田舎のヤバすぎる奇祭で調教される大学生

抹茶

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楽しい夏祭り

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 なんだか変な夢をみた気がする。三坂先輩と安芸先輩が出てきて、一緒にいやらしいことをするような……。
 夢の内容を思い出しかけて、あまりの不埒さに顔が赤くなった。なんて夢を見ているんだ、俺は。2人は面倒見がいいから俺に世話を焼いてくれてるだけだし、そもそも俺にそういう趣味はないはずなのに。

 寝乱れた浴衣を、自分でできる範囲で整える。深呼吸していやらしい夢を頭から追い出した。
 立ちあがろうとすると、腰に鈍い痛みがあった。身体も少し重い。午前中に、慣れない山歩きをしたせいだろう。高校の部活を引退してから、すっかり運動不足になってしまったみたいだ。
 俺が寝ていた静かな広間の襖が開いて、三坂先輩が入ってくる。先輩はあの後もう一度風呂に入ったのか、髪が濡れていた。

 三坂先輩の浴衣姿は、体格がいいせいでかなり様になっている。そのまま浴衣モデルとして雑誌に載っても違和感がなさそうだ。濃紺の上品な色合いが、普段は爽やかな三坂先輩に大人の色気を足している。

「澪、起きたか。調子はどうだ?」
「調子? ああ、もう眠くないです」

 起き抜けに調子はどうだ、なんて変なことを聞くものだ。

「そうか。歩けそうか?」
「それはバッチリです。どこか行くんですか」
「安芸と縁日にな。澪も行くだろ?」
「行きます!」

 旅の間ずっと2人に構われて、すっかり甘えることに慣れてしまった。大学に戻ってから出ないように気をつけないといけないが、今はまだ甘えてもいいだろう。


 途中で安芸先輩と合流し、3人で神社に向かう山道をのぼる。
 安芸先輩は浴衣をおしゃれに着崩していた。淡い水色の地色に花の柄がついた派手めのものだが、華やかな顔立ちの安芸先輩は服に負けずに見事に着こなしている。
 雰囲気の違う2人のイケメンに挟まれて、俺はちょっと居心地が悪い。それもお喋りしながら歩いているうちに、あっさりと薄まったが。

 縁日は意外にも賑わっていた。
 限界集落なんてものが話題に上がる時代だが、この村はそうではないらしい。若い夫婦やカップル、子供も多い。
 神社の境内はたくさんの提灯で飾り付けられ、夜も近いのにかなり明るかった。

 実に健康的な田舎の風景だ。ワクワクしているのに、俺の頭の半分くらいを全く別のことが占領している。

 乳首が浴衣に擦れてムズムズするのだ。

 寒くもないのにピンと立ってしまって、収まる気配がない。立ちっぱなしの乳首が変に敏感になってしまって、ざらざらした浴衣の生地に引っかかるたびに変な声が出そうになる。
 今までこんなことはなかった。原因は、さっき見た夢だろう。
 夢の中で、俺は三坂先輩と安芸先輩に乳首をいじられ、排泄するための場所に、よくわからない木の棒みたいなものをねじ込まれて、あろうことか狂ったようによがっていた。

 また嫌な夢を思い出しかけて、俺はその場で頭をぶんぶん振った。

「どうかした、澪くん」
「いえ! なんでもないです!」

 安芸先輩が心配そうに俺の顔を覗きこむが、とても相談できる内容ではない。
 こんなに親切な先輩にいやらしいことをされる夢をみるなんて、俺は変態だ。隠れMだったのか、と内心かなりショックを受けている。
 ぽん、と温かい手のひらが肩に触れる。

「何かあったらすぐ言えよ」
「はい。大丈夫です……」

 兄のような包容力をみせる三坂先輩も、夢の中では獣のように……いや、やめよう。考えない方がいい。
 俺は気まずさを隠しながら、2人の真ん中でニコニコしていた。

「あ、射的」
「やってみるか?」
「はい!」

 射的の屋台なんて、漫画の中でしか見たことがない。近所の縁日は食べ物ばかりで、こういう遊べるところはほとんとなかったのだ。

 屋台のおやじさんからおもちゃの銃を受け取り、それっぽく構えて的を狙うも、かすりもしなかった。
 あさっての方向に飛んでいくBB弾を見て、安芸先輩が楽しそうに笑っている。

「あー……全然ダメだ」
「澪くん。貸してごらん」
「そりゃズルイぜ、マサちゃん」

 屋台のおやじさんが盛大にため息をついた。三坂先輩はニヤニヤしながら、俺たちを見守っている。

「マサちゃんって、安芸先輩のことですか?」
「そうそう。将臣だからマサちゃん。澪くんも呼んでいいよ、なんてね」

 おもちゃの銃を俺から受け取りながら、安芸先輩が冗談めかして言う。からかっているのか本気なのか、よくわからない言い方だ。

「マサちゃんに来られると、商売にならんよ」
「まあまあ。一回だけだから。かわいい後輩にいいとこ見せたいんだ」
「しょうがねぇな」

 安芸先輩が手慣れた様子で銃を構える。信じられないくらい軽いおもちゃの銃が、急に重量を増したように見えた。
 それほど狙う間もなく、ぱん、ぱんと2回だけ弾を打つ。2発の弾は小さなぬいぐるみのバランスを見事に崩して、ぱたりと奥に倒した。

「すごい!」
「ガキの頃はマサが射的の屋台に来ると、おやじはみんな景品をさげちまったもんだ」

 感心する俺の隣で、三坂先輩が苦笑いする。

「三坂先輩も、安芸先輩のことマサって呼ぶんですね。先輩はなんて呼ばれてるんですか?」
「こっちのゴツいのはトオルちゃん」

 安芸先輩がおもちゃの銃で、三坂先輩の腕をを突いた。三坂先輩は鬱陶しげにそれを払い除けるが、本気で嫌そうには見えない。

「幼なじみなんだ。今はトオルちゃんなんて、絶対呼ばないけどね」
「俺だっておやじにつられただけだっての」

 俺が知らないだけで、2人は随分と長い付き合いみたいだ。思い返してみれば息もピッタリだし、むしろ今まで気付かなかったほうが不思議だ。
 急に2人が遠い存在に思えて、寂しくなる。

 もじもじする俺の手を、安芸先輩が掴む。びっくりしていると、手の中に小さなぬいぐるみを握らせてくれた。さっきの景品だ。

「はい、澪くん。あげる」
「いいんですか?」
「勿論。大事にしてね」
「大事にします!」

 ぬいぐるみなんて持つのは久しぶりだ。可愛すぎる気もするが、今日の思い出の品になるだろう。淡いベージュの生地に、少し垂れ目な茶色の瞳をしたクマは、ちょっとだけ安芸先輩に似ている気がした。
 俺がぬいぐるみをぎゅっと抱きしめのを見て、三坂先輩が腕をまくる。
 
「ずりぃな。俺もなんか取ってやる」
「やめときなよ。すっからかんになるよ」
「おい、どういう意味だよ」
「トオルちゃんがやんなら大歓迎だ」
「おやじまで!」

 ここでも三坂先輩は愛されキャラらしい。みんなで笑ったら、寂しい気持ちは吹き飛んだ。

「徹さん! ここにいたんですね」

 人混みをかき分けて、若い地元の青年がこちらに駆け寄ってきた。お祭りスタッフのはっぴを着ている。
 三坂先輩の顔つきが、真面目なものに変わった。

「なにか問題か?」
「いえ。ただ式典のことで聞きたいことが」

 スタッフの青年が、チラッと俺を見た気がした。値踏みするような視線が一瞬だけこちらを向き、すぐに離れる。嫌な感じだ。

「わかった。すぐ行く」

 青年に向かって頷く三坂先輩の顔は、働く大人の顔だった。村長の息子というのは、やはり村の中ではある種の責任者でもあるのだろう。俺みたいな都会っ子にはない、大人っぽい雰囲気がかっこいい。
 簡単な指示をして仕切る姿も男らしくて、つい見入ってしまう。

「悪い、澪。ちょっと抜ける……どうした?」
「え、あ、いえ。先輩がかっこいいなって」
「えっ」

 三坂先輩が驚いて目を見開く。変なことを言ってしまった。

「何言ってんですかね! すみません!」
「いや、別に謝らなくても……なんというか」

 大人っぽい表情は鳴りを潜め、三坂先輩は照れたように頭の後ろに手をやる。

「お前にかっこいいって言われるなら嬉しい」

 急にかわいいことを言われて、頭がフリーズした。何か返さなきゃと思うのに、顔が熱くなるばかりで何も思いつかない。
 妙な空気になってしまった俺と三坂先輩の間に、安芸先輩が割り込んだ。

「はいはい、終わり。さっさと行けって」

 はっとして、止まっていた三坂先輩が動き出した。気まずそうに安芸先輩から目を逸らす。

「あ、ああ。じゃあ、また後で」
「は、はい……」

 三坂先輩の背中を見送りながら、安芸先輩が唇を尖らせた。

「まったく、どっちがずるいんだか」
「安芸先輩?」
「じゃあ僕たちは2人きりでデートしようか」
「デート!?」
「冗談だよ。かわいいなぁ」

 冗談だと言いつつ、安芸先輩の腕は俺の腰をがっつりホールドしている。
 至近距離にある綺麗な顔と、腰骨を浴衣越しになぞる指先に、心臓がドキドキする。安芸先輩に見られてないだろうかと、ぴんと立った乳首がまた気になりだした。

「ほんと、ずるいよなぁ。僕が男を教えてあげたいのに。こっそり先に食べちゃっても、バレないかな」

 ぼそっと呟いた安芸先輩の言葉は、祭りの喧騒にかき消されて俺には聞こえなかった。

「え? 今なにか……」
「なんにも。澪くん、お腹空かない?」
「お腹……空いてきたかも」

 お腹いっぱいお昼を食べたあとは、昼寝してただけなのに、不思議とお腹は空くものだ。

「じゃあ、次は食べ物系を回ろうか」
「はい! 楽しみにしてました!」

 俺の食い気味な返事を聞いて、安芸先輩の優しい微笑みが戻った。
 たこ焼き、焼きそば、かき氷。定番の屋台を次々と回る。屋台の味は地元のものとそう変わらないが、楽しい雰囲気で味わう屋台飯はやっぱり格別だ。

 かき氷を食べ歩きしているとき。うっかり手が滑って、浴衣の上に氷を落としてしまった。

「うわ、つめた」
「大丈夫?」
「たぶん。ハンカチは……ないか」

 荷物は全て三坂先輩の家に置いてきてしまった。

「僕、タオル借りてくるよ」

 安芸先輩が近くの屋台に駆けていく。
 さいわいシロップは垂れていない。乾きさえすればわからなくなるだろう。

 ただ問題なのは、胸のあたりがびしょ濡れになったことだ。ただでさえ立った乳首が恥ずかしいのに、氷で冷やされてさらに硬く、ビンビンに立ち上がってしまっている。男のものとはいえ、もはや猥褻物だ。
 浴衣は透けるような素材ではないが、生地が薄いので、肌に張り付いてしまうと乳首の形が生々しく浮き上がる。
 俺はとっさに両手で胸を隠した。男の胸なんて見る奴もいないだろうが、恥ずかしい。

「お待たせ。人が少ないところに行こうか」

 タオルを持って戻ってきた安芸先輩に腕を引かれて、人気のない境内の裏側にある階段に向かう。階段に2人並んで腰掛けた。

「拭いてあげる。じっとして」
「待って、自分で拭けますから!」
「いいから。風邪ひいちゃうよ」

 裏口は提灯で飾られておらず、薄暗い。安芸先輩からは立っている乳首が見えないのかもしれない。そう期待して、俺はされるがままにタオルを押しつけられる。

「あっ……」

 ざらついたタオル地が、硬く尖った先っぽをごりごりと強く擦ると、堪らず変な声が漏れてしまう。慌てて口を塞ぐが、安芸先輩は気づいていないようで、そのままタオルで俺の胸を拭き続けている。

 洗いざらしだタオルはごわついて、まるで肌を引っ掻くようだった。ゴシゴシ擦られると、乳首の敏感なところに糸がすれて、めちゃくちゃに感じてしまう。
 特に先っぽは皮膚が薄くなっていて、擦られるたびにビリビリと背筋に電流が走る。

「ん、……ん、んっ……んぅ」

 唇を必死に閉じて声が漏れるのを我慢した。
 安芸先輩が親切で拭いてくれているのに、気持ちよくなっているなんて知られたくない。

「……ちゃんと拭けたか、確かめるね」
「ふぇ? ……ひゃぁっ」

 まだ少し濡れた胸の上を、ぴんと立った乳首も構わずに、安芸先輩がさらりと撫でた。こりこりに硬くなった感触が伝わってしまっただろう。変な声も出てしまったし、羞恥で顔から火が出そうだ。

 安芸先輩が、真面目な表情で喉を鳴らした。

「本当に、こっそり食べちゃおうかな……」
「え? なにをですか?」
「うそうそ。なんでもないよ。もう時間だし」

 底の知れない微笑みを浮かべて、安芸先輩が魔法瓶を取り出した。

「ついでに温かいお茶ももらってきたんだ。冷えたでしょ? どうぞ」
「え、ありがとうございます」

 押し付けられるようにして、安芸先輩からお茶の入ったカップを受け取る。
 身体はむしろ熱いくらいだが、俺は怪しまれないようにカップに口をつけた。先輩にじっと見つめられながら、中身を一気に飲み干す。
 それほど温かくはない気がしたのに、胃の中に流れ込んだあとにじわじわと身体が熱くなってくる。その後に、昼食のときのような唐突な眠気に襲われた。

「なに、これ……あき、せんぱ……」
「ごめんね、澪くん。おやすみ」

 俺は安芸先輩の膝の上に倒れ込み、抱えられるようにして再び眠りに落ちた。
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