転生した愛し子は幸せを知る

ひつ

文字の大きさ
71 / 314
本編

特別待遇

しおりを挟む
 移動してやってきたのは客間!本当かな?って感じなんだよね。ここに来るまでにエリック隊長が言ったんだ。


「あっちの部屋じゃないのか?」って!!あっちが何処を指すかなんて知らないけど、普通の客間に通されたわけじゃない事が分かる一言だよね!!


「特別待遇だぞー」


 ガル様何言ってんですか!特別待遇なんて求めてないから。


「この部屋…他国のお偉いさん方をもてなしたりする部屋だろ……」


 あ、決定的な一言いただきました。エリック隊長呆れた顔して言ってるけどね、これ呆れた対応を超えてるからね!?特別待遇する相手間違ってるって教えてあげよーよ!


「別に今使ってないんだから構わんだろ」


「そーですよ。そのような小さな事よりも早く僕はティアちゃんのカップケーキをもっと食べたいです。」


 ルドルフ叔父さん~!あなたもガル様側なのね。いや普通なら言わないか。だってルドルフ叔父さん、部屋よりもエリック隊長が持っているカップケーキの入ったカゴにしか目がいってないもん。部屋なんてどこでも良いとか思ってそうだな。


「ほらルドルフも言ってるだろ?宰相様も良いって言ってる事だし座れ座れ~」


 いいのか?いいんだね!?私は覚悟を決めて座った。あはっ!凄く座り心地いいね~










「これがティアが作ったと言うカップケーキか。見た目は普通のカップケーキと変わらないように見えるな。」


「僕もそう思いましたが食べると全然違いますよ。ティアちゃんのカップケーキなら何個でも食べれます!」


「ティアは凄く料理上手なんだぞ。ドレッシングとかマヨネーズも実はこのティアが作ったんだからな。」


 ドレッシングとマヨネーズを作ったのが私だと聞いてガル様とルドルフ叔父さんは勢いよくこちらを向いた。


「この頃、第1騎士団の食事が美味しいと噂で聞いたがティアが絡んでいたのか。」


「一体誰が作ったのか誰も教えてくれなかったんですよ。レシピすら許可がないから公開出来ないと料理長には言われましたね。」


 え?噂になるほどだったの?それと料理長たち私の事もレシピも教えなかったんだ。私自身あまり目立ちたくないから私の事を伏せてくれてたのは有難いけどレシピくらいは公開しても良かったんだよ?


「今度第1騎士団に行って見るか」


「陛下は仕事があるでしょ…と言いたいですが第1騎士団の食堂に私も一緒に行くならば許可しますよ。」


「本当か!?よしっ。予定を調整してくれ」



 ガル様ちょっと自由過ぎやしませんか!?友達の家行ってくるみたいなノリだよね。



「そろそろカップケーキ食べない?」



 見かねて声をかける。エリック隊長とガル様が「そうだった!」って顔した。



「それじゃあ食べるか!」



 ガル様の一言でエリック隊長やルドルフ叔父さんも食べ始める。



「……なんだこれ!?おいおいこれがカップケーキだと!?」


「流石ティアだ!こっちのカップケーキはチョコの味がするぞ。」


「何!?チョコの味だと!!」



 驚くガル様。どうやらエリック隊長は早くも、もう一種類のカップケーキを食べかかっていたようだ。


「本当ですね。チョコの味がします!あぁ。美味しい……」


 ルドルフ叔父さんってもしかして甘党とか?お菓子とか好きなタイプかな。


 部屋の隅で立っているガル様の護衛の2人が羨ましそうにこっちを見ている。

→カップケーキをあげる

→見て見ぬ振りをする



 勿論、前者のあげる方だよね!!見て見ぬ振りをするなんてしないよ。


「あの…よかったら、お二人も食べて下さい。」


「……!!大変有難いですが、我々は護衛の任務中の身なので。」


「そのお気持ちだけいただきます。」


 そんなに欲しそうにしてるのに?私はカップケーキを2つ持って護衛の2人の所まで行き目の前に差し出す。


 ジッーと見つめてるが受け取ってもらえそうにない。


「2人とも受け取ってやれ。ティアが良いと言っているんだ。受け取ってやらねばティアが可哀想だぞ?必至に手を伸ばして見つめられてお願いされていると言うのに断るのか?いや、断れるのか?私なら無理だな。ティアのお願いなら何でも叶えてあげたいとさえ思ってしまう。私の事はいいから素直に受け取って食べろ。」


「「はい!感謝いたします。」」


 それはちょっとした脅しでは?とも思ったが護衛の2人は嬉しそうに返事したしいいか。それとガル様が言うと本当になりそうだから何でも叶えてあげる的発言はやめてよ。


 私は護衛の2人にカップケーキをそれぞれ渡す。


「「いただきます。」」


 2人は笑顔でカップケーキを受け取るとキラキラした目で食べた。


「これは!!!」


「……美味しい。」


 あれほどガル様の護衛中だからとか言っていたのにその事を忘れたかのように夢中で食べ始めた。


 まぁ、負けじとガル様、エリック隊長、ルドルフ叔父さんも食べてるけどね。あっ、護衛の2人が一個じゃ足りなかったみたい。カップケーキに誘われるがままカップケーキの元へとやってきた。そしてガル様達に混じって黙々と食べ始めたよ。皆んな気づかないの?ちょっと油断しすぎでは?今なら私がガル様の命を狙っても成功しそうだよ?そんな事しないけどさ。



 おや?いつの間にかラスト1個になったよ。その瞬間、この場の空気が変わった。


「これは俺が食べる!」


「何を言う!王である私が食べるべきだろう。」


「いけませんねぇ。こういう時だけ立場を利用するとは。」


「陛下達が揉めるようなのでここは私が食べますよ。」


「いえいえ。俺が食べましょう!」


 エリック隊長に、ガル様、ルドルフ叔父さん。そして負けじと護衛の2人。


 睨み合う5人。この状況を打破したのは……































 




しおりを挟む
感想 169

あなたにおすすめの小説

貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ

ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます! 貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。 前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?

異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!

明衣令央
ファンタジー
 糸井織絵は、ある日、オブルリヒト王国が行った聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界ルリアルークへと飛ばされてしまう。  一緒に召喚された、若く美しい女が聖女――織絵は召喚の儀に巻き込まれた年増の豚女として不遇な扱いを受けたが、元スマホケースのハリネズミのぬいぐるみであるサーチートと共に、オブルリヒト王女ユリアナに保護され、聖女の力を開花させる。  だが、オブルリヒト王国の王子ジュニアスは、追い出した織絵にも聖女の可能性があるとして、織絵を連れ戻しに来た。  そして、異世界転移状態から正式に異世界転生した織絵は、若く美しい姿へと生まれ変わる。  この物語は、聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界転移後、新たに転生した一人の元おばさんの聖女が、相棒の元スマホケースのハリネズミと楽しく無双していく、恋と冒険の物語。 2022.9.7 話が少し進みましたので、内容紹介を変更しました。その都度変更していきます。

愛する夫にもう一つの家庭があったことを知ったのは、結婚して10年目のことでした

ましゅぺちーの
恋愛
王国の伯爵令嬢だったエミリアは長年の想い人である公爵令息オリバーと結婚した。 しかし、夫となったオリバーとの仲は冷え切っていた。 オリバーはエミリアを愛していない。 それでもエミリアは一途に夫を想い続けた。 子供も出来ないまま十年の年月が過ぎ、エミリアはオリバーにもう一つの家庭が存在していることを知ってしまう。 それをきっかけとして、エミリアはついにオリバーとの離婚を決意する。 オリバーと離婚したエミリアは第二の人生を歩み始める。 一方、最愛の愛人とその子供を公爵家に迎え入れたオリバーは後悔に苛まれていた……。

屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。

彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。 父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。 わー、凄いテンプレ展開ですね! ふふふ、私はこの時を待っていた! いざ行かん、正義の旅へ! え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。 でも……美味しいは正義、ですよね? 2021/02/19 第一部完結 2021/02/21 第二部連載開始 2021/05/05 第二部完結 新作 【あやかしたちのとまり木の日常】 連載開始しました。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので

sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。 早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。 なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。 ※魔法と剣の世界です。 ※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。

公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

処理中です...