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本編
パーティー 1
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ぎょえぇ~人がいっぱいいるよ。ここは何処かって?王城だよ!お城!!お城だから人が多いとかじゃないよ。まぁ多いのはいつもの事らしいけど、今夜は別!!
パーティーだよ!パーティー!!
今日の私はね、アメジスト色のドレスを着ているんだよ。髪には可愛い銀色の髪飾り付き。もうマリーさんを始め公爵家の侍女さん達が張り切って仕上げにかかってきたんだから。私はパーティーとか行きたくないって遠回しににエリック隊長に言ったのに。「ティアの可愛さを知らしめるチャンスだ!」とか言うし。
何より断れない理由があるの。王家からの直々の招待状。公爵家宛てとは別に私宛てに届いたんだよ。ドレス一式付きで。何が何でも来いって意味だよね⁉︎ちなみにドレス一式はレオンからのプレゼントらしい。余計な事をするんじゃない!!
てなわけで今現在、パーティー会場にいるわけなの。私とエリック隊長の登場により一気に視線が…ガクガクブルブル。
「見て!エリック様よ。」
「隣にいる女の子は一体…」
「あの子が噂のルーゼルト家に入った子?」
「あのドレスの色って…」
ひょえぇ。噂されてるぅぅううう!!!ビクつく足に力を入れてなんとか耐える。
「ティア、笑顔だ。スマイルだぞ。ほら。」
無茶言わんといて下さい!この状況で笑顔を出せと言うのか。無理無理。笑えない。困ったような顔をしてエリック隊長の顔を見上げる。
「ぐはっ!!ティアが可愛すぎて辛い。」
なんかエリック隊長がダメージを受けてるんだけど。
「これはこれは。エリック殿がこのような場に来られるとは珍しいですな。」
誰ですかこのおじ様。
「お久しぶりです。ノーシュ伯爵。」
「そうかしこまらないでくれないか。我々の仲だろう?横にいる可愛らしいお嬢さんが噂の子かい?」
「はい。ティア挨拶を。」
一応、公爵家で練習して来たんだよ。だから失敗なんてしない!!
「この度、ルーゼルト家に入りました。ティア・ルーゼルトと言います。以後お見知り置きを。」
ドレスを軽く持ち令嬢の挨拶をする。よしよし!練習通りに出来たよ。
「ほぉ。エリック殿は良い娘さんを持ったようだ。ティア嬢、エリック殿は好きかい?」
そんなの決まってる!!
「はい!大好きです!お父様に出会えた事に感謝しています!!」
勢いよく答えるとエリック隊長が横で涙ぐんでいた。涙脆いの?
「ティアが…ティアが俺をお父様と呼んでくれたぁ!」
「……どうやらエリック殿は相当な親バカなようだ。ティア嬢も苦労しそうだね。」
エリック隊長が親バカなのは否定出来ない…かなり、いや、ものすご~く甘々だもん。この調子で言えばグレイおじいちゃんはじじバカとか言われるんじゃない?
ノーシュ伯爵と話していると急に周りが静かになり出した。
え?なに何!?
「どうやら陛下達がご登場のようですね」
あーそうゆうことか。
王族の入場を知らせるアナウンスが入る。それに合わせて、ガル様、セルーナ様が入場してきたよ。後ろからはレオンと…もしかして第1王子様かな?ガル様とレオンと同じ銀髪だし。
私がじっと第1王子様らしい人を見ていると視線に気付いたのかしっかりと目が合った。ヤベッ!いや、何もやばくはないけどね!なんとなくってやつだよ。
するとクスッと笑われた。その様子に横に居たレオンが何事かと思い視線を巡らす。勿論、視線は原因である私に向くわけで…
「ティア!!!」
こんな公の場で名前を呼ばないで!!
あー最悪。レオンの一言でこの場にいる目に見える人たちの視線は私に……泣ける
パーティーだよ!パーティー!!
今日の私はね、アメジスト色のドレスを着ているんだよ。髪には可愛い銀色の髪飾り付き。もうマリーさんを始め公爵家の侍女さん達が張り切って仕上げにかかってきたんだから。私はパーティーとか行きたくないって遠回しににエリック隊長に言ったのに。「ティアの可愛さを知らしめるチャンスだ!」とか言うし。
何より断れない理由があるの。王家からの直々の招待状。公爵家宛てとは別に私宛てに届いたんだよ。ドレス一式付きで。何が何でも来いって意味だよね⁉︎ちなみにドレス一式はレオンからのプレゼントらしい。余計な事をするんじゃない!!
てなわけで今現在、パーティー会場にいるわけなの。私とエリック隊長の登場により一気に視線が…ガクガクブルブル。
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「隣にいる女の子は一体…」
「あの子が噂のルーゼルト家に入った子?」
「あのドレスの色って…」
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「ティア、笑顔だ。スマイルだぞ。ほら。」
無茶言わんといて下さい!この状況で笑顔を出せと言うのか。無理無理。笑えない。困ったような顔をしてエリック隊長の顔を見上げる。
「ぐはっ!!ティアが可愛すぎて辛い。」
なんかエリック隊長がダメージを受けてるんだけど。
「これはこれは。エリック殿がこのような場に来られるとは珍しいですな。」
誰ですかこのおじ様。
「お久しぶりです。ノーシュ伯爵。」
「そうかしこまらないでくれないか。我々の仲だろう?横にいる可愛らしいお嬢さんが噂の子かい?」
「はい。ティア挨拶を。」
一応、公爵家で練習して来たんだよ。だから失敗なんてしない!!
「この度、ルーゼルト家に入りました。ティア・ルーゼルトと言います。以後お見知り置きを。」
ドレスを軽く持ち令嬢の挨拶をする。よしよし!練習通りに出来たよ。
「ほぉ。エリック殿は良い娘さんを持ったようだ。ティア嬢、エリック殿は好きかい?」
そんなの決まってる!!
「はい!大好きです!お父様に出会えた事に感謝しています!!」
勢いよく答えるとエリック隊長が横で涙ぐんでいた。涙脆いの?
「ティアが…ティアが俺をお父様と呼んでくれたぁ!」
「……どうやらエリック殿は相当な親バカなようだ。ティア嬢も苦労しそうだね。」
エリック隊長が親バカなのは否定出来ない…かなり、いや、ものすご~く甘々だもん。この調子で言えばグレイおじいちゃんはじじバカとか言われるんじゃない?
ノーシュ伯爵と話していると急に周りが静かになり出した。
え?なに何!?
「どうやら陛下達がご登場のようですね」
あーそうゆうことか。
王族の入場を知らせるアナウンスが入る。それに合わせて、ガル様、セルーナ様が入場してきたよ。後ろからはレオンと…もしかして第1王子様かな?ガル様とレオンと同じ銀髪だし。
私がじっと第1王子様らしい人を見ていると視線に気付いたのかしっかりと目が合った。ヤベッ!いや、何もやばくはないけどね!なんとなくってやつだよ。
するとクスッと笑われた。その様子に横に居たレオンが何事かと思い視線を巡らす。勿論、視線は原因である私に向くわけで…
「ティア!!!」
こんな公の場で名前を呼ばないで!!
あー最悪。レオンの一言でこの場にいる目に見える人たちの視線は私に……泣ける
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