私の理想の異世界チート

ety

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146.演出を

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「……そ…そうなの……
それなら 私は、純白のドレスが着たいな。」

「うん♪ 僕色に染めてだっけ?

だったら 番の儀式中に、僕の逆鱗を飲んだら ドレスの色が、エメラルドグリーンの色に染まるって、演出を入れると もっと効果的じゃない?!」

「っ!!…?!
えぇ??! そんな事が出来るの?!!」

「確か 数十年前の夜会で、その様なドレスを母上に作っていたよな?ドミニク?」

「へぁ?!……
はっ‥はい。 確かに…王妃様の要望で、夜会中に色の変わるドレスを作らせて頂いた覚えがあります。」

自分に話をふられると思わなかったドミニクさんが、変な声を上げたがエドの質問に答える。

「エ…エド…?
そんな事は 記憶にあるの…?」

『だって!だって!!
義理のお姉さんの事や、自分の婚約者の事も曖昧なのにっ?!!!』

「ああ!そこが気になるんだね。
母上のドレスの事を覚えていたのは、作らせている時から 母上が騒いでいて、耳にタコが出来そうなくらいに聞かされていたし、当日の夜会は父上が病欠で、僕が母上のエスコートさせられたんだ。

そのエスコートで、褒めさせられたんだけど、僕の言葉が気に入らなくて、何度も繰り返し言い直させられてね…
それで 記憶に残っていたんだけど…

今となっては、この時の為だったんじゃないかとさえ思えるよ♪」

「そ…それは……何とも……
お疲れ様でした。」

「ふふ。うん。
じゃあ 番の儀式の途中に、ドレスの色が変わるって演出をするとして、純白からエメラルドグリーンに変わるってのでミユは良いかな?」

「えーっと……
もしも…!もしも 出来るのなら、ドレスの裾から染まり始めて、グラデーションに染まっていくようには出来ないかな?

エドの色に染まっていくみたいで
…嬉しいんだけど……」

『うわぁー!!
めちゃくちゃ 恥ずい事を言ってる気がするっ!!!』

望結は自分の言った言葉に、羞恥で顔から火が出るんじゃないかと思えるくらいに、耳まで真っ赤になった。

エドをチラリと見れば、頬を染め蕩ける様な笑顔を見せた。

その様子を見て 暫し惚けた望結は、目を瞑り いかんいかん人前だと顔を背けドミニクさんの方を向く。

目を開き その先に見たドミニクさんは……

苦虫を噛み潰した様な顔をして、奥歯がギシッシッ…と鳴るのが聞こえた…?!

『なんて顔してるのっ?!この人……!?

何がドミニクさんの気に障ったんだろう…?
エドとイチャイチャし過ぎた?
デザイナーさんを置いて、話を進め過ぎたのかな?

な‥謎だ……?!』


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