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俺、今、女子パリポ
俺、今、女子アニクラ中
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勝手知ったる秋葉原。今日俺がやって来たのは故郷とも言うべきその街なのであるが、微妙にアウェイ感のある状態であった。
——それは二つの意味でである。
まず一つ目。今回はここにパーティーピーポー経堂萌夏として、彼女と入れ替わってやって来た。と言うことでであった。渋谷だ代官山だに関してはこれ以上なく似合う萌さんであるが、やはり秋葉原では、周りからちょっとずれた雰囲気を醸し出している……のではないかと思う。といっても今時の秋葉原、おしゃれな人も怖い人も、——誰もかれも、雑多な人種が歩いているので、気にしすぎなのかもしれないが……。やっぱり自分の体でここに来た時のようにしっくりとはこない。違和感と言うか、少し構えてしまって落ち着かない心持ちとなってしまう。
で、もう一つの意味は、来た場所が秋葉原のクラブだと言うことであった。アニソンは聞いてもそんな場所——アニソンやボカロなんかで踊るアニクライベント——には行かない俺にしてみれば、ここは秋葉原の中にある異物のように思えてしまうのだった。馴染みの場所であるはずなのに、ちょっとずれた感じがしてしまう。そのちょっとがむしろ、青山や六本木よりも俺に深いずれを感じさせてしまうのだった。細かいずれの方が近くから見えて、理解できる内容なのでより断絶を感じさせられてしまう。そんなものなのかもしれない。
——とかとかいろいろ思いながら、俺は所在無げに壁際でぼんやりとしていたのだが、
「……というか、ちょっと身内多いから入りにくいだけじゃないの? それで疎外感感じてるとか?」
そんな俺を見つけて、駆け寄って来た喜多見美亜はそんなことをぽつりと言う。ちなみに今日は踊って見た仲間のオフ会も兼ねていると言うことで完全女装モードだ。
「それもあるかもしれないけどな……」
俺は、フロアの反対側で、その見ず知らずの「身内」とすぐに仲良くなって盛り上がっている(喜多見美亜の体に入った)萌さんとよし子さんを見ながら言う。
「もっと気軽に楽しんだらいいじゃないの? 今そんな美人の中にいるんだから、みんなあんたと話したいはずよ。もうちょっと隙作って上げたら男どもがバンバン話しかけてくると思うわよ」
いやいや、だから俺は男連中から欲望に満ちた目で見られて喜ぶ趣味はないの。今は女の体の中にいるとはいえ、心は男なの。そうだよ。体の性別に合わせて無理やり心を曲げようとするのは今時は性差別なんだよ。ダイバーシティを認め、コンプライアンスを尊守し、ポリコレを外れないことが現代の社会生活には求められるんだよ。わかっているのかね君? と言う気持ちをこめて俺は喜多見美亜を見る。
すると、なんとなく気持ちは察したようで、
「もしかして、男と話すのが気乗りしないのなら、女の子と話してみる……?」
「いや……」
俺は、見ず知らずの女性と話すと聞いて手にじっとりと汗を掻いてしまう。そりゃ、男と話せとか言われたら、なんの因果で男に性的な目で見られなきゃいけないのかとも思うが、……別に相手が女だからすんなりと話せるわけでもない。
俺のコミュニケーション能力を甘く見ては困る。見ず知らずの相手となると、誰でも懐いてくるような子犬か子猫で限界だ。犬や猫でも成長して分別ついて人間と阿吽の呼吸のコミュニケーションとってくるような奴だとちょっと危ない。どう反応して良いのか困ってしまって、ワンワンと吠えられたり猫パン打たれたり。実体験だからねこれ。
「まあ、まあ……どうせ一人でぼおっとしてるなら……それより良いでしょ。行きましょ」
俺は喜多見美亜に手を引かれ、フロアから離れ階を上りラウンジ(?)とかみんな言っていた場所に行く。何個かテーブルがあって椅子が置かれ、下の階の盛り上がりとは対照的にまったりとした雰囲気がそこでは流れていた。奥のバーでだべっている人がいたり、楽しそうに乾杯しているグループがいたり。ああ、今まで行った他のクラブにも必ずこう言う場所あったな。俺はそんなとこにいても居場所がないので、いつもフロアで騒いでいたが。
「こんにちは……マーヤさん」
「ああ、ゆうゆうこんにちわ」
俺たちはあいつが、マーヤさんと呼んだ女性の前に立っていた。あ、あと「ゆうゆう」というのは、喜多見美亜が俺——向ヶ丘勇を女装させて踊って見た動画を投稿するときのハンドルネームね。
その名前を呼ばれて、あいつが軽い会釈をしてから向かいの席に座った。
マーヤさん——我孫子摩耶——踊って見たのオフで知り合った女性とのことだが、この手のアニクライベントにも詳しい人だとのことで、
「こちら萌夏さんにいろいろ教えて欲しいんだけど」
「え……なんかクラブとか行きまくっている人って感じなんだけど。私なんかで説明満足してもらえるかな?」
いや、大丈夫だ。本物の萌さんならどうなのかわからないが、中身の俺はアニクラもそうだが、クラブだって何にも詳しくない。外見がそれっぽいだけだ。見せかけだけの張り子の虎と思って欲しい。
「じゃあ……」
俺たちは、マーヤさんの話始めた話を聞く。
アニソンなんかを曲をかけたパーティの始まりは、今二十代前半らしいマーヤさんではよくわからないくらい昔らしい。アニソンで踊るとか原曲をリミックスするとか言う文化は、下手すれば二、三十年前まで遡る。日本にクラブと名前のついた踊る場所がなく。ディスコと呼ばれた場所しかなかった時代の話だそうだ。
うん、クラブとディスコの違いなんてよくわからないが、ディスコとといえば気まぐれオレンジロードで鮎川まどかがよく行ってたとこだね。親が実家に夏に帰省するときについていかされた時に親戚のお兄さんの本棚にあった漫画呼んで知ったんだけど。
——ともかく、そんな昔のことなので良くわからないが、少なくとも二十世紀の終わりころからアニソンやゲーム音楽をクラブミュージックにリミックスする人たちは結構いて、それにボカロが加わってきた。イベントの形態も、クラブイベントのようなものもあったり、コスプレダンスパーティーみたいなものもあり、ライブにちかいようなものもあり……ごった煮の中で今のアニクラ——アニメーション音楽を楽しむクラブイベントの形ができてきたのだと言う。
アニクラでかかる音楽の形態としては、アニソンやボカロの原曲をかける派、リミックスされたものをかける派に大別されるが、もちろん絶対のものではないのでそれは相互に入り混じるし、リミックスの形態も様々なようだ。ナードコアと呼ばれたナード的な音源をつかったハッピーハードコア(?)およびその派生から生まれた曲がマーヤさんは良く聴くと言うが、ハウスミュージック、テクノ、ドラムンベース、EDM……今となっては別になんでもありでその中から何を選ぶのが個性でありDJの腕の見せ所だとのことであった。
で、このアニソンやJPOPを用いた日本独自のリミックス文化はJ-COREとか呼ばれ海外でも人気とからしいが、逆に海外で日本の音源などを使ったフューチャー・ファンクとか言うムーブメントもあり、それを日本でやる人とかもいて、この界隈の音楽も大分複雑になってきたらしいが……
「まあ、楽しければ良いんじゃない……」
イベントが終わり、帰り道、なんか近未来映画見ているかのような独特の雰囲気を醸し出す秋葉原中央通りを歩いていた俺は、萌さんに今日聞いたアニクラの話を伝えていると、相変わらずのパーティ脳はそんな風に答えるのだった。
「でも大事なのは……」
でもこの脳筋でなく脳楽女の言うことは、
「リスペクト。楽しむとき、周りの人を、かかっている音楽を尊敬して、みんなでそれを分かち合うこと……それができるならば、どんなパーティもすばらしいものになるわ」
なんだか、時々俺の心にぐさっと突き刺さるような名言ともなるのだった。
「……今日もまたそんな日だったんじゃないかな? そしてそんな日をずっと続けていけば、この世の中ってずっと良い世の中になるって思わないかな?」
俺は、喜多見美亜の顔をニッコリとさせながら言うそんな言葉に、
「あれ、止まらないで。よし子ちゃんたち先行ってしまってるよ……君は今日はまだそんな世の中の改善活動が続くんだから——追いつかなくちゃ」
いろいろ考えさせられて思わず止まった足をせかされて、ちょっと前を歩いているよし子さんと喜多見美亜に小走りで追いつく。
そう。よし子さんと今は経堂萌夏たる俺は、今日もこの後六本木に行って別のパーティに参加。萌さんの言葉で言えば、世の中の改善活動に参加しないといけないのだった。
改善活動か……。そう考えれば、
「それじゃ、もういっちょ行くか」
俺は今晩のもう一つのパーティに向かうモチベーションがちょっと高まったりもするのだが……。
朝方、疲れ切ってマンションに帰った時の疲労は如何ともし難く、まや今日も今日とて、泥のような眠りに落ちるのだった。ただ、確かに、なんとなく昨日よりちょっと幸せになったような気分を味わいながら。
——それは二つの意味でである。
まず一つ目。今回はここにパーティーピーポー経堂萌夏として、彼女と入れ替わってやって来た。と言うことでであった。渋谷だ代官山だに関してはこれ以上なく似合う萌さんであるが、やはり秋葉原では、周りからちょっとずれた雰囲気を醸し出している……のではないかと思う。といっても今時の秋葉原、おしゃれな人も怖い人も、——誰もかれも、雑多な人種が歩いているので、気にしすぎなのかもしれないが……。やっぱり自分の体でここに来た時のようにしっくりとはこない。違和感と言うか、少し構えてしまって落ち着かない心持ちとなってしまう。
で、もう一つの意味は、来た場所が秋葉原のクラブだと言うことであった。アニソンは聞いてもそんな場所——アニソンやボカロなんかで踊るアニクライベント——には行かない俺にしてみれば、ここは秋葉原の中にある異物のように思えてしまうのだった。馴染みの場所であるはずなのに、ちょっとずれた感じがしてしまう。そのちょっとがむしろ、青山や六本木よりも俺に深いずれを感じさせてしまうのだった。細かいずれの方が近くから見えて、理解できる内容なのでより断絶を感じさせられてしまう。そんなものなのかもしれない。
——とかとかいろいろ思いながら、俺は所在無げに壁際でぼんやりとしていたのだが、
「……というか、ちょっと身内多いから入りにくいだけじゃないの? それで疎外感感じてるとか?」
そんな俺を見つけて、駆け寄って来た喜多見美亜はそんなことをぽつりと言う。ちなみに今日は踊って見た仲間のオフ会も兼ねていると言うことで完全女装モードだ。
「それもあるかもしれないけどな……」
俺は、フロアの反対側で、その見ず知らずの「身内」とすぐに仲良くなって盛り上がっている(喜多見美亜の体に入った)萌さんとよし子さんを見ながら言う。
「もっと気軽に楽しんだらいいじゃないの? 今そんな美人の中にいるんだから、みんなあんたと話したいはずよ。もうちょっと隙作って上げたら男どもがバンバン話しかけてくると思うわよ」
いやいや、だから俺は男連中から欲望に満ちた目で見られて喜ぶ趣味はないの。今は女の体の中にいるとはいえ、心は男なの。そうだよ。体の性別に合わせて無理やり心を曲げようとするのは今時は性差別なんだよ。ダイバーシティを認め、コンプライアンスを尊守し、ポリコレを外れないことが現代の社会生活には求められるんだよ。わかっているのかね君? と言う気持ちをこめて俺は喜多見美亜を見る。
すると、なんとなく気持ちは察したようで、
「もしかして、男と話すのが気乗りしないのなら、女の子と話してみる……?」
「いや……」
俺は、見ず知らずの女性と話すと聞いて手にじっとりと汗を掻いてしまう。そりゃ、男と話せとか言われたら、なんの因果で男に性的な目で見られなきゃいけないのかとも思うが、……別に相手が女だからすんなりと話せるわけでもない。
俺のコミュニケーション能力を甘く見ては困る。見ず知らずの相手となると、誰でも懐いてくるような子犬か子猫で限界だ。犬や猫でも成長して分別ついて人間と阿吽の呼吸のコミュニケーションとってくるような奴だとちょっと危ない。どう反応して良いのか困ってしまって、ワンワンと吠えられたり猫パン打たれたり。実体験だからねこれ。
「まあ、まあ……どうせ一人でぼおっとしてるなら……それより良いでしょ。行きましょ」
俺は喜多見美亜に手を引かれ、フロアから離れ階を上りラウンジ(?)とかみんな言っていた場所に行く。何個かテーブルがあって椅子が置かれ、下の階の盛り上がりとは対照的にまったりとした雰囲気がそこでは流れていた。奥のバーでだべっている人がいたり、楽しそうに乾杯しているグループがいたり。ああ、今まで行った他のクラブにも必ずこう言う場所あったな。俺はそんなとこにいても居場所がないので、いつもフロアで騒いでいたが。
「こんにちは……マーヤさん」
「ああ、ゆうゆうこんにちわ」
俺たちはあいつが、マーヤさんと呼んだ女性の前に立っていた。あ、あと「ゆうゆう」というのは、喜多見美亜が俺——向ヶ丘勇を女装させて踊って見た動画を投稿するときのハンドルネームね。
その名前を呼ばれて、あいつが軽い会釈をしてから向かいの席に座った。
マーヤさん——我孫子摩耶——踊って見たのオフで知り合った女性とのことだが、この手のアニクライベントにも詳しい人だとのことで、
「こちら萌夏さんにいろいろ教えて欲しいんだけど」
「え……なんかクラブとか行きまくっている人って感じなんだけど。私なんかで説明満足してもらえるかな?」
いや、大丈夫だ。本物の萌さんならどうなのかわからないが、中身の俺はアニクラもそうだが、クラブだって何にも詳しくない。外見がそれっぽいだけだ。見せかけだけの張り子の虎と思って欲しい。
「じゃあ……」
俺たちは、マーヤさんの話始めた話を聞く。
アニソンなんかを曲をかけたパーティの始まりは、今二十代前半らしいマーヤさんではよくわからないくらい昔らしい。アニソンで踊るとか原曲をリミックスするとか言う文化は、下手すれば二、三十年前まで遡る。日本にクラブと名前のついた踊る場所がなく。ディスコと呼ばれた場所しかなかった時代の話だそうだ。
うん、クラブとディスコの違いなんてよくわからないが、ディスコとといえば気まぐれオレンジロードで鮎川まどかがよく行ってたとこだね。親が実家に夏に帰省するときについていかされた時に親戚のお兄さんの本棚にあった漫画呼んで知ったんだけど。
——ともかく、そんな昔のことなので良くわからないが、少なくとも二十世紀の終わりころからアニソンやゲーム音楽をクラブミュージックにリミックスする人たちは結構いて、それにボカロが加わってきた。イベントの形態も、クラブイベントのようなものもあったり、コスプレダンスパーティーみたいなものもあり、ライブにちかいようなものもあり……ごった煮の中で今のアニクラ——アニメーション音楽を楽しむクラブイベントの形ができてきたのだと言う。
アニクラでかかる音楽の形態としては、アニソンやボカロの原曲をかける派、リミックスされたものをかける派に大別されるが、もちろん絶対のものではないのでそれは相互に入り混じるし、リミックスの形態も様々なようだ。ナードコアと呼ばれたナード的な音源をつかったハッピーハードコア(?)およびその派生から生まれた曲がマーヤさんは良く聴くと言うが、ハウスミュージック、テクノ、ドラムンベース、EDM……今となっては別になんでもありでその中から何を選ぶのが個性でありDJの腕の見せ所だとのことであった。
で、このアニソンやJPOPを用いた日本独自のリミックス文化はJ-COREとか呼ばれ海外でも人気とからしいが、逆に海外で日本の音源などを使ったフューチャー・ファンクとか言うムーブメントもあり、それを日本でやる人とかもいて、この界隈の音楽も大分複雑になってきたらしいが……
「まあ、楽しければ良いんじゃない……」
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「でも大事なのは……」
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なんだか、時々俺の心にぐさっと突き刺さるような名言ともなるのだった。
「……今日もまたそんな日だったんじゃないかな? そしてそんな日をずっと続けていけば、この世の中ってずっと良い世の中になるって思わないかな?」
俺は、喜多見美亜の顔をニッコリとさせながら言うそんな言葉に、
「あれ、止まらないで。よし子ちゃんたち先行ってしまってるよ……君は今日はまだそんな世の中の改善活動が続くんだから——追いつかなくちゃ」
いろいろ考えさせられて思わず止まった足をせかされて、ちょっと前を歩いているよし子さんと喜多見美亜に小走りで追いつく。
そう。よし子さんと今は経堂萌夏たる俺は、今日もこの後六本木に行って別のパーティに参加。萌さんの言葉で言えば、世の中の改善活動に参加しないといけないのだった。
改善活動か……。そう考えれば、
「それじゃ、もういっちょ行くか」
俺は今晩のもう一つのパーティに向かうモチベーションがちょっと高まったりもするのだが……。
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