魔導士カイラは許されない〜インキュバスの呪いで貞操帯をかけられた少年〜

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初めての遠征 その2

良い夜〜ダーティとディックの場合3〜

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 場面は再びホテルの一室に戻る。

「ラブ」

 ゆったりとソファに腰掛け、疲れた様子でダーティは天井を仰ぎながらペットの名を呼ぶ。

「ん」

 先程まで執拗に虐められた部分が服と擦れると痛いという理由で、再び裸になったディックがダーティの前でお座りしながら主人を見上げた。

「すまなかった。突然飛び出してしまって」

「構わねえさ」

 少しの沈黙の後、ダーティが再び口を開いた。

「どうしても我慢できないんだ。穢れを知らない……いたいけな田舎娘が、あんな下衆に摘み取られるなど……まぁ、私も下衆の1人なんだがな。アッハハハ……」

 嘲笑が止むまでディックは静かに待ち続ける。

「……なぁ、ラブ。いつどこの時代も、若い芽というのは老人によって摘み取られるものだな」

「人間界の事なんざ夢魔にゃ分からねえさ。だが……アンタが言うんなら、きっとそうなんだろう」

 ダーティは微笑み黒ネコの頭を撫でる。

「さて、そろそろ飼いネコにエサをやらなくてはな?」

「もう気力ねえだろ」

 すっかり萎えた主人の槍を服越しに見つめながらディックは呟いた。

「まぁ……しかし、いくら疲れているからといって、エサをやらぬ理由にはならないだろう?」

 ダーティは立ち上がり、ディックと同様の獣の姿となる。

「来い、ラブ。お前の好きな体勢で最悪な気分にさせてやろう」

   ***

 月明かりすら届かぬ部屋で、ディックは壁に向かってひざまずくような体勢をとっている。

 ダーティが奴の背中に覆い被さると、

「良い声で鳴けよ?」

 と耳元で囁き、ディックが待ち望んでいたモノをゆっくりと下の口へ運んだのだ。

「ん゛っ……」

 遂に待ち望んでいた甘い感覚に、ディックは静かに鳴いた。

 そして普段からは考えられぬダーティの優しい腰遣いに翻弄される。

「あぁ……ダーティ……っ」

 甘く甘くとろけ、ディックは愛しそうに主人の名を呼ぶ。

 常に鋭い眼光を辺りに向けているディックの瞳の輪郭がおぼろげになってゆく。

「良い子だ、ラブ」

「ダーティ……やっぱ、どんなヤツのよりもオモチャよりも。アンタのが1番気持ち良い」

「奇遇だな? 私もオマエのが1番好きだ。程よく温かく、良い具合に締め付けてくる。それに……夢魔だからか。潤滑剤無しでも全く痛くない」

「はぁっ♡ ダーティ……♡」

「それに____」

 ダーティは1度だけ深く深く突き上げた!

「んお゛っ♡♡♡」

「オモチャのように扱っても痛がるどころか……むしろ、もっともっとと強く締め付けてくる」

「はぁ……あぁあっ♡ クソっ、アンタに負担かけたくねえのに……もっとアンタのが欲しくなる」

 ディックが握り締めた拳に、ダーティはそっと己の手を重ねた。

「良いぞラブ。そもそもペットというのは面倒であり、それ以上に可愛いものだ。……もっと甘く乱れてみせろ」

「お゛っ♡ んゔぅ……♡♡」

 ダーティの命に応じるように、ディックはようやく雌の快楽を味わったのだ。

 初めの絶頂を皮切りに、ディックはただひたすらイきまくるだけの機械と化す。

 自分よりも遥かに弱い雄に圧倒され、敗北という甘美な汁を舐めながら……

「ラブ」

「あ゛っ♡♡ ……あ?」

「出すぞ」

「……あぁ♡  良いぞ……1番奥に……ッッ♡♡」

 ダーティが最奥に精を出したのと同時に、ディックも熱と精気を感じ、表情をだらしなく歪めながら雌の感覚を覚えたのだった。

 男達の生々しい息遣いで閉ざされた部屋に、ディックの凄みのある声が響く。

「ダーティ」

「ん?」

「精気……旨かった」

「それは良かった」

 ダーティは誰もが見惚れるような微笑みを浮かべながら、萎えた肉をペットの後孔からそっと抜いた。
 
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