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2章
14.英雄Ⅲ
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10日ほどが経ち、俺らはルティアに到着した。
依頼された内容はさっさとこなし、***は三日月湖に早くいきたいというので先に行ってもらう。
セレーネ様と一緒に行きたいのに!と駄々をこねたが、報告等残っているためそれはできない。と伝えたら頬を膨らませながらとぼとぼと歩いていった。
しばらくして、報告を終わらせたあとに三日月湖へ向かおうとするとルティアに駐在している騎士が声をかけてくる。
「すみません、勇者様!三日月湖の方で魔族が暴れているそうで、三日月湖周辺を警備している騎士団が伝令を残して全滅してしまったそうです!」
「なんだと!? 今三日月湖といったな」
「はい、我々では魔族に勝てません......。力を貸していただけませんか?」
「わかった。すぐ向かう」
今まで嫌な予感がしていた。その理由が今わかった。
実際にその三日月湖に行ったが、そこは凄惨そのもので、花や湖は真っ赤に染まっていて、そこら中に首のない死体がある。
それは騎士の鎧を着たものや旅人のような容姿をしていた。
その様子からここで何が起こったかなど容易に想像できた。
それは紛れもない虐殺。旅人や浮浪人、騎士、老若男女かかわらずその場にいた全員が殺されている。
真っ赤に染まった首のない死体からは個人を特定するなどほぼ不可能だろう。
俺は真っ赤な湖に歩いていく。
俺は一つ心配なことがあった。
この世界などどうでもいい。今は彼女、***の生死だけが気になっていた。
彼女を探しながら歩いていった。
その先に待っていたのは魔族だ。その腕には1つの頭を抱えていた。
「ほう、まだ生き残りがいたのか。クックック、こいつは面白そうだな」
そういう魔族の腕に抱えられていた頭。 それは紛れもなく今朝まで笑顔を見せていた彼女。イーナだった。
「お前が……お前がイーナを殺したのか」
「いかにも! ってか見ればわかんだろ! ケッケッケ、もしかしてお前がセレーネ様とやらか? はっはっは これは傑作だな!この小娘は殺されるときに何回もお前の名前を呼んでいたさぁ」
「ふざけるな!」
「おぉ、お怒りかぁ勇者様ぁ! 愛する娘はこんなに美しくなったのによぉ! お前はうれしくないのかよぉ! 美しいだろ!」
「ふざけるなふざけるなふざけるな!」
俺は剣を構える。
「ほう、魔王軍トップのこのアムリタ様と戦うってのかぁ! いいだろう」
そういうとアムリタと名乗る魔族はイーナの頭を投げ、戦闘態勢に入る。
その手には禍々しい爪が生えており、全身から魔力があふれ出している。
「殺す」
俺はアムリタの懐に入ると切り付ける。
何度も、何度も、何度も。
だがその斬撃はすべて弾かれる。
一回も当たらずにすべて弾かれてしまった。
いくら切りつけても弾かれる。 でも俺はやめない。イーナの敵を討つために。
「そんな攻撃当たらねぇぞ」
「うるせぇ!」
俺は気にせずに剣をふる。
だが当たらない。
このままじゃダメなのかと俺は考えた。
依頼された内容はさっさとこなし、***は三日月湖に早くいきたいというので先に行ってもらう。
セレーネ様と一緒に行きたいのに!と駄々をこねたが、報告等残っているためそれはできない。と伝えたら頬を膨らませながらとぼとぼと歩いていった。
しばらくして、報告を終わらせたあとに三日月湖へ向かおうとするとルティアに駐在している騎士が声をかけてくる。
「すみません、勇者様!三日月湖の方で魔族が暴れているそうで、三日月湖周辺を警備している騎士団が伝令を残して全滅してしまったそうです!」
「なんだと!? 今三日月湖といったな」
「はい、我々では魔族に勝てません......。力を貸していただけませんか?」
「わかった。すぐ向かう」
今まで嫌な予感がしていた。その理由が今わかった。
実際にその三日月湖に行ったが、そこは凄惨そのもので、花や湖は真っ赤に染まっていて、そこら中に首のない死体がある。
それは騎士の鎧を着たものや旅人のような容姿をしていた。
その様子からここで何が起こったかなど容易に想像できた。
それは紛れもない虐殺。旅人や浮浪人、騎士、老若男女かかわらずその場にいた全員が殺されている。
真っ赤に染まった首のない死体からは個人を特定するなどほぼ不可能だろう。
俺は真っ赤な湖に歩いていく。
俺は一つ心配なことがあった。
この世界などどうでもいい。今は彼女、***の生死だけが気になっていた。
彼女を探しながら歩いていった。
その先に待っていたのは魔族だ。その腕には1つの頭を抱えていた。
「ほう、まだ生き残りがいたのか。クックック、こいつは面白そうだな」
そういう魔族の腕に抱えられていた頭。 それは紛れもなく今朝まで笑顔を見せていた彼女。イーナだった。
「お前が……お前がイーナを殺したのか」
「いかにも! ってか見ればわかんだろ! ケッケッケ、もしかしてお前がセレーネ様とやらか? はっはっは これは傑作だな!この小娘は殺されるときに何回もお前の名前を呼んでいたさぁ」
「ふざけるな!」
「おぉ、お怒りかぁ勇者様ぁ! 愛する娘はこんなに美しくなったのによぉ! お前はうれしくないのかよぉ! 美しいだろ!」
「ふざけるなふざけるなふざけるな!」
俺は剣を構える。
「ほう、魔王軍トップのこのアムリタ様と戦うってのかぁ! いいだろう」
そういうとアムリタと名乗る魔族はイーナの頭を投げ、戦闘態勢に入る。
その手には禍々しい爪が生えており、全身から魔力があふれ出している。
「殺す」
俺はアムリタの懐に入ると切り付ける。
何度も、何度も、何度も。
だがその斬撃はすべて弾かれる。
一回も当たらずにすべて弾かれてしまった。
いくら切りつけても弾かれる。 でも俺はやめない。イーナの敵を討つために。
「そんな攻撃当たらねぇぞ」
「うるせぇ!」
俺は気にせずに剣をふる。
だが当たらない。
このままじゃダメなのかと俺は考えた。
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