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【13章】は? ストーカー?
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【13章】
「は? ストーカー?」
聡司は開口一番そう言って、顔を顰める。
「ちょっと、声がでかい!」
「いやだって、なんでお前に……いや、そう言う意味じゃない。ブスの癖にとかじゃなくて、なんでお前なんだって。そりゃ、お前は良い女だけどよ」
照れ臭いじゃん。バカ……
聡司はきっと、私なんていなくても、大丈夫だと思ってたけど、そうでもないみたい。
「だから……幼馴染がお迎えとか来てくれるって」
「例の? 隣の部屋の引きこもりクソゲーマー?」
自分は散々言ってたけど、他人に言われるとなんか、ムカつく。
「あんたが言うなし。隣のナツ」
聡司は少しつまらないって表情を浮かべたが、
「その、ナツクン、お外でられるの? 前まで全然出られないみたいな話してたじゃん。俺が遊びに行って、廊下で会った時、秒で逃げられたんだけど」
聡司が言うのもわかる。
彼女を別の男に、しかも、頼りなさそうな男に預けていいのかどうか。
多分、ナツを見て、あぁ、コイツは絶対、明美に手を出せないなって、思ったんだと思う。
「うん。最近はだいぶ、慣れてきたみたい。このまえ、一緒に買い出し行ったよ」
「そ」
他の男と出掛けたのが気に入らないのか、素っ気ない。
「もちろん、駅までとか、大学内とかは、一緒にいてくれると、嬉しい」
「……わかったよ。警察は? 行ったの?」
「ちょっと、調べとら、証拠があったり、犯人が特定できないと大した事はできないみたい。その、該当地域のパトロールの強化くらいらしいよ」
「でも、ほら。なんで相談しなかったの? って各所に言われんだろ? 相談しとけば、叩かれるのはサツだぜ?」
そうそう。
聡司って、結構口悪いんだけよね。
全てが、懐かしい。
聡司……
ナツ……
ごめんね。
きっと、私が相談したから、だよね。
「わかった。一応、相談してみる。聡司……来てくれる?」
「俺? ナツクンじゃなくて良いの?」
嫌味というか、ホントに気遣ってくれてる感じ。、
「うん。彼氏との方が良いかなって。アイツはただの幼馴染だし。警察で彼氏? って聞かれて、『幼馴染です。彼氏は別にいます』って言うのもなんか……ねぇ?」
「それもそうだな」
そう言って、聡司は頷く。
全て、違和感なく、落ちてくる。
私の意志とは関係ない言葉が出てくるけど、どの言葉が出てくるってのを分かってる。
「じゃあ、今から行くか」
「え? いま? まだ、講義あるよ?」
「善は急げと言うだろ。善っつーか、お前の命にも関わんだろ? ほら、行くぞ」
聡司って、結構強引。
でも、そこも。
「ありがとう」
そうして、私達は最寄りの警察署の地域課へ向かう。
対応してくれたのは優しそうな、女性警察官。
「そっか、怖かったよね。でも、もう大丈夫! 私たちに任せて。まだ、大きな捜査とかはできないけど、明美ちゃんのお家の近くのパトロール強化は約束させて? もし、何かあったらここに電話してね。なるべく、私が対応させてもらうから」
そういって、地域課直通? の電話番号をくれた。
「良かったな」
聡司が肩を叩く。
「うん……」
ここで、涙が出た。
怖かったんだって、安堵からの涙だった。
これでもう、大丈夫……
そう思い、私は、油断したんだ。
「は? ストーカー?」
聡司は開口一番そう言って、顔を顰める。
「ちょっと、声がでかい!」
「いやだって、なんでお前に……いや、そう言う意味じゃない。ブスの癖にとかじゃなくて、なんでお前なんだって。そりゃ、お前は良い女だけどよ」
照れ臭いじゃん。バカ……
聡司はきっと、私なんていなくても、大丈夫だと思ってたけど、そうでもないみたい。
「だから……幼馴染がお迎えとか来てくれるって」
「例の? 隣の部屋の引きこもりクソゲーマー?」
自分は散々言ってたけど、他人に言われるとなんか、ムカつく。
「あんたが言うなし。隣のナツ」
聡司は少しつまらないって表情を浮かべたが、
「その、ナツクン、お外でられるの? 前まで全然出られないみたいな話してたじゃん。俺が遊びに行って、廊下で会った時、秒で逃げられたんだけど」
聡司が言うのもわかる。
彼女を別の男に、しかも、頼りなさそうな男に預けていいのかどうか。
多分、ナツを見て、あぁ、コイツは絶対、明美に手を出せないなって、思ったんだと思う。
「うん。最近はだいぶ、慣れてきたみたい。このまえ、一緒に買い出し行ったよ」
「そ」
他の男と出掛けたのが気に入らないのか、素っ気ない。
「もちろん、駅までとか、大学内とかは、一緒にいてくれると、嬉しい」
「……わかったよ。警察は? 行ったの?」
「ちょっと、調べとら、証拠があったり、犯人が特定できないと大した事はできないみたい。その、該当地域のパトロールの強化くらいらしいよ」
「でも、ほら。なんで相談しなかったの? って各所に言われんだろ? 相談しとけば、叩かれるのはサツだぜ?」
そうそう。
聡司って、結構口悪いんだけよね。
全てが、懐かしい。
聡司……
ナツ……
ごめんね。
きっと、私が相談したから、だよね。
「わかった。一応、相談してみる。聡司……来てくれる?」
「俺? ナツクンじゃなくて良いの?」
嫌味というか、ホントに気遣ってくれてる感じ。、
「うん。彼氏との方が良いかなって。アイツはただの幼馴染だし。警察で彼氏? って聞かれて、『幼馴染です。彼氏は別にいます』って言うのもなんか……ねぇ?」
「それもそうだな」
そう言って、聡司は頷く。
全て、違和感なく、落ちてくる。
私の意志とは関係ない言葉が出てくるけど、どの言葉が出てくるってのを分かってる。
「じゃあ、今から行くか」
「え? いま? まだ、講義あるよ?」
「善は急げと言うだろ。善っつーか、お前の命にも関わんだろ? ほら、行くぞ」
聡司って、結構強引。
でも、そこも。
「ありがとう」
そうして、私達は最寄りの警察署の地域課へ向かう。
対応してくれたのは優しそうな、女性警察官。
「そっか、怖かったよね。でも、もう大丈夫! 私たちに任せて。まだ、大きな捜査とかはできないけど、明美ちゃんのお家の近くのパトロール強化は約束させて? もし、何かあったらここに電話してね。なるべく、私が対応させてもらうから」
そういって、地域課直通? の電話番号をくれた。
「良かったな」
聡司が肩を叩く。
「うん……」
ここで、涙が出た。
怖かったんだって、安堵からの涙だった。
これでもう、大丈夫……
そう思い、私は、油断したんだ。
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