【完結】転生したらヒロインでも悪役令嬢でもなく世界征服してる龍神の後継者だったのでこの世界の常識をぶっ壊してみようと思います!

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第1章 異世界転生と出会い

龍神の成人年齢

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 「ふふふ~ん♪」



 「ご機嫌麗しいですね、アルティア様」



 「あらやだ、わかる?」



 「アルティア様はとても分かりやすいので。今日は特にわかりやすいですね」




 お風呂に入っている私にリングはいつも通り粛々と髪を洗ってくれている。とても気持ちがいい。それもあるけど………今日、11年振りに男の子と言葉を交わした。


 幼い頃に聞いた時よりも低くて、不機嫌そうな声。それが今まで構築されていた私の彼像をいい意味で裏切ってくれた。前世では、他人の声にここまで感動する余裕なんてなかっただろう。けど、安定した生活でそれなりに幸せだと、声1つ表情1つ、……滅多に関わらない人と関わるだけで刺激になるんだ。



 それってすっごく嬉しい事じゃない?
 少なくとも私は嬉しかった。



 「………そこまで、サクリファイスの"生贄"が好きなのですか?」



 「え?」



 リングの言葉に、考えるのをやめて彼女を見た。リングはいつもと変わらない、淡々とした声で言う。



 「………失礼いたしました。思考が言葉になっていたので出過ぎた真似を致しました」



 「それは別にいいんだけど……あ、やっぱり許さない」



 「はい?」



 このチャンス、逃せない。



 「……リングは彼の事、知ってるんでしょう?彼は何者なの?

 教えてくれなきゃ許さない」





 そう言うと、初めて鉄仮面リングの顔が動いた。眉がピクピクしてる。整った、いつも平静な彼女だから私同様とっても分かりやすい、と思わず笑みが零れる。



 「サクリファイスの生贄ってなに?私、もう16よ?知らない方がおかしいと思わない?」


 「……それは……まだ、アルティア様には早いかと」


 「なんでよ。何度も言うけどもう16歳なのよ?」


 「"まだ"16歳です。アルティア様は龍神なのですからまだまだ赤子同然です」


 「じゃあ、リングの言う大人って何歳よ」



 「少なくとも、2000歳ですね」



 「に、2000歳!?!?」



 ザパァ、と湯船のお湯が揺れる。立ち上がってしまったのだ。いやだって、2000歳って………



 「そんなの人間じゃないじゃない!」



 「ですから、貴方は龍神様なのです。頭を流しますんで、座ってください」




 「………むむむ」


 納得できないまま、仕方なく座る。リングはさっさと私の頭にお湯をかけた。2000歳……2000歳!?私そんなに生きるわけ!?それだけじゃない、2000歳でやっと大人と認められるのなら私はいつ死ぬの?



 いや、確かにガーランドは5000歳って聞いてるよ。けど、どこか私とは違うと思っていた。私の前世はただの人間。私が龍神なんだという実感なんてなかった。今もない。




 人生謳歌してやろう、なんて急いでこのアトランティスから出ていこうとしてたけど、それは今じゃなくても沢山時間はあるんだ。





 なら、急ぐことは無い。
 ガーランドはムカつくけど、嫌いじゃない。
 カイテルはウザイけど、嫌いじゃない。
 リングは素っ気ないけど、嫌いじゃない。



 ………もう少しだけ、一緒にいてもいいかな、なんて。



 「アルティア様、逆上せる前に上がりましょう」



 「うん」




 私はリングに言われてお風呂から上がった。







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