転生した愛し子は幸せを知る

ひつ

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本編

アルベルタは忘れられる

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「で、何でお前はティアの傍を離れているんだ?お前はティアを守るって言ったよな?なんでティアは拐われているんだ!なんで一緒じゃないんだ!!」


「エリックさん、落ち着けない案件ですが落ち着く努力はしましょう。私もこの荒ぶる感情を押さえつけようと無駄な努力はしているのですから。」


〈エリックはともかくニールは言ってる事からして怖すぎなんだけど…〉


 スノウは近くの簡易テーブルの上に飛び乗るとお座りをした。


「スノウさんが理由も無くティアさんの傍を離れるわけありませんし、焦りといった感情の起伏もこれと言って見られない事から最悪の事態というわけではないという事は理解しています。でなければ、スノウさんがこうも落ち着いて居られるはずはありませんから。今頃、大暴れして明日の決戦以前にパッチーナは崩壊するなんて事になっていそうですしね。」


〈まぁね。〉


 そこまで話したところで新たな人物がエリック達のもとへとやって来た。


「誰だ!!」


「私です、ビスです。表でギルドのユリアさんにアルベルタ様の件を聞き、バンさんが持ち場は引き受けるからエリックさん達の所に向かうようと言っていただき、こちらに伺いました。」 


 慌てて来たようでビスの顔には汗が流れ、強張った表情をしている。


「そうか、スノウだけと言う事はアルベルタも一緒にティアと拐われたということか。」


 エリックはティアに気を取られ、正直アルベルタの存在を忘れていた事に気が付いた。


「私にもご説明いただけますよね?」


「も、もちろんだとも!スノウ、アルベルタのことも説明頼むぞ!」


 ニールが片眉をあげた反応から、ニールもアルベルタの事は忘れていたんだなとスノウは察した。


〈アルベルタも含めて簡単に話すね。僕はすぐにでもティアのもとに戻りたいから。〉









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