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第5.5章 次期龍神と生贄皇子の再契約
結果、一段と賑やかになりました
しおりを挟む「んっ………………」
聖の精霊・カーバンクルが私の手の甲にキスをすると白い魔力が身体に染み込んできた。苦手な属性だからか、痛い。
腹の疼きも妙だった。チクチクと針を刺されたみたいな、地味に痛いもの。
つまり何が言いたいのかと言うと痛い、だ。お腹には白い縦線が加わっている。キラキラしてて綺麗。…………まあ、どの色も綺麗なんだけど。
「___私の名は、アルティア=ワールド=ドラゴン。聖の精霊・カーバンクル=ユートピア=セイントの屈服を認める。
神聖なユートピアの幸福をもたらそう」
私は口上を口にする。カーバンクルは怪訝そうな顔をしている。…………まあ、気持ちはわからないでもない。闇属性の龍神が神聖だの幸福だの、似合わないよなあ。
多分この場にラフェエルが居たら雷コースだ、いなくて良かったと心の底から思う。
「わ~、こうやって屈服印ってつくんですね~!すっごい綺麗!なんか、アレに似てますよね。
7つのボールを集めて願いを叶える漫画!同じ龍神だし!」
「私は神龍じゃなくて龍神だし、願いを聞く側じゃない。とりあえず世界の大人気作者に謝りなさい」
「やっぱり!あの漫画知ってるんですね!ぜひ語りましょう!今夜は寝かせません!!!」
そう言ってガッツポーズを作る聖女を見て、また大きな溜息をついた。
聖女 がパーティに加わった! ▽
次期龍神 は聖の精霊 から屈服印を貰った! ▽
* * *
「………………………………………で、フランまで連れて帰ってきた、というわけか」
「………………ぁぃ……………」
馬車の中、私はいつものように_こんな日常絶対おかしいけど_全身黒焦げになりながら、通路に正座させられていた。勿論目の前には絶賛不機嫌・ラフェエルさん。
私の予想通り、フランを仲間に入れると言ったらこの有様だ。 強いて予想外だったのは罰の数。 30回も落とされるとは流石に思わなかった。 実は龍神は私ではなくてこの男なのでは?なんて錯覚するほど鬼畜だった。
そんな鬼畜龍神・ラフェエルは足を組んで悠然と座りながら溜息をついた。
「…………………………まあ、聖の精霊の屈服印を手に入れた事に免じて許してやろう」
「許すなら最初から罰を与えないでください…………」
「なんかいったか?」
「いえ何も」
「きゃーーーー!」
そんなやり取りをしてたら、黄色い声が聞こえた。悲鳴のような声に急いで外を見ると___リーブにくっつきながら馬に乗って目を輝かせるフランの姿が。
「馬ってこんなに早いのね!すっごーーーい!」
「フラン様、暴れないでください」
「もっと!早くーーーー!」
キャーキャー言ってるフランの格好は白い巫女のような格好だ。顔も隠していない。だから、街ゆく人は全員座って手を合わせている。とっても目立っています。
フランはクリスティドやエリアスのわうにこっそり隠れて同行してるわけじゃない。話によると、父親である天皇に"行かせてくれないともう祈らない!"と盛大な駄々をこねたらしい。
で、折衷案として『3日に一回セイレーン皇国で祈りを捧げる』事を条件に旅の同行を許されたのだ。
……………無茶苦茶である。
聖女である前に16歳で駄々を捏ねるフランもフランだが、折れる天皇も天皇だ。
血が繋がってないとはいえ似たもの同士というわけか。
そんなことを思っていると、ラフェエルがぽつりと言葉を漏らした。
「ああいう所はアルにそっくりだな」
「はあ!?あんなのと一緒にしないでよ!」
「いや、そっくりだな、どうみても」
「レイヴまで!私はあんなにうるさくないし我儘じゃない!」
「ラフェエル、本人はこう言っているがどう思う?」
「自分の事を分析できない愚図だと思う」
「んだと~!……………っぎゃぁぁ!!」
掴みかかったら雷が落ちました。
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