45 / 111
第一部 エルマの町
第四十三話 新たなる力
しおりを挟む
ロイドとの戦いを終え、魔力を全て吸い取ったロードは突然の頭痛に倒れ宿舎に運ばれた後、リード、メリナ、アレスの順に看病していた。
三日後、アレスがロードの看病をしていると目を覚ました。
「お、おお! 起きたかロード! おーいお前らロードが目を覚ましたぞー!」
アレスが呼ぶとリードとメリナが部屋になだれ込んできた。
「やっと起きたのね。よかったわ~このまま寝たきりになるかもって思ってたからアナタが目覚めて嬉しいわ」
「ありがとうメリナ、でもホラ、僕は元気いっぱいだよ」
「それよりロード、その手は何だ?」
「え?」
ロードの頭の上を見ると小さな手が乗っかていて頭を優しくなでていた。
「何コレ何コレ!!」
「落ち着けロード、ただの手だろ」
「いやいや手だけが頭に乗っているのはおかしいわよ。この手ロイドの手じゃないかしら?」
「ハハハ何だよ魔力を奪ったらロイドもついてきちゃったのか~?」
「ああ~ツンツンしないで~」
アレスが人差し指でロードの腹をツンツンしていると、ロイドの手がアレスの指を掴んで折った、その時、平等の力が発動してアレスの手の指がすべて折れた。
「はぅああ!!」
変な悲鳴を上げると共にアレスは床に蹲った。
その様子を見ていた三人はアレスを心配する以上に平等の力がロードの体に身についたことに驚いた。
「これって僕にロイドの力が身についたってこと?」
「どうやらそのようだな」
「やったやった! これでもっと多くの人を助けられるよ! 僕ちょっと町の外に行って魔物倒してくる」
「おい待てロード、お前はまだ病み上がりだから外には出るな」
「じゃあ兄さん早く治してよ! 早く早く!!」
「わかったわかったそう急かすな」
ロードは地団駄を踏んでリードを急かすのは、新たに手に入れた力を早く使いたいからであり、いつも以上にやる気で満ち溢れていた。
そうして元気になったロードはリードを連れて部屋から出て行った。
部屋に残ったメリナは先ほどから一物の不安が頭に浮かんでいた。
(さっきの力、ロードの意思じゃないわよね… あの力が暴走して私たちに向けられたら……)
「いけない、いけない私ったら仲間を疑うだなんて。でも、今はあの子がどうなるのか心配だわ…」
メリナはロードを疑いたくはないが、平等の力の恐ろしさを知っているゆえに今はまだ静観して見極めることにした。
「メ、メリナ… お願いだリードを呼び戻してくれ……」
アレスの願いを聞いたメリナはリードを追って部屋から出て行った。
町から出たロードは魔物を見つけると大はしゃぎして向かって行った。
「えい!」
ロードは魔神の腕を出そうと殴る素振りをするが腕が現れる気配はない。
「あれえ? 平等の力が宿ったんだからあの腕も出せると思ってたんだけどな~、やり方が悪いのかな。えい! えい!」
しかし、何度やっても魔神の腕が出てこないので、がむしゃらに手を振り回し始めた。
「おいおい、そんなおうちゃくしてると痛い目にあうぞ」
「いいから見てて! でろ!」
すると、魔神の腕が飛び出してロードを突き飛ばした。
「ほら言わんこっちゃない」
「ふええ、、 痛いよ……」
ケガしたロードを手当てしていると、ロードは手に向かって怒った。
「もう! お前は僕のものになったんだから僕の言うこと聞いてよ!」
ロイドの手はそれを聞いてなのか親指を立てて了解の合図をした。
ロード達がもたもたしている間に、わらわらと魔物たちが集まってきた。
「よしじゃあ行くよ! えい!」
今度はちゃんと魔神の腕が出現して一体の魔物を殺すと、それと同時に周りにいた魔物たちも同様に死んだ。
「わあスゴイスゴイ!! これなら魔物のを一網打尽にできるよ!」
「そうとは限らんぞ」
「え?」
「お前たちが戦った際の平等の力の影響はダンタリオン、ベガ、アルタイル地方までしか効果は見られなかったようだ、まあそれでもクソ広い範囲だけどな。お前がすべての魔物をこの世界から一掃するにはもっとカオスの遺子と戦って力を集めないとな」
「そうだね僕もっと頑張るよ! この力を使いこなせるようにもね」
力を試したロードは再びカオスの遺子と戦っていくことを誓った。
三日後、アレスがロードの看病をしていると目を覚ました。
「お、おお! 起きたかロード! おーいお前らロードが目を覚ましたぞー!」
アレスが呼ぶとリードとメリナが部屋になだれ込んできた。
「やっと起きたのね。よかったわ~このまま寝たきりになるかもって思ってたからアナタが目覚めて嬉しいわ」
「ありがとうメリナ、でもホラ、僕は元気いっぱいだよ」
「それよりロード、その手は何だ?」
「え?」
ロードの頭の上を見ると小さな手が乗っかていて頭を優しくなでていた。
「何コレ何コレ!!」
「落ち着けロード、ただの手だろ」
「いやいや手だけが頭に乗っているのはおかしいわよ。この手ロイドの手じゃないかしら?」
「ハハハ何だよ魔力を奪ったらロイドもついてきちゃったのか~?」
「ああ~ツンツンしないで~」
アレスが人差し指でロードの腹をツンツンしていると、ロイドの手がアレスの指を掴んで折った、その時、平等の力が発動してアレスの手の指がすべて折れた。
「はぅああ!!」
変な悲鳴を上げると共にアレスは床に蹲った。
その様子を見ていた三人はアレスを心配する以上に平等の力がロードの体に身についたことに驚いた。
「これって僕にロイドの力が身についたってこと?」
「どうやらそのようだな」
「やったやった! これでもっと多くの人を助けられるよ! 僕ちょっと町の外に行って魔物倒してくる」
「おい待てロード、お前はまだ病み上がりだから外には出るな」
「じゃあ兄さん早く治してよ! 早く早く!!」
「わかったわかったそう急かすな」
ロードは地団駄を踏んでリードを急かすのは、新たに手に入れた力を早く使いたいからであり、いつも以上にやる気で満ち溢れていた。
そうして元気になったロードはリードを連れて部屋から出て行った。
部屋に残ったメリナは先ほどから一物の不安が頭に浮かんでいた。
(さっきの力、ロードの意思じゃないわよね… あの力が暴走して私たちに向けられたら……)
「いけない、いけない私ったら仲間を疑うだなんて。でも、今はあの子がどうなるのか心配だわ…」
メリナはロードを疑いたくはないが、平等の力の恐ろしさを知っているゆえに今はまだ静観して見極めることにした。
「メ、メリナ… お願いだリードを呼び戻してくれ……」
アレスの願いを聞いたメリナはリードを追って部屋から出て行った。
町から出たロードは魔物を見つけると大はしゃぎして向かって行った。
「えい!」
ロードは魔神の腕を出そうと殴る素振りをするが腕が現れる気配はない。
「あれえ? 平等の力が宿ったんだからあの腕も出せると思ってたんだけどな~、やり方が悪いのかな。えい! えい!」
しかし、何度やっても魔神の腕が出てこないので、がむしゃらに手を振り回し始めた。
「おいおい、そんなおうちゃくしてると痛い目にあうぞ」
「いいから見てて! でろ!」
すると、魔神の腕が飛び出してロードを突き飛ばした。
「ほら言わんこっちゃない」
「ふええ、、 痛いよ……」
ケガしたロードを手当てしていると、ロードは手に向かって怒った。
「もう! お前は僕のものになったんだから僕の言うこと聞いてよ!」
ロイドの手はそれを聞いてなのか親指を立てて了解の合図をした。
ロード達がもたもたしている間に、わらわらと魔物たちが集まってきた。
「よしじゃあ行くよ! えい!」
今度はちゃんと魔神の腕が出現して一体の魔物を殺すと、それと同時に周りにいた魔物たちも同様に死んだ。
「わあスゴイスゴイ!! これなら魔物のを一網打尽にできるよ!」
「そうとは限らんぞ」
「え?」
「お前たちが戦った際の平等の力の影響はダンタリオン、ベガ、アルタイル地方までしか効果は見られなかったようだ、まあそれでもクソ広い範囲だけどな。お前がすべての魔物をこの世界から一掃するにはもっとカオスの遺子と戦って力を集めないとな」
「そうだね僕もっと頑張るよ! この力を使いこなせるようにもね」
力を試したロードは再びカオスの遺子と戦っていくことを誓った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
いじめられっ子、朝起きたら異世界に転移していました。~理不尽な命令をされてしまいましたがそれによって良い出会いを得られました!?~
四季
恋愛
いじめられっ子のメグミは朝起きたら異世界に転移していました。
完 弱虫のたたかい方 (番外編更新済み!!)
水鳥楓椛
恋愛
「お姉様、コレちょーだい」
無邪気な笑顔でオネガイする天使の皮を被った義妹のラテに、大好きなお人形も、ぬいぐるみも、おもちゃも、ドレスも、アクセサリーも、何もかもを譲って来た。
ラテの後ろでモカのことを蛇のような視線で睨みつける継母カプチーノの手前、譲らないなんていう選択肢なんて存在しなかった。
だからこそ、モカは今日も微笑んだ言う。
「———えぇ、いいわよ」
たとえ彼女が持っているものが愛しの婚約者であったとしても———、
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる