噂の悪役令嬢に転生してしまった話(仮

哀川 羽純

文字の大きさ
8 / 13

【第8章】戻れるなら、元の世界に戻りたいです

しおりを挟む
【第8章】

そういえば、人口の何割が魔法を使えるのだろう。
それにより、さっきの割合も変わるよね。
さっきの割合は、使える人達の数みたい。

じゃあ、どのくらいの割合で魔力保持者がいるの?

「ねぇ、ジョー? 魔力保持者の割合ってどのくらいなの? ほら、以前の私は使えなかったのでしょう?」 

ジョーに聞いてみた。

「そうですね……取り敢えず、アンドレア家に仕えている者は基本的に僅かでも魔力があります。採用基準にもなっていましたので」

そんな事にまで影響するのね。魔力って。大変。
じゃあ、以前のシャルルは大変ね。

魔力がないからバカにしれたり、失望されたりして、ひねくれたのか。
ちょっと同情かも。

「そう」

「シャルル、世界的に見ても魔力を使える人間は少ないんだよ」

ディーン兄さんが囁く。

「そうなの?」

「うん。アンドレア家は家系的に男子には必ず魔力があった。女子は稀にない事もあったが……その場合も純血としか婚姻が認められていないからね」

なんか、某魔法学校物語にそっくりだな。

「つまり、私が異端だったという事ですね?」

「あぁ、お前はあまりに魔力がないから母上の不倫相手の子供だとか、母上が別の誰かに無理矢理、孕まされた事を黙っていたとか不穏な噂しかなかった」

サム兄さんが言った。
尚更、捻くれる理由がわかるわ……
お気の毒に。

「そうなんですね……」

お前、本当に何も憶えていないんだな。
サム兄さんが吐く様に言う。

「それで、どうして疑念が晴れたのです?」

「魔法だ。血縁関係を調べる魔法があって、それで分かった。例の聖女サマのところへも行ったがな。それらでお前は正真正銘、アンドレア家の長女だと分かったんだ」

なんか、名家? も大変だね。
公爵ともなれば、そんなもんなのか?

なんか、皇妃になるとかならないとか言ってたよね。
魔力がないと皇后になれないとか??

じゃあ、アンドレア家は代々魔法が使える家系なら何故?

なれなかった、だけ。か。
私は、魔力がないから、皇后には絶対なれない。
でも、チャンスが巡ってきたって事?
 
まぁ、顔も見た事のない皇帝との婚姻が決まってるとか地獄でしかないんだけどっ!

取り敢えず、フツーの暮らしがしたいです。
戻れるなら、元の世界に戻りたいです。

「まぁ、良い。今は会議中だ。取り敢えず帰らなさい。シャルル嬢、また今度お話を聞かせてくれるかね?」

魔法協会の会長さんが朗らかな笑顔で言った。

「はい、喜んで」

「儂はできない事の方が少ないが……できない事もある。できる範囲でシャルル嬢の望みを、3つ叶えてやろう。何を望む?」

うーーん、元の世界に帰りたいのと、なぜこの世界に来たのか知りたいのと、時折記憶が混在する理由を知りたい。
と、言えるわけもないので、ひとまず、

「あの、私、聖女様にお会いしたいです」

そして、全ての謎を説いてもらいたい。

「ほう、そんな事で良いのかね? まぁ、彼女に会うには半年以上待たないといかんからね」

そんなにかかるの!?
それは悲劇。

「今回は特例。望みを叶えると言ったからね。よし、今から会える様に整えよう」

マ!? それはありがたい! 

「ありがとうございます。宜しくお願い致します」.

そう言って、優雅にお辞儀をする。

さぁ、ようやく聖女様にお会いできるぞ!
これで、色々な謎が解けるはず。

何を聞くのかまとめないと。

「その前にシャルル嬢、良かったら我々に食事を用意してくれないか?」

例の、読み取って、出現させるやつね。
まぁ、簡単だから良いけど、読まれるのを嫌がる人が多そう。

でも、嫌われシャルルとしては、全力で媚を売って、プラスのイメージを植え付けないと!

家系的に強制皇后だか后妃にさせられるなら、味方が多い方が良い筈。

もしかしたら、私も好きな別の誰かに特別気に入ってもらえて、皇帝以外と婚姻がはたせるかもしれない!

取り敢えず、今は味方を増やそう。

「はい! よろこんで。皆様、申し訳ないのですが皆様にお好きな物を提供したいので少し覗かせて下さいね」

申し訳なさそうに、でも、笑顔で、可愛らしく、あざとく、そうでもしないと、嫌われシャルルから脱却できない!

「あ、ああ? よろしく?」

よしよし、みんな、調子狂ってる感じがするよ。
このまま、良い感じに、なって、噂の悪役令嬢から、噂の転生令嬢に変身だっ!

まずは手始めに、理事長さん。 
お辞儀をして、にっこり笑って



白煙と共に、彼の大好物が現れる。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫から『お前を愛することはない』と言われたので、お返しついでに彼のお友達をお招きした結果。

古森真朝
ファンタジー
 「クラリッサ・ベル・グレイヴィア伯爵令嬢、あらかじめ言っておく。  俺がお前を愛することは、この先決してない。期待など一切するな!」  新婚初日、花嫁に真っ向から言い放った新郎アドルフ。それに対して、クラリッサが返したのは―― ※ぬるいですがホラー要素があります。苦手な方はご注意ください。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!

クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。 ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。 しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。 ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。 そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。 国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。 樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。

悪役令息の継母に転生したからには、息子を悪役になんてさせません!

水都(みなと)
ファンタジー
伯爵夫人であるロゼッタ・シルヴァリーは夫の死後、ここが前世で読んでいたラノベの世界だと気づく。 ロゼッタはラノベで悪役令息だったリゼルの継母だ。金と地位が目当てで結婚したロゼッタは、夫の連れ子であるリゼルに無関心だった。 しかし、前世ではリゼルは推しキャラ。リゼルが断罪されると思い出したロゼッタは、リゼルが悪役令息にならないよう母として奮闘していく。 ★ファンタジー小説大賞エントリー中です。 ※完結しました!

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

処理中です...