98 / 301
本編
最高の場を用意しよう
しおりを挟む
「それにしても…レオンハルト様はどうしたんだ?最後の方は魂抜けてたぞあれ。」
パーティーの帰り際にレオンは現れたんだけどあからさまに落ち込んでたね。何か言いたそうだったけど、私は見ないふりしてたの。だってアシュナの事傷つけたんだよ?反省してもらわないと!
「陛下…もうガルジールでいいか。ガルジールの奴は物凄く笑いを堪えてたな。自分の息子なのに面白がってやがったぞあいつ。ティアがあからさまにレオンハルト様を避けてたのを見て。性格悪りぃよな~」
ちなみに言うとセルーナ様も後ろで笑ってたからね。
「で?ティアは何をそんなにレオンハルト様に怒ってたんだ?」
「レオンね、アシュナに対して酷い態度だったの。いくら説明しようとしても話も聞いてくれないし、勝手に決めつけてアシュナを責め立てたの。それが許せなくて……」
でも「嫌い」は言いすぎたかな?私もレオンを傷つけた…しょんぼり。
「んーまぁレオンハルト様も今回は悪いと思うぞ。ティアもなんとなくだがアシュナ嬢が周りから良く思われていない事は分かっただろ?俺も今日少し話してみてやっと大体の性格は分かった。あの子は自分の気持ちを素直に言えない子なんだってこと。本当は優しい子だって事も。でもな、全員がそれを理解できる訳じゃない。悪い噂はすぐに広まる。それは先入観となって事実へと変えられる。レオンハルト様もアシュナ嬢については噂で聞いていたのだろう。だから俺と同じで警戒をした。…が、俺とは違ってレオンハルト様は一方的に決めつけた。それはレオンハルト様が悪い。アレでも一国の王子だ。噂に踊らされて人の本性を見極めようとしなかった事は到底褒められたものではない。あとでセルーナ様あたりに叱られるだろう。」
そっか。私はアシュナの噂は知らないけれど、噂の怖さなら知っている。事実でなくても事実にされるあの怖さを。
「私ね、レオンに酷い事言っちゃったの。レオンに嫌いだって。レオン怒ったかな?」
「いや、あれは怒ったってより……てゆーかそんな事言ったのか。そりゃ落ち込むな。俺でもティアに嫌いなんて言われたら軽く1回は死ねるぞ。」
「いや、死なないでね!?エリック隊長なら本当にしそうで怖いんだけど!!」
笑って冗談だとエリック隊長は言うが、絶対にこれは冗談なんかじゃないと思う。エリック隊長ならやりかねないもん。
「まぁレオンハルト様の事は一旦置いとけ。面白い事になりそうだから。」
「えぇ!?モヤモヤして嫌だよ。」
「あーそれは少しの間だけ我慢してくれ。ティアが謝るにしろ、レオンハルト様が泣くにしろ機会を作らないとだろ?アシュナ嬢も呼んで3人で集まる機会を作ってやるよ。だから少しだけ待ってはくれないか?」
私が謝るのは分かるけど、何故レオンが泣く事になるの?謎だ。
「分かった。待つ。でも、なるべく早く機会を作ってね。」
「任せとけ!最高の場を用意してやるからな。」
何故だろう。悪寒が…エリック隊長に任せて大丈夫なのかな。本当に最高の場になるのかな。そもそも、どういう意味での最高の場なの?ははは…エリック隊長の悪い事考えてる顔なんて見えてないもーん。
パーティーの帰り際にレオンは現れたんだけどあからさまに落ち込んでたね。何か言いたそうだったけど、私は見ないふりしてたの。だってアシュナの事傷つけたんだよ?反省してもらわないと!
「陛下…もうガルジールでいいか。ガルジールの奴は物凄く笑いを堪えてたな。自分の息子なのに面白がってやがったぞあいつ。ティアがあからさまにレオンハルト様を避けてたのを見て。性格悪りぃよな~」
ちなみに言うとセルーナ様も後ろで笑ってたからね。
「で?ティアは何をそんなにレオンハルト様に怒ってたんだ?」
「レオンね、アシュナに対して酷い態度だったの。いくら説明しようとしても話も聞いてくれないし、勝手に決めつけてアシュナを責め立てたの。それが許せなくて……」
でも「嫌い」は言いすぎたかな?私もレオンを傷つけた…しょんぼり。
「んーまぁレオンハルト様も今回は悪いと思うぞ。ティアもなんとなくだがアシュナ嬢が周りから良く思われていない事は分かっただろ?俺も今日少し話してみてやっと大体の性格は分かった。あの子は自分の気持ちを素直に言えない子なんだってこと。本当は優しい子だって事も。でもな、全員がそれを理解できる訳じゃない。悪い噂はすぐに広まる。それは先入観となって事実へと変えられる。レオンハルト様もアシュナ嬢については噂で聞いていたのだろう。だから俺と同じで警戒をした。…が、俺とは違ってレオンハルト様は一方的に決めつけた。それはレオンハルト様が悪い。アレでも一国の王子だ。噂に踊らされて人の本性を見極めようとしなかった事は到底褒められたものではない。あとでセルーナ様あたりに叱られるだろう。」
そっか。私はアシュナの噂は知らないけれど、噂の怖さなら知っている。事実でなくても事実にされるあの怖さを。
「私ね、レオンに酷い事言っちゃったの。レオンに嫌いだって。レオン怒ったかな?」
「いや、あれは怒ったってより……てゆーかそんな事言ったのか。そりゃ落ち込むな。俺でもティアに嫌いなんて言われたら軽く1回は死ねるぞ。」
「いや、死なないでね!?エリック隊長なら本当にしそうで怖いんだけど!!」
笑って冗談だとエリック隊長は言うが、絶対にこれは冗談なんかじゃないと思う。エリック隊長ならやりかねないもん。
「まぁレオンハルト様の事は一旦置いとけ。面白い事になりそうだから。」
「えぇ!?モヤモヤして嫌だよ。」
「あーそれは少しの間だけ我慢してくれ。ティアが謝るにしろ、レオンハルト様が泣くにしろ機会を作らないとだろ?アシュナ嬢も呼んで3人で集まる機会を作ってやるよ。だから少しだけ待ってはくれないか?」
私が謝るのは分かるけど、何故レオンが泣く事になるの?謎だ。
「分かった。待つ。でも、なるべく早く機会を作ってね。」
「任せとけ!最高の場を用意してやるからな。」
何故だろう。悪寒が…エリック隊長に任せて大丈夫なのかな。本当に最高の場になるのかな。そもそも、どういう意味での最高の場なの?ははは…エリック隊長の悪い事考えてる顔なんて見えてないもーん。
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
3,842
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる