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【12章】うわあああ、爆発した!
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【12章】
「そうね、貴女がこちらの世界に来たのは、向こうの世界で死んだから」
なんで、そんな、急に……
「事故?」
1番可能性が高そう。
事故死して転生する話も多かったし。
「事故……とも言えるわ。貴女の幼馴染と彼氏さんと貴女、殆ど同時に亡くなったのよ」
私と聡司と引きこもりクソゲーマーが同時に?
何故? しかも、事故と断定できない理由は?
「なんで、その3人だったのかしら」
私と聡司とか私と引きこもりクソゲーマーだけならわかる。
でも、なんで、この3人なの??
「本当に知る覚悟がありますか?」
「ええ」
知らないと、前に進めないし、この、知ってる人が誰もいない世界でひとりきり。
少しでも情報がほしい。
「では、お教え致しましょう。貴女、自分にストーカーが付いていたのご存知?」
私……赤坂明美にストーカー?
別に、言うほど美人でも可愛いわけでも、モテていた訳でも無いんだけど。
でも、待って……心当たりがある様な。
家に帰る途中、視線を感じたり、ゴミが荒らされたり、鍵が無くなって、数日後に引きこもりクソゲーマーが拾ったよって渡してくれたり、
たまたまかなーでも、なんかやだなって思ってた。
聡司に相談するのも変な話がなって、彼氏にストーカーに遭ってますって相談するのも憚られるから、私は引きこもりクソゲーマーに相談した。
ここまで、彼の事を引きこもりクソゲーマーとしか呼んでなかったけど、勿論、彼にも名前がある。
彼は、堤 棗。
ナツって呼んでた。
ナツは引きこもりクソゲーマーだけど、本当は私の大切な幼馴染だ。
小さい頃からずっと一緒でそれこそ、幼稚園生くらいの頃はお風呂さえ一緒に入ってた。
今じゃ、そんなん無理だけどね。
ナツはいつも、私の事を1番に考えてくれてた。
ビビリで、陰キャで、女子は苦手。
前髪で表情を隠してる。
絵に描いたような、根暗男子。
でも、よくあるアニメや漫画の設定の様に素顔はなかなかのイケメン。
家でゲームする時とか前髪邪魔とか言って私の髪ゴムやヘアピンで纏めてる。
すると、綺麗なお顔が現れる。
何度か、アンタ、前髪切ってあげるよ。
そしたら、トモダチ増えるし、モテるようになるんじゃない? カノジョもできるかもよ?
って言った。
答えはいつもNO
トモダチもカノジョもいらない。
あーちゃんがいればそれで良い。
そんな事言われても、私、カレシいるよ?
知ってる。別に良い。
親友で居られるのなら。
まぁ、ナツ以上の親友なんて、できないけどサ。
困るよ? 将来。
別に良い。
ゲームさえできれば。
そんな会話を何度かした。
アイツ、私がいなくて大丈夫かしら。
聡司はある意味心配ないけど、ナツは心配。
自意識過剰じゃないと思うけど。
「その、ストーカーに貴女は殺された。後の2人は……巻き込まれの様なものです」
「ちょっと、詳しく教えてちょうだい」
「では、貴女の意識をお借りします」
そう言って聖女さまは右手を上げて、私の頭を目がける感じで光を出した。
長いテーブルを挟んでいるから、実先に彼女の手が私に触れる事は無いんだけど、彼女に撫でられてイルカの様な、なんだか、暖かくて気持ちが良い。
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
目の前は見覚えのある扉。
305って書いてある。ナツの部屋だ。
私は隣の304。
勝手に身体が動く。
聖女さまの魔法? の力?
『はい』
「私だけど、今いい?」
口も勝手に動く。
なんか、これ、知ってる。既視感っての?
なんか、わかる。
でも、死んだ瞬間だけはわからない。
その瞬間になったら分かるの———?
『開いてるから入ってきて良いよ』
「りょうかい」
ガチャリ。
扉を開けるとそこは懐かしい、ナツの部屋だった。
「(ナツ、逃げて)」
!?!
あの時、言わなかった言葉以外は言えないの?
つまりこれは、私の記憶?
記憶を自分目線で辿っているって事かしら?
「どしたの?」
ナツは、ゲーミングチェアに腰掛けている。
インカムを頭から外して、机の上に置いた。
PCの画面には 〈You winn!!!〉の文字。
「ちょっと、相談? それ、新しいやつ?」
ナツの隣に行き、画面を覗き込む。
なんとなく、話し難いから、私はなんとなく、はぐらかして、少しでも話すのを遅くしようとしているらしい。
それも、何となくだけど、覚えてる。
細かい記憶を思い出しても、何故か、死の直前の事を覚えていない。転生と関係あるのかしら??
「そうか。おう、新しいやつだよ。やってみる、あーちゃん」
「何系?」
「FPS」
「私めっちゃ弱いやつじゃん」
「大丈夫だよ、僕の装備チートだから」
「初心者の私がそれ借りたらさらにチートじゃん」
「初心者だからハンデだよ。大丈夫」
「やってみるかぁ」
そう言って私はナツに勧められたもう1脚のゲーミングチェアに座る。
何故か、私にって、ナツのご両親が用意してくれた。
きっと、面倒見てやってね、たまに遊んでやってねって事だったんだと思う。
おじさん、おばさん、ごめんね。
ナツの死因は私です。
ごめんなさい。
「あさるとらいふる? なにそれ」
「実用的な全自動射撃能力を持つ自動小銃」
「何だって?」
「いいから! 撃って!」
「うわ、なんか飛んできた。なにこれ変な形!」
「それはグレネード! 早く逃げて!」
「ぐれ??? なにそれ? うわあああ、爆発した!」
やはり、私はゲームが得意でなかった様だ。
身体は勝手に動くけど、違和感はない。
「うわああ、死んだ」
私の目の前には〈You Lose〉
ナツの画面を覗くとまだ生きてる。
「やぱ、ナツは強いね~」
「まぁ、僕の唯一の特技だからね」
自慢するというよりは、本当にこれしかないって感じの言い方だ。
「プロとかなんの?」
ゲームの知識に乏しい私はついこの前、ゲームでお金を稼ぐ人がいる事を知ったので興味本位で聞いてみた。
「うーん、一応、声はかけてもらってる」
画面を見つめながら、ナツは静かに答える。
「すごいじゃん!」
バシバシとナツの肩を叩く。
「ちょっと、あーちゃん! 死ぬ! 死ぬから! やめて!」
「あ、ごめん!」
そうじゃん。ナツのアバターはまだ生きてるんじゃん。
「悪いね」
「うん……ただの周回だから良いけど、試合とかはホント、気を付けて」
「オウヨ」
少し、バツが悪い。
「プロやんの?」
「いやほら、僕あれじゃん。コミュ障だし、PD気質あるからさ、無理かなって」
「最近、好調じゃん。発作も起きてないみたいだし。やってみたら? 私、応援する。おじさんとおばさんもきっと、喜ぶよ。ナツがやりたい事みつけて、挑戦するって聞いたら」
「父ちゃん、母ちゃん喜ぶかぁ、やってみようかなあ」
「良いじゃん! 私、ファン1号になってあげるよ」
「ほんと? それは嬉しい! ありがとう。あーちゃん」
あぁ、泣きそう。
すごく、泣きそう。もう、泣いてる。中の私はギャン泣きです。
ナツが愛らしくて、暖かくて、あんなに、おじさんとおばさんの事大好きだったのに、私が原因で、彼は、死んだ。
なんで、ナツまで、死ななくてはならなかったの?
この先を見るのが、知るのが、怖い。
「んで? あーちゃんは? 何があったの?」
言いながら、ナツは冷蔵庫からジンジャエールを出して、手渡してくれた。
自分は、オレンジジュースを手に取る。
ナツは炭酸が苦手だ。
でも、私の為に、私の好きなジンジャエールを常備していてくれてる。
「ウィルキンソンじゃん。ナツ、わかってんね」
「あーちゃん、この前それが良いって言ってたから」
「炭酸強めで良いんだよね。ひとくち飲む?」
プシュッと蓋をひねり、開ける。
シュワワワっと炭酸が弾ける音がする。
この音さえ好きだし、既に、懐かしい。
「いいや、炭酸苦手だから」
「そっか……」
しばしの沈黙。
私が相談があるってきたから、始めないといけないのに、なかなか言い出せない。
ただでさえ、相談するのが苦手なのに、ましてや内容がストーカーにあってるかも! なんて、なかなか言えないよ。
そう思ったのを覚えている。
「あのね、私、ストーカー? に遭ってるかも」
あの時は、すごく長い、沈黙に感じたけど、実際はそうでもなかった様だ。
「あーちゃんが!? 大丈夫なの!?」
ナツは目を丸くして、本気で心配してくれている。
あぁ、やっぱり、大切だなぁ。
好きだなぁ、友達として。
「おじさんとおばさんには相談した? 例の彼氏さんは?」
「まだ。ナツがはじめて」
俯きがちにそういうと、ナツは頭を掻きむしった。
「僕、そういう系の相談は苦手なんだよお、勿論、あーちゃんの為だから最善は尽くすけどさ!」
困った様に、ナツは笑う。
「ごめんね」
「いや、あーちゃんは悪くないだろ? 悪いのはストーカー野郎だろ?」
そう言って、ナツは優しく、頭を撫でてくれた。
「実は……」
私は、事のあらましをナツに説明した。
「なるほど。じゃあ、少しの間、僕と一緒に出歩かない? 彼氏さんは家の方向違うから、送り迎えは厳しいもんね。話しておいて貰える?」
「うん、わかった」
「じゃあ、また、明日ね」
「うん。あ、今日はご飯食べにくる?」
私たちはよく、一緒にご飯を食べていた。
懐かしい。
だんだん、より、記憶が鮮やかになっていく。
この後、起こる事が、わかっているようで、分からない。
知りたくないけど、知らなくてはいけない。
何故、私たち3人は死ななくてはならなかったのか……
「そうね、貴女がこちらの世界に来たのは、向こうの世界で死んだから」
なんで、そんな、急に……
「事故?」
1番可能性が高そう。
事故死して転生する話も多かったし。
「事故……とも言えるわ。貴女の幼馴染と彼氏さんと貴女、殆ど同時に亡くなったのよ」
私と聡司と引きこもりクソゲーマーが同時に?
何故? しかも、事故と断定できない理由は?
「なんで、その3人だったのかしら」
私と聡司とか私と引きこもりクソゲーマーだけならわかる。
でも、なんで、この3人なの??
「本当に知る覚悟がありますか?」
「ええ」
知らないと、前に進めないし、この、知ってる人が誰もいない世界でひとりきり。
少しでも情報がほしい。
「では、お教え致しましょう。貴女、自分にストーカーが付いていたのご存知?」
私……赤坂明美にストーカー?
別に、言うほど美人でも可愛いわけでも、モテていた訳でも無いんだけど。
でも、待って……心当たりがある様な。
家に帰る途中、視線を感じたり、ゴミが荒らされたり、鍵が無くなって、数日後に引きこもりクソゲーマーが拾ったよって渡してくれたり、
たまたまかなーでも、なんかやだなって思ってた。
聡司に相談するのも変な話がなって、彼氏にストーカーに遭ってますって相談するのも憚られるから、私は引きこもりクソゲーマーに相談した。
ここまで、彼の事を引きこもりクソゲーマーとしか呼んでなかったけど、勿論、彼にも名前がある。
彼は、堤 棗。
ナツって呼んでた。
ナツは引きこもりクソゲーマーだけど、本当は私の大切な幼馴染だ。
小さい頃からずっと一緒でそれこそ、幼稚園生くらいの頃はお風呂さえ一緒に入ってた。
今じゃ、そんなん無理だけどね。
ナツはいつも、私の事を1番に考えてくれてた。
ビビリで、陰キャで、女子は苦手。
前髪で表情を隠してる。
絵に描いたような、根暗男子。
でも、よくあるアニメや漫画の設定の様に素顔はなかなかのイケメン。
家でゲームする時とか前髪邪魔とか言って私の髪ゴムやヘアピンで纏めてる。
すると、綺麗なお顔が現れる。
何度か、アンタ、前髪切ってあげるよ。
そしたら、トモダチ増えるし、モテるようになるんじゃない? カノジョもできるかもよ?
って言った。
答えはいつもNO
トモダチもカノジョもいらない。
あーちゃんがいればそれで良い。
そんな事言われても、私、カレシいるよ?
知ってる。別に良い。
親友で居られるのなら。
まぁ、ナツ以上の親友なんて、できないけどサ。
困るよ? 将来。
別に良い。
ゲームさえできれば。
そんな会話を何度かした。
アイツ、私がいなくて大丈夫かしら。
聡司はある意味心配ないけど、ナツは心配。
自意識過剰じゃないと思うけど。
「その、ストーカーに貴女は殺された。後の2人は……巻き込まれの様なものです」
「ちょっと、詳しく教えてちょうだい」
「では、貴女の意識をお借りします」
そう言って聖女さまは右手を上げて、私の頭を目がける感じで光を出した。
長いテーブルを挟んでいるから、実先に彼女の手が私に触れる事は無いんだけど、彼女に撫でられてイルカの様な、なんだか、暖かくて気持ちが良い。
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
目の前は見覚えのある扉。
305って書いてある。ナツの部屋だ。
私は隣の304。
勝手に身体が動く。
聖女さまの魔法? の力?
『はい』
「私だけど、今いい?」
口も勝手に動く。
なんか、これ、知ってる。既視感っての?
なんか、わかる。
でも、死んだ瞬間だけはわからない。
その瞬間になったら分かるの———?
『開いてるから入ってきて良いよ』
「りょうかい」
ガチャリ。
扉を開けるとそこは懐かしい、ナツの部屋だった。
「(ナツ、逃げて)」
!?!
あの時、言わなかった言葉以外は言えないの?
つまりこれは、私の記憶?
記憶を自分目線で辿っているって事かしら?
「どしたの?」
ナツは、ゲーミングチェアに腰掛けている。
インカムを頭から外して、机の上に置いた。
PCの画面には 〈You winn!!!〉の文字。
「ちょっと、相談? それ、新しいやつ?」
ナツの隣に行き、画面を覗き込む。
なんとなく、話し難いから、私はなんとなく、はぐらかして、少しでも話すのを遅くしようとしているらしい。
それも、何となくだけど、覚えてる。
細かい記憶を思い出しても、何故か、死の直前の事を覚えていない。転生と関係あるのかしら??
「そうか。おう、新しいやつだよ。やってみる、あーちゃん」
「何系?」
「FPS」
「私めっちゃ弱いやつじゃん」
「大丈夫だよ、僕の装備チートだから」
「初心者の私がそれ借りたらさらにチートじゃん」
「初心者だからハンデだよ。大丈夫」
「やってみるかぁ」
そう言って私はナツに勧められたもう1脚のゲーミングチェアに座る。
何故か、私にって、ナツのご両親が用意してくれた。
きっと、面倒見てやってね、たまに遊んでやってねって事だったんだと思う。
おじさん、おばさん、ごめんね。
ナツの死因は私です。
ごめんなさい。
「あさるとらいふる? なにそれ」
「実用的な全自動射撃能力を持つ自動小銃」
「何だって?」
「いいから! 撃って!」
「うわ、なんか飛んできた。なにこれ変な形!」
「それはグレネード! 早く逃げて!」
「ぐれ??? なにそれ? うわあああ、爆発した!」
やはり、私はゲームが得意でなかった様だ。
身体は勝手に動くけど、違和感はない。
「うわああ、死んだ」
私の目の前には〈You Lose〉
ナツの画面を覗くとまだ生きてる。
「やぱ、ナツは強いね~」
「まぁ、僕の唯一の特技だからね」
自慢するというよりは、本当にこれしかないって感じの言い方だ。
「プロとかなんの?」
ゲームの知識に乏しい私はついこの前、ゲームでお金を稼ぐ人がいる事を知ったので興味本位で聞いてみた。
「うーん、一応、声はかけてもらってる」
画面を見つめながら、ナツは静かに答える。
「すごいじゃん!」
バシバシとナツの肩を叩く。
「ちょっと、あーちゃん! 死ぬ! 死ぬから! やめて!」
「あ、ごめん!」
そうじゃん。ナツのアバターはまだ生きてるんじゃん。
「悪いね」
「うん……ただの周回だから良いけど、試合とかはホント、気を付けて」
「オウヨ」
少し、バツが悪い。
「プロやんの?」
「いやほら、僕あれじゃん。コミュ障だし、PD気質あるからさ、無理かなって」
「最近、好調じゃん。発作も起きてないみたいだし。やってみたら? 私、応援する。おじさんとおばさんもきっと、喜ぶよ。ナツがやりたい事みつけて、挑戦するって聞いたら」
「父ちゃん、母ちゃん喜ぶかぁ、やってみようかなあ」
「良いじゃん! 私、ファン1号になってあげるよ」
「ほんと? それは嬉しい! ありがとう。あーちゃん」
あぁ、泣きそう。
すごく、泣きそう。もう、泣いてる。中の私はギャン泣きです。
ナツが愛らしくて、暖かくて、あんなに、おじさんとおばさんの事大好きだったのに、私が原因で、彼は、死んだ。
なんで、ナツまで、死ななくてはならなかったの?
この先を見るのが、知るのが、怖い。
「んで? あーちゃんは? 何があったの?」
言いながら、ナツは冷蔵庫からジンジャエールを出して、手渡してくれた。
自分は、オレンジジュースを手に取る。
ナツは炭酸が苦手だ。
でも、私の為に、私の好きなジンジャエールを常備していてくれてる。
「ウィルキンソンじゃん。ナツ、わかってんね」
「あーちゃん、この前それが良いって言ってたから」
「炭酸強めで良いんだよね。ひとくち飲む?」
プシュッと蓋をひねり、開ける。
シュワワワっと炭酸が弾ける音がする。
この音さえ好きだし、既に、懐かしい。
「いいや、炭酸苦手だから」
「そっか……」
しばしの沈黙。
私が相談があるってきたから、始めないといけないのに、なかなか言い出せない。
ただでさえ、相談するのが苦手なのに、ましてや内容がストーカーにあってるかも! なんて、なかなか言えないよ。
そう思ったのを覚えている。
「あのね、私、ストーカー? に遭ってるかも」
あの時は、すごく長い、沈黙に感じたけど、実際はそうでもなかった様だ。
「あーちゃんが!? 大丈夫なの!?」
ナツは目を丸くして、本気で心配してくれている。
あぁ、やっぱり、大切だなぁ。
好きだなぁ、友達として。
「おじさんとおばさんには相談した? 例の彼氏さんは?」
「まだ。ナツがはじめて」
俯きがちにそういうと、ナツは頭を掻きむしった。
「僕、そういう系の相談は苦手なんだよお、勿論、あーちゃんの為だから最善は尽くすけどさ!」
困った様に、ナツは笑う。
「ごめんね」
「いや、あーちゃんは悪くないだろ? 悪いのはストーカー野郎だろ?」
そう言って、ナツは優しく、頭を撫でてくれた。
「実は……」
私は、事のあらましをナツに説明した。
「なるほど。じゃあ、少しの間、僕と一緒に出歩かない? 彼氏さんは家の方向違うから、送り迎えは厳しいもんね。話しておいて貰える?」
「うん、わかった」
「じゃあ、また、明日ね」
「うん。あ、今日はご飯食べにくる?」
私たちはよく、一緒にご飯を食べていた。
懐かしい。
だんだん、より、記憶が鮮やかになっていく。
この後、起こる事が、わかっているようで、分からない。
知りたくないけど、知らなくてはいけない。
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