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異世界召喚
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異世界召喚された時は、いきなりの事で混乱してたけど……。
今はもう落ち着いているし、それに俺には大事な人が出来たからね! だから俺は、2人を守るって決めたんだ!
「あの~、タクトさん? どうしたんですか?」
おぉっと、つい考え込んでしまった。
「ごめんな、ちょっと昔の事を思い出してたんだよ」
「そうなんですか……?まぁ良いですが……」
「あははっ、それより早くご飯を食べようよ!」
「そうですね!では頂きましょう!」
それから俺たち3人は楽しく食事をしながら雑談をして、今日一日を終えた。
次の日になり、いよいよ出発の時間になった。
馬車で街を出て、王都に向かって走り出した。
道中は特に何も無く、平和に進んで行った。
そして1週間後、ようやく王都に到着した。
馬車を降りて、まず最初に目に入ったのは大きな城だった。
その城は白を基調とした建物になっており、所々金色が使われていてとても綺麗だ。
周りを見渡しても、建物は全部白く統一されていて美しい街並みになっている。
この景色を見ただけで、ここが王都なんだと実感させられる。
そして城の入り口前に立っている兵士がこちらに気付いたのか、声をかけてきた。
「止まれ!身分証を見せろ!」
えぇー!? いきなり止められるの!? そんなに怪しい格好をしているわけじゃないと思うんだけどな…… でもここは素直に従うしかないな。
「はい、分かりました」
そう言って俺はギルドカードを見せた。
「……よし、通っていいぞ!」
良かった~、なんとか入れそうだ。
さすがにここで追い返されるなんて事はなさそうだな。……ん?あれ?何か忘れているような気がする……。
あっ!!そういえば俺今金持ってないじゃん!! うわぁ~、完全に忘れていた…… どうしようかな…… でもここまで来たら引き返す訳にもいかないし、このまま行くしか無いよな……。
はぁ……しょうがない。お金が無くても何とかなるだろう!うん!
「みんな、着いたみたいだけど、これからどうすれば良いんだろう?」
「確かにそうですね…… 普通ならそのまま城に入って謁見の間に行きますよね……」
「でも私たちの場合、それは難しいかもね……」確かにそうだな…… 俺たちは平民だし、もし王様に会うことになったとしても何も言えないもんな…… すると兵士の一人がこっちに来て話しかけてきた。
「お前たちは旅人か?もしかしたら冒険者かもしれないが、とりあえず城の前まで来てくれたんだから一応聞いておくが、どちら様だ?」
「はい、私たちは旅の冒険者で、名前はタクトと言います。私は剣士でこの子は魔法使いです」
「ふむ、そうか。それで何故ここに居るのだ?」
「それは私たちが旅人だからです」
「そ、それだけなのか?もっとこう、理由があるんじゃないのか?」
「いえ、特に理由はありません」
「そ、そうか……。では、最後に一つだけ聞かせてくれないか?」
「はい、なんでしょうか?」
「その腰にある剣は何に使うものなのだ?」……やばい、どう答えよう……。
これは正直に答えるべきか……それとも嘘をつくべきなのか…… よし決めた!ここは本当の事を言おう!
「実はこの剣はある人から譲り受けたものなのです」
「ほう、ある人とは誰の事だ?」「私の父親です」
「……………………」
あれ?黙っちゃったけど大丈夫だよな……? なんかすごい顔してるんだけど…… まさか、怒らせちゃったとかじゃないよな!?「あ、あの~、何か気に触る事を言ったのであれば謝りますので許してくれませんかね?」
「えっ!?べ、別に怒ってなどいないぞ!」
良かった、怒ってなかったようだ。
「じゃあ何でそんな顔をしているんですか?」
「うぐっ!そ、それはだな……。まぁ気にするな。それより中に入るぞ!」
「はい、分かりました。では失礼します」
そう言って俺は城の門番と一緒に城内へ入って行った。
城の中に入るとそこには、大きな広間があり真ん中には赤い絨毯
「そこの兵士さん、止まってください」「は、はい!!」
ん?どうしたんだろ? 急に立ち止まったけど…… もしかしてまた何か不味い事でもしてしまったのか?
「あ、あの、どうしましたか?」
「えっと、その…… タクト殿がお持ちになっている剣について、少し話を伺ってもよろしいですか?」……ん?この人は何を言っているんだ? 俺が持っている剣がどうかしたのか?
「え、えぇ、構いませんが……」
「ありがとうございます。ではこちらにお願いできますか?」
そう言われて案内されたのは城の中にある小さな部屋だった。
俺はそこで兵士と向かい合うように座っている。
そして何故かその隣にはサーシャとミーアがいる。
何この状況? しかも2人ともめっちゃ笑顔だし……。
「それでは質問を始めさせて頂きます。まず最初に、あなたが今持っている剣はどこで作られたものですか?」
どういう意味だ? この剣は確か…… そういえばこの世界の物じゃないんだよな…… でもそれを言っても良いのだろうか? まぁでも隠すことでもないか。
「この剣はこの世界で作られたものではないのですが、とある方から譲っていただいたのです」
「えっ!?そ、そうなのですか!?」
えぇ!?そんなに驚くことなの!?
「は、はい。そうなんですよ」
「ど、どんな方がその様な物をタクト様に渡したのですか?」
「えーと…… たしか『タクト君』という人でした」
「た、『タクト君』!?」
「は、はい。そうですよ」
「そ、それは本当なのですか?」
「はい。間違いありませんよ」
「な、なるほど……。分かりました。ありがとうございました」
「いえ、大丈夫です。それでは私たちはこれで失礼しますね」「は、はい!わざわざこんな所まで来ていただき申し訳ありませんでした!」
そう言って兵士さんは急いで扉から出て行ってしまった。……一体なんなんだ?
「それじゃあ俺たちも帰るとするか……」
「ちょっと待って!!まだ話は終わってないわよ!」
「えっ!?」
「そうですね。それに私たちも気になりますし」……どうしようかな?この感じだと教えないと帰らせてもらえなさそうだな……。
しょうがない。ここは正直に言うか……。
「分かった。それじゃあ教えるけど、この剣は神様がくれたものなんだ」
「か、神? タクト君は神がこの世界に居ると思っているのかしら?」
「いや、俺は会ったことはないが多分居ると思うぞ。ただ、その人にもらったものだって言っただけだ」、
「なるほど……。確かにそうよね…… 神の贈り物なら納得できるかも……」
「ねぇタクト、さっきの人だけど、どうしてあんなに慌てていたのかしら?」
「あぁ、それはこの剣が普通の剣ではないからだ」
「普通じゃないとはどうゆうことですか?」
「この剣はな、実は魔剣なんだよ」
「ま、魔剣!?」
「な、なんでそんなものがタクトさんの手にあるんですか!?」
「それが俺にも分からないんだ。ただ、ある日突然現れたみたいでな……」
「あぁ…… だからあの人も驚いていたのね……」
「それでだ。俺はその人が言っていた言葉を思い出していたんだ。その人はこう言ったんだ……。『この剣は世界を救えるかもしれない』ってな。だがその前に一つだけ忠告があるとも言ってた」
「そ、それは何て言ってたんですか?」
「それはな……。『この剣を使う時はよく考えろ。決して力に溺れるな。お前は大切なものを見失うぞ』と言われた」
「な、何か意味深な事を言われたんですね」
「あぁ、でも俺はこの言葉を信じる。だから俺はこの剣を使って必ず魔王を倒してみせる!!」
「「タ、タクト(さん)カッコイイー!!」」……なんか照れるなこれ//
「……そろそろいい時間だし、今日はこれくらいにしてお開きにしましょうか!」
「えぇ、そうですね!私も疲れてしまいましたのでもう寝たい気分です」……サーシャって意外と体力無いんだな。
まぁでも、俺もこの世界に来てから色々あったし早く休みたかったところだ。
「よし!そうと決まれば解散するぞ!」
こうして俺は無事にサーシャとミーアに自分の気持ちを伝えることができた。
そして俺は明日に備えてすぐにベッドに入った。…………あれ?何か忘れているような気がするが、まぁ良いか……。
次の日の朝、俺達は朝食を食べて馬車に乗り王都に向かって出発した。
道中は特に問題もなく順調に進んで行った。……がしかし、何故かサーシャとミーアはずっと無言で俯いている。
「……なぁ、2人ともどうかしたのか?」
「えっ!?べ、別に何でもないわよ!」
「そ、そうですよ!何もありません!」……絶対嘘だよな。明らかに様子がおかしいもん。
「いやでも、そんな事はないだろ? それに朝から元気が無いように見えるし……」
「そ、それは…… ほら!昨日あんまり眠れなかったせいじゃない?」……やっぱりそうだよな。だって夜中トイレに行った時、部屋に戻った時に泣いてたの知ってるし。
「うぅ……。ごめんなさい……」
「えっ!?ど、どうして謝るのよ!?」……まさか聞かれてると思っていなかったのか?
「いや、そのなんだ……。言いたくないなら言わなくて良いんだけど、何か悩み事があるんじゃないか?」
「あっ!?そ、そうね……。ちょっと悩んでいることはあるけど、本当に大したことじゃないの」
「そうなんですか? 私は心配です」……流石にこのまま放っておくわけにはいかないな。
「いや、本当に大丈夫なのよ。ただ、その…… 今度一緒に出かけないかなって思ってね……」……ん?どういうことだ?
「えっ!?そ、それってデートのお誘いですか!?」……えっ!?デッデート!?ちょっと待ってくれ!話が見えないぞ!!
「ち、違うわよ! そうじゃなくて……。その…… 私が行きたい所にタクト君を連れて行ってあげようかと思っただけよ」……なるほど。つまり、俺にこの世界のことを教えてくれるって事か。
「そういうことだったのか。ありがとう。俺は助かる」
「い、いえ……。その、どういたしまして//」
「それなら、私もついて行っても良いでしょうか?」
「えっと……。それはどうしてかしら?」
「はい。私もタクトさんにこの国のことをもっと教えてあげたいなと思いまして……」……ミーアは優しいなぁ。こんな可愛い子に気を使わせてしまうなんて情けないな。
「ふーん。なるほどねぇ。じゃあ、私も行こうかな!」
「えぇっ!?」
「な、なんでそんなに驚くのよ!?」
「怪しいわね。本当は私がいない方が良いんじゃないの?」
「そ、それは違います!むしろ逆で、その、タクトさんが寂しい思いをしてしまうのではないかと思いまして」……確かにミーアの言う通りだ。俺はこの世界に知り合いがほとんどいない
そんな中でミーア達だけが頼りだったのだ。それが急に離れてしまったら俺がどう思うか……。
「そ、それもそうよね。分かったわ。でも、たまになら良いでしょう?」
「えぇ、もちろんです!」
「やったぁ!!」……良かったなサーシャ。
「じゃあ、早速だけど今日はどこに行こっか?」
「はい!私は是非、王都に行ってみたいのですが」
「あら?どうして?」
「実は前から一度見てみたかったんですよ」
「へぇ~。サーシャって意外とミーハーなのね!」
「そ、そうですよ!悪いですか!?」
「悪くないと思うぞ。俺も少し興味があるし」
「そう言ってくれると嬉しいです//」
「でも、今日行くのは難しいかも
今は門を閉めてるから」
「そうなんですか。残念ですね」
「まぁ、仕方がないわね。また今度にしましょう!」
「はい!次は絶対に来たいと思います!」……サーシャは本当に楽しそうだな。俺も楽しみになってきたぞ。
「ところで、王都には何をしに行くんだ?」
「特に用は無いけど、王都を見て回りたいなぁって思っただけだから」
「……それだけか?他にやりたいこととかないのか?」
「うーん……。あっ!お土産屋さんとかで買い物をしてみたいなぁ!」
「そうなのか?でも、王都には結構な数の店があったような気がするぞ?」
「えっ!?そうなの!?」……マジかよ。これってもしかしてヤバいやつか?「ミーア様、落ち着いてください!タクトさんの言っていることは本当ですよ」
「えっ?そうだったの?」
「あぁ、そうだぞ。それに、もし売っている物が欲しいなら、商人ギルドに頼めば買ってきてもらえるはずだ」「……そういえば、そうね。何で今まで気づかなかったのかしら?」
「まぁ、とりあえず落ち着けよ。別に焦る必要も無いだろう?」
「そ、そうね……。うん、そうだわね。ありがとう、タクト君」
「いえ、気にしないで下さい」
それからしばらく進むと森の入り口が見えてきた。
「うわぁ……。凄いわね。まるで森の中に街を作ってあるみたい」
「はい。これが王都の最大の特徴です。自然を生かした素晴らしい都市だと思われます」
今はもう落ち着いているし、それに俺には大事な人が出来たからね! だから俺は、2人を守るって決めたんだ!
「あの~、タクトさん? どうしたんですか?」
おぉっと、つい考え込んでしまった。
「ごめんな、ちょっと昔の事を思い出してたんだよ」
「そうなんですか……?まぁ良いですが……」
「あははっ、それより早くご飯を食べようよ!」
「そうですね!では頂きましょう!」
それから俺たち3人は楽しく食事をしながら雑談をして、今日一日を終えた。
次の日になり、いよいよ出発の時間になった。
馬車で街を出て、王都に向かって走り出した。
道中は特に何も無く、平和に進んで行った。
そして1週間後、ようやく王都に到着した。
馬車を降りて、まず最初に目に入ったのは大きな城だった。
その城は白を基調とした建物になっており、所々金色が使われていてとても綺麗だ。
周りを見渡しても、建物は全部白く統一されていて美しい街並みになっている。
この景色を見ただけで、ここが王都なんだと実感させられる。
そして城の入り口前に立っている兵士がこちらに気付いたのか、声をかけてきた。
「止まれ!身分証を見せろ!」
えぇー!? いきなり止められるの!? そんなに怪しい格好をしているわけじゃないと思うんだけどな…… でもここは素直に従うしかないな。
「はい、分かりました」
そう言って俺はギルドカードを見せた。
「……よし、通っていいぞ!」
良かった~、なんとか入れそうだ。
さすがにここで追い返されるなんて事はなさそうだな。……ん?あれ?何か忘れているような気がする……。
あっ!!そういえば俺今金持ってないじゃん!! うわぁ~、完全に忘れていた…… どうしようかな…… でもここまで来たら引き返す訳にもいかないし、このまま行くしか無いよな……。
はぁ……しょうがない。お金が無くても何とかなるだろう!うん!
「みんな、着いたみたいだけど、これからどうすれば良いんだろう?」
「確かにそうですね…… 普通ならそのまま城に入って謁見の間に行きますよね……」
「でも私たちの場合、それは難しいかもね……」確かにそうだな…… 俺たちは平民だし、もし王様に会うことになったとしても何も言えないもんな…… すると兵士の一人がこっちに来て話しかけてきた。
「お前たちは旅人か?もしかしたら冒険者かもしれないが、とりあえず城の前まで来てくれたんだから一応聞いておくが、どちら様だ?」
「はい、私たちは旅の冒険者で、名前はタクトと言います。私は剣士でこの子は魔法使いです」
「ふむ、そうか。それで何故ここに居るのだ?」
「それは私たちが旅人だからです」
「そ、それだけなのか?もっとこう、理由があるんじゃないのか?」
「いえ、特に理由はありません」
「そ、そうか……。では、最後に一つだけ聞かせてくれないか?」
「はい、なんでしょうか?」
「その腰にある剣は何に使うものなのだ?」……やばい、どう答えよう……。
これは正直に答えるべきか……それとも嘘をつくべきなのか…… よし決めた!ここは本当の事を言おう!
「実はこの剣はある人から譲り受けたものなのです」
「ほう、ある人とは誰の事だ?」「私の父親です」
「……………………」
あれ?黙っちゃったけど大丈夫だよな……? なんかすごい顔してるんだけど…… まさか、怒らせちゃったとかじゃないよな!?「あ、あの~、何か気に触る事を言ったのであれば謝りますので許してくれませんかね?」
「えっ!?べ、別に怒ってなどいないぞ!」
良かった、怒ってなかったようだ。
「じゃあ何でそんな顔をしているんですか?」
「うぐっ!そ、それはだな……。まぁ気にするな。それより中に入るぞ!」
「はい、分かりました。では失礼します」
そう言って俺は城の門番と一緒に城内へ入って行った。
城の中に入るとそこには、大きな広間があり真ん中には赤い絨毯
「そこの兵士さん、止まってください」「は、はい!!」
ん?どうしたんだろ? 急に立ち止まったけど…… もしかしてまた何か不味い事でもしてしまったのか?
「あ、あの、どうしましたか?」
「えっと、その…… タクト殿がお持ちになっている剣について、少し話を伺ってもよろしいですか?」……ん?この人は何を言っているんだ? 俺が持っている剣がどうかしたのか?
「え、えぇ、構いませんが……」
「ありがとうございます。ではこちらにお願いできますか?」
そう言われて案内されたのは城の中にある小さな部屋だった。
俺はそこで兵士と向かい合うように座っている。
そして何故かその隣にはサーシャとミーアがいる。
何この状況? しかも2人ともめっちゃ笑顔だし……。
「それでは質問を始めさせて頂きます。まず最初に、あなたが今持っている剣はどこで作られたものですか?」
どういう意味だ? この剣は確か…… そういえばこの世界の物じゃないんだよな…… でもそれを言っても良いのだろうか? まぁでも隠すことでもないか。
「この剣はこの世界で作られたものではないのですが、とある方から譲っていただいたのです」
「えっ!?そ、そうなのですか!?」
えぇ!?そんなに驚くことなの!?
「は、はい。そうなんですよ」
「ど、どんな方がその様な物をタクト様に渡したのですか?」
「えーと…… たしか『タクト君』という人でした」
「た、『タクト君』!?」
「は、はい。そうですよ」
「そ、それは本当なのですか?」
「はい。間違いありませんよ」
「な、なるほど……。分かりました。ありがとうございました」
「いえ、大丈夫です。それでは私たちはこれで失礼しますね」「は、はい!わざわざこんな所まで来ていただき申し訳ありませんでした!」
そう言って兵士さんは急いで扉から出て行ってしまった。……一体なんなんだ?
「それじゃあ俺たちも帰るとするか……」
「ちょっと待って!!まだ話は終わってないわよ!」
「えっ!?」
「そうですね。それに私たちも気になりますし」……どうしようかな?この感じだと教えないと帰らせてもらえなさそうだな……。
しょうがない。ここは正直に言うか……。
「分かった。それじゃあ教えるけど、この剣は神様がくれたものなんだ」
「か、神? タクト君は神がこの世界に居ると思っているのかしら?」
「いや、俺は会ったことはないが多分居ると思うぞ。ただ、その人にもらったものだって言っただけだ」、
「なるほど……。確かにそうよね…… 神の贈り物なら納得できるかも……」
「ねぇタクト、さっきの人だけど、どうしてあんなに慌てていたのかしら?」
「あぁ、それはこの剣が普通の剣ではないからだ」
「普通じゃないとはどうゆうことですか?」
「この剣はな、実は魔剣なんだよ」
「ま、魔剣!?」
「な、なんでそんなものがタクトさんの手にあるんですか!?」
「それが俺にも分からないんだ。ただ、ある日突然現れたみたいでな……」
「あぁ…… だからあの人も驚いていたのね……」
「それでだ。俺はその人が言っていた言葉を思い出していたんだ。その人はこう言ったんだ……。『この剣は世界を救えるかもしれない』ってな。だがその前に一つだけ忠告があるとも言ってた」
「そ、それは何て言ってたんですか?」
「それはな……。『この剣を使う時はよく考えろ。決して力に溺れるな。お前は大切なものを見失うぞ』と言われた」
「な、何か意味深な事を言われたんですね」
「あぁ、でも俺はこの言葉を信じる。だから俺はこの剣を使って必ず魔王を倒してみせる!!」
「「タ、タクト(さん)カッコイイー!!」」……なんか照れるなこれ//
「……そろそろいい時間だし、今日はこれくらいにしてお開きにしましょうか!」
「えぇ、そうですね!私も疲れてしまいましたのでもう寝たい気分です」……サーシャって意外と体力無いんだな。
まぁでも、俺もこの世界に来てから色々あったし早く休みたかったところだ。
「よし!そうと決まれば解散するぞ!」
こうして俺は無事にサーシャとミーアに自分の気持ちを伝えることができた。
そして俺は明日に備えてすぐにベッドに入った。…………あれ?何か忘れているような気がするが、まぁ良いか……。
次の日の朝、俺達は朝食を食べて馬車に乗り王都に向かって出発した。
道中は特に問題もなく順調に進んで行った。……がしかし、何故かサーシャとミーアはずっと無言で俯いている。
「……なぁ、2人ともどうかしたのか?」
「えっ!?べ、別に何でもないわよ!」
「そ、そうですよ!何もありません!」……絶対嘘だよな。明らかに様子がおかしいもん。
「いやでも、そんな事はないだろ? それに朝から元気が無いように見えるし……」
「そ、それは…… ほら!昨日あんまり眠れなかったせいじゃない?」……やっぱりそうだよな。だって夜中トイレに行った時、部屋に戻った時に泣いてたの知ってるし。
「うぅ……。ごめんなさい……」
「えっ!?ど、どうして謝るのよ!?」……まさか聞かれてると思っていなかったのか?
「いや、そのなんだ……。言いたくないなら言わなくて良いんだけど、何か悩み事があるんじゃないか?」
「あっ!?そ、そうね……。ちょっと悩んでいることはあるけど、本当に大したことじゃないの」
「そうなんですか? 私は心配です」……流石にこのまま放っておくわけにはいかないな。
「いや、本当に大丈夫なのよ。ただ、その…… 今度一緒に出かけないかなって思ってね……」……ん?どういうことだ?
「えっ!?そ、それってデートのお誘いですか!?」……えっ!?デッデート!?ちょっと待ってくれ!話が見えないぞ!!
「ち、違うわよ! そうじゃなくて……。その…… 私が行きたい所にタクト君を連れて行ってあげようかと思っただけよ」……なるほど。つまり、俺にこの世界のことを教えてくれるって事か。
「そういうことだったのか。ありがとう。俺は助かる」
「い、いえ……。その、どういたしまして//」
「それなら、私もついて行っても良いでしょうか?」
「えっと……。それはどうしてかしら?」
「はい。私もタクトさんにこの国のことをもっと教えてあげたいなと思いまして……」……ミーアは優しいなぁ。こんな可愛い子に気を使わせてしまうなんて情けないな。
「ふーん。なるほどねぇ。じゃあ、私も行こうかな!」
「えぇっ!?」
「な、なんでそんなに驚くのよ!?」
「怪しいわね。本当は私がいない方が良いんじゃないの?」
「そ、それは違います!むしろ逆で、その、タクトさんが寂しい思いをしてしまうのではないかと思いまして」……確かにミーアの言う通りだ。俺はこの世界に知り合いがほとんどいない
そんな中でミーア達だけが頼りだったのだ。それが急に離れてしまったら俺がどう思うか……。
「そ、それもそうよね。分かったわ。でも、たまになら良いでしょう?」
「えぇ、もちろんです!」
「やったぁ!!」……良かったなサーシャ。
「じゃあ、早速だけど今日はどこに行こっか?」
「はい!私は是非、王都に行ってみたいのですが」
「あら?どうして?」
「実は前から一度見てみたかったんですよ」
「へぇ~。サーシャって意外とミーハーなのね!」
「そ、そうですよ!悪いですか!?」
「悪くないと思うぞ。俺も少し興味があるし」
「そう言ってくれると嬉しいです//」
「でも、今日行くのは難しいかも
今は門を閉めてるから」
「そうなんですか。残念ですね」
「まぁ、仕方がないわね。また今度にしましょう!」
「はい!次は絶対に来たいと思います!」……サーシャは本当に楽しそうだな。俺も楽しみになってきたぞ。
「ところで、王都には何をしに行くんだ?」
「特に用は無いけど、王都を見て回りたいなぁって思っただけだから」
「……それだけか?他にやりたいこととかないのか?」
「うーん……。あっ!お土産屋さんとかで買い物をしてみたいなぁ!」
「そうなのか?でも、王都には結構な数の店があったような気がするぞ?」
「えっ!?そうなの!?」……マジかよ。これってもしかしてヤバいやつか?「ミーア様、落ち着いてください!タクトさんの言っていることは本当ですよ」
「えっ?そうだったの?」
「あぁ、そうだぞ。それに、もし売っている物が欲しいなら、商人ギルドに頼めば買ってきてもらえるはずだ」「……そういえば、そうね。何で今まで気づかなかったのかしら?」
「まぁ、とりあえず落ち着けよ。別に焦る必要も無いだろう?」
「そ、そうね……。うん、そうだわね。ありがとう、タクト君」
「いえ、気にしないで下さい」
それからしばらく進むと森の入り口が見えてきた。
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