きっとこれは、パステルカラーの恋愛だろう

第1章 誘拐事件編

31話 新たな出会いと帰宅

      静香と別れて家に早く帰ろうと考えて、路地裏を抜けて走っていたが途中で「おい、お前が羽島 一輝だな」といきなり声をかけられて振り返るといきなり拳が飛んできた。俺はやばいと思って腕を交差してダメージを抑えたけど、相手が複数いたため、反撃するか考えていたら鉄パイプが振り落とされた。俺は考え事をしていたせいで反応に遅れ回避できず、さすがにやばいと考えたが実際に当たることはなかった。よく見ると知らない男の人が鉄パイプを片手で止めているのではないか。その人の容姿は茶髪で長髪のチャラい感じのイケメンだが、全身の筋肉が引き締まっており日頃から鍛えていることがスーツの上からでも分かるくらいだった。そして、鉄パイプを投げ捨てて一言「少年、怪我はないか。」と聞いてくれたので、「はい。おかげさまで大丈夫です。」と答えた。おれは「全員倒すので、手伝ってください」とお願いした。男の人は頷き2人で10人近くいる不良を倒した。不良を倒した後に「ありがとうございました」とお礼を言った。男の人は「今日引っ越したばかりで迷っていたら、まさかの人助けに繋がるとは。俺は佐久間 健二だ。ところで君の名前は？」と聞かれたので、「自分は羽島 一輝です」と答えた。佐久間さんは何かに気づいたのか、慌てていたので、どうしたのかを聞いたら、こんな現場にいたら、明日仕事の面接があるのにやばいと気がついたらしく俺達はその場から急いで去ることにした。そのあとは、別れることになったが、何の仕事の面接を行くかを聞いたが教えてもらえなかったので帰ることにした。俺の後ろで「近いうちに再開するかもね」と呟いたが、それは俺には届かなかった。
  佐久間さんと別れてからは特に何もなく無事に家に着いたが、家の中からは昨日は無かったはずの明かりがついていたのでドアを開けると鍵は掛かっておらず家に入ることが出来た。リビングの方から「お帰り～」と母さんの声が聞こえた。部屋にカバンを置いてリビングに行くとビールを飲んでいる父さんと母さんが結婚式についての感想を話し合っていた。母さんに「こんな時間まで何してたの？」と聞かれ、本当のことを言えないので、「生徒会の手伝い」といったら父さんに「お前、生徒会をやるのか」と驚かれた。「内申点の為にやろうかなと考えている」と伝えたら、笑いながら納得してくれた。結婚式どうだったのか聞いたら、良かったとのことだった。新郎新婦の写真を見せてもらい、白いウエディングドレスに見とれていたら母さんに「玲奈ちゃんにはどんなドレスが似合うと思う？」と言いカタログを見せてきたので、カタログを眺めていたら、父さんもあれが似合いそう、これはどうだと一緒に考えてくれた。俺はこんな楽しい時間をずっと続けばいいのにと思い、絶対助けると決意した。俺は夕飯を食べ、風呂に入り今日は疲れたからもう寝るねと言い、自分の部屋に言った。
  自分の部屋でSINEで勇気達に手がかりを聞いたが特にこれと言った手がかりはなかったらしく、1人で考えていた。しばらく考えていた時、いきなりスマホが鳴り出し見たら、犯人からの電話だった。俺が出ると「調子はどうだい」と聞かれたので、「最悪だ。お前を絶対に捕まえ、玲奈を助ける。」と言ったら、「楽しみにしてるよ。君が見つけれなければ、君の大事なものを壊して私も死ぬ。全ては明日決まることだ。」と言われ、玲奈の声が後ろから聞こえたと思ったら電源が切れた。その後も考えてみたものの分からずに頭を抱えていた時に睡魔が襲ってきて時計を見てみると4時だった。少し体を動かそう立ち上がった瞬間にダイイングメッセージの意味を理解した。矢印が8本で「ざ」の文字を表している。犯人は俺を監視出来る立場。つまり、学校の人間。もしかして犯人は矢澤と閃いた瞬間に俺の意識はなくなり床に倒れるように眠りについた。