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俺、今、女子リア重
俺、今、女子出迎え中
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渋沢家の御曹司のイケメンの到着の連絡を受けて駅に向かう俺は、歩きながら、今日はここにいない女帝生田緑へその旨の連絡を入れた。
しかし、その反応は……。
『あ、そう。何でもいいから二度と私に近寄らないようにしてね』
即座に返ってきたSNSのメッセージ。全く興味なし、と言った感じだった。
今日、女帝は喜多見美亜として親戚の法事に出ているためコミケ——というかイケメン撃退の作戦には欠席だ。なんでも、喜多見美亜のおばあさんのお姉さんの旦那さんが冬に亡くなって、今年の夏はその初盆であるので本日法事をとり行うとのことで、今、喜多見美亜の中にいる女帝は、それに出なくてはならないということだった。
が……。
実は、正直、それは無理にでなければならないというような行事では無いようだった。何しろ、隣町に住んではいるものの、ほとんど付き合いのない親戚であるとのことだった。喜多見美亜なんてそのおじいさんにあったことがあるかどうかも曖昧で、一家の長たる喜多見家のお父さんと付き添いのお母さんはともかくとして、娘たちは別に出なければならないようなものでもないようだった。
だから、喜多見美亜の妹の美唯は中学の吹奏楽部の大会に向けての練習があるからとかで欠席のようだ。大会そのものでなく、今日は練習だけなのにである。おまけに、お盆当日でもあり、人も集まらないので部でまとまった練習があるわけでもなく、今日都合がつく連中が自主練習する、というくらいの用事である。
つまり喜多見家の娘にとって今日の法事の出席の重要度は極めて低い。生田緑(インザ喜多見美亜)も何か適当な理由でもつけたら、いくらでも行かずにすますことはできる、——くらいの用事なのであった。
しかし、
「私はそっちへ行くわ」
即決の女帝であった。
「え? 別に行かなくても構わないわよ。正直、そのおじいさんは一度会ったことがあるかどうかくらいで、葬式にもでなかったくらいの間がらだったのだけど……」
「構わないわ。行くわ」
「そうよ、知り合いもあんまりいないし、行ってもじっとしているだけだから、無理にしなくても……って? ——え?」
「もちろん行くわ」
二日前、今日の作戦会議もかねて、朝のジョギング後に集合した多摩川河川敷での会話を俺は思い出していた。
コミケでイケメンを撃退する——俺がそこでキモいところ見せまくって生田緑に渋沢家の御曹司が近づかないようにする——と言う相談をして、生田緑の許諾をもらったあと、当日では女帝はどうするのか? という話になった時、『そういえば』と女帝(イン・ザ・喜多見美亜)がお父さんから出欠を聞かれたと言う、お盆の法事の話題が出た。
それを聞いて、あんまり行く必要がないと説明するあいつであったが、しかし、あっさりと出席を断言する生田緑であった。
「政治家は冠婚葬祭を大切にするのよ」
というのが女帝の言う出席の理由であったが……。
——本心は違うよな。
俺は思った。
というのも……。
そもそも政治家かその妻になる自分の運命から逃れようってあがいているのが女帝なのに、「政治家が」もないと思うが……。
——もし本気でそう思っているにしても、本人に関わりのある冠婚葬祭ならばともかく、入れ替わった相手の親族の法事にでることにそんな意味を感じるとも思えない。
これは、あれだな。
あれ……。
——怖がってるな。
何がって?
——会うのを……だ。
俺はかなりの確信を持って思った。
女帝は良縁の相手、御曹司と会うのを恐れているのだ。
会えば心が揺らぐと思っているのではないだろうか?
今回のはめったにない良い縁談。
やはり、女帝も、そんなふうに思っているのではないか?
それに、もしかして、女帝——生田緑は、見合いする前から「そう」思っていたのではないか? 俺は、今回の一連の流れに、そんな疑いも持ち始めていたのだった。
この見合いをしたくなくて女帝は体を入れ替わったのではないか? という疑念である。
俺や喜多見美亜が巻き込まれている体入れ替わり現象を知った女帝は、見合いから逃げるために入れ替わったのではないかと、俺は思い始めていたのだった。
当然、女帝は、見合い前に、相手の家の格の話や、事前に相手の人となりとかの情報を聞いていただろう。もしかして写真なんかも見せられたり、良い人エピソードなんかも聞かせられたりしたかもしれない。
それで思ってしまったのではないか?
——今回は危ない。
——自分が縁談を受け入れる気になってしまうかもしれない。
——と。
女帝にも、一族が政治家としてへの再興するためには自分しかいないと、運命に逆らいたいという気持ちとは裏腹の、責任感もあるだろう。そんな時に、パートナーとして最良の相手を見せられて、本気で心が揺らぐかもと思ってしまっていたのではないか?
だからこそ、前から何かあると思っていた俺と喜多見美亜の秘密が、体入れ替わりだと知ったあの野外パーティで、体を入れ替えてまで、今回の会食(実質は見合い)には「自分が出ること」はしたくなかった……?
女帝の心のうちを、俺はそんなふうに想像するのだった。
だって、
「緑さん!」
ゆりかもめ国際展示場駅で、手を振りながら改札から出てくるその好青年の姿は、どこからどう見ても理想的な男性像そのものだったからだ。
*
おっと、理想的な男性像って言ったからって、俺が女の体に長く入れ替わっているからってそのけがでてきたんだとは思うなよ。
俺は体は女になってもいたってノーマルだからな。
体は女だが、好きなのは女だからな。
——いや、いや。
そう言うとなんだかアブノーマルに聞こえるが、体は女だが心は男だからな……。
——いや、いや、いや。
どうにも……。どう言ってもアブノーマルに聞こえる今の俺の状況なんとか早く打開したいと思うのだが、
「緑さんはお台場が好きなんですか」
「は……はい」
他の人と違い、何度キスをしても元に戻らない喜多見美亜との入れ替わりをどうすれば良いのかとか考えて、一瞬ぼうっとしていた俺は、渋沢家の御曹司の言葉に慌てて振り向いて返事をする。
まずい、まずい。集中、集中! 今はまずは生田緑との入れ替わり解決が先決だ。
そのためにはこのイケメン撃退に全力を注がなければならない。
「うん、良いですよね。お台場。海に囲まれて建物もスッキリしていて、まるで東京じゃないみたいですよね。都心からもすぐこれるし、こんな夏の日には砂浜近くの木陰なんか散歩したら最高ですね」
「え……ええ」
ふん、それなら昨日もうやった。貴様を今日連れて行くのはそんな生ぬるい場所ではない。
戦場だ。
——ふふふ。
「あれ、どうかしましたか」
「あ……いえ……実は」
俺が悪い顔になった瞬間、何かあったのかとすぐに気遣いしてフォローを入れてくるイケメン。その、悪意のまるでない心配そうな笑顔に、思わず自分のこの後の企みを懺悔してしまいそうになるが、
「実は……?」
「じ……じゃなくて……ちょっと実務的なことお話したくて」
「実務的?」
「…………」
なんだい実務的って。
俺は咄嗟に言った自分の言葉を繋げなくて、絶句するが、
「実務的——ああ、今日の予定ですね」
「は、はい」
「うん。さすがあの生田さんのお孫さんです。言い方もしっかりしている」
確かに女帝はデートでも相手に「まずは実務的なお話を」とか言いそうだな。そこ褒めるとこじゃないような気はするけど。
ともかく、内心どう思ってるかはともかく、爽やかスマイルは全く揺るがない渋沢家御曹司は、
「……まずどこに行きましょう?」
俺の罠の中いすっぽりと入り込んだのだった。
そもそも、待ち合わせに国際展示場前を選ぶと言うのが少し不適当な感じではある。見合いの後の若い者二人のデート場所としてお台場で降りるなら商業施設や砂浜も近い海浜公園駅なんかで降りるのが普通だろうに。ましてや今日は日が日だ。明らかに雰囲気が怪しげな駅前の様子であった。
しかし、
「あの、行きたいところがあるんですけど……」
俺が指差した国際展示場、
「あ、コミケですか」
俺の今日の敵は、その戦場を見て、さも普通のことのように、そうつぶやくのであった。
しかし、その反応は……。
『あ、そう。何でもいいから二度と私に近寄らないようにしてね』
即座に返ってきたSNSのメッセージ。全く興味なし、と言った感じだった。
今日、女帝は喜多見美亜として親戚の法事に出ているためコミケ——というかイケメン撃退の作戦には欠席だ。なんでも、喜多見美亜のおばあさんのお姉さんの旦那さんが冬に亡くなって、今年の夏はその初盆であるので本日法事をとり行うとのことで、今、喜多見美亜の中にいる女帝は、それに出なくてはならないということだった。
が……。
実は、正直、それは無理にでなければならないというような行事では無いようだった。何しろ、隣町に住んではいるものの、ほとんど付き合いのない親戚であるとのことだった。喜多見美亜なんてそのおじいさんにあったことがあるかどうかも曖昧で、一家の長たる喜多見家のお父さんと付き添いのお母さんはともかくとして、娘たちは別に出なければならないようなものでもないようだった。
だから、喜多見美亜の妹の美唯は中学の吹奏楽部の大会に向けての練習があるからとかで欠席のようだ。大会そのものでなく、今日は練習だけなのにである。おまけに、お盆当日でもあり、人も集まらないので部でまとまった練習があるわけでもなく、今日都合がつく連中が自主練習する、というくらいの用事である。
つまり喜多見家の娘にとって今日の法事の出席の重要度は極めて低い。生田緑(インザ喜多見美亜)も何か適当な理由でもつけたら、いくらでも行かずにすますことはできる、——くらいの用事なのであった。
しかし、
「私はそっちへ行くわ」
即決の女帝であった。
「え? 別に行かなくても構わないわよ。正直、そのおじいさんは一度会ったことがあるかどうかくらいで、葬式にもでなかったくらいの間がらだったのだけど……」
「構わないわ。行くわ」
「そうよ、知り合いもあんまりいないし、行ってもじっとしているだけだから、無理にしなくても……って? ——え?」
「もちろん行くわ」
二日前、今日の作戦会議もかねて、朝のジョギング後に集合した多摩川河川敷での会話を俺は思い出していた。
コミケでイケメンを撃退する——俺がそこでキモいところ見せまくって生田緑に渋沢家の御曹司が近づかないようにする——と言う相談をして、生田緑の許諾をもらったあと、当日では女帝はどうするのか? という話になった時、『そういえば』と女帝(イン・ザ・喜多見美亜)がお父さんから出欠を聞かれたと言う、お盆の法事の話題が出た。
それを聞いて、あんまり行く必要がないと説明するあいつであったが、しかし、あっさりと出席を断言する生田緑であった。
「政治家は冠婚葬祭を大切にするのよ」
というのが女帝の言う出席の理由であったが……。
——本心は違うよな。
俺は思った。
というのも……。
そもそも政治家かその妻になる自分の運命から逃れようってあがいているのが女帝なのに、「政治家が」もないと思うが……。
——もし本気でそう思っているにしても、本人に関わりのある冠婚葬祭ならばともかく、入れ替わった相手の親族の法事にでることにそんな意味を感じるとも思えない。
これは、あれだな。
あれ……。
——怖がってるな。
何がって?
——会うのを……だ。
俺はかなりの確信を持って思った。
女帝は良縁の相手、御曹司と会うのを恐れているのだ。
会えば心が揺らぐと思っているのではないだろうか?
今回のはめったにない良い縁談。
やはり、女帝も、そんなふうに思っているのではないか?
それに、もしかして、女帝——生田緑は、見合いする前から「そう」思っていたのではないか? 俺は、今回の一連の流れに、そんな疑いも持ち始めていたのだった。
この見合いをしたくなくて女帝は体を入れ替わったのではないか? という疑念である。
俺や喜多見美亜が巻き込まれている体入れ替わり現象を知った女帝は、見合いから逃げるために入れ替わったのではないかと、俺は思い始めていたのだった。
当然、女帝は、見合い前に、相手の家の格の話や、事前に相手の人となりとかの情報を聞いていただろう。もしかして写真なんかも見せられたり、良い人エピソードなんかも聞かせられたりしたかもしれない。
それで思ってしまったのではないか?
——今回は危ない。
——自分が縁談を受け入れる気になってしまうかもしれない。
——と。
女帝にも、一族が政治家としてへの再興するためには自分しかいないと、運命に逆らいたいという気持ちとは裏腹の、責任感もあるだろう。そんな時に、パートナーとして最良の相手を見せられて、本気で心が揺らぐかもと思ってしまっていたのではないか?
だからこそ、前から何かあると思っていた俺と喜多見美亜の秘密が、体入れ替わりだと知ったあの野外パーティで、体を入れ替えてまで、今回の会食(実質は見合い)には「自分が出ること」はしたくなかった……?
女帝の心のうちを、俺はそんなふうに想像するのだった。
だって、
「緑さん!」
ゆりかもめ国際展示場駅で、手を振りながら改札から出てくるその好青年の姿は、どこからどう見ても理想的な男性像そのものだったからだ。
*
おっと、理想的な男性像って言ったからって、俺が女の体に長く入れ替わっているからってそのけがでてきたんだとは思うなよ。
俺は体は女になってもいたってノーマルだからな。
体は女だが、好きなのは女だからな。
——いや、いや。
そう言うとなんだかアブノーマルに聞こえるが、体は女だが心は男だからな……。
——いや、いや、いや。
どうにも……。どう言ってもアブノーマルに聞こえる今の俺の状況なんとか早く打開したいと思うのだが、
「緑さんはお台場が好きなんですか」
「は……はい」
他の人と違い、何度キスをしても元に戻らない喜多見美亜との入れ替わりをどうすれば良いのかとか考えて、一瞬ぼうっとしていた俺は、渋沢家の御曹司の言葉に慌てて振り向いて返事をする。
まずい、まずい。集中、集中! 今はまずは生田緑との入れ替わり解決が先決だ。
そのためにはこのイケメン撃退に全力を注がなければならない。
「うん、良いですよね。お台場。海に囲まれて建物もスッキリしていて、まるで東京じゃないみたいですよね。都心からもすぐこれるし、こんな夏の日には砂浜近くの木陰なんか散歩したら最高ですね」
「え……ええ」
ふん、それなら昨日もうやった。貴様を今日連れて行くのはそんな生ぬるい場所ではない。
戦場だ。
——ふふふ。
「あれ、どうかしましたか」
「あ……いえ……実は」
俺が悪い顔になった瞬間、何かあったのかとすぐに気遣いしてフォローを入れてくるイケメン。その、悪意のまるでない心配そうな笑顔に、思わず自分のこの後の企みを懺悔してしまいそうになるが、
「実は……?」
「じ……じゃなくて……ちょっと実務的なことお話したくて」
「実務的?」
「…………」
なんだい実務的って。
俺は咄嗟に言った自分の言葉を繋げなくて、絶句するが、
「実務的——ああ、今日の予定ですね」
「は、はい」
「うん。さすがあの生田さんのお孫さんです。言い方もしっかりしている」
確かに女帝はデートでも相手に「まずは実務的なお話を」とか言いそうだな。そこ褒めるとこじゃないような気はするけど。
ともかく、内心どう思ってるかはともかく、爽やかスマイルは全く揺るがない渋沢家御曹司は、
「……まずどこに行きましょう?」
俺の罠の中いすっぽりと入り込んだのだった。
そもそも、待ち合わせに国際展示場前を選ぶと言うのが少し不適当な感じではある。見合いの後の若い者二人のデート場所としてお台場で降りるなら商業施設や砂浜も近い海浜公園駅なんかで降りるのが普通だろうに。ましてや今日は日が日だ。明らかに雰囲気が怪しげな駅前の様子であった。
しかし、
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