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第24章 新・自分の家族

子供達inリンドブルム孤児院

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 「でしたら、まずは孤児院の子供達に2人を会わせてみたらどうでしょうか?」


 「…………え?」


 俺を優しく抱き寄せたアミィール様はそう言って笑みを浮かべた。何を意図しているのか分からなくて首を傾げる。アミィール様は俺の頭を撫でて続けた。


 「孤児院はセオ様の大切な場所で、子供達ができた時も祝ってくださった子供達に最初にみせてあげるべきだと思うのです。子供達も同じ子供相手なら緊張も少ないでしょうし……………


 子供達みんな幸せになるのではないですか?」


 「____ッ」



 その通りだと思った。
 さすが俺の愛する完璧な御方、俺が考えつかないようなことを簡単に思いつく。俺の自慢の嫁である。俺が婿だけど。


 そんなことを思いながらセオドアは控えめな笑みを浮かべた。


 「アミィ、私、孤児院に子供達を連れていきたい。

 いい、かい?」



 「勿論ですわ。_____この子達の親はわたくしだけではありません。

 セオ様もです」


 「…………アミィ」



 セオドアはそれを聞いてじんわりと温かい胸の熱を感じながらアミィールを後ろから抱きしめた。………やっぱり、この人はかっこいい。


 「セオ様、おかえりのキスをもう一度」

 「ああ、__おかえり、アミィ」


 「んっ」


 セオドアはアミィールを後ろから抱きしめた状態で唇を交わす。それを見ていた子供達はふよふよと浮いて、アドラオテルは母親の頬に、セラフィールは父親の頬にキスをした。



 セオドア一家は今日も仲良しです。




 *  *  *




 リンドブルム孤児院。
 そこは、総勢500人の様々な問題を抱えた孤児達が生活し学ぶ場所。


 セオドアは2人の自分の子供達を抱いて中庭_アルティアが様々な遊戯を作っているのを横目に_にっこりと笑う。

 周りには目を輝かせた孤児達。



 「みんな、紹介するね。
 この子達が…………私の息子のアドと、娘のセラだよ」



 「「「「きゃー!」」」」


 黄色い歓声があがる。それを聞いたセラフィールはびく、と身体を揺らし、アドラオテルはドヤ顔をした。


 「可愛い~!」


 「赤ちゃん!赤ちゃん!」

 「目の色ちがーう!」


 「きれー!」


 「あそんでいい?あそんでいい?」



 子供達がこうしてセオドアに関わっていくのは、紛れもなくセオドアの人柄があってこそだ。それをあまり自覚していないセオドアはいいよ、と優しく笑って、しゃがんで双子達を前に出した。


 まず動きだしたのは好奇心旺盛のアドラオテルだった。


 「がおーっ!」


 「わあっ、からだがういてるよー!」


 「おいかけっこ、するー!」



 子供達はアドラオテルに追いかけられている。アドラオテルも追いかけるのが楽しいらしく嬉嬉として子供達を追いかけている。


 しかし、セラフィールは未だにびくびくとしてぎゅう、と目を瞑っている。


 「このこはあそんじゃだめー?」


 「ううん、そんなことはないんだけど………ちょっと待ってね。


 セラ、………怖い?」


 「……………」


 セラフィールは少し考えてから、こくん、と小さく頷いた。…………無理をさせるのはよくないかな?


 そう思ったセオドアは優しくセラフィールを抱いて、子供達を見た。


 「セラは人見知りなんだ、だから私が抱きながら君達と遊ぶよ。いいかい?」


 「「「いーよー!」」」


 「セラちゃんがいるから、おままごとしよ!」

 「セオお兄ちゃんはおじいちゃん役~セラちゃんはあかちゃん!」


 「いいね、やろう」



 こうして、セオドアとセラフィールは子供達に手を引かれ、遊んだのだった。





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