助太刀異世界

浅見一

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助太刀異世界3

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ずっと待ち伏せていたと言うの?ヤバイ、このままじゃ、

カダルの兵士達は銃をこちらに連射してきた
、大量の銃弾がこちらに飛んでくる、まずい!

すると一星が先頭の私の前に立ち、銃弾をすべて斬る、鉄と鉄がぶつかり、かん高い音が響き渡る、

キンキンキンキンキンキン

「あいつ化け物かよ」

カダルの兵士達は弾が切れ、リロードをする、この瞬間を日咲は見逃さなかった、

「真二!!」

日咲にそう呼ばれた真二が

「分かってるっすよ!」

と言って空中にピンを抜いていない手榴弾を投げた、
手榴弾は頂点に達した後日咲の前に落ちてくる、丁度日咲の腰の高さまて落ちて来た時、日咲は腰から小型ナイフを放つ、ナイフは手榴弾に刺さ、爆発する前にカダルの兵士の胸に刺さった、当然その後は言うまでもなく爆発し、6人の敵を倒した

「なんとかなったわね、一星と真二、助かったわ」
「当然っすよ!」
「これでお菓子ダイブはチャラですね」
「分かったわ、チャラにするわ」
「さすが新撰組ですな~」

皆で喜んでいると後ろから

「おい、て、てめーら誰のお陰だと思ってやがるんだ」
「そ、そうですよ、何勝手に盛り上がってるんですか?」
「?同然の報いじゃない、真二、鎖を切ってあげて」
「了解っす」

真二はアツキと竜真の鎖を切った

「あれ?あの日咲、月菜が居ないっすけど」

日咲が辺りを見渡す

「あ、あそこに居るわよ」

月菜は地雷で舞い上がった土に埋もれて、手だけが地上に出ていた、

「よいしょっと!大丈夫っすか?」

真二が月菜を土から出す、
月菜は遠い目をしながら

「綺麗な川でクロールの練習を、してたのに」
「どこの世界に三途の川でクロールする人がいるんすか!しっかりしてくださいっすよ」

真二と月菜の話をよそに

「竜真さん大丈夫ですか?」
「大丈夫な訳ねーだろ、ヒットポイント0だっつうの」
「いつからそんな世界観になったんですか?それに竜真さんも僕も、なんか傷とか治ってません?」
「そりゃそうだよ、傷なんてめんどい設定、引きずるわけにはいかねーだろ、そうゆうのは察してやれよ、家が壊れようとも服が破れようとも、次のコマでは何事もなかったように治る、でも顔の傷だけは何年たっても治らない、アニメや漫画、小説と言う名を借りた物理法則の完全無視」
「やめろーー!どんだけカミングアウトしてるの!それでもこの物語の主人公でしょ!」

まったくこの人はどこへ来ても同じなんだから、まぁそれが竜真さんか

「貴方達、先に進むわよ」

ついに城の門の前まで来た、外には兵士が居ないみたいだ、中で待ち構えてるのだろうか?

「ん?」

竜真さんが何故か辺りをキョロキョロしている

「どうしたんですか?」
「いやー、あれが無くてさ」
「あれ?」
「そう、あれだよあれ」
「だからあれってなんですか?」
「分かんねー奴だなー、インターホンに決まってんだろ?」
「分かってねーのはお前だろーが!こんなデカイ城にインターホンなんかあるわけ無いでしょ!なに考えてるんですか?」

すると一星さんが

「え?無いんですか?」
「お前もかい!!」

まったく

「開けるわよ?」

日咲さんが扉を押し、開く

中は大広間になっていた、僕らは大広間の中心に行き、円を作り、どこからの攻撃でも耐えられる陣営を取る、

それにしても変だ、外には地雷や兵士達があんなに配置されていたのに、この静けさはなんだ?何かが起こる気がする、それはここにいる全員が感じていた、

パンパンパンパンパンパン

その拍手の音に、全員が音が鳴ってる方を見た

「実に素晴らしい、よくここまでたどり着きましたね、ひとまずおめでとうと言っておこう」

その男は大広間の正面階段を上りきった所に居た

「てめーは!」
「カダルよ、今回の事件の首謀者ね」
「紹介ご苦労、新撰組局長近藤さん」

あれがカダル、新撰組隊士を拉致するよう指示した人間

「貴方がしたことは重罪だわ、よってここで貴方を殺します」

そう日咲さんに言われたカダルは高笑いをしながら

「俺を殺す?俺を殺すのか?これは傑作だ」
「笑ってられるのも今の内だぜ、二度と笑えねーようにしてやる」

竜真さんがニヤリと笑みを溢しながらカダルを睨む

「確かに、確かにお前らの世界では死刑に当たる重罪なのかもしれないど、ここはグルデール島、その王である私が法律、お前らの権利などない」

パチン!

カダルは指を鳴らす、すると大広間の左右の扉が開き、大量の刀を持った兵士達が現れた

「お前達はここへたどり着いた、その褒美だ、お前達の死刑は今日執行する、かかれ」

その言葉と共に兵士達は一斉に殺しに来た、
けど僕達はただ目の前にいる敵を斬る斬る斬る、背中は互いに守り、前に居る敵だけを斬り続ける

「なぁ!なんだこいつら、たったこれだけの人数で」
「押せ押せ!数で押しきれ!」

斬っても斬ってもキリがない、一体何人居るんだ、持久戦になったらやばい、どうするんですか?竜真さん!

「チッ、しゃーねーな、おい日咲!ここは俺らに任せてお前らは牢獄に向かえ、仲間が待ってんだろ?ならここは任せて早く行け」

その言葉に悩んだ日咲は

「わかったわ、ここは任せる、行くわよ!」
「あたしは残るわ、竜真達だけだと心配だし、それに副長の怖さ、思い知らせてあげるわ」

その言葉に日咲は頷き、一星と真二と共に下へ続いている螺旋階段を下りていった、

それを見た竜真は

「へっ!月菜、お前も熱くなってやがるな」
「当然じゃない、あたし達に喧嘩売った事後悔させてあげるわ!」

月菜は敵を斬りながら思う、

不思議な気分だわ、このあたしが他人のために動くなんて、しかもこんな汚れ仕事を自ら選ぶなんてどうかしてるわ、でもなんだろう?体が動く軽いわ、そうね、今のあたしはやるべき事がはっきり分かってるんだわ、これがあたし新撰組副長、土方月菜の仕事!

「な、なんですかあれ!月菜さんが、月菜の刀がめっちゃ光ってるんですけど!!」

それを見た竜真は、やっとかと言うような顔をし、

「あのあいつを見るのは久しぶりだぜ」

と竜真さんが分かってる感じに言うので

「なんですかあれ?」

と戦いながら聞いた

「月菜の正体はな、もうほとんど使える人間は居ないと言われている、神術使い」
「神術使い?」
「人間わざを越えた存在、ここ最近はめっきり使わなかったが、どうやら封印を解いたらしいぜ、敵となっちゃめんどい相手だが、見方となっちゃ今の月菜ほど頼れる奴は居ねー!」

月菜さんの刀は白く鋼のように輝き、月菜さんからは物凄い生気を感じる、その輝きはまるでプリンセス、そうか、どうやらプリンセスって言うのは全部嘘って訳ではないらしい

「ビビるな!所詮女だ、殺せー!!」

月菜の背後から6人で同時に斬りかかる兵士達

「死ねーー!」

その攻撃に対し月菜は左手を広げ向ける

「止まりなさい」
「な、なんだ?体が動かねー」

後ろから斬りかかった6人の兵士の動きが止まる、そして月菜が自分の周りに円を書くように剣を一振りする、すると月菜の辺りにいる兵士達が血を流しながら倒れていく、だがその傷は肩や腹、顔に脚、様々な箇所にあった、それも複数人に、速いとか遅いとか関係がない、

そんな月菜さんの戦いに見とれてしまっていた

「後ろだ!アツキ」

僕は後ろからの攻撃に気付いていなかった、竜真さんの声で慌てて振り返るが、既に遅く、刀は僕の顔の近くまで来ていた、

グサ! 

僕は驚いた、なぜなら僕斬りに来た人の首に白く尖った何が刺さっていたからだ、それが何かは分からない、その物体はその後、ガラスのように割れ、消えてしまった、こんな事が出来るのは月菜さんしかいない、僕は月菜さんの方を見る 、

すると月菜さんは僕の方を向き、剣を振っていた、月菜さんの前には誰も居ないのに剣を振っていた

「まったく世話がかかるわね、帰って寝てたら?」

月菜さんはそう僕に言うと、剣を振り回した、すると剣から、さっき僕が見た白く尖った物体が月菜さんの刀から何個も飛んできた、それは兵士に次々に刺り、どんどん兵士の数を減らしていた、

状況が不利だと思ったカダルはその場を離れ、奥に行ってしまう

「竜真!ここはあたし達に任せて、アツキと竜真はカダルを追って、しっかり首取ってきなさいよ?」
「へっ、んな事言われなくとも、分かってるっつうの!行くぞ、アツキ」
「はい!」

僕も気合いを入れ返事をする。

その頃日咲達は螺旋階段を下った後、いくつか部屋を通り、敵を倒しながら牢屋を目指していた

「まったく、牢屋から人を連れ出すなんて、まるで悪者っすよ」
「私は楽しいですよ、人斬るの好きですし、それにこうゆう悪役やってみたかったですから」
「一星は元から悪そのものっすよ!」

そんな会話をしながら走る3人だが、正面に鉄の扉が見えた、それを日咲はぶった斬り、中へ入る、やっと牢屋にたどり着いた3人、だが、そこにはもちろん何人者の看守がいる

「動くな!」

看守が日咲達に向かって言う

「貴様らがやっているのは国家への反逆だぞ!」

それに対し、日咲が

「国家への反逆?面白い事言うわねー、反逆も何も、国なんてここにはないわ!」
「何を言うか!ここはカダル様の国だ、それを脅かす輩は許さん」

日咲は強めの口調で

「カダルの国?何バカなこと言ってるの?確かに前はここ、グルデール島は一つの国だった、でもそれを貴方達が滅ぼした、そして、廃墟に住み着いているだけじゃない!国って言うのは王のためじゃなく、民のための国!法律と言う名を借りて自分の思い通りにする奴等は私は許さない」

日咲達は看守を片っ端から斬りまくる、そして牢屋の鉄格子を刀で斬り、新撰組隊士の救出を完了させるのだった。
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