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1章
1-4
しおりを挟む食後に今後のことについて話し合った。
エドウィンさんは俺の記憶が戻るまで一緒にいると言ってくれたが、それは悪いと拒否した。
するととても悲しそうな顔をするのでほだされて了承すると、今度はとても嬉しそうに微笑まれた。美形の力、恐るべし。
その後冒険者と行動するなら冒険者に、ということで冒険者ギルドへ再度向かった。
受付へ向かい用紙に必要事項を記入する。冒険者には10歳からなれるらしい。
必要なお金をエドウィンさんが払ってくれたので、いつか返さなければと思った。
冒険者ギルドの決まり事は簡潔に言って以下の通りだ。
・ギルド員同士で揉め事を起こさない。
・ランクはFからSSSランクまであり、年会費を払う必要がある。
・受けられる依頼は自分の一つ上のランクまで。
・ランクが上がると指名依頼があるが、断れる。例外があり断れない場合もある。
・緊急招集には従う。
・ギルドマスターの言葉には従う。
・ギルドカードは身分証の代わりになり、紛失した場合再発行に金貨1枚かかる。
といった感じだ。
申し込み用紙に15歳と書くと驚かれた。
12歳ぐらいだと思われていたらしい。
その後魔法を使えるかという話になり、町の外へ二人で出てきた。
エドウィンさんによると生活魔法と呼ばれる火を起こしたり桶に水を溜めたりといった生活に便利な魔法は誰でも使えるらしいが、攻撃に使うような強力な魔法は適性がないと使えないそうだ。
「魔法を使うには詠唱よりもイメージが大切なんだ。指先に火が灯るのを強く想像してみて?」
そう言ってエドウィンさんは自分の指先に火を灯して見せてくれる。
それに習って自分の指先に火が灯るのをイメージすると、案外あっさり火がついた。
体内の魔力を感じて循環させたり長ったらしい詠唱が必要だと思っていたので拍子抜けだ。
「うん、生活魔法は使えるね。じゃあ今度は攻撃魔法を使ってみよう。一番簡単なのはウインドカッターかな。風の刃が空間を切り裂くのをイメージしてみて」
言われるがままに頭の中で風でできた鋭利な刃が空間を切り裂き走り抜けるのをイメージし、それを解き放つと目の前に風の刃が現れ前へ向かって勢いよく放たれ草や地面を抉った。
凄い!初めて魔法らしい魔法を使って気分が高揚する。
「凄いじゃないか!これなら魔物と戦えるね。まさか君の歳でこんなにあっさり攻撃魔法が使えるなんて思わなかったよ」
本来攻撃魔法は修行を重ねて強くなっていくものらしく、ここまでの威力の魔法を使うには相当修行しないといけないらしい。
俺は変態神から魔法適性をもらっているので、それが免除されているようだ。
「今日はそろそろ暗くなるし、依頼を受けてみるのは明日にして宿に行こうか」
エドウィンさんに賛同してエドウィンさんが泊まっている宿に向かう。エドウィンさんは俺の分の宿代まで払ってくれた。
申し訳なく思っていると、またぽんぽんと頭を撫でられた。
部屋はエドウィンさんと同室で、ベッドは一つしかなくあとはクローゼットと机と椅子しかない簡素な部屋だった。
荷物を降ろして整理をしているエドウィンさんの服をちょいちょいと引っ張る。
「どうかした?」
「あの…僕の分のお金たくさん支払ってもらってありがとうございます。申し訳ないので…何か僕にできること、ありませんか?」
町へ入る際の通行料にご飯代に宿代、ギルドへの入会費と年会費まで払ってもらったんだ。
自分で払うこともできたが、記憶喪失で何も持たず放り出されていた少年がお金だけ持っていたなんて御都合主義すぎる。
ここはエドウィンさんに甘えることにしたが、だからといって何もしないというのは図々しすぎてできなかった。
エドウィンさんは少し考えた後、目線を泳がせ少し顔を赤らめた。
それだけで何を考えているのか薄々分かってしまった。
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