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【第8章】戻れるなら、元の世界に戻りたいです
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【第8章】
そういえば、人口の何割が魔法を使えるのだろう。
それにより、さっきの割合も変わるよね。
さっきの割合は、使える人達の数みたい。
じゃあ、どのくらいの割合で魔力保持者がいるの?
「ねぇ、ジョー? 魔力保持者の割合ってどのくらいなの? ほら、以前の私は使えなかったのでしょう?」
ジョーに聞いてみた。
「そうですね……取り敢えず、アンドレア家に仕えている者は基本的に僅かでも魔力があります。採用基準にもなっていましたので」
そんな事にまで影響するのね。魔力って。大変。
じゃあ、以前のシャルルは大変ね。
魔力がないからバカにしれたり、失望されたりして、ひねくれたのか。
ちょっと同情かも。
「そう」
「シャルル、世界的に見ても魔力を使える人間は少ないんだよ」
ディーン兄さんが囁く。
「そうなの?」
「うん。アンドレア家は家系的に男子には必ず魔力があった。女子は稀にない事もあったが……その場合も純血としか婚姻が認められていないからね」
なんか、某魔法学校物語にそっくりだな。
「つまり、私が異端だったという事ですね?」
「あぁ、お前はあまりに魔力がないから母上の不倫相手の子供だとか、母上が別の誰かに無理矢理、孕まされた事を黙っていたとか不穏な噂しかなかった」
サム兄さんが言った。
尚更、捻くれる理由がわかるわ……
お気の毒に。
「そうなんですね……」
お前、本当に何も憶えていないんだな。
サム兄さんが吐く様に言う。
「それで、どうして疑念が晴れたのです?」
「魔法だ。血縁関係を調べる魔法があって、それで分かった。例の聖女サマのところへも行ったがな。それらでお前は正真正銘、アンドレア家の長女だと分かったんだ」
なんか、名家? も大変だね。
公爵ともなれば、そんなもんなのか?
なんか、皇妃になるとかならないとか言ってたよね。
魔力がないと皇后になれないとか??
じゃあ、アンドレア家は代々魔法が使える家系なら何故?
なれなかった、だけ。か。
私は、魔力がないから、皇后には絶対なれない。
でも、チャンスが巡ってきたって事?
まぁ、顔も見た事のない皇帝との婚姻が決まってるとか地獄でしかないんだけどっ!
取り敢えず、フツーの暮らしがしたいです。
戻れるなら、元の世界に戻りたいです。
「まぁ、良い。今は会議中だ。取り敢えず帰らなさい。シャルル嬢、また今度お話を聞かせてくれるかね?」
魔法協会の会長さんが朗らかな笑顔で言った。
「はい、喜んで」
「儂はできない事の方が少ないが……できない事もある。できる範囲でシャルル嬢の望みを、3つ叶えてやろう。何を望む?」
うーーん、元の世界に帰りたいのと、なぜこの世界に来たのか知りたいのと、時折記憶が混在する理由を知りたい。
と、言えるわけもないので、ひとまず、
「あの、私、聖女様にお会いしたいです」
そして、全ての謎を説いてもらいたい。
「ほう、そんな事で良いのかね? まぁ、彼女に会うには半年以上待たないといかんからね」
そんなにかかるの!?
それは悲劇。
「今回は特例。望みを叶えると言ったからね。よし、今から会える様に整えよう」
マ!? それはありがたい!
「ありがとうございます。宜しくお願い致します」.
そう言って、優雅にお辞儀をする。
さぁ、ようやく聖女様にお会いできるぞ!
これで、色々な謎が解けるはず。
何を聞くのかまとめないと。
「その前にシャルル嬢、良かったら我々に食事を用意してくれないか?」
例の、読み取って、出現させるやつね。
まぁ、簡単だから良いけど、読まれるのを嫌がる人が多そう。
でも、嫌われシャルルとしては、全力で媚を売って、プラスのイメージを植え付けないと!
家系的に強制皇后だか后妃にさせられるなら、味方が多い方が良い筈。
もしかしたら、私も好きな別の誰かに特別気に入ってもらえて、皇帝以外と婚姻がはたせるかもしれない!
取り敢えず、今は味方を増やそう。
「はい! よろこんで。皆様、申し訳ないのですが皆様にお好きな物を提供したいので少し覗かせて下さいね」
申し訳なさそうに、でも、笑顔で、可愛らしく、あざとく、そうでもしないと、嫌われシャルルから脱却できない!
「あ、ああ? よろしく?」
よしよし、みんな、調子狂ってる感じがするよ。
このまま、良い感じに、なって、噂の悪役令嬢から、噂の転生令嬢に変身だっ!
まずは手始めに、理事長さん。
お辞儀をして、にっこり笑って
「ホン・ジュマモノウ」
白煙と共に、彼の大好物が現れる。
そういえば、人口の何割が魔法を使えるのだろう。
それにより、さっきの割合も変わるよね。
さっきの割合は、使える人達の数みたい。
じゃあ、どのくらいの割合で魔力保持者がいるの?
「ねぇ、ジョー? 魔力保持者の割合ってどのくらいなの? ほら、以前の私は使えなかったのでしょう?」
ジョーに聞いてみた。
「そうですね……取り敢えず、アンドレア家に仕えている者は基本的に僅かでも魔力があります。採用基準にもなっていましたので」
そんな事にまで影響するのね。魔力って。大変。
じゃあ、以前のシャルルは大変ね。
魔力がないからバカにしれたり、失望されたりして、ひねくれたのか。
ちょっと同情かも。
「そう」
「シャルル、世界的に見ても魔力を使える人間は少ないんだよ」
ディーン兄さんが囁く。
「そうなの?」
「うん。アンドレア家は家系的に男子には必ず魔力があった。女子は稀にない事もあったが……その場合も純血としか婚姻が認められていないからね」
なんか、某魔法学校物語にそっくりだな。
「つまり、私が異端だったという事ですね?」
「あぁ、お前はあまりに魔力がないから母上の不倫相手の子供だとか、母上が別の誰かに無理矢理、孕まされた事を黙っていたとか不穏な噂しかなかった」
サム兄さんが言った。
尚更、捻くれる理由がわかるわ……
お気の毒に。
「そうなんですね……」
お前、本当に何も憶えていないんだな。
サム兄さんが吐く様に言う。
「それで、どうして疑念が晴れたのです?」
「魔法だ。血縁関係を調べる魔法があって、それで分かった。例の聖女サマのところへも行ったがな。それらでお前は正真正銘、アンドレア家の長女だと分かったんだ」
なんか、名家? も大変だね。
公爵ともなれば、そんなもんなのか?
なんか、皇妃になるとかならないとか言ってたよね。
魔力がないと皇后になれないとか??
じゃあ、アンドレア家は代々魔法が使える家系なら何故?
なれなかった、だけ。か。
私は、魔力がないから、皇后には絶対なれない。
でも、チャンスが巡ってきたって事?
まぁ、顔も見た事のない皇帝との婚姻が決まってるとか地獄でしかないんだけどっ!
取り敢えず、フツーの暮らしがしたいです。
戻れるなら、元の世界に戻りたいです。
「まぁ、良い。今は会議中だ。取り敢えず帰らなさい。シャルル嬢、また今度お話を聞かせてくれるかね?」
魔法協会の会長さんが朗らかな笑顔で言った。
「はい、喜んで」
「儂はできない事の方が少ないが……できない事もある。できる範囲でシャルル嬢の望みを、3つ叶えてやろう。何を望む?」
うーーん、元の世界に帰りたいのと、なぜこの世界に来たのか知りたいのと、時折記憶が混在する理由を知りたい。
と、言えるわけもないので、ひとまず、
「あの、私、聖女様にお会いしたいです」
そして、全ての謎を説いてもらいたい。
「ほう、そんな事で良いのかね? まぁ、彼女に会うには半年以上待たないといかんからね」
そんなにかかるの!?
それは悲劇。
「今回は特例。望みを叶えると言ったからね。よし、今から会える様に整えよう」
マ!? それはありがたい!
「ありがとうございます。宜しくお願い致します」.
そう言って、優雅にお辞儀をする。
さぁ、ようやく聖女様にお会いできるぞ!
これで、色々な謎が解けるはず。
何を聞くのかまとめないと。
「その前にシャルル嬢、良かったら我々に食事を用意してくれないか?」
例の、読み取って、出現させるやつね。
まぁ、簡単だから良いけど、読まれるのを嫌がる人が多そう。
でも、嫌われシャルルとしては、全力で媚を売って、プラスのイメージを植え付けないと!
家系的に強制皇后だか后妃にさせられるなら、味方が多い方が良い筈。
もしかしたら、私も好きな別の誰かに特別気に入ってもらえて、皇帝以外と婚姻がはたせるかもしれない!
取り敢えず、今は味方を増やそう。
「はい! よろこんで。皆様、申し訳ないのですが皆様にお好きな物を提供したいので少し覗かせて下さいね」
申し訳なさそうに、でも、笑顔で、可愛らしく、あざとく、そうでもしないと、嫌われシャルルから脱却できない!
「あ、ああ? よろしく?」
よしよし、みんな、調子狂ってる感じがするよ。
このまま、良い感じに、なって、噂の悪役令嬢から、噂の転生令嬢に変身だっ!
まずは手始めに、理事長さん。
お辞儀をして、にっこり笑って
「ホン・ジュマモノウ」
白煙と共に、彼の大好物が現れる。
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