。精神的にはだいぶ年上だからな。うさぎ生的には同い年かもしれないけれど!!
「わかりました。よろしくねヨキ」
チャミちゃんのいつものクールな声が少しだけ尖っていたのは気のせいだろうか。
「さぁ」
ひんやりした下り坂を四人で下りていく。
歩き辛そうにしていたので、オレがロイスを抱えた。彼の丸い耳が少し前に倒れて、恥ずかしそうだった。硬い毛はオレに刺さらないようにとしっかり畳んでいる。魔術で治療も考えたけれど、急激に治してしまうと彼らの二の舞になると、やめておいた。ここから戻る時は少しだけ歩きやすい様にしておこう。バレないように、慎重に。
「この先に、見覚えがあるものがありますよ」
ほらとロイスが指差したのは、赤い光。最初に触れたものよりも小さいが、同じだった。
「どうしてロイスさんは詳しいのですか?」
そう、昔からここにいるならば次を目指す必要のない、彼の言葉でいう求める者ではない。
「ボクはこの街の長です。ここに暮らす者と求める者の事を考えて、手伝いをするために生きてます。ロイスという名前と知識を伝えていく。それが最初の長、求める者だった人の意思だから。人の記憶を持つ人達はそれぞれ知識を持ち寄ってここで暮らしていたんです。ただ、次を目指さないといけないという話を聞いた者と話を聞いても信じないものが別れて、ここで産まれた子はここに住み続けています。残った人達はどんどん変わっていってしまいました」
「何があったんですか?」
赤い光の前にたどり着き、降ろしてくれと指で指示された。
ロイスは言いにくそうにしていた。もしかして――。
「さぁ、何時その時がくるかわかりません。先に進んでください。――ヨキ」
ヨキと呼ばれたとかげの子は不安げに顔をあげる。
「お父さんはあなたに生きろと言っていました。生きて下さい。それに前に進めば求める者だったお母さんがいるかもしれません」
「ロイス、一緒に」
「ボクはここの長です。すみません。行けません」
小さく震えたあとヨキはぎゅっと拳を握りしめた。
「わかった。お母さんを探す。ボクはお父さんみたいに強くなるんだ」
二人は父親がどうなったかわかっている。だが、母親の話は知らないようだ。彼女はたぶん……。
オレは目をそらしてしまった。
たぶん、殺してしまった。あの時のスケイルフットだろう。確証はないが、あの時に見た顔とヨキは似すぎている。
いつか話さないとダメかもしれない。あの髪飾りと一緒に。
ただ、今はチャミちゃんを無事連れて行かないといけない。この事はオレの心にしまっておこう。
この子も生かしながらの旅か。きつい旅になるかもしれない。
「よろしくお願いします。ボクはヨキ。えっと名前を聞いても?」
「私はチャミ」
「オレはユーリだ」
「チャミさん、ユーリさん」
まっすぐな瞳は太陽のように光輝いていた。
「これから一緒に旅する仲間だ。名前で呼ぼうぜ。ヨキ」
「は、はい!! ユーリ」
「あの、私は」
「チャミちゃんのままでいいかな? 今さら変えるのはちょっと」
女の子を呼び捨てするのは照れ臭い。ただでさえ、オレは三回人生を歩んでる。精神的にはだいぶ年上だからな。うさぎ生的には同い年かもしれないけれど!!
「わかりました。よろしくねヨキ」
チャミちゃんのいつものクールな声が少しだけ尖っていたのは気のせいだろうか。
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