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大喝
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それはともかくも。
私の右手が押さえてくれた長い刃の根本には、当然ながらそれを握る籠手がありました。
籠手の先に黒糸威しの大袖があります。
その向こうには黒い顔が見えました。
立派な口髭と頬髭を生やしています。大きく開いた口元には、尖った白い歯が居並んでいます。
恐ろしい怒形でした。
一瞬、ぎくりとしましたが、すぐに私は安堵しましました。
怒り狂った猛将の口元の上に、怯え、潤んだ、黒目がちな眼があったからです。
怒形の面頬を被っているのは『子供』に相違ありません。
確かに立派な鎧を着た大柄な武将ですが、その中身は、おそらく私よりも年下で、ともすれば未だ初陣に至らぬ若造あろうと見て取りました。
第一、打ち込んできたその刀に、刀以上の重さを感じません。すなわち、私を……一人の人間を斬り殺すために必要な力を、まだ身につけていない、未熟な小僧に相違ないのです。
自分も子供でありましたから、そして自分も小心者でありますから、同類はすぐに判ります。
私は相手の刀をはじき返すことをしませんでした。
そうするより前に、私の頭の上と目の前から、それぞれ声がしたからです。
「三九郎殿、たとえ御身のなさることでも許しませぬぞ」
同じ言葉でした。しかし声の色はだいぶん違います。
頭の上から振ってきたのは、破鐘のような声です。
目の前からあがったのは、鈴のような声です。
しかしどちらも大きく、そして大変怒っていました。
二つの声から「三九郎殿」と呼ばれたその若武者は、忙しく首を上下に振って、二つの声の主の顔を見比べました。
降ってきた声……すなわち前田慶次郎殿のいる上方を見た時の顔は、確かに恐れてはいるようでありましたが、なんと申しましょうか……そちらから叱られるのは致し方ないという諦観じみたものが混じっておりました。
ところが、目の前の声の主、つまるところ我が妹の於菊の方を見た時と申せば、恐れ慄いた上に驚愕を塗りこんだような、見ているこちらがかえって吃驚するほど、真っ白な顔色をしておいでたのです。
このときの於菊と申しませば、頭から湯気を噴き出さんばかりの勢いで、煤で汚した頬を紅潮させておりました。
かつてないことです。
何分、この我父お気に入りの末娘は、父親が何より大事に、さながら手中の珠のように育て上げた箱入りでありました。
我が妹ながら、賢く、おとなしく、引っ込み思案で、なにより目上の者には従順な、いわば「これ以上ない良い姫」でありました。
それが激しく立腹して、耳割く大声を上げたのです。
そのさまを例えて申しますれば、さながら竈の中の熾火のようでありました。
触れたが途端に、己の意思とは無関係に手を引っ込めてしまう、熱い熱い炭火です。
件の三九郎殿――すなわち、滝川三九郎一積殿も、大慌てで、私めがけて打ち下ろしたあの大刀を引っ込めたものです。
若武者はオロオロとしながら於菊の様子をうかがいました。さすれば、於菊めは、自分よりも大柄なその鎧武者をキッとにらみつけますと、
「敵と味方の区別もつかぬ御身でありますれば、此度の戦も、たいそう危ういものでございましょう。情けのうございます。例え妾が御身の御武運を祈ったところで、御手前の御命は無いものとお思い召されませ!」
大喝といってよいでしょう。怒鳴られる当人ではないはずの私でさえも、肝が縮み上がる思いがいたしました。
「いや、これはお主が身を守りたい一心でしたことで……」
ようやく小さく反論せんとする三九郎殿でありましたが、
「問答御無用にございまする」
於菊はピシャリと言い切り、ぷいと顔を背けました。
下唇を突き出した、可愛げな顔を私の方へ向けますと、
「大兄様、大事なお勤めの途中に、女子供の相手をなさる余裕もございませぬでありましょうが、妾が喜んでおりますことを、どうかお許しくださいませ。
まこと、ここまで参りまする間に、寿命が十年は縮む思いでございました。こうして家族の顔を見ることができて、心が晴れました」
泣笑しながら申しました。
その後ろで、三九郎殿が顔を紙のように白くして、
「兄様……菊殿の兄上殿……」
聞こえるか、聞こえぬかというような小さな声で呟きつつ、上目遣いで、少々恨めしげに私の顔を見ておりました。
そこへ、
「何だ、もう婿になった気でおいでか!」
頭の上からカラカラと笑う声が振って参りました。
滝川三九郎殿が顔を上げました。白かった顔色が、見る間に赤く変わってゆきます。
「違うぞ宗兵衛、断じて違うからな! 我はただ、於菊殿の兄上、と言ったまでだ」
その言葉が終わらぬうちに、今度は、樹の枝木の葉が激しく触れる音が振って参りました。
振り向けば、私の背後の地面の上では、黒鹿毛の馬の四足の足元と、その蹄の廻りで巻き上がる砂塵がありました。
ドスンという、重い物が――つまり、肥馬一頭と武者一人が――高みから飛び降りて着地した音が聞こえたのは、その後であったような気が致します。
前田慶次郎殿はさも楽しげな顔で、
「左様でござるよ、三九郎殿。主は件の茶会の折には厩橋にご不在であったから、その顔をご承知ないのも致し方なかろう。これが滝川家中でもっぱら噂の、真田源三郎信幸殿じゃ。ご無礼の無いようになされませい」
馬上から私の背を平手で殴るように叩くのです。私は咳き込みそうになるのをこらえながら、
『何が噂か』
と心中で独り言ちりました。
良きにつけ悪しきにつけ、私のことを言ったものであれば、その噂の出処は慶次郎殿より他にありません。
「滝川の御方々に妙なことを吹きこまれては困ります」
私は本心そう思い、そのまま口に出しました。聞かれて困るとは小指の先ほども思っておりませんでした。
慶次郎殿は不遜にも――たといご一族衆であっても、主君の嫡孫と傍系の甥とでは、身分の分別を付けねばなりません――顎で三九郎殿を指し示すと、
「案ずるな。アレの祖父様が主の父親のことをことさら大仰に、面白可笑しく触れ回るよりは、よほどに真っ当なことを言ってやっておるよ」
「よほどに真っ当に、ことさら大仰に、面白可笑しく、ですか?」
私は覚えず笑っておりました。滝川左近将監一益殿が真田昌幸のことをご周囲に言い散らかしておられるさまも、前田慶次郎利卓殿が不肖私のことを過分な物言いで言い触らしておられるさまも、悲しいかな可笑しいかな、ありありと想像できました。
「うむ、そのとおりに、な」
思った通りの答えが返って参りました。
しかしながら、そうおっしゃって大笑なさるであろうという予想は、当たりませんでした。
フと眼を針のように細くして、
「織田上総介様御生害で、上方も関東も真っ暗闇だ。多少は明るい話をせねばならん」
その場にいた者共すべてが息を飲み込みました。
ようやく血の気が戻っていた三九郎殿の顔色が、また青白く変じてしまいました。
いえ、顔色を返事させたのは三九郎殿ばかりではありません。
上州からやって来た百姓に化けた人々の顔色も、信州から百姓に化けてやってきた我々の顔色も、その色の濃さに多少の違いはあっても、押し並べて皆、青くなったのです。
そうでありましょう?
慶次郎殿が漏らした「そのこと」は、まだ信濃衆には知らされていない事実です。無論、真田家の者は「知らない事」になっている話です。
滝川左近将監一益が「明かさぬ」と、お手勢の内にのみ「秘匿する」と決めたのです。
手元に置きたいと願ってやまぬらしい、真田〝鉄兵衛〟昌幸にすらも明かそうとなさらない、秘密中の秘密でありました。
それを、よりによって一族衆である前田利卓が漏らした――。
これは左近将監様のご指示があってのことか、あるいは前田宗兵衛利卓の独断か。薄く閉ざされた瞼の隙間からは、その奥の眼の色を垣間見ることすら出来ず、今このとき、この大兵の武人が、一体何を考えているのかを、推し量ることがかないません。
私にわかったことといえば、慶次郎殿がわざわざ目を閉じてまで、心中を察せられることを避けているのだ、ということばかりです。
私は慶次郎殿に正対し、じっとそのお顔を見つめました。
彫りの深い、色艶の良い、しかし旅塵がうっすらとまとわりついた、微かに疲労の見えるお顔でありました。
私の右手が押さえてくれた長い刃の根本には、当然ながらそれを握る籠手がありました。
籠手の先に黒糸威しの大袖があります。
その向こうには黒い顔が見えました。
立派な口髭と頬髭を生やしています。大きく開いた口元には、尖った白い歯が居並んでいます。
恐ろしい怒形でした。
一瞬、ぎくりとしましたが、すぐに私は安堵しましました。
怒り狂った猛将の口元の上に、怯え、潤んだ、黒目がちな眼があったからです。
怒形の面頬を被っているのは『子供』に相違ありません。
確かに立派な鎧を着た大柄な武将ですが、その中身は、おそらく私よりも年下で、ともすれば未だ初陣に至らぬ若造あろうと見て取りました。
第一、打ち込んできたその刀に、刀以上の重さを感じません。すなわち、私を……一人の人間を斬り殺すために必要な力を、まだ身につけていない、未熟な小僧に相違ないのです。
自分も子供でありましたから、そして自分も小心者でありますから、同類はすぐに判ります。
私は相手の刀をはじき返すことをしませんでした。
そうするより前に、私の頭の上と目の前から、それぞれ声がしたからです。
「三九郎殿、たとえ御身のなさることでも許しませぬぞ」
同じ言葉でした。しかし声の色はだいぶん違います。
頭の上から振ってきたのは、破鐘のような声です。
目の前からあがったのは、鈴のような声です。
しかしどちらも大きく、そして大変怒っていました。
二つの声から「三九郎殿」と呼ばれたその若武者は、忙しく首を上下に振って、二つの声の主の顔を見比べました。
降ってきた声……すなわち前田慶次郎殿のいる上方を見た時の顔は、確かに恐れてはいるようでありましたが、なんと申しましょうか……そちらから叱られるのは致し方ないという諦観じみたものが混じっておりました。
ところが、目の前の声の主、つまるところ我が妹の於菊の方を見た時と申せば、恐れ慄いた上に驚愕を塗りこんだような、見ているこちらがかえって吃驚するほど、真っ白な顔色をしておいでたのです。
このときの於菊と申しませば、頭から湯気を噴き出さんばかりの勢いで、煤で汚した頬を紅潮させておりました。
かつてないことです。
何分、この我父お気に入りの末娘は、父親が何より大事に、さながら手中の珠のように育て上げた箱入りでありました。
我が妹ながら、賢く、おとなしく、引っ込み思案で、なにより目上の者には従順な、いわば「これ以上ない良い姫」でありました。
それが激しく立腹して、耳割く大声を上げたのです。
そのさまを例えて申しますれば、さながら竈の中の熾火のようでありました。
触れたが途端に、己の意思とは無関係に手を引っ込めてしまう、熱い熱い炭火です。
件の三九郎殿――すなわち、滝川三九郎一積殿も、大慌てで、私めがけて打ち下ろしたあの大刀を引っ込めたものです。
若武者はオロオロとしながら於菊の様子をうかがいました。さすれば、於菊めは、自分よりも大柄なその鎧武者をキッとにらみつけますと、
「敵と味方の区別もつかぬ御身でありますれば、此度の戦も、たいそう危ういものでございましょう。情けのうございます。例え妾が御身の御武運を祈ったところで、御手前の御命は無いものとお思い召されませ!」
大喝といってよいでしょう。怒鳴られる当人ではないはずの私でさえも、肝が縮み上がる思いがいたしました。
「いや、これはお主が身を守りたい一心でしたことで……」
ようやく小さく反論せんとする三九郎殿でありましたが、
「問答御無用にございまする」
於菊はピシャリと言い切り、ぷいと顔を背けました。
下唇を突き出した、可愛げな顔を私の方へ向けますと、
「大兄様、大事なお勤めの途中に、女子供の相手をなさる余裕もございませぬでありましょうが、妾が喜んでおりますことを、どうかお許しくださいませ。
まこと、ここまで参りまする間に、寿命が十年は縮む思いでございました。こうして家族の顔を見ることができて、心が晴れました」
泣笑しながら申しました。
その後ろで、三九郎殿が顔を紙のように白くして、
「兄様……菊殿の兄上殿……」
聞こえるか、聞こえぬかというような小さな声で呟きつつ、上目遣いで、少々恨めしげに私の顔を見ておりました。
そこへ、
「何だ、もう婿になった気でおいでか!」
頭の上からカラカラと笑う声が振って参りました。
滝川三九郎殿が顔を上げました。白かった顔色が、見る間に赤く変わってゆきます。
「違うぞ宗兵衛、断じて違うからな! 我はただ、於菊殿の兄上、と言ったまでだ」
その言葉が終わらぬうちに、今度は、樹の枝木の葉が激しく触れる音が振って参りました。
振り向けば、私の背後の地面の上では、黒鹿毛の馬の四足の足元と、その蹄の廻りで巻き上がる砂塵がありました。
ドスンという、重い物が――つまり、肥馬一頭と武者一人が――高みから飛び降りて着地した音が聞こえたのは、その後であったような気が致します。
前田慶次郎殿はさも楽しげな顔で、
「左様でござるよ、三九郎殿。主は件の茶会の折には厩橋にご不在であったから、その顔をご承知ないのも致し方なかろう。これが滝川家中でもっぱら噂の、真田源三郎信幸殿じゃ。ご無礼の無いようになされませい」
馬上から私の背を平手で殴るように叩くのです。私は咳き込みそうになるのをこらえながら、
『何が噂か』
と心中で独り言ちりました。
良きにつけ悪しきにつけ、私のことを言ったものであれば、その噂の出処は慶次郎殿より他にありません。
「滝川の御方々に妙なことを吹きこまれては困ります」
私は本心そう思い、そのまま口に出しました。聞かれて困るとは小指の先ほども思っておりませんでした。
慶次郎殿は不遜にも――たといご一族衆であっても、主君の嫡孫と傍系の甥とでは、身分の分別を付けねばなりません――顎で三九郎殿を指し示すと、
「案ずるな。アレの祖父様が主の父親のことをことさら大仰に、面白可笑しく触れ回るよりは、よほどに真っ当なことを言ってやっておるよ」
「よほどに真っ当に、ことさら大仰に、面白可笑しく、ですか?」
私は覚えず笑っておりました。滝川左近将監一益殿が真田昌幸のことをご周囲に言い散らかしておられるさまも、前田慶次郎利卓殿が不肖私のことを過分な物言いで言い触らしておられるさまも、悲しいかな可笑しいかな、ありありと想像できました。
「うむ、そのとおりに、な」
思った通りの答えが返って参りました。
しかしながら、そうおっしゃって大笑なさるであろうという予想は、当たりませんでした。
フと眼を針のように細くして、
「織田上総介様御生害で、上方も関東も真っ暗闇だ。多少は明るい話をせねばならん」
その場にいた者共すべてが息を飲み込みました。
ようやく血の気が戻っていた三九郎殿の顔色が、また青白く変じてしまいました。
いえ、顔色を返事させたのは三九郎殿ばかりではありません。
上州からやって来た百姓に化けた人々の顔色も、信州から百姓に化けてやってきた我々の顔色も、その色の濃さに多少の違いはあっても、押し並べて皆、青くなったのです。
そうでありましょう?
慶次郎殿が漏らした「そのこと」は、まだ信濃衆には知らされていない事実です。無論、真田家の者は「知らない事」になっている話です。
滝川左近将監一益が「明かさぬ」と、お手勢の内にのみ「秘匿する」と決めたのです。
手元に置きたいと願ってやまぬらしい、真田〝鉄兵衛〟昌幸にすらも明かそうとなさらない、秘密中の秘密でありました。
それを、よりによって一族衆である前田利卓が漏らした――。
これは左近将監様のご指示があってのことか、あるいは前田宗兵衛利卓の独断か。薄く閉ざされた瞼の隙間からは、その奥の眼の色を垣間見ることすら出来ず、今このとき、この大兵の武人が、一体何を考えているのかを、推し量ることがかないません。
私にわかったことといえば、慶次郎殿がわざわざ目を閉じてまで、心中を察せられることを避けているのだ、ということばかりです。
私は慶次郎殿に正対し、じっとそのお顔を見つめました。
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